事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

うまい店ピンポイント 白南風(しらはえ)

2021-11-20 | 食・レシピ

八月のお弁当篇はこちら

「伍長!新しいお店にチャレンジ」

「ふっふっふ、しかも大当たり」

「東泉町の白南風(しらはえ)で、こくしおラーメン」

「完食。うまかったー」

「職場近くにこの店が出来てよかった……あれ?なんで伍長は給食を食べなかったんですか」

「メインディッシュが鶏ごぼうだったの」

……まだFacebookにもアップしていないのに、LINEで

「今日は白南風か?」

と近所のお兄ちゃんから連絡が来たのには驚いた。おれのスマホの中味を検索できるのかこいつは!?……わたしの直前にこの店に来ていてわたしが来るのを目撃していただけでした。

にしてもうまかった。しょうゆラーメンが圧倒的な酒田で、とんこつベースのこのお店がやっていけるのか、しかもこんな住宅街の真ん中で、と思っていたけれど杞憂だったかも。

「12月4日は保育園の行事のため臨時休業します」

という貼り紙もほほえましい。がんばって。

「まるぶん久しぶりぃ」篇につづく

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「隠れの子 東京バンドワゴン零」小路幸也著 集英社文庫

2021-11-19 | 本と雑誌

東京バンドワゴンのシリーズを、わたしは大好きだったの。

下町の古本屋を営む大家族の物語。「時間ですよ」や「寺内貫太郎一家」を明らかに意識して、しかもミステリとして成立させているのだ。還暦を迎えた伝説のロッカー(わたしは内田裕也がモデルだと思いましたが、ロッド・スチュワートも加えてあるそうです)、愛人(大女優)の子、そして語り手であるもう亡くなっているおばあちゃん……

副題にはビートルズの曲名が多く使われていて(番外編はちがっている)、毎年刊行されていてもう十数作。累計165万部というから立派なベストセラーである。

ところが、わたしは途中でこのシリーズから離れた。登場人物たちのいい人コンテストっぽい感じが息苦しくて。だから司書が

「これ、東京バンドワゴンのシリーズなんです。読みます?」

「あー、わたしこのシリーズをギブしちゃったんですよねえ」

「でも、時代小説なんです」

「え」

いったいどういうことだろう。読み始める。なんと堀田家のご先祖様のお話。しかも内容は超能力合戦!“隠れ”と呼ばれる能力者が一定の割合でいる世界。その能力とは

・強烈な嗅覚で人の気配を感知できる

・怪力

・隠れの能力を消す

・ある目的のためにどちらの選択肢がいいか感じ取れる(笑)

……X-MENに明らかに影響を受けている。そして、時代小説だからこそ、過剰な感情表現が邪魔にならない。

おそらく小路幸也は、東京バンドワゴンの名を借りて、新しい方向性を読者に提示してみせたのだろう。それで怒る読者もいるようだが、わたしは満足。

亀梨和也主演でドラマ化されたDVDを借りてみようかな。おっと、脚本は「青天を衝け」の大森美香さんだったのか。おーしディスカス。

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明細書を見ろ!2021年11月号 人事委員会勧告

2021-11-18 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2021年10月号はこちら

さて、国家公務員の給与などが、人事院の勧告にもとづいて変わっていくのは8月号で説明したとおりです。それではわたしたち山形県職員は?

そうです県の場合は人事委員会(県庁の15階にあります)というところが勧告を発し、労働組合との交渉と県議会での条例成立でようやく反映されます。

今年の人事委員会勧告の内容はだいたいこんな感じ。

・民間給与との差はあまりないので、給料額の改定はしない

・ボーナスについては0.1ヶ月分を引き下げて、一年の合計を4.25月分とする

そして予想通り

・定年の引上げ

について大きく取り扱っています。どうやら用語として「定年延長」ではなく「定年の引上げ」とするようです。どんなニュアンスの差があるものだか。

具体的にはこうあります。

「定年を段階的に引き上げるための改正地方公務員法が令和5年4月から施行されることを踏まえ、定年の引上げが円滑に行われるよう、新たに導入される制度の構築や関係条例の整備など、国家公務員の制度に準じて、所要の措置を講ずることが必要」

