ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

2024年の自己ベスト(自然風景編)

2024-12-29 14:08:03 | 自己ベスト/風景、昆虫

 本年は、私の人生にとって大きな節目の年であった。4月に28年間勤めた会社を60歳定年で退職し、8月末まではホタルの研究と昆虫や自然風景の写真撮影のために費やした。と言っても、時間が十分にありながら、思うように出かけられなかったのも事実。しかしながら、前記事で紹介したように初撮影の昆虫たちとの出会いや3年連続の沖縄遠征が叶ったことは嬉しい。
 自然風景写真においても、撮影した光景は多くはなかったが、それでも一度は訪問して撮っておきたかった白川湖の水没林や大台ヶ原から見る天の川など、タイミングを合わせて撮ることができ、会社勤めではなかなか都合がつかないゲンジボタルの幼虫上陸の様子も写真として残すことができたことは、たいへん有意義であった。ただし、9月以降に新たな職に就いてからは、10月の新潟遠征以外はまったく撮影に出かけることができず、紅葉をはじめ初雪の光景などを残せなかったのは心残りである。
  そんな訳で、 本年の自己ベスト自然風景編の写真は、以下の10枚を選んだ。

  1. 沖縄辺戸岬の天の川アーチ
  2. 白川湖の水没林
  3. 大台ヶ原の天の川
  4. ゲンジボタルの幼虫上陸(東京)
  5. 滝雲
  6. 相州三浦秋屋の里
  7. 嬬恋の丘 (カラマツの丘)
  8. 岐阜県郡上市の和良蛍
  9. 東京のヒメボタル(ブナ林編)
  10. わに塚の桜

本年の当ブログ更新は、これが最後となります。
これまでブログにご訪問下さった皆様、そしてお世話になりました皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
 来年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。2025年が皆様にとってよい年でありますよう、お祈り致します。

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

沖縄辺戸岬の天の川アーチの写真
沖縄辺戸岬の天の川アーチ
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
大台ヶ原の天の川の写真
大台ヶ原の天の川
ゲンジボタルの幼虫上陸の写真
ゲンジボタルの幼虫上陸(東京)
滝雲の写真
滝雲
相州三浦秋屋の里の写真
相州三浦秋屋の里
嬬恋の丘 (カラマツの丘)の写真
嬬恋の丘 (カラマツの丘)
岐阜県郡上市の和良蛍の写真
岐阜県郡上市の和良蛍
東京のヒメボタル(ブナ林編)の写真
東京のヒメボタル(ブナ林編)
わに塚の桜の写真
わに塚の桜
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2024年の自己ベスト(昆虫編)

2024-12-23 10:29:16 | 自己ベスト/風景、昆虫

 2024年も残すところ1週間あまり。10月14日以来、写真撮影に出掛けておらず、本年は出掛ける予定がないことから、私自身の一年を振り返った反省と来年の計画立案のために、年末恒例のあくまでも自己満足のベスト10作品を今年撮影した写真の中から選んで締めくくりたいと思う。本記事は昆虫、次に自然風景をまとめて掲載したい。

 昆虫の写真を撮り始めて48年。1972年(昭和47年)から研究を始めていたヘイケボタルの生態写真を残しておきたいという思いから、1978年にオリンパスOM-2とズイコーマクロ50mmを購入して撮り始めた。中学1年生の子供であるから、写した写真は生態写真とはほど遠い証拠程度のものばかりであるが、当時のネガフォルムは今でも保存している。

ヘイケボタルの写真
ヘイケボタル

 この写真は、1979年に撮影したヘイケボタルである。以後、ホタルのみならず身近な昆虫を趣味として撮ってきたが、大人になり多くの撮影機材が買えるようになり、行動範囲も広がると、写欲も膨らんで、子供の頃からの憧れのトンボやチョウを追いかけ、日本各地に出掛けてはパチパチと写すようになった。
  写したものの中には、単なる証拠程度の写真も多いが、やはり、生態写真を残しておきたいとの思いは、今も昔も変わらない。そして、できればその昆虫の姿、色、形が明瞭にわかる図鑑写真でありたい。そこで、本年の自己ベスト昆虫編の写真は、以下の10枚を選んだ。

