ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

冬は、つとめて

2024-12-11 16:18:04 | 風景写真/冬

 冬は、つとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。
 平安時代中期に執筆されたと考えられる清少納言の随筆『枕草子』の一節である。冬は朝の趣を詠ったものだ。
 春のあけぼの(日の出前)に対して「つとめて」は7時過ぎ頃だろう。今日の東京の日の出時刻は6時40分であるから、明るくなって凍った空気の様子もわかり、冬ならではの趣が感じられ、私も好きな時間である。趣味の写真撮影でも遠い現地で朝を迎え、その情景を心で写したいとカメラを向けていることが多い。
 同じ朝でも、仕事に向かう朝はちょっと違う。以前、28年間勤めた会社は、毎朝4時37分の始発電車に乗り通勤。帰宅は23時を過ぎることも多かった。自宅に5時間しかいなのだから睡眠時間は4時間を切る。40歳になったころから朝起きるのが辛くなり、会社を休みがちになった。ちょうど厄年の頃とも重なり体調を崩しやすかったのかもしれないが、精神的にも辛くなり、結局「うつ病」と診断され1年ちかく休職。復職してからも生活リズムに変化はなく、定年退職までの10年間は自家用車での通勤。毎朝5時半には羽田空港近くの会社の駐車場で、この時期は夜明けを迎えていた。
 定年退職後は、念願であった「目覚まし時計で起きない」生活を半年続け、9月から今の会社に就職。6時に自然を目が覚め起床。8時に自宅を出て電車で出勤。仮眠することなく仕事を続け帰宅は翌朝5時。帰宅時に電車のホームを降りた時、以前は、この時間に会社に向かって頑張っていたなと思い出す。
 朝の感じ方は人それぞれだろう。朝から元気なご老人もいれば、昔の私のように朝から疲れ切っているサラリーマンもいる。朝がスタートの人もいれば、一日の終わりの人もいる。私は、5時に帰宅しても寝ないので終わりではなく、新たな1日が再スタートする。と言っても午前中は睡魔との闘いでうたた寝の連続だが・・・
 朝のスタートがその日一日を決める。だからプラスのエネルギーに満ち溢れた気持ちで朝を始めることが大切だろう。モチベーションを高めるモーニングルーティーンを毎朝行うのが良いという。私の場合は、これまでは朝起きて15分で家を出ていたが、今は2時間ほどある。朝日を浴びながら外でタバコを吸い、ニュースを見ながらゆっくりとコーヒーを飲む。仕事のことは考えない。モーニングルーティーンとは言えない日常の習慣であるが、朝の清々しい雰囲気を毎日感じている。
  暑かった夏も記憶から消え、短い秋が過ぎて本格的な冬が始まった今日この頃。冬は、つとめて。その趣を心と体で感じて、今日も1日を始めよう。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

八ヶ岳の朝の写真
八ヶ岳の朝
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/6秒 ISO 100(撮影地:長野県諏訪市 2011.2.19 6:29)
北アルプス・モルゲンロートの写真
北アルプス・モルゲンロート
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/8秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県諏訪市 2011.2.19 6:34)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市 2016.1.31 7:45)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/3秒 ISO 50 +2EV(撮影地:長野県松本市 2013.1.05 11:26)
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蒲生の棚田

2024-12-05 11:34:04 | 風景写真/冬

 あっという間に師走。昨今は、曜日の感覚が全くない。今の仕事は、隔日勤務のため、朝8時に自宅を出て、帰宅は翌朝5時。その日は仕事はなく翌日に備える。月に11~12稼働のため連休もあるが、休日が土日とは限らないので、今日が何曜日であるか分からなくなっている。
 仕事中の休憩時間は、最低3時間取ることが法的にも定められているが、仮眠する精神的余裕は、まだない。つまり一日おきに徹夜である。帰宅後は、布団で寝てしまうとリズムが狂うので、なるべく頑張って起きているが、睡魔との闘いで気が付くとうたた寝。それでも夜は爆睡で、翌朝は快調に目覚めて、また仕事に出かけている。
  こんな生活リズムにもだいぶ慣れ、帰宅時の早朝、きりっとした空気の中、達成感と充実感に満ち溢れた感じは、徹夜で写真撮影に行って良い風景に出会えた時に似ている。

 蒲生の棚田に出会った時も、そうであった。日本の原風景とも言える棚田に朝霧がかかる光景は、何度訪れても感動的である。
  仕事柄、何と10月12日~13日にかけて遠征した新潟のマダラナニワトンボと滝雲の撮影以来、まったく写真を撮っていないため、今回も、過去撮影の写真を再現像し、組み合わせて掲載した。今後、仕事に慣れ、生活リズムが定着したころに、まだ見ぬ光景との出会いを求めて出かけようと思っている。それまでは、この記事のように過去撮影の写真をまとめ直したものが続くと思うが、お許しいただきたい。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8 1/10秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12 9:33)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 2.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2019.12.29 6:36)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 0.8秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2019.12.29 6:46)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 1*50秒 ISO 100(撮影地:新潟県十日町市 2016.12.18 7:49)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 1.6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2016.12.31 6:51)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 30秒 ISO 100 -2/3EV (撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 4:23)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/30秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 5:29)
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