ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

RAWデータをすべて失う

2018-01-28 20:22:01 | 風景写真

 RAWデータとは、デジタル一眼レフ等の高品位な写真編集を行うためのファイル形式で、画像データの素材である。筆者は、デジタル一眼レフでの撮影時は、すべてRAWデータだけでカメラ内のコンパクトフラッシュに記録し、帰宅後にPCに取り込んでLightroomで現像しているのだが、27日から28日にかけて撮影した風景写真およそ200枚を現像しようと、いつものようにコンパクトフラッシュをカードリーダーに付けてPCにつないだところ、「デバイスに異常がある」とかで取り込めず、結局、撮影したRAWデータすべてが消えてしまったのである。

 27日17時に自宅を出発。向かった先は信州・開田高原。まずは、気温マイナス13℃の深夜に「木曽馬の里」で星空を2時間半かけて撮影し、日の出時刻には、2014年に噴火した御嶽山のモルゲンロートを撮影。その後、末川に移動して気温マイナス15℃の中、1時間かけて川霧と霧氷を撮影した。これらすべての写真データが失われてしまったのである。
 こんな事は初めてである。その後に点検したところ、カメラとコンパクトフラッシュ、データ保存にも異常は見られなかった。極寒に中で酷使した影響なのかは分からないが、気象状況を見ながら綿密に計画し、思い通りの光景に出会えた結果がすべて失われたショックは大きい。失ってしまったことは悔やんでも悔やみきれないが、今後は同じ事が起きないよう原因を突き止め対策を立てたい。
 出会うことができた素晴らしい光景は、筆者の脳裏にあるのみでお見せすることはできないが、今回の遠征はロケハンと割り切り、気象状況を見ながら再度挑戦したいと思う。そして、今回見た光景を上回るその場の最上に美しい光景をしっかりと収め、作品にしたいと思う。

 掲載写真は、本記事内容とも関係がなく今回撮影したものでもない。霧氷を追い求め始めた2010年。毎週のように挫折しながら撮影した「八千穂レイクの冬景色」と、その翌年にようやく霧氷らしい写真を撮ることができた「山中湖畔のカラマツ霧氷」を再現像して記載した。この写真を見ることで当時を思い出し、次への決戦に向けて気持ちを奮い立たせようと思う。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

八千穂レイク(冬景色)の写真

八千穂レイクの冬景色
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県南佐久郡八千穂高原 2010.12.12)

山中湖畔のカラマツ霧氷の写真

山中湖畔のカラマツ霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:山梨県山中湖村 2011.1.3)

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大田切池

2018-01-24 19:47:46 | 風景写真/湖沼

 東京にもあった”青い池”

 大田切池は、東京都町田市と八王子市の市境の尾根筋に2004年に開園した都立「小山内裏公園」内にある小さな池である。 昭和60年頃に周辺の宅地開発に伴い、大雨のときの水量調節のために谷戸を流れる大田川をせき止めて造られた人工の池である。ちなみに、「大田切」とは「大田川が切れるところ」を意味しており、この辺りの谷戸が大田切谷戸と呼ばれていたことから名付けたという。「大正池」に似た印象的な立ち枯れは、川岸の杉の木が池の中に没してしまったためにできたものらしい。

 2018年1月22日。南岸低気圧の影響で、東京都心でも積雪が20cmを超える4年ぶりの大雪となった。東京は、雪に弱い。数年に一度あるかないかであるが、降雪のピークが帰宅時間帯と重なり、交通機関に大きな乱れが出た。筆者は、車通勤であるが、帰宅時に首都高・山手トンネルの渋滞にハマった。19時半頃、西新宿ジャンクションでトレーラーが上り坂でスリップして立ち往生したのをきっかけに激しい渋滞が発生。渋滞は最大でおよそ10Kmにわたり、午前5時半頃に解消するまで10時間以上続いたのである。
 東京では、道路に雪が積もってもノーマルタイヤで走行する車が多い。結局、ほとんどが坂道で立ち往生し、車線を塞いで渋滞。事故も多い。東京であっても、冬はスタッドレスタイヤを履くか、常にタイヤ・チェーンをトランクに入れて置く必要があると思う。(筆者は、この時期は写真撮影のために降雪地域へ行くので、冬はスタッドレスタイヤを履いている。)