  1. コノハチョウ
  2. ホソミモリトンボの産卵
  3. ホソミモリトンボの交尾態/li>
  4. カラスヤンマの飛翔
  5. カラスヤンマの交尾態
  6. コシボソヤンマの飛翔
  7. ハネビロエゾトンボのホバリング
  8. オオキイロトンボ(飛翔と産卵)
  9. マダラナニワトンボの連結飛翔と産卵
  10. オツネントンボの産卵

 今年も昨年に引き続き、チョウ類の写真はコノハチョウ1種のみで、トンボ類は7種から9枚を選んだ。3年連続で遠征した沖縄本島では、コノハチョウとカラスヤンマを今回初めて撮影することができ、たいへん実のある旅であった。過去の実体験と知識、何より天候に見ぐまれたことで撮影がかなった。残念ながら、リュウキュウウラボシシジミやフタオチョウ、イワカワシジミには出会うことができず、というよりカラスヤンマに時間を割いたことで探索も短時間で終了したので、これらは今後の課題となってしまった。
 2番目に選んだホソミモリトンボの産卵と交尾態。ここ数年、8月は何回と生息地に通い続け、今年ようやく生態の記録を残すことができた。本州における本種の生息地が数か所しかないため、極めて希少なトンボの貴重な記録であると思っている。
  その他については、コシボソヤンマの飛翔シーンとオツネントンボの産卵シーンは初撮影であり、全体的に有意義な年であったと思う。来年は、未撮影のシーンであるホソミモリトンボの羽化を捉え、本種の生態を明らかにするとともに、チョウ類、特にゼフィルスの撮り直しに取り組みたいと思っている。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

コノハチョウの写真
コノハチョウ
ホソミモリトンボの産卵写真
ホソミモリトンボの産卵
ホソミモリトンボの交尾態の写真
ホソミモリトンボの交尾態
カラスヤンマの飛翔写真
カラスヤンマの飛翔
カラスヤンマの交尾態の写真
カラスヤンマの交尾態
コシボソヤンマの飛翔写真
コシボソヤンマの飛翔
ハネビロエゾトンボのホバリング写真
ハネビロエゾトンボのホバリング
オオキイロトンボの飛翔写真
オオキイロトンボの飛翔
マダラナニワトンボの連結飛翔と産卵の写真
マダラナニワトンボの連結飛翔と産卵
オツネントンボの産卵写真
オツネントンボの産卵
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冬は、つとめて

