ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

相州三浦秋屋の里

2024-02-25 14:20:16 | 風景写真/海

 秋谷の立石にて、富士と満月を撮ってきた。前回の群馬遠征から一か月以上空いての撮影である。

 2024年2月24日は満月(実際は24日の21時半が満月)である。アメリカの農事暦で「スノームーン」と呼ばれ、今年地球から最も遠い小さく見える満月だが、日の出日の入り時刻と月の入り月の出時刻から、富士山頂に満月を重ねる「パール富士」が撮れるチャンスの日でもある。
 パール富士は、ダイヤモンド富士と違って、そもそも撮影できる日は年に数回しかなく、昇るパール富士は、緻密な計算を行って撮影場所を決めても、昇ってくる月が富士山で見えないので、運の良さも必要だ。沈むパール富士においては、当然、山頂と重なる方角を計算して撮影場所を選定する必要はあるが、最後の瞬間は、沈む月の角度を見極めながらちょっと移動すれば富士山頂の好きな位置と重ねることができる。いずれも撮影できれば、貴重な一枚であることに違いはない。
 「パール富士」は、過去にどちらも撮っている。昇るパール富士は、2021年の2月27日に撮影し「パール富士(スノームーン)」として掲載しており、沈むパール富士は、昨年の一月に撮影し「パール紅富士」として掲載している。勿論、どちらも満足できる結果ではなく、チャンスがあれば再び挑戦したいが、今回は、単に富士と満月を重ねた画角の狭い写真ではないものを残したいと思い、昨年の秋からイメージを膨らませていた。富士と満月という主役たちを引き立てる脇役が欲しい。そこで、今回撮影場所に選んだのが「秋谷の立石」である。

 秋谷の立石は、神奈川県横須賀市の葉山町にあり、古くから景勝地として知られ、初代歌川広重が『相州三浦秋屋の里』を描いたのをはじめ、その後も多くの画家や写真家たちに愛されてきた。相模湾越しに富士山を眺めることができ、三浦半島屈指の絶景といわれ「関東ふれあいの道」や「かながわの景勝50選」、そして「横須賀風物百選」や「横須賀市指定市民文化資産」にも選ばれている。特に夕暮れが美しく、湘南で随一のスポットになっており、過去に一度だけ夕方に訪れ「秋谷の立石」として掲載している。
 ここのポイントは海と富士山と松の木である。今回は、歌川広重が描いた絵に、満月を加えようと考えたのである。問題は、天気。ここ一週間近く天候が悪く、23日は自宅付近はみぞれ交じり。予報では24日の早朝は晴れマークであり大チャンス。
 東京国立の自宅を23日17時半に出発し、東八道路、環八、第三京浜経由で横浜横須賀道路の衣笠ICで降り、立石公園の無料駐車場に20時に到着。4割ほど埋まっていたが、徐々に少なくなり、深夜は2割ほどの駐車率。写真撮影の車ではなさそうである。箱根に雪が積もり翌日が晴ならば、大観山に行ったカメラマンは多いだろう。千葉県の鋸南町辺りなら「パール富士」目当てのカメラマンが多いだろうが、立石公園に車中泊で来るカメラマンは、ほとんどいないようだ。
 深夜は曇っていたが、4時頃には快晴となり、月も富士山も良く見える。4時半から準備を開始し撮影を始めた。葉山でも気温は4度。風が強く寒いが、前回の群馬遠征から比べれば優しいものである。レンズや撮影場所を変えながらシャッターを切った。満月はゆっくりと降りて行き、色彩も刻々と変化する。富士山と海と松の木、そして満月。将に日本らしい風景である。今回は、月の入りの1分後に日の出となることと、東方面の海上に雲が低くかかっていたことで、満月と紅富士を同時に収めることはできなかったが、ブルーモーメントの富士と満月が、私の「神奈川三浦秋谷の里」の一枚になった。

 これまで休日と天候などの関係で、計画していても見送ったものが多いが、今年の8月末までは、1つ1つ計画をクリアしていきたい。とりあえず2月の計画は達成。3月は、新潟、群馬、静岡での天の川撮影、地元近くでのオツネントンボの産卵(未撮影)の観察と撮影を計画しており、月を追うごとに多忙を極める予定になっている。