 さて、掲載した写真は2011年に撮影した雪景色の大田切池である。この時は大雪ではなかったが、東京も真っ白に覆われた年であった。運良く休日前に降ったので、自宅から30分程で行ける大田切池に早朝駆け付けて撮ったものである。東京に降る雪は、大混乱を引き起こす半面、東京の景色を別世界の光景に変える。
   参考までに、初夏に撮影した大田切池の光景も掲載した。

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大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 1.6秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:30)

大田切池(雪景色)の写真

大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 30秒 ISO 100(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:14)

大田切池(雪景色)の写真

大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 2.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:29)

大田切池(立ち枯れ)の写真

大田切池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 30秒 ISO 100 (撮影地:東京都町田市 2010.05.29 4:35)

大田切池(立ち枯れ)の写真

大田切池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 15秒 ISO 100 (撮影地:東京都町田市 2010.05.29 4:44)

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富士山(山中湖、忍野)

2018-01-17 21:52:35 | 風景写真/富士山

 富士山の撮影ポイントとして定番である山中湖と忍野を訪れた。夕方の山中湖では、乾燥した快晴の冬では劇的な夕焼けは望めなかったが、氷の張った山中湖と澄み切った空が、冬らしい寂し気な夕暮れを見せてくれた。また早朝の忍野においては、霧氷は付かなかったものの、氷点下の厳しさの中に暖かみを感じさせる紅富士を堪能することができた。
 どちらの富士もオリジナリティのない記録写真であるが、世界遺産に登録され日本を象徴する日本人の心とも言える山ゆえに、富士山は誰にでも美しさを披露してくれるし、誰もが美しいと感じる。その寛大な被写体に甘えながら、一期一会の時に感謝しながらシャッターを押した。そして、敬意をもって丁寧に現像し掲載した。

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富士山と夕日の写真

富士山と夕日(山中湖)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/40秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2018.1.13 16:09)

富士山(山中湖)の写真

富士山の夕景(山中湖)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2018.1.13 16:25)

富士山(山中湖)の写真

富士山の夕景(山中湖)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/6秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2018.1.13 17:02)

紅富士の写真

紅富士(忍野)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/8秒 ISO 50(撮影地:山梨県南都留郡忍野村 2018.1.14 6:51)

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富士山と星空(冬の天の川銀河とアンドロメダ銀河)

2018-01-15 19:22:55 | 風景写真/星

 富士山と星空は、昨年12月に精進湖と本栖湖から撮影しているが、今回は富士スカイラインの途中、標高約1,500mの富士2合目にある水ヶ塚より撮影した。
 ここは、星の日周運動撮影には欠かせない場所である。日周運動とは、地球の自転によって星が地球の周りを回るように見える見かけの運動のことであり、長時間露光(多重合成も含む)によって撮影すると北極星を中心に反時計回りで動く星の軌跡、いわゆる「星回し」を写すことができる。「星回し」は、2014年11月に別の場所で撮影し「富士山と日周運動」として掲載しているが、星は何とか写せたものの富士山が小さくしか写らず存在感のない写真であった。そこで今回は、宝永火口を眼前に、雄大に構える富士山を眺めることができる「水ヶ塚」を撮影場所に選んだ。

 星空を綺麗に写すためには、街や月の明りの影響をほとんど受けない場所と日時の選定が重要。「水ヶ塚」は光害がなく、この日の月齢は 25.9 で新月も間近。昇ってくるのも明け方なのでまったく問題はない。ただし、第一駐車場にはオレンジ色の照明灯があり、近くのT字路の道路照明、そして時折通る車のライトに気を配る必要があった。
 撮影そのものは、楽である。ピントを合わせて各種設定が終わったら、タイマーレリーズのボタンを押すだけである。後は、車の中で待機していれば良いのだが、今回は、車から遠く離れた場所で撮影したため、気温マイナス9℃の屋外で待機。およそ2時間で忍耐の限界を感じて撮影を止めた。