2024-12-11 16:18:04 | 風景写真/冬

 冬は、つとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。
 平安時代中期に執筆されたと考えられる清少納言の随筆『枕草子』の一節である。冬は朝の趣を詠ったものだ。
 春のあけぼの(日の出前)に対して「つとめて」は7時過ぎ頃だろう。今日の東京の日の出時刻は6時40分であるから、明るくなって凍った空気の様子もわかり、冬ならではの趣が感じられ、私も好きな時間である。趣味の写真撮影でも遠い現地で朝を迎え、その情景を心で写したいとカメラを向けていることが多い。
 同じ朝でも、仕事に向かう朝はちょっと違う。以前、28年間勤めた会社は、毎朝4時37分の始発電車に乗り通勤。帰宅は23時を過ぎることも多かった。自宅に5時間しかいなのだから睡眠時間は4時間を切る。40歳になったころから朝起きるのが辛くなり、会社を休みがちになった。ちょうど厄年の頃とも重なり体調を崩しやすかったのかもしれないが、精神的にも辛くなり、結局「うつ病」と診断され1年ちかく休職。復職してからも生活リズムに変化はなく、定年退職までの10年間は自家用車での通勤。毎朝5時半には羽田空港近くの会社の駐車場で、この時期は夜明けを迎えていた。
 定年退職後は、念願であった「目覚まし時計で起きない」生活を半年続け、9月から今の会社に就職。6時に自然を目が覚め起床。8時に自宅を出て電車で出勤。仮眠することなく仕事を続け帰宅は翌朝5時。帰宅時に電車のホームを降りた時、以前は、この時間に会社に向かって頑張っていたなと思い出す。
 朝の感じ方は人それぞれだろう。朝から元気なご老人もいれば、昔の私のように朝から疲れ切っているサラリーマンもいる。朝がスタートの人もいれば、一日の終わりの人もいる。私は、5時に帰宅しても寝ないので終わりではなく、新たな1日が再スタートする。と言っても午前中は睡魔との闘いでうたた寝の連続だが・・・
 朝のスタートがその日一日を決める。だからプラスのエネルギーに満ち溢れた気持ちで朝を始めることが大切だろう。モチベーションを高めるモーニングルーティーンを毎朝行うのが良いという。私の場合は、これまでは朝起きて15分で家を出ていたが、今は2時間ほどある。朝日を浴びながら外でタバコを吸い、ニュースを見ながらゆっくりとコーヒーを飲む。仕事のことは考えない。モーニングルーティーンとは言えない日常の習慣であるが、朝の清々しい雰囲気を毎日感じている。
  暑かった夏も記憶から消え、短い秋が過ぎて本格的な冬が始まった今日この頃。冬は、つとめて。その趣を心と体で感じて、今日も1日を始めよう。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

八ヶ岳の朝の写真
八ヶ岳の朝
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/6秒 ISO 100(撮影地:長野県諏訪市 2011.2.19 6:29)
北アルプス・モルゲンロートの写真
北アルプス・モルゲンロート
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/8秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県諏訪市 2011.2.19 6:34)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市 2016.1.31 7:45)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/3秒 ISO 50 +2EV(撮影地:長野県松本市 2013.1.05 11:26)
霧氷の写真
霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/3秒 ISO 100 +1.3EV(撮影地:長野県軽井沢町 2012.1.15 6:54)
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蒲生の棚田

2024-12-05 11:34:04 | 風景写真/冬

 あっという間に師走。昨今は、曜日の感覚が全くない。今の仕事は、隔日勤務のため、朝8時に自宅を出て、帰宅は翌朝5時。その日は仕事はなく翌日に備える。月に11~12稼働のため連休もあるが、休日が土日とは限らないので、今日が何曜日であるか分からなくなっている。
 仕事中の休憩時間は、最低3時間取ることが法的にも定められているが、仮眠する精神的余裕は、まだない。つまり一日おきに徹夜である。帰宅後は、布団で寝てしまうとリズムが狂うので、なるべく頑張って起きているが、睡魔との闘いで気が付くとうたた寝。それでも夜は爆睡で、翌朝は快調に目覚めて、また仕事に出かけている。
  こんな生活リズムにもだいぶ慣れ、帰宅時の早朝、きりっとした空気の中、達成感と充実感に満ち溢れた感じは、徹夜で写真撮影に行って良い風景に出会えた時に似ている。

 蒲生の棚田に出会った時も、そうであった。日本の原風景とも言える棚田に朝霧がかかる光景は、何度訪れても感動的である。
  仕事柄、何と10月12日~13日にかけて遠征した新潟のマダラナニワトンボと滝雲の撮影以来、まったく写真を撮っていないため、今回も、過去撮影の写真を再現像し、組み合わせて掲載した。今後、仕事に慣れ、生活リズムが定着したころに、まだ見ぬ光景との出会いを求めて出かけようと思っている。それまでは、この記事のように過去撮影の写真をまとめ直したものが続くと思うが、お許しいただきたい。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8 1/10秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12 9:33)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 2.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2019.12.29 6:36)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 0.8秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2019.12.29 6:46)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 1*50秒 ISO 100(撮影地:新潟県十日町市 2016.12.18 7:49)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 1.6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2016.12.31 6:51)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 30秒 ISO 100 -2/3EV (撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 4:23)
蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/30秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 5:29)
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東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2024 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.