関連ブログ記事

参照

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

秋谷の立石にて富士と満月の写真
秋谷の立石にて富士と満月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 20秒 ISO 100 -1EV(撮影地:神奈川県横須賀市葉山町/立石公園 2024.2.24 5:31)
秋谷の立石にて富士と満月の写真
秋谷の立石にて富士と満月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 15秒 ISO 100 -1EV(撮影地:神奈川県横須賀市葉山町/立石公園 2024.2.24 5:44)
秋谷の立石にて富士と満月の写真
秋谷の立石にて富士と満月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:神奈川県横須賀市葉山町/立石公園 2024.2.24 6:04)
秋谷の立石にて富士と満月の写真
秋谷の立石にて富士と満月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.6秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:神奈川県横須賀市葉山町/立石公園 2024.2.24 6:07)
秋谷の立石にて紅富士の写真
秋谷の立石にて紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 50 +2/3EV(撮影地:神奈川県横須賀市葉山町/立石公園 2024.2.24 6:27)
相州三浦秋屋の里(再生時は、設定からHDお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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石垣島遠征

2022-04-03 14:12:21 | 風景写真/海

 3月31日から4月2日の二泊三日で沖縄県石垣島へ行ってきた。2012年9月に宮古島に行ったことがあるが、石垣島は初めての訪問である。一番の目的は、ヤエヤマヒメボタルの観察と撮影で、 他には星景、チョウやトンボなどの昆虫写真撮影である。
 31日。羽田6:45発JAL971便に搭乗。ホタルの講演等で日本各地に旅客機で行っているが、ほとんどがボーイング737型機かそれ以下。しかし今回はボーイング777-200ER。国内線で一番大きな機体であった。かつての石垣空港は滑走路が1,500mしかなく、ジェット機が離着陸するのにはギリギリの長さで、そのため「ロケットスタート」という独特の離陸が石垣名物であったが、2013年から 新石垣空港が開港し、ボーイング777でも離着陸が可能になった。
 JALに搭乗する場合は、座席はクラスJにすることが多いのだが、今回は普通席を予約したところ、機内に入って驚いた。クラスJは、まるで個室。今度は絶対クラスJにしたい。
 石垣空港には定刻の9:55に到着。送迎バスで予約していたトヨタレンタカーに向かう。借りたのは、アクア。ハイブリッド車なのに、エンジンもロードノイズもかなり煩い。仕方ないが、とにかく安全運転。さあ、南国の昆虫との出会いである。

  • 天候は晴れ。気温28度。まず向かったのは石垣島最高峰の於茂登岳(おもとだけ)の麓にある親水広場。カメラをセットした途端にレンズが曇るほどの蒸し暑さ。汗が噴き出た。
    ここでの目的は、ミカドアゲハの集団吸水。到着の時は目撃できたのだが、レンズの曇りを取っているうちに吸水終了。飛んで行ってしまった。残っているのはイシガケチョウばかりで断念。
  • 続いて訪れたのは、バンナ公園。北口駐車場近くに蝶園がある。こちらでは、南国のチョウに囲まれ幸せな気分に浸る。
  • その後、ドライブで川平湾を観光し、ホテル「ルートイングランティア石垣」に16時チェックイン。
  • 夜は、主目的のヤエヤマヒメボタルの観察と撮影。後に紹介するが、素晴らしいガイドさんに案内いただき、ホタルの終了後にリュウキュウアオバズクとリュウキュウコノハズクの観察もできた。また、ヤエヤマオオコウモリの大きさに驚きもした。
  • 若干、星は見えるものの雲多し。予定では川平湾で星空を撮ることにしていたが、諦めてホテルへ。
  • 近くの居酒屋「琉球の爺」で「海ぶどう」「白身の刺身盛り合わせ」「ふーちゃんぷるー」「泡盛」で一人乾杯。
  • 4月1日
  • 予報通り雨と強風。気温18度。本来は、フェリーで西表島に行く予定にしていたが、数日前から悪天候の予報であったため、フェリーも西表島のレンタカーもキャンセルしていた。
  • さて、どうするか?とりあえず於茂登岳とバンナ公園へ行ってみたが、虫の姿は皆無。
  • 仕方なく、石垣市役所近くの「もみだれ辛ホルモン獅子楼石垣島店」で和牛焼肉ランチ(肉増し)を注文。一人焼肉である。
  • いっこうに雨風止まず、ホテルで休息。雨が止んだ夕方から、ヤエヤマヒメボタルの生息地に行ってはみたが、気温18度で強風。まったく光ることがなかった。
  • ホテルに戻り、やけ酒。
  • 4月2日
  • 予報通り雨。9時過ぎにはレンタカーを返さねばならず、ホテルを8時半に出発して空港へ向かう。
  • 空港でお土産を買い、10:40分発の羽田行きJAL972便に搭乗。
  • 定刻を30分遅れて離陸。座席のモニターで飛行状況を見ていると、巡航高度 12,468m、何と対地速度は時速 1,100kmで飛行していた。
  • 帰りは2時間ちょっとで羽田空港に到着。
  • 駐車場に止めておいた愛車で帰宅した。やはり静かでパワフル。