この件については改めて特集することとして、勧告は他に

・(コロナ対策などの)特殊業務を必要最小限に

・時間外勤務の縮減

・年次有給休暇の年5日以上の確実な取得

そして学校について

「学校においては、教職員の多忙化の解消に向け、教育委員会規則等を踏まえた勤務時間縮減の徹底、業務の見直しや役割分担の適正化等の取組を一層推進することが必要」

……と特別に求めています。

さて、ボーナスの引き下げに話をもどしましょう。0.1ヶ月分をどう下げるか。6月のボーナスは支給済みですから、下げるとすれば12月10日に支給される分になります。

そのためには、12月1日よりも前に県議会で条例改正を行わなければなりません。ボーナスは12月1日が基準日だから。そこで、わざわざそのためだけに11月下旬に県議会が招集されたこともありました。

ところが今年はどうもむずかしいようなのです。それは国会のせい。地方公務員に激しく影響する国家公務員の給与改定を審議する臨時国会の召集が12月6日あたりなので、ボーナスに間に合わないのです。前首相の退陣と、しゃにむに急いだ衆院選の影響がここに。

さあどうしましょう。

・国がどうあろうと、県議会で強行突破する(12月定例会の開会は12月2日の予定)

・来年6月のボーナスで調整する

……現内閣は6月を考えているようですが、今年度末に退職する職員に請求することができない(不利益不遡及の原則)など、こむずかしい問題が山積。さて、どうなるか。

PART2につづく

画像は「燃えよ剣」(2021 東宝=アスミックエース)

土方歳三を描いた高名な司馬遼太郎の原作を、かつて伝説の映画評論家と呼ばれた原田眞人が映画化。池田屋事件は壮絶だし沖田総司が死ぬ近くにはちゃんと黒猫がいるなどサービスたっぷり。

そして、どこまで運動神経がいいのか岡田准一がくり出す実践的剣法(膝から下を狙う)がすばらしい。新選組ファンならずとも、ぜひ。

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「AI崩壊」(2020 WB)

2021-11-17 | 邦画

ワーナーブラザースの日本映画製作は順調に推移しているようだ。

デスノート」「銀魂」「るろうに剣心」などの少年ジャンプ関係でしっかり稼ぎながら、邦画メジャーではなかなか実現できない「アウトレイジ」「藁の楯」(あ、これも大沢たかおと松嶋菜々子が主演だ)のような、リスキーにもかかわらず構えの大きな作品を提供してくれている。

洋画興行が厳しい現在、邦画製作に積極的なワーナーの判断は(今のところ)正しかったのだろう。

さて、「AI崩壊」。妻(松嶋菜々子)と共にAIの研究を進めていた桐生(大沢たかお)は、その妻を亡くし、治療のためにふたりの研究の成果であるAIを使わなかった自責の念から、娘とともにシンガポールに移住する。

日本では義弟(賀来賢人)の会社によって、AIは生活インフラとして欠かせないものとなっていた。

久しぶりに桐生と娘が帰国したその日、人間のためにつくられたはずのAIが暴走を始め、その犯人とされたのはなぜか桐生本人だった……

縦横に張り巡らされた監視カメラ網をどうかいくぐるか、どのようにAIを修復するのか、AIルームに閉じ込められた娘を24時間以内に救出できるのか、いろいろと仕掛けは考えてある。「逃亡者」+「マイノリティ・リポート」+「24」って感じ。

ただし、もうちょっとしゃれたセリフの応酬などのユーモアを仕込むべきではなかったか。役柄からしかたがないとはいえ、大沢たかおは最初から最後まで泣くか叫んでばかりいる。これがあの「キングダム」で王騎を豪快に演じた役者かと思うくらい。だから昔ながらの刑事を演じた三浦友和が出てくるとホッとする。