 撮影結果は以下に掲載した通りである。肉眼ではまったく見えない微かな光の星も、カメラはしっかりと捉えており、宇宙の広がりや神秘さを感じる。3枚目の写真は、星の日周運動の軌跡、いわゆる「星回し」の写真である。撮影した99カット(1時間36分)すべて合成するよりも、軌跡は短くなるが、富士山とのバランスを考えトリミングして16カット、時間にして15分ほどを重ねた。

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富士山と星空の写真

富士山と冬の星空
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 30秒 ISO 1000(撮影地:静岡県裾野市 2018.1.13 21:33)

冬の天の川銀河とアンドロメダ銀河の写真

冬の天の川銀河とアンドロメダ銀河
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 30秒 ISO 1000 × 12カット合成(撮影地:静岡県裾野市 2018.1.13 21:30)

富士山と星空(日周運動)の写真

富士と星空(日周運動)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1000 × 16枚合成(撮影地:静岡県裾野市 2018.1.13 21:59~22:14)

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白糸の滝(星景)

2018-01-14 16:44:51 | 風景写真/滝

 白糸の滝は、静岡県富士宮市にある滝で、高さ約20m、幅およそ200mの湾曲した岩壁の間から大小数百の滝が白い絹糸のように流れ落ちる様が美しい。上部の水を通す地層である新富士火山層と下部の水を通さない地層である古富士火山層の間から富士山の雪解け水が流れ出ており、 日本の滝百選に選ばれている他、昭和11年に国の名勝及び天然記念物に指定され、平成25年には「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産にも登録されている。
 白糸の滝は、新緑の時期の昼間に何回か訪れているが、今回初めて夜間に訪れ、星空とともに幻想的な光景の撮影に挑戦した。

 13日14時。自宅を出発。この小遠征の主目的は「富士と星空」であるが、他に「富士と山中湖の夕景」、「忍野の紅富士」、そして「白糸の滝の星景」を予定に組み込んだ。まずは、山中湖(後日掲載)で撮影し、その後、白糸の滝に向かった。
 車を止めて、懐中電灯を照らしながら階段を下りていく。漆黒の闇に滝の轟音が響き渡る。若干の恐怖を感じながら、滝に一番近い遊歩道に到着。微かに白い滝が見える。見上げれば満天の星。撮影してみると、冬の天の川も写すことができた。

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白糸の滝(星景)の写真

白糸の滝(星景)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 22秒 ISO 1600(撮影地:静岡県富士宮市 2018.1.13 19:07)

白糸の滝(星景)の写真

白糸の滝の星景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 25秒 ISO 1600(撮影地:静岡県富士宮市 2018.1.13 19:17)

白糸の滝(星景)の写真

白糸の滝の星景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 25秒 ISO 1600(撮影地:静岡県富士宮市 2018.1.13 19:25)

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白馬三山のモルゲンロート

2018-01-08 13:32:58 | 風景写真/山岳

 白馬三山のモルゲンロートを撮るチャンスに恵まれた。
 年頭に掲載した「2018年の撮影目標」を達成するべく、日々、その撮影地の天候をチェックしながら綿密な計画を立てるが、様々な条件が合わなければ、その光景を見ることも撮ることもできない。この三連休は、7日が西高東低の冬型の気圧配置が崩れ、西から高気圧に広く覆われて、北陸と東北の日本海側の一部を除いて晴れ。風も弱いという予報。ただし、星空撮影は月が邪魔をし、また、乾燥しているため霧氷も付かない。となれば「湯西川湖の水没林」のように、時には目標にない被写体に変更する。今回は、白馬三山のモルゲンロートに的を絞った。