 観光が目的ではなかったため、石垣島の写真は以下の川平湾だけである。順を追って、石垣島のチョウ、石垣島のトンボ、そしてヤエヤマヒメボタルを紹介していきたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

川平湾
Canon EOS 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市川平 2022.3.31 13:57)

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夫婦岩の夕景と星景

2021-12-12 20:42:08 | 風景写真/海

 夫婦岩の夕景と星景を撮るために千葉県いすみ市へ。
 夫婦岩は、2つの岩が夫婦の様に寄り添うように見えることからそう言われている。日本各地に多くあり、三重県伊勢市の二見興玉神社にある夫婦岩は、歌川広重も描き良く知られているが、今回は、千葉県いすみ市の津々ヶ浦に並んでそびえ立つ大小2つの岩を撮影場所に選んだ。夫婦岩をGoogleマップで見ると雀島(夫婦岩)と記載してあるが、「雀島」は津々ヶ浦のもう少し北のエリア全体を指しているそうで、この二つ岩は「夫婦岩」や「親子岩」と地元の方々は呼んでいる。

 11日土曜日。正午で会社の仕事を終え、そのまま首都高速湾岸線、京葉道路、千葉東金道路を走り、九十九里有料道路へ。ETCは使えず現金で420円払うが、九十九里の砂浜に沿って延びるアップダウンの無い直線道路で、別名「波乗り道路」とも呼ばれる。若い頃は、トヨタの黒いスープラでよくドライブに来たものである。青い空に広がる海原。今でもここを走ると「達郎のSPARKLE」をかけてしまう。一宮の終点で降りると、目的地まではわずかである。
 初めて訪れる夫婦岩には、14時過ぎに到着。目の前の駐車スペースに止め、ロケハン開始。昔から時代劇をはじめとする映画やCM撮影などで使われてきたというだけあって、ロケーションは雄大である。夫婦岩は、もともと1つの岩礁で、1980年頃までは陸続きになっており、水神様が祀られていたそうだが、太平洋から打ち寄せる荒波によって削られ続けており、以前に比べるとかなり小さくなっているという。数十年後には消えゆく運命の岩である。
 ここでの目的は、夕景と星景である。真東方向であるため朝日が昇る光景の方が人気があるが、今回、日の出は別のポイントに移動する計画であったため、ここでは夕景と星景のみ。星空に関しては、夏の天の川も奇麗に撮れるという。数日早いが、「ふたご座流星群」も写ってくれることを期待した。

 しばし車内で休憩。響き渡る激しい波の音は、疲れた心を癒し、日頃のストレスを消してくれる。このまま眠りたいところだが、そろそろ良い時間。浜辺に降りて、岩礁が砕かれて散った小さな岩にカメラを向けた。寄せては引く波の造形に地球の呼吸さえ感じた。
 続いて主役の夫婦岩。焼けるような夕焼けはないが、代わりにピンク色に染まるビーナスベルトと、その下側に紺色の地球影。地球影とは、日の出前や日没後に太陽とは反対側の空に地球の影が映し出される現象の事である。ビーナスベルトと地球影、そして夫婦岩。壮大な地球そのものを感じる。
 最後は星景だが、あいにく23時過ぎまで月が出いているため、それまで車内で仮眠。波の音とBACHをBGMに爆睡したが、目覚ましタイマーで23時半に起きて車外へ。気温は11℃もあり、寒くない。まずは、冬の大三角を撮影。魚眼レンズではないため、冬のダイヤモンドは収まらなかった。冬の大三角は、おおいぬ座α星シリウス、こいぬ座α星プロキオン、オリオン座α星ベテルギウスの3つの1等星で構成される三角形である。また、三角形の中には冬の天の川が通っている。
 次は「ふたご座流星群」を期待しての連続撮影。結果は、残念ながら流れ星は1つも写っていなかった。90分経過した頃、薄雲も広がり始めたので終了。時間的にも真東には目立った星がないため、寂しい星景になってしまったが、夜空に瞬く星々に無限の宇宙を感じた。天気が良ければ十分に星々が写せる場所であることは確認できたので、来年は夏の天の川を写してみたい。本記事の最後には、夫婦岩の夕景の映像に星空のタイムラプスを加えたものを掲載した。