にしても、こういう大作の監督に、あの「SR サイタマノラッパー」の入江悠が起用される時代なんだなあ。さすがワーナー、バクチ好き(笑)。

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うまい店ピンポイント 八月のお弁当~東北ブロック事務研

2021-11-16 | 食・レシピ

富重とマーブル篇はこちら

「伍長、また八月(はづき)のお弁当ですか」

「酒田の教育会館で日教組の東北ブロック事務研にリモート参加。そしたら豪華なお弁当やらお菓子のおみやげやら」

「日本酒を持ち寄っていた時代じゃなくなったんですね」

「ああ懐かしい。しかもこんなに参加者に美人が多いのに……」

……本来は五所川原で行われるはずだった東北ブロック事務研。関係者は無念だったろう。でもこれはこれですごく面白かったっす。某研究協力者が

「おれ、もう帰っていい?」

とLINEでかましてきたのには笑ったけど。

八月のお弁当はおいしいんだけど、もはや食べきれるはずもなく。少食になったなあ。

「なに言ってんすか。そのために持ち帰り用の風呂敷がついてるんでしょ?」

あ、そうか。

昔はオヤジがご馳走を持ち帰ってくるのを、お父さん我慢しておみやげにしてくれたんだなあと感謝してたけど、違うよね。食えないんだよね(笑)

白南風(しらはえ)篇につづく

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「江戸染まぬ」青山文平著 文藝春秋

2021-11-15 | 本と雑誌

手練れの作家の近作短篇集。これまでは宝暦(1751~1764)や寛政(1789~1801)年間が舞台であることが多かった。それは

「時代小説、というと、人情ものでない限り、戦国、あるいは幕末を扱うことが多くなるのではないでしょうか。けれど、私はそのどちらにも関心が持てません。下克上とか尊王攘夷といった大きなキーワードで、人間が動く時代にはどうにも惹かれないのです。」(文春のサイトより)

ということだった。しかしこの書では少し時代が下って、武家の世が終焉に近づいている時代がメインになっている。そしてその予感に対して、登場人物たちはそれぞれ違った対応を見せる。

わたしが好きなのは「日和山(ひよりやま)」というタイトルの作品だ。酒田にもこの名の山はあり(わたしたちはひおりやまと呼んでいる)、船の航行のために天候(日和)を見るためその名はある。

父親のある行動のために家がとり潰しとなり、武家に嫌気がさして伊豆や下田のばくち打ち(誰でも清水次郎長と黒駒の勝蔵を思い浮かべる。違うんだけどね)の用心棒となった若者。心の中では殺し合いなどしたくない。しかし出入りの場に駆り出されるが、その場所、日和山からは、歴史の裂け目とでも言える光景が見え、若者は刀を……

あるいは「台」。将来に希望を見いだせない旗本の次男坊。そこへ新しい下女があらわれ、どうやら兄が好いているらしい。俄然ものにする気になるが、その下女が孕んだのは祖父の子だった(笑)。彼はラストでこうつぶやく。

「俺は江戸者だ。意気地と張りだ」

下女の名前が清(きよ)であることからもわかるように、これは夏目漱石の「坊っちゃん」をベースにしたお話。彼女が明治の世に坊っちゃんの家で奉公し

「お墓の中で坊っちゃんの来るのを楽しみに待っておりますと言った。だから清の墓は小日向の養源寺にある」

と連なるとすれば素敵だ。

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青天を衝け 第35回 栄一、もてなす

2021-11-14 | 大河ドラマ

第34回「栄一と伝説の商人」はこちら

脚本の大森美香さんの気合いが入った回だった。

アメリカからグラント元大統領がやってくる。男たちはこう考える。日本が一等国として認められる好機だと。

グラント将軍って日本に来てたんだとびっくり。来日がアメリカにとってどれだけの政治的貢献があったかはよくわからない。でも日本にとっては大騒動。とりわけ、民間にもその接待が期待されたのだから。

ひねくれた考えで言えば、だから官の側は醒めた目でグラントを見ていたとも言える。もう終わった人ではないか、そこまでやる必要があるのかと。民間にやらしとけと。評判悪いし(笑)。

