ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

白川湖の水没林

2024-05-12 15:45:19 | 風景写真/湖沼

 白川湖の水没林を撮影してきた。自然風景写真は4月に桜を撮って以来だが、随分と久しぶりのような気がする。

 白川湖は、山形県西置賜郡飯豊(いいで)町にある。最上川の治水、周辺のための水のコントロール、水力発電などに利用される「白川ダム」によって造られた人造湖である。白川湖に春先の雪解け水が大量に流れ込んで満水になると岸辺が水没し、生えているヤナギなどの木々が水の中から生えているかのような光景が見られる。いわゆる水没林である。飯豊町は、木々が芽吹く前の残雪がある3月下旬~4月中旬を「白の水没林」、新緑の季節を「緑の水没林」と命名し、パンフレットやWeb等でPRに力を入れている。この光景は、5月下旬になると田植えのためにダムの水が放水されて水位が下がり、林に戻ってしまうので、全体でおよそ2か月間限定である。
 似たような光景は、以前に群馬県の奥四万湖で撮影したことがあり、当ブログに「奥四万湖/浮島」として掲載している。水没林(浮島)は奥四万湖外周道路の奥まで行かないと見られないが、3月下旬までは冬期通行止めであるから、注意が必要だ。こちらも放水までの期間限定の光景で、青く透明な湖「四万ブルー」とともに美しいが、岸辺からではなく、外周道路から湖を見下ろさなければならず、また場所もごく限られた位置からしか見ることができない。
 白川湖の水没林は、Instagramを中心としたSNSでの拡散とメディアでの取り上げなどにより、ここ5~6年で急激に注目を浴びるようになった。私も数年前から知っており、いつかは訪れてみたい場所の1つであったが、自宅からおよそ430kmあり期間限定ということで、なかなか条件が合わずにいた。私が求めた条件とは、降雨の翌日で深夜から快晴で朝は無風であること。水没林に「朝霧と水鏡と朝の光」を加えてこそ、幻想的な光景になるからである。これまでなら、仕事が休みのGW期間中にしか行けず、その間にすべての条件が合致することは極めて稀であり、しかも大渋滞と大混雑を覚悟しなければならなかっただろうが、今年はじっくりとGWを避けた平日にその機会を待った。
 そのチャンスは、天気予報では5月10日の朝に訪れそうであった。しかし、前々日になっても遠征には迷いがあった。400kmを超える遠征は、それなりに気合が必要で出費も多い。天気の急変があれば、時間もお金も無駄になる。しかも、後日に掲載するが、連日ゲンジボタルの幼虫上陸の観察と撮影で帰宅が深夜になっており、疲れもあった。しかし、9日の朝になり天気予報をチェックすると、10日の朝は条件が合致する。気合を入れて行くしかない。自宅を正午に出発し、前記事に投稿したように、まずは福島の浄土平で天の川を撮影し、白川湖の駐車場には10日午前2時半過ぎに到着。気温は浄土平と同じ2℃であったが、風がないので寒さは感じない。いくつもあある駐車場には、平日にも関わらず多くの車が停まっている。日の出は4時35分。3時半を過ぎると懐中電灯なしでも歩けるほどの明るさになったので、早速、湖畔へと向かった。
 初めての場所で、ロケハンもなし。「水没林のシンボルツリー 一本柳の撮影スポット」という案内板に従って三脚を設置。薄っすらと見えるが、暗くて、まだピント合わせはできない。続々とカメラマンが集まってくる。全部で50~60人ほどであるが、湖岸は広く、有料のオートキャンプ場内でなければ、どこからでも自由に撮影ができるので、各々散らばって好きな場所でカメラを構えている。時間とともに水没林の全容が明らかになってくると、期待通りの「朝霧と水鏡」の光景が広がっていた。