 夫婦岩を12日午前2時に出発し、夜明けの光景を撮るために移動。そこでは、素晴らしい情景に出会うことになる。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

波打ち際の写真
波打ち際
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F20 1/4秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:千葉県 2021.12.11 15:49)
引波の写真
引波
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/15秒 ISO 100 +1EV(撮影地:千葉県 2021.12.11 16:09)
夫婦岩の夕景の写真
夫婦岩の夕景(ビーナスベルトと地球影)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F10 1/5秒 ISO 100(撮影地:千葉県 2021.12.11 16:25)
夫婦岩の星景の写真
夫婦岩の星景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / PRO1D プロソフトン[A](W)使用 / マニュアル露出 F2.8 25秒 ISO 2000(撮影地:千葉県 2021.12.11 23:56)
冬の大三角の写真
冬の大三角
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / PRO1D プロソフトン[A](W)使用 / マニュアル露出 F2.8 25秒 ISO 2000(撮影地:千葉県 2021.12.11 23:41)
冬の大三角の写真
冬の大三角
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / PRO1D プロソフトン[A](W)使用 / マニュアル露出 F2.8 25秒 ISO 2000(撮影地:千葉県 2021.12.11 23:41)
夫婦岩の夕景と星景タイムラプス

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橋杭岩

2020-10-25 14:58:22 | 風景写真/海

 橋杭岩は、和歌山県串本町にある奇岩群。およそ1,500万年前の火成活動により、泥岩層の間に流紋岩が貫入したものである。貫入後に差別侵食により、柔らかい泥岩部が速く侵食され、硬い石英斑岩が杭状に残されたもので、大小約40の岩が南西一列におよそ850メートルもの長きにわたって連続してそそり立っている。
 橋杭岩は、吉野熊野国立公園に属しており、国の名勝や国の天然記念物の指定も受け観光名所となっている。また橋杭岩を通して見る朝日はとても美しいと評判で日本の朝日百選の認定も受けている。2015年の5月に橋杭岩と朝日は撮影しているが、今回は夜間に訪れ、星々とともに撮影した。

 今回の和歌山へは、5月末に行った高知に次ぐ大遠征。今年初めてチョウを主目的としたもので、一人で自家用車を運転しての遠出も久しぶりである。チョウの撮影成果は後日の掲載として、まずは自然風景も計画に入れていたので紹介したいと思う。
 23日(金)に東京を出発したが、高速道路は約480km、残り120kmは一般道路を走らなければならない。途中の事故渋滞で時間がかかり、最初の目的地である和歌山県最南端の串本町まで9時間半かかってしまった。早速、「道の駅 くしもと橋杭岩」の駐車場に止め撮影を開始。月がまだ沈んでいなかったために写った星の数は少ないが、海の中に浮かび上がる橋杭岩とのコラボは、別の惑星にいるかのような不思議さを感じさせる一枚となった。天の川と写し込めば、さらに幻想的なものになるだろう。2015年にスマートフォンではあるが日の出時刻に撮ったものがあるので、一緒に掲載しておきたい。
 撮影後は、同じ串本町の「荒船海岸」に移動し車中泊。翌日はチョウを撮影し、スナップではあるが、荒船海岸の波打ち際を撮影。その次は、約130km離れた田辺市の「天神崎」へと向かった。「天神崎」は、引き潮時で潮位が150~140cm程度になると岩礁にたまった海水が綺麗に反射し、ウユニ塩湖のような景色になることで知られている。ちょうど、訪れる予定にしていた24日は、夕方に潮位の条件が合致する日であったので、計画に入れておいた。13時半に第一駐車場に到着し、ゆっくりとロケハン開始。
 ポイントを決めて待機するが、この日は西高東低の冬型の気圧配置。朝からずっと風が強く、夕方になっても風速5m以上の風が止まない。潮が引き始めて岩礁に海水がたまるが、波立ってしまい水鏡にはならなかった。冬型の気圧配置だから雲もなく快晴。ドラマチックな空もなし。集まった多くの観光客は、思い思いの場所で記念撮影。ある男女のカップルが写真を撮って欲しいと声をかけてきたので、借りたコンパクトデジカメでお二人を撮ってあげたら、出来栄えに感激していたが、私自身の写真の出来栄えは0点。証拠程度の一枚だけを掲載しておきたい。「美しい光景を一番美しい時に美しく撮る」という理念を達成できなかかったが、この場所の最高の一枚は、地元に住んでいないと撮れないだろう。

