かつてジャック・ニコルソンとメリル・ストリープが共演した「心みだれて」という映画がありました。浮気とかが原因で離婚にいたる夫婦の物語。これ、実話がもとになっていて、なんと「大統領の陰謀」のモデルとなったカール・バーンスタイン記者と、この映画の脚本と原作を書いたノーラ・エフロンのお話だったのだ。
最大の教訓は、物書きとは結婚するなということ。配偶者のことを面白おかしく徹底的に描かれてしまうから。
さて「還暦不行届」は、漫画家の安野モヨコが、12才年上の(わたしと同い年の)庵野秀明のことを描いたエッセイ集だ。しかしこの内容が本当だとすれば、庵野秀明ってどんだけ変わってるんだ。
結婚前は風呂にも入らず、同じ服を着続け、最後は洗濯もせずに捨てる。撮影が始まると生活のすべてをその作品に捧げ……これは長年にわたる妻による庵野秀明の矯正物語でもある。また「シン・ゴジラ」を見てみようかしら。