 白川湖の水没林の光景をどう撮れば良いのか・・・昆虫写真は「記録」という意味合いが強く、被写体の形や色を細部まで正確に分かりやすく撮ること、生態の一瞬では高度な撮影技術も必要だ。一方、自然風景写真は、単なる「記録」ではなく自然芸術の実写であり、自然と対峙し感動を表現したものだ。高度な撮影技術よりも、直感的に美しいと思わせる黄金比を心で捉えるアート的思考や豊かな感性が必要だ。
 その意味では、私の写真は、ただ撮っただけの記録的風景写真ばかりで、この目前の白川湖の水没林の芸術から感じた感動を伝えられていない。これまでの経験では、現場には最低でも3回以上通わないとダメである。霧氷も期待できるだあろう「白の水没林」も含めて、また、いつか訪れてみたいと思う。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。また動画も 1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで投稿しています。設定の画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 30秒 ISO 1000(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 3:52)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 8秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 4:07)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 3.2秒 ISO 100(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 4:13)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 52秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 4:23)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 5:25)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 0.6秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 4:37)
白川湖の水没林の写真
白川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 2秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:山形県飯豊町 2024.05.10 4:47)
白川湖の水没林
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印旛沼の夜明け

2021-12-13 16:57:56 | 風景写真/湖沼

 印旛沼の夜明けは、ドラマチックであった。

 印旛沼は、千葉県北部の利根川下流南岸に位置し、印西市、佐倉市、成田市、八千代市、栄町に跨る風光明媚な湖沼である。昭和27年には隣接の手賀沼とともに「県立印旛手賀自然公園」に指定されている。一時、千葉県に住んでいた45年ほど前、印旛沼近くの田んぼにヘイケボタルの観察に行ったことがあるが、それ以来の訪問で、印旛沼の光景を撮るのは勿論初めてである。
 印旛沼は、日の出の絶景スポットとして有名で、インターネット上では、印旛沼の夜明けの写真が数多く掲載されており、一度は訪れてみようと思っていた。ただし、私が撮りたい光景には条件がある。晴れていること。風がないこと。雲があること。この3つである。印旛沼は最大水深が2.5メートルと浅いため、風が無ければ水面に空が綺麗に映り込む。快晴ならば空の色だけしか映らないが、雲があることで遠近感や広がりが表現でき、南米ボリビアの「ウユニ塩湖」さながらの光景が見られるのである。天気予報やGPV気象予報等で確認すると、12日の朝は条件を満たしていた。丁度、前日から前記事に掲載した「夫婦岩」で星景を撮ることにしたので、翌朝は印旛沼に移動する 計画とした。

 午前4時に印旛沼の西側にある船戸かっぱ公園の駐車場に到着。1時間ほど車内で待機し、5時からロケハン開始。撮影場所は、駐車場から歩いて1分。すぐ隣にある「ふなー貸船店」の沼畔である。印旛沼はバス釣りが有名で、日曜日であったためか、まだ暗い早朝からボートの準備で賑わっていた。カメラマンは誰もおらず、私一人、カメラと三脚を担ぎながら申し訳ない気持ちで沼畔を行ったり来たり。とりあえず、貸しボートの店員さんや釣り客の邪魔にならず、しかもベストと思える位置に三脚を据えることにした。
 6時近くになると、白々と夜が明けてきた。見渡せば、それなりのカメラマン。20人くらいは居たであろうか。数人は橋の上にセットしていたが、ほとんどのカメラマンは、岸に寄せてあるボートの前。インターネットで検索する印旛沼の夜明けの写真を見ると、手前にボートを入れるのが定番のようであるが、人工物を一切入れないのが私流。(ブログ記事「アタテュルク騎馬像と星空」では、人工物である騎馬像が主役であるため撮影)試しに私もロケハンの時に数枚撮ってみたが、私が撮りたいのは壮大なリフレクション。ボートを写してしまうと主題がはっきりしなくなる。何故、ボートを一緒に写したがるのか私には理解できないが、それが良いと思う方々は、ボートを入れて撮れば良い。
 さて、6時。気温6℃で無風。印旛沼の夜明けは、時間の経過とともにドラマチックな光景を見せてくれた。快晴の放射冷却で冷え込んだ朝ならば、霧も発生し幻想的な光景にもなるだろうが、この朝の光景は、二度と見ることができない素晴らしい光景であると思う。
 刻々と変化する雲と色彩。濃いオレンジ色に染まった沼には、印旛沼を象徴する四角い定置網や網干し用の杭がシルエットになっており、場所を移動したり、レンズを望遠ズームに変えて様々なカットを撮ってみたが、どうしても対岸の人工物が雰囲気を壊してしまう。今回は印旛沼らしさを残しつつ、ドラマチックで壮大なリフレクションを表現するために17mmという広角で撮影した写真を掲載した。
 日の出は6時40分。最後の一枚を撮り終える頃には、ダイナミックな色彩は褪せて普通の朝が訪れた。釣り船が出るのは7時のようで、時報と共に多くの釣り客が印旛沼へと出て行った。