 天神崎を17時半に出発し、帰路に就く。帰りもおよそ600km。すべて高速道路、大阪経由で新東名高速。紀伊半島を一周したことになる。駿河湾沼津SAで仮眠をとり、25日午前6時に帰宅した。総走行距離は、1,350km。すべて自腹の Go to 和歌山でった。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

橋杭岩と星空の写真

夜の橋杭岩
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 15秒 ISO 1250(撮影地:和歌山県串本町 2020.10.23)

橋杭岩と星空の写真

夜の橋杭岩
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 15秒 ISO 400(撮影地:和歌山県串本町 2020.10.23)

橋杭岩と星空の写真

夜の橋杭岩
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / バルブ撮影 F1.4 11秒 ISO 400(撮影地:和歌山県串本町 2020.10.23)

橋杭岩の写真

夜の橋杭岩
スマートフォンで撮影(和歌山県串本町 2015.5.2)

橋杭岩の写真

夜の橋杭岩
スマートフォンで撮影(和歌山県串本町 2015.5.2)

荒船海岸の写真

荒船海岸
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 100 +2EV(撮影地:和歌山県串本町 2020.10.24 10:53)

荒船海岸の写真

荒船海岸
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 100 +2EV(撮影地:和歌山県串本町 2020.10.24 10:56)

天神崎の写真

天神崎
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/25秒 ISO 100(撮影地:和歌山県田辺市 2020.10.23 16:45)

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根本海岸 白浜の屏風岩

2020-02-02 15:16:10 | 風景写真/海

 根本海岸 白浜の屏風岩は、千葉県南房総市白浜町にあり、海岸の波打ち際から屏風のように直立している。この岩は、新生代中新世(約2500万年~500万年前)のものであるという。日本列島は、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートがぶつかっており、太平洋プレートはユーラシアプレートに向けて1年に10cmくらいの速度で移動し沈みこんでいくが、根本海岸 白浜の屏風岩は、その力によって大きく押し曲げられ、波のようにうねった「褶曲構造」となった地層の一部であると言われている。現在見えているものは、波の侵食に強い泥板岩と弱い砂岩の互層が隆起したもので、洗濯板のような岩磐が汀線に沿い屏風のように切り立って東西500m以上沖まで連なっている。1955年には、千葉県の天然記念物に指定されている。

 本来、この時期は霧氷等の冬らしい光景を撮りたいところだが、かなりの暖冬で、私にとっては厳しい冬である。ただし、癌の術後の一年前とは違って、打席数は少ないものの前回の箱根はホームラン。昨年暮れの「蒲生の棚田」からヒット続きで気分は良い。このまま打率を維持していくには綿密な計画立案が必須だが、最終的には全て天候次第であるから努力のしようもない。この週末は、長野県の開田高原を視野に入れていたが、予報では気温が下がらず断念。そこで第二候補としていた千葉県南房総市白浜町の根本海岸へ向かうことにした。
 根本海岸には、2012年1月8日の夕方に訪れ撮影しているが、その時は越冬しているチョウの探索次いでに何の下調べもなく訪れたため、当地の特徴的な写真は撮れなかった。(掲載写真2及び3) 今回は半年前から事前に色々と調べて計画を立てており、イメージトレーニングも入念に行い、諸条件合致のタイミングを見極めた上での再訪である。

