事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ヲタクに恋は難しい」(2020 東宝)

2021-11-02 | 邦画

こ、これってミュージカルだったの?!

監督の福田雄一の群舞好き体質が爆発。楽しい作品になっている。なにしろ作曲に鷺巣詩郎まで起用しているのだから豪華なものだ。

マンガやアニメの実写化とくれば山崎賢人。表情をほとんど見せずにゲーオタを演じきった。歩き方までオタクっぽい。演技じゃないかもしれないけど。

福田組の常連、佐藤二朗、ムロツヨシ、菜々緒、賀来賢人たちはあいかわらず楽しそうに演じていてうれしい。

そしてミュージカルなのだから、ヒロインには歌唱力とダンスの才能が求められる。とくれば高畑充希の起用は文句なしだ。すばらしいソング&ダンスを見せてくれる。

ただし。ただし高畑充希は、まわりが何も見えないほどに熱中し、忘我の境地にいたるオタクにはどうしても見えない。これは、演技力云々というより、資質の問題なのだと思う。彼女の表情には、やはりどこか冷静さがにじみ出ているのだ。

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「東京ディストピア日記」 桜庭一樹著 河出書房新社

2021-11-02 | 本と雑誌

ひとりの独身女性が、コロナの世に何を感じ、どのように生き残るかを冷静な筆致で語る。

わずか2年近くの間に、世の中が壊れていく様子がうかがえて怖い。何よりも、対人関係が微妙に狂っていくのが疫病というものの凶暴さだろうか。後年にこの書は、コロナを扱った代表作になると思う。

しかもこの本はワクチンを接種する待ち時間で読みました。ふう。

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