しかし女性たちにとっては違う。夫人たちは彼女たちにとっての闘いがようやくやってきたと意気込み、そして勝利する。千代(橋本愛)がその代表だ。

白歯を見せ、ハグし、身体を寄せ合って舞踏するなど、攘夷の志士の妻として本来はありえない展開。少なくとも、それで視聴者(=当時の人々)の了解は得られないはず。

しかしここまで我慢に我慢を重ねた千代の人生が、そのすべてをひっくり返して見せる。彼女にとって、夫を応援すると同時に、自分をどう表現するかという最後の機会だったからだ。

「ぐるぐるいたします!」

そして、彼女にも死亡フラッグが立っている。来週は泣かされそう。

大森美香さんの作品を検索して「この声をきみに」(NHK)を見始めました。やれやれ、こっちでも泣かされそうだ。

第36回「栄一と千代」につづく

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明細書を見ろ!2021年11月年末調整号

2021-11-13 | 明細書を見ろ!(事務だより)

まったくの新規採用者だと、「年末調整」という言葉自体が意味不明かも。そういうのに詳しい学生というのもどうかと思うけど。ということで彼女たちにも理解できるように説明してみましょう。

かつてテレビ朝日のアナウンサーだった古舘伊知郎が退社してフリーになるとき

「歩く年末調整、と言われたこのわたしが」

とさすがのコメントを発していました。どういうことかというと、年末調整というのは、そんなにたくさんのお金をもらっていない(総額2000万円以下)給与所得者、要するにサラリーマンが主な対象なのです。

給料の明細書を見てもらえばわかりますが、中ほどに「所得税」という欄があります。ここの額がどのようにして決まっているかというと

「ま、これくらいだよな」

と国税庁が示す税額表にしたがって源泉徴収しているのです。

源泉徴収というのは、給料やボーナスに雇用者が手を突っこんで税金を最初から差っ引いてしまう天引きシステム。これだと取りっぱぐれる心配がないので税を集める側にとってはとても便利。よく考えたら怖いこのシステムを思いついたのはナチスドイツ。目的は戦費調達でした。

で、毎月毎月テキトーな額を差し引いていると、正しい年税額(所得税は暦年で精算される)と、どうしてもズレが生じてしまいます。

そこでそのズレを一年の一番最後に出る「年末」の給与で「調整」しようという、これがつまり年末調整というわけ。

それでは具体的にどんなことをするかというと、ひたすら書類仕事です。

◆令和3年分扶養控除申告書の内容をチェック。たいがいの人は去年の年末調整時に作成しているのでその内容を変更がないかふたたびチェックする。

◆基礎控除申告書の内容もチェック。

◆令和3年分保険料控除申告書を記入する(学生協扱いの証明書は同封しておきました)。自宅に届いているであろう保険会社の証明書を忘れずに。

◆住宅ローンがある人は、住宅借入金控除申告書を記入する。

◆令和4年分扶養控除申告書を記入する(マイナンバーは書かなくてもいい)。

◆iDeco関係の控除がある人は直接相談を。

今年から申告書に押印は必要なくなったので注意!

どうして生命保険をかけていたり、住宅ローンを組んでいると税金が返ってくるかは長い話になります。どうしても知りたければ事務室に来なさい。小一時間語ってさしあげます。

さて、これらの書類は事務室へ11月26日(金)までに提出を。

また、ネットフォルダの「事務部」に「年末調整」というフォルダをつくり、各申告書のPDFファイル(入力できます)をしこんでおきました。こちらを利用していただいてもけっこうです。狭い枠内に記入するのに苦労する保険料控除申告書は、入力する方が楽かも。

わからないことがあったら事務室へ。それもめんどくさい人は今年から申告書に挿入されたQRコードでマニュアルを読み込むのも一興かと。

画像は「マスカレード・ナイト」(2021 東宝=フジテレビ)
きわめてまっとうな東宝サラリーマンもの。絶対に疑われない犯人のトリックが、客を騙したい作り手の営為といっしょなのがおみごと。そして木村拓哉のすばらしさと来たら……

 