 根本海岸 白浜の屏風岩の美しさは何か?インターネットで根本海岸 白浜の屏風岩の画像検索をすると、様々な画像が表示されるが、これらを凌ぐ一枚を残したい。先般、撮影した「秋谷の立石」同様に根本海岸も夕暮れが良い。日の入りの方角は、1月と2月は屏風岩の正面からやや右側方向に沈んでいくが、3月になればフレームアウトしてしまうので、沈む夕日も写し込むのであれば2月末まで。また12~2月の寒い時期は「岩のり」の繁殖期に当たるため、屏風岩が緑色に覆われ独特の色彩になるから、やはり2月末までがチャンスである。
 次に潮位。満潮の時間には、洗濯板状の屏風岩は海の中に沈んでしまい、巨岩だけが見える海岸になってしまう。洗濯板状の屏風岩が作り出す不思議な景色を見ることができるのは干潮の時間帯である。ただし、緑色の岩だけ撮っても絵にならない。岩の間に潮だまりがあり、その静かな水面に夕暮れの空を映したい。干潮時、特に大潮では海水が大きく引いてしまうから難しいだろう。そこで気象庁が発表しているデータと自身の都合を照らし合わせて日程を幾つか決めておいた。
 最後は、天気である。沈む太陽は勿論必須条件だが、できれば快晴ではなく「雲」が欲しい。欲を言えば赤く焼けてくれれば最高である。選定した日の初日は2月1日(土)。運よく1月31日(金)は勤務が昼までの日で、金曜日に海に行っても土曜日は山にも行ける。30日(木)に天気予報を細かくチェックし、31日は根本海岸 白浜の屏風岩の撮影に最適と判断し決行することにした。

 1月31日金曜日。晴れ時々曇り。13時半に出発し、会社からそのまま南房総へ向かう。渋滞もない首都高湾岸線、アクアライン経由で館山自動車道。途中、 ハイウェイオアシス富楽里で遅い昼食。おばちゃん達が作る濃厚味噌チャーシュー麺と味付け卵は美味かった。
 館山自動車道の冨浦ICから先を進むと、空が怪しい。都内は快晴だったのに、ここまで来たらどんよりと曇ってポツポツ雨が・・・寒気が入って、不安定になっているのだろう。ただし、海の彼方には晴れ間がある。根本海岸には15時半に到着。早速ロケハンである。
 海岸に人影はない。さすが冬の平日午後の海岸である。念入りにポイントを定めセッティング。まずは説明的なカットを1枚。その後は夕暮れまでの間、TAMRONの70-200mmレンズで他の場所の写真と動画をいくつか撮影。雲間からは、天使のはしごが降りていた。きっと、微笑んでくれるに違いない・・・
 日の入り時刻は17時5分。CanonのEF17-35mmレンズに変えその時を待つ。浜辺に一人。沈む夕日に刻々と変わる色彩。地球の長い歴史と鼓動を感じるダイナミックな光景に更に星が輝き出し、その果てしのない広がりと時の流れに涙が溢れた。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩(説明的1枚)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/4秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2020.1.31 15:46)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩(2012年撮影)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 30秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2012.1.08 16:57)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸(2012年撮影)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F25 3.2秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2012.1.08 16:32)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩(天使のはしご)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/15秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2020.1.31 16:26)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩(日の入り)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 0.8秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2020.1.31 17:04)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩の夕暮れ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 13秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2020.1.31 17:32)
根本海岸 白浜の屏風岩の写真
根本海岸 白浜の屏風岩の夕暮れ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 10秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2020.1.31 17:33)

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秋谷の立石

2020-01-13 16:05:33 | 風景写真/海

 「秋谷」は、神奈川県横須賀市の葉山近くにある。海岸には「立石」という波打ち際に突き出した高さ12m、周囲約30mの巨岩があり、昔から三浦七石の一つに数えられている。この地は古くから景勝地として知られ、浮世絵師 歌川広重が立石と松の木、そして富士山を描いた富士見百図初編の中の「相州三浦秋屋の里」で有名な場所である。