 白馬三山(しろうまさんざん)とは、富山県と長野県にまたがる3つの山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)の総称であり、冬の青空に浮かぶ真っ白い姿が朝日に照らされて赤く染まるモルゲンロートが美しい。
 モルゲンロートは、登山用語(ドイツ語)で、モルゲン(Morgen)「朝」とロート(rot)「赤い」というそれぞれの意味を掛け合わせたモルゲンロート(Morgenrot)「朝焼け」という意味で、朝日で山がバラ色に美しく染まることを言う。かつて、霧ヶ峰高原と美ヶ原高原から北アルプスの夜明けを撮影し「モルゲンロート」として掲載しているが、白馬村から間近に見る白馬三山を撮るのは初めてである。
 撮影地である白馬村は年間を通じて晴天が少なく、特に冬は朝から快晴になる日は僅かである。週末しか出かけられない者にとっては、白馬三山の燃え上がるようなモルゲンロートを撮る機会は極めて少ないが、そのチャンスに恵まれた。

 6日19時に自宅を出発。中央道安曇野ICで降り国道148号線を進むと、木崎湖を過ぎた辺りから路面が白くなり始め、一部はアイスバーン。白馬村辺りは、完全に除雪されてはいるものの、幹線道路以外は積雪があり慎重な運転が要求された。無料の大駐車場に23時に到着し車中拍。翌7日。午前5時に撮影場所である白馬大橋に移動し、夜明けを待った。
 5時45分。カメラをセットし撮影開始。気温マイナス7℃。橋の上は特に寒い。白馬村の日の出時刻は7時02分だが、6時55分に白馬岳の山頂に朝日が当たり始めた。朝日は、徐々に白馬三山を赤く染めていく。わずか10分のドラマであったが、その美しさに言葉を失った。

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白馬三山モルゲンロートの写真

白馬三山のモルゲンロート
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/4秒 ISO 50 -1 1/3EV トリミング(撮影地:長野県白馬村 2018.1.7 7:01)

白馬三山モルゲンロートの写真

白馬三山のモルゲンロート
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 0.3秒 ISO 50 -2/3EV(撮影地:長野県白馬村 2018.1.7 7:05)

白馬三山の夜明け(タイムラプス)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM (撮影地:長野県白馬村 2018.1.7 6:45~7:05)

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冬の上高地を撮る

2018-01-04 17:50:25 | 風景写真/冬

 冬の上高地を撮るためには・・・

 冬の上高地では、雪の穂高連峰や、霧氷の大正池、田代池など、厳冬の時期ならではの美しい光景を見ることができる。今後、冬の上高地を撮りたいとお考えの方々からのリクエストにお応えし、2013年1月に撮影した写真を再現像し記事内容を編纂したので、参考にして頂ければ幸いである。

 上高地は、長野県松本市を流れる梓川上流の標高約1,500mにある風光明媚な観光名所である。中ノ湯から上高地へ向かう県道24号上高地公園線は、通年でマイカー規制が行われているため、観光シーズン中は、長野県側の沢渡駐車場、または岐阜県側の平湯温泉に近いアカンダナ駐車場に車を止め、シャトルバスかタクシーを利用して上高地バスターミナルへ向かうが、11月中旬の「上高地閉山式」が終わると、「上高地開山式」の4月下旬までバスやタクシーで行くことも出来なくなる。沢渡の冬期指定駐車場に駐車し、予め予約したタクシーで中ノ湯まで行き、そこからは徒歩になる。
 まずは、照明の消えた真っ暗な「釜トンネル」を登る。長さ1.3km、傾斜約10度の急坂である。トンネルを抜けると気温は一段と低く、筆者の経験では、マイナス23℃。鼻もまつ毛も瞬間に凍りつく。また、大正池までの区間は降雪状態により至るところで雪崩が発生するので、細心の注意が必要である。トンネル出口から、およそ1.2kmで大正池、そこから約1.8kmで田代池に到着する。積雪量はその年によって異なるが、スノーシューを履けば万全だろう。帰りは、中ノ湯までタクシーに迎えに来てもらうことになる。
 冬山登山ではないが、氷点下23℃にもなる中で、片道4km以上も歩かなければならない。カメラのバッテリーの消耗も激しい。十分な装備が必要である。最終的には、自己責任で向かうことになる。冬の上高地へは、気軽な気持ちで行くことはできないと思って頂きたい。

