事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2020年9月号 生の声

2020-09-17 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2020年8月号「人事院勧告2020」はこちら

10月5日(月)から9日(金)までの間、常設のセクハラ・パワハラ相談窓口に加え、臨時にわいせつやセクハラに関する疑問や悩みを相談する窓口が開設されます。そのきっかけになったのは山形県庁のホームページ内の「県へのご意見」に、以下のような投稿がなされたことでした。

「県内の小学校教員の慎むべき行動について」

<ご意見>
 県内の小学校に勤務する知人女性が、先輩の男性職員から、土日に二人で勉強会をしないかと勧誘され断れなかったと聞きました。こうした勧誘は、セクハラやパワハラが問題となっている昨今、慎むべきではないでしょうか。 (2020-08-03)

この投稿は「県民の生の声コーナー」に掲載され、誰でも見ることができます。対応する教育庁教職員課はこう回答しました。

<県の取組状況>
 御意見にある内容は、先輩である立場を利用した、断りにくい関係性に基づく勧誘であると考えられ、そのようなことは厳に慎むべきことです。県教育委員会では、今後とも、各種研修等を通じて、安心して働くことのできる信頼される学校づくりに努めてまいります。(2020-08-27実施中・実施済) 

相談窓口も対応の一環なのでしょう。“熱意ある先輩の指導”が賞揚された時代ならともかく、現在このケースは明らかにセクハラかつパワハラにカウントできます。その意味で、“知人”が現代の目安箱と言えるサイトに投稿したのは意義あることでした。

わたしも興味があったので、その「生の声」をのぞいてみました。いやはや出る出る県職員への不満のオンパレード。

・友人が県庁に行ったときに、職員がマスクを着けていなかったと聞きました。各課一つ一つまわって見て、確認してください。私たちも手洗い、消毒をし、マスクを着けて頑張っているのに、県職員がマスクを着けていないのはおかしいです。 (2020-08-25)

・以前、問い合わせに対する回答が遅いとメールを送ったところ、県の方からは約2週間かかると回答がありました。しかし、回答に1ヶ月ほどかかり、その後のやりとりでは、こちらから連絡するまでの2ヶ月間回答がありませんでした。1度ならず2度までも回答の遅延があったことについて、職員への教育はどうしているのでしょうか。(2020-08-24)

・近隣に住んでいる県職員は、以前から平日にも関わらず時々自宅に車があり、本人も在宅しているようです。新型コロナウイルス感染症で、県民、企業、生活が大変な中、近所では「公務員はいいな」等の色々な話が出ています。  公務員なりの苦労はあるかと思いますが、県民から陰口を言われないようにしていただきたいです。 (2020-08-06)

・××校(サイトには具体的な名前も)に来校したときに、臨時職員と思われる人が長時間にわたって業務とは関係のないと思われる内容で、廊下で立ち話をしていました。まじめに働いている公務員もいる中で、意識の低い職員は削減して、その分を企業支援にまわすべきではないでしょうか。  (2020-07-14)

……ふうううう。地方公務員であることはこれらの指弾に対応するということ。でもね、なかには鋭くすばらしい指摘もあるんですよ。以下次号

画像は朝井リョウの「発注いただきました!」
きれっきれの作品を並べながら、その発注内容まで明かすという禁じ手。朝井リョウは謙遜しているけれども、職業作家としての彼は、激しくうまくなっているのでは?感服しました。

 

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「スノー・ロワイヤル」Cold Pursuit (2019 サミット=KADOKAWA)

2020-09-17 | 洋画

名優の雰囲気がありながら、いつの間にかアクションスターになっていたリーアム・ニーソン。なんといっても「96時間」がそのイメージを決定づけた。リュック・ベッソンのせいだ。(笑)

この映画の予告編もそのイメージを踏襲していて、ついにカーチェイスに除雪車が使われるようになったかと。うん、リーアム・ニーソンには確かにディーゼルエンジンが似合うものなあ……なんてことを考えてレンタル。暑いさなかに見るのに最適では?

ちょっと、というか全然そういうタイプの作品ではありませんでした。

まず、除雪車アクションのワンアイデアで押すには2時間という上映時間はあまりに長い。しかも、次第に姿を現す除雪車を追うカメラの動きも渋い。あれ、これひょっとしてB級アクション映画じゃないんじゃない?

いやテイストとしてのB級っぽさは、ほどよく残ってはいる。死体の後始末の方法など、なるほどーと納得。人が死ぬたびに画面に十字架が登場するあたりのバカバカしさもいい。

ところが、それ以上に演出のオフビートさが最高なのだ。この感じ、どっかで見たおぼえがあるぞ……そう、クエンティン・タランティーノやガイ・リッチーのタッチなの。ギャングにみんなニックネームがついているあたりは「レザボア・ドッグス」だし、きわどい場面で軽口をやめないあたりは「スナッチ」だよね。使用曲がプリテンダーズの「2000マイル」だもんなあ、音楽の趣味もいい感じ。

モーテルのメイドを20ドルでナンパする方法で笑わせ、その色男がどう死ぬかでまた笑わせる。もちろん残虐なシーンが連続するのでR指定だろうけど、この映画を見逃すなんてもったいない。ぜひぜひぜひ。

監督はこの作品の元ネタになったノルウェー映画「ファインディング・ダディ 怒りの除雪車」(なんて邦題だ)を撮ったハンス・ペテル・モランド。そうかセルフリメイクだったのか。この人は「特捜部Q」も撮って大ヒットさせてもいるらしい。見なきゃ!

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