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「天皇の料理番」(2015 TBS)

2021-11-11 | テレビ番組

佐藤健主演バージョン。わたしの世代には1980年の堺正章版が有名で、ドラマの評価も高かったけれど(なにしろ明石家さんまの出世作なのだ)、わたしは一度もみていない。それはどうしてかというと……

・学生時代なのでフルに観ることは可能だったけれど、まだ山形県にはTBSがネットしていない時代だったので、帰省したらアウトだし。

・真裏の大河ドラマが「獅子の時代」で、相手が悪かった。

・サヨク少年だったので、天皇がらみのネタを敬遠した。

という感じだろうか。にしてもTBSもあざといことをしたものだと思う。

日曜8時といえば、日本テレビでその1年前まで堺正章が主演の「西遊記」がオンエアされていたのであり、同じ時間帯の日テレの名物は、メインライターの鎌田敏夫さんによる「俺たち」シリーズの枠だったのである。その両方を起用して勝負をかけたわけ。

さてそれでは2015年の佐藤健バージョンはどうだったか。

JIN-仁-」で大成功をおさめ、朝ドラの「ごちそうさん」で冴えを見せた森下佳子さんを脚本に起用し、小林薫、黒木華、桐谷健太、杉本哲太、美保純、わたしの大好きな麻生祐未などのいい感じのキャスティングを用意した。

しかし主演に佐藤健をもってきたのは冒険だったろう。「るろうに剣心」や「龍馬伝」における岡田以蔵役の好演があったとしても。

しかしこのギャンブルは大成功に終わる。佐藤健の入魂の演技にはほとほとまいった。調理シーンもすべて吹替なしで演ずるなど、努力の結果であることは確かだが、実はとんでもない放蕩者だった主演にぴったり。

婿入り先をしくじり、自分を拾ってくれた師匠の奥さんとあんなことになっちゃうし(まあ、相手が高岡早紀なので仕方がない)……。

その対極にあるのが兄役の鈴木亮平。この役のためにどれだけ身体をしぼったのだろう。にしても「JIN」につづいて、またしても森下作品には毎回泣かされたのでした。簡単な客?

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「スーパーサラリーマン左江内氏」(2017 日本テレビ)

2021-11-10 | テレビ番組

藤子・F・不二雄の原作を福田雄一がドラマ化。漫画アクションに連載された「中年サラリーマン左江内氏」は1977年から78年の作品なので、いったいどうして40年もたってから……ま、今ごろ「今日から俺は!」をやる人だからなあ。

会社では万年係長、家庭では妻の尻に敷かれる文字通り左江内(さえない)氏は、ある老人(笹野高史)に依頼され、スーパーマンに“されてしまう”。なにごとにも責任をとりたくない彼は、しかしいやいや数々の事件を解決していく……

主演は堤真一。ものすごい運動神経の持ち主である彼が、猫背になってひょこひょこと歩き、さえないサラリーマンを演じるのは洒落が効いている。

福田組の面々が今回も大挙して出演しており、佐藤二朗、ムロツヨシ、賀来賢人がいつもどおりギャグをとばしまくっている。宅麻伸が“島課長”として特別出演しているのも笑える。

ただ、福田雄一の演出がフィットしない役者もいて、あの高橋克実が“さえない”のには驚いた。逆に、警官役の中村倫也が弾けていて、最終話にゲスト出演した菅田将暉とともにすばらしかった。

さて、このドラマのキモは家族愛なのだが、いやはやそれにしてもものすごい悪妻なのである。家事はまったくせず、一日の睡眠時間は15時間。亭主をこき使い、給料のほとんどを自分のために使う。

しかしこの鬼嫁役が小泉今日子なので、困ったことに激しく魅力的なの。こんな妻ならわたしも尻に敷かれたい。左江内氏が困惑しながらも妻に奉仕し続けるのも理解できる。っていうか尻に敷いてください<(_ _)>。

ゲストがけっこう豪華で(というか時を経て豪華に見えるのだが)、浜辺美波、本田翼、永野芽郁が出ているのもお得な感じ。

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