 冬の上高地は、いつ行っても霧氷が付いているわけではない。筆者は、2012年の晩秋から4回通い、2013年の1月にようやく撮影することができた。上高地に荒れた天気が続き、その後西高東低の冬型の気圧配置が崩れ、夜半前から高気圧に広く覆われた翌朝、快晴無風で放射冷却によって厳しい冷え込みになれば、高確率で霧氷が見られる。
 運良く霧氷が付く光景に出会えたら、光が当たるまで待つことになる。霧氷は、逆光によって一番美しく見えるからである。田代池の場合、 朝日が当たるのは、東側の霞沢岳(標高2,646m)の稜線から太陽が顔を出す午前10時過ぎ。筆者は、7時45分に三脚を立て、2時間半の間、その場で待機した。「霧氷の田代池」は、一度は撮りたい光景である。それなりにカメラマンも集まる。おそらく10人も並べば三脚を立てる場所はなくなってしまうだろう。

 冬の上高地は、静寂の極み、神が降りたかのような光景だ。「上高地」は、本来「神垣内」と書いたそうである。穂高神社の祭神・「穂高見命」(ほたかみのみこと)が穂高岳に降臨し、この地で祀られていることに由来するという。観光客を寄せ付けない厳冬の季節になると、周りの峰から神々が降り立ち、「上高地」から「神河内」そして「神降地」になるのである。

以下の掲載写真は、1920×1080ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

冬の穂高連峰と大正池の写真
冬の穂高連峰と大正池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 2秒 ISO 50 +1/3EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 7:12)
冬の穂高連峰と大正池の写真
冬の穂高連峰と大正池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1.3秒 ISO 50(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 7:25)
冬の大正池の写真
冬の大正池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 0.8秒 ISO 50 +1/3EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 7:31)
田代池の霧氷の写真
田代池の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 0.4秒 ISO 50 +1 1/3EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 9:56)
田代池の霧氷の写真
田代池の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/13秒 ISO 50(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 10:15)
冬の大正池の写真
冬の大正池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1.3秒 ISO 50 +2EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 10:51)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.4秒 ISO 50 +1 1/3EV(撮影地:長野県松本市/上高地 2013.1.5 11:03)

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湯西川湖の水没林

2018-01-02 19:01:05 | 風景写真/湖沼

 湯西川湖の水没林(栃木県日光市)に2018年最初の撮影地として訪れた。前記事で記した今年の撮影目標にはないが、 天候等でチャレンジできない場合の代替スケジュールである。
 鬼怒川や利根川下流域の急速な都市化・ライフスタイルの変化に伴う水需要が急増に応えるとともに、流域を洪水の被害から守るために、鬼怒川上流のダム群の一つとして2012年に完成した湯西川ダム。それによって湯西川の下流域の集落と山林が水没した。今では、湯西川ダム湖の貯水率によって見え隠れする白くなった立ち枯れの木が面影を残すのみである。
 かつて湯西川温泉に二回ほど宿泊したことがあるが、その時には湯西川ダムはなかった。ダムの建設に関わる政治・経済に関して写真を通じて物申す気はない。天狗岩大橋から眺める水没林の光景は、昨今では有名らしくインターネットで検索すると多くの写真が表示されるが、ダム湖によって水没した林という特異な景観を見て、私は何を感じどのように表現できるのか、 その挑戦のために向かった。