 過去のブログ記事を見て分かるように、海の写真は少なく、5年前に伊豆の城ケ崎海岸に行ってからは撮っていない。しかし、いつか「海、岩、松の木」という組み合わせで撮りたいと思い、よい場所をずっと探していた。すると、家内が週末になると出かけてサップ(スタンドアップパドルボード)を楽しんでいる所の近くに良い風景があることを知った。それが「秋谷」である。
 「秋谷」は、「海、岩、松の木」に「富士山」を加えることができる。当然、主役は「富士山」であり、もっとも美しい光景の時間帯に撮りたい。天候と潮位から11日の夕暮れ時に決め、自宅を11時半に出発。初めての場所では撮影前にロケハンをする必要があるので、早めに到着したい。まずは一般道。久しぶりに通った鎌倉街道は、僅か1Kmの間に信号が10機もある場所があり町田を抜けるまで大渋滞。16号線に入ってからは順調で、その後の横浜横須賀道路も快適に走行し、逗子ICから逗葉新道を通って現地の駐車場には13時過ぎに着いた。ここは、立石公園として整備されており、釣り客、カップル、家族ずれで賑わっている。24時間無料の駐車場は、すでに4台分しか空きがなく、私が止めてまもなく満車。その後は空き待ちの車が何台も列をなしていた。
 早速、ロケハン開始。カメラマンは誰もいないが、展望スペースには「長時間三脚を立てる行為は禁止」という注意書き。後で知ったが、どうやら神奈川県でも有数の夕暮れ絶景ポイントとして人気の場所らしい。まずは、歌川広重が見ただろう定番の風景をスナップで1枚撮り、その後は海岸に降りて他者に迷惑をかけない場所にて、私が撮りたいとイメージしてきた構図を1センチ単位で調整しながら待機した。

 チョウやトンボなどの昆虫の写真は撮っていて楽しいが、風景の撮影では、喜びはあっても楽しいと感じたことはない。なぜなら、いつも真剣勝負で風景と向き合い、時として我慢も必要だからだ。
 カメラを向けた岩の上、構図の真ん中に30分も立つ若いカップル。夕暮れの一番良い時に、やはり構図の真ん中に立ってドローンを操作する若者。立ち入り禁止ではなく、私がカメラを向けた方向にいるというだけなので、邪魔だと文句は言えない。我慢である。あいにく肝心の富士山も雲に隠れて見えないので、ここは落ち着いて、いなくなってくれるまで黙って待つしかない。
 16時40分。太陽が沈み始めた。私の傍らの一人、展望スペースにいた三人のカメラマンは、夕日を撮っている。私もカメラの向きだけを変えて茜色に染まった空と海を撮影。日没後にカメラを戻すと人影はなくなり、富士も山頂まで見え始めた。満足の手応えを得る瞬間である。「立石」は入れずに、静かに寄せる波が作り出す造形とのタイミングを計りながら、富士と松、そして海の色彩に拘って撮り続けた。ちなみに1と2枚目は青(正午)、3枚目は黄色(午後)、4と5枚目は赤(日没)を表現し、6から8枚目はこれらの色がすべて合わさった光景(夕暮れ)を表現した。

 帰りは違う道を通ろうと、海岸沿いを江の島へ向かい茅ケ崎海岸ICから新湘南バイパス、圏央道、そして中央道の国立ICを選択したが、国道134号線が、葉山から江の島まで大渋滞。その先は、高速を含めて空いていた。134号線は、35年ほど前は暴走族の集団に悩まされたが、現在は平和である。

関連ブログ記事

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秋谷の立石の写真

秋谷の立石
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F16 1/80秒 ISO 50(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 14:08)

秋谷の立石の写真

秋谷海岸
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F16 1/200秒 ISO 50 -1EV(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 13:39)

秋谷の立石の写真

秋谷の立石
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F16 1/100秒 ISO 50 -2/3EV(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 14:46)

相模湾の夕日の写真

相模湾の夕日
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1/13秒 ISO 400(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 16:43)

相模湾の夕日の写真

相模湾の夕日
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1/4秒 ISO 400(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 16:46)

秋谷海岸より富士の写真

秋谷海岸より富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 8秒 ISO 1000(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 17:20)

秋谷海岸より富士の写真

秋谷海岸より富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 25秒 ISO 1000(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 17:23)

秋谷海岸より富士の写真

秋谷海岸より富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 6秒 ISO 1600(撮影地:神奈川県横須賀市 2020.1.11 17:33)