 元旦の18時半に現地に到着。すっかり暗くなって水没林を肉眼で確認することはできないため、小雪舞う中、数枚を撮影して湯西川温泉駅の「道の駅」で車中泊。翌5時半に現地に向かい、再度撮影開始。折しもスーパームーンで大きな月が輝いていたのだが間に合わず、スーパームーンに照らされる水没林を撮ることは出来なかった。代わりに長時間露光で、暗く青い湖面と、まるで霧氷が付いたかのように白化したカラマツを写した。
 早朝5時半。時間が経つにつれ空が白み始め、朝日が上空の雲をオレンジ色に染め始めた。立ち枯れの木をシルエットにして、その雲が湖に反射し、さざ波が黄金色になって目前に広がった。水没林は、ダムの貯水率が高かったために少ししか湖面に現れていなかったので、構図的には物足りなさを感じていたが、思わぬ光景にシャッターを切り続けた。将に、風景は「一期一会」である。おそらく、この光景は二度と目にすることはないだろう。
 上高地の大正池などの天然の立ち枯れとは違って、人為的に水没して立ち枯れた様子を見ていると、どんなに彩が加わっても、美しさではなく、その沈黙の佇まいにもの悲しさを感じざるを得なかった。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 15秒 ISO 800 +2/2EV(撮影地:栃木県日光市 2017.1.1 18:40)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 15秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2017.1.2 6:42)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 6:59)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 -1 2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:09)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:11)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:11)

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2018年の撮影目標

2018-01-01 13:43:24 | その他

新年 明けましておめでとうございます。
本年もまた、ホタルの研究と保全活動はもとより、他の様々な昆虫の生態と姿、そして自然風景の「美」を追求し、写真と動画で紹介して参りたいと思います。
何卒、皆様方のご指導とご鞭撻をいただきますよう、本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます 。

2018年1月1日 東京ゲンジボタル研究所 古河義仁

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 本年は、年頭に「今年の撮影目標」を記したい。昨年、撮影できずに繰り越した昆虫と風景写真を確実に収めるべく、綿密な計画を立てて臨んで行こうと思う。 下記の公表内容は、日程と撮影場所は明かさず、月別の主な撮影目標だけに留めた。勿論、訪れた先では目標以外の被写体も撮るし、新たな目標を加えることもある。昆虫の撮影においては、 単なる写真撮影だけではなく、観察も重要なテーマである。目標の中には過去に撮影しているものも多く含まれているが、証拠程度のものは理念に沿うまでは、何度でも撮り直しを行うつもりである。
 この撮影目標の成果を、すべて当ブログで紹介できるよう頑張っていきたいと思う。

2018年の撮影目標

  • 1月
  • 2月
  • 3月
  • 4月
  • 5月
  • 6月
  • 7月
    • ヒサマツミドリシジミ(オスの開翅)(発生と遠征スケジュールのタイミングが合わず断念。来年に延期。
    • ハヤシミドリシジミ(オスの開翅)6/24 達成ハヤシミドリシジミ
    • アイノミドリシジミ(オスの開翅)日程が合わず断念。来年リベンジ。
    • ウラジロミドリシジミ(オスの開翅)メスの全開翅は撮影したものの、オスには出会えず、来年リベンジ。
    • ヤブヤンマの青メス産卵(緑眼のノーマルタイプのみ撮影。ヤブヤンマの産卵(緑眼メス)
    • ホソミモリトンボ(探索したが見つからず断念。来年リベンジ。
    • ヒメボタル7/14 達成ヒメボタル(岩手県折爪岳)
    • エルタテハ8/12 達成ヒオドシチョウ属
  • 8月
    • ウラキンシジミ7/15 達成ウラキンシジミ(odai型)
    • キリシマミドリシジミ(オスの開翅)日程が合わず断念。来年リベンジ。
    • コヒオドシ(日程が合わず断念。来年リベンジ。
  • 9月
    • ヒナカマキリ(日程が合わず断念。来年リベンジ。
    • マダラヤンマの産卵(日程が合わず断念。来年リベンジ。
    • シルビアシジミ(開翅)日程が合わず断念。
  • 10月
    • 紅葉(自然風景)日程が合わず断念。
    • ミヤマシジミ青型メス(日程が合わず断念。来年リベンジ。
  • 11月
    • サツマシジミ(開翅)(探索したが見つからず。来年リベンジ。
    • 霧氷(自然風景)癌手術のため断念。
  • 12月
    • 棚田(自然風景)癌手術のため断念。

お願い:写真は、イメージであり本記事内容と関係はありません。また、写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、 自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

紅富士の写真

紅富士
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.3 7:02)

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