立石公園より夕暮れ

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城ヶ崎海岸

2019-01-28 18:18:20 | 風景写真/海

 城ヶ崎海岸は、静岡県伊東市の南西、富戸から八幡野にかけて連なる9kmのリアス式海岸。約4000年前に「大室山」付近から流れ出た溶岩が太平洋にまで達してできた岩礁である。起伏に富んだ海岸線には、溶岩が冷えて収縮する際にできる柱のような形をした岩「柱状節理」も見られる。

 城ヶ崎海岸に訪れたのは、2013年と2015年の1月の事。あまり海の写真は撮影しないが、ダイナミックな光景は一見の価値があり、夜明け前から日の出過ぎまで撮影した。
 紺青の柱状節理と霧のような青白い波、柱状節理に荒波が押し寄せ、そして砕け散る。いずれも過去にブログに掲載しているが、当時は、RAW現像にあまり時間をかけていなかったので、今回は、違うカットの写真を新たにそして丁寧に現像した。また、動画を2カット撮影していたので、こちらは編集して初めての掲載である。BGMを付けたら日本映画のエンディングのような雰囲気になってしまったが、今思えば、写真も動画も、もっと引いた絵を撮影しておけば良かったと反省している。

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城ヶ崎海岸の写真

城ヶ崎海岸
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 30秒 ISO 1000(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2013.01.02 6:20)

城ヶ崎海岸の写真

城ヶ崎海岸
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.6秒 ISO 50 -1EV(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2013.01.02 9:03)

城ヶ崎海岸の写真 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.6秒 ISO 50 -1EV(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2013.01.02 9:11)

城ヶ崎海岸の写真

城ヶ崎海岸
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/800秒 ISO 1600(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2015.1.3 7:07)

城ヶ崎海岸(BGM付 HD設定でご覧ください。)

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海の風景

2016-02-11 19:59:10 | 風景写真/海

「まとめシリーズ第八弾」~海の風景~

 撮影頻度はかなり少ないが、海も好きな風景の1つである。今までで一番印象に残っている海は、宮古島の「美ら島」と西伊豆の「雲見千貫門」だ。宮古島のエメラルドグリーンの海は日本一の美しさであり、雲見千貫門は絶景中の絶景である。ここに掲載した写真をご覧いただいた方も、「美しい、絶景」と思い、また、一度は行ってみたいと感じ、更には実際に行っていただけたら、"商業的観光写真"として成り立つかもしれない。

 最上級の商業的観光写真は、立派な「作品」であるが、撮る側の視点を変えると違った光景に変わる。海には様々な表情がある。その表情を演出している要素の1つは「波」ではないだろうか。時に荒々しく砕け散ち、時に静かに打ち寄せる波。景観ではなく情景を感じると、写真でしか表現できない絵画的とも言える幻想的な光景になる。
 今後の目標は、東山魁夷画伯の「濤声」にみる日本画的な和を感じる海を撮ることである。

お願い:この「まとめシリーズ」に掲載している写真は、かつてそれぞれ1つの記事として紹介していますが、すべて現像し直してサイズを変えて、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

宮古島

美ら島
Canon 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F9.0 1/100秒 ISO 200(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.09)

雲見千貫門

雲見千貫門
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F22 1.3秒 ISO 100(撮影地:静岡県賀茂郡松崎町 2012.1.2)

城ヶ崎海岸

城ヶ崎海岸
Canon 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/800秒 ISO 1600(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2015.1.3)

根本海岸の屏風岩

根本海岸の屏風岩
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
バルブ撮影 F22 68秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2012.1.8)

根本海岸の写真

根本海岸
Canon 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F25 3.2秒 ISO 100(撮影地:千葉県南房総市白浜町 2012.1.8)

荒崎海岸

荒崎海岸
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 25秒 ISO 200(撮影地:神奈川県横須賀市 2012.09.29)

城ヶ崎海岸

夜明けの城ヶ崎海岸
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F2.8 25秒 ISO 1600 +1 1/3EV(撮影地:静岡県伊東市/城ヶ崎海岸 2015.1.3)

屏風ヶ浦

屏風ヶ浦
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:千葉県銚子市/屏風ヶ浦 2011.1.9 )

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