 余談であるが、前記事での撮影時に写せなかった「ふたご座流星群」は、14日未明(13日深夜過ぎ)に月が沈んでから明け方にかけての時間帯に、1時間あたり40~50個ほどの流星が出現すると予想されている。平日である。昨年は、雲で覆われ隅に1つだけ写るといった残念な結果。出勤前にどこかで撮影するという事もできなくはないが、会社員である以上、仕事が優先。今年もあきらめざるを得ない。「ふたご座流星群」は毎年必ず見られるので、定年退職後に時間が出来たらゆっくりと撮影したい。
 代わりに、もう地球には戻ってこないレナード彗星の別カットを現像し、2つ前の記事に追加掲載した。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

印旛沼の夜明けの写真
印旛沼の夜明け
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F8.0 10秒 ISO 400 -2/3EV(撮影地:千葉県 2021.12.12 6:05)
印旛沼の夜明けの写真
印旛沼の夜明け
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 100(撮影地:千葉県 2021.12.12 6:44)
印旛沼の夜明けの写真
印旛沼の夜明け
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/8秒 ISO 100(撮影地:千葉県 2021.12.12 6:44)
印旛沼の夜明けの写真
印旛沼の夜明け
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/8秒 ISO 100(撮影地:千葉県 2021.12.12 6:48)
印旛沼の日の出の写真
印旛沼の日の出
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/8秒 ISO 100V(撮影地:千葉県 2021.12.12 6:49)

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上高地

2021-08-09 15:01:00 | 風景写真/湖沼

 上高地へトンボを探しに・・・

 8月はオリンピック開催の関連で「山の日」の祭日が、11日から8日に変更になり三連休。初日は、実家の両親、そしてコロナで今は日本にいるカリフォルニア州公認の会計士である妹二人と共にご先祖様の墓参り。
 翌日8日の日曜日は、台風9号と10号の“ダブル台風 ”が西日本と東日本それぞれに近づく予報で警戒が必要だったが、長野県上高地は天気予報に晴れマークが出ていた。今月一番の目標は、本州では生息地が極めて局所的であるトンボの生息地探索と撮影であり、天気が良ければチャンスを無駄にしたくない。東京都内では新型コロナの新規感染者が5日連続で4,000人を超える緊急事態ではあるが、いつものように感染対策を万全にして単独で上高地へと向かった。2016年7月にオオイチモンジを撮影して以来5年ぶりである。
 8日午前2時過ぎに自宅を出発。中央道は土砂降り。八王子の料金所を過ぎて約2km進むと、追い越し車線を猛スピードで走ってくる車のライトがバックミラーに見えた。まもなく、走行車線を走っている私の車の前すれすれに割り込んできたと思ったら、そのまま左の壁に激突。火花をあげながら派手にスピンしてクラッシュ。50km規制の土砂降りなのに130kmは出していただろう。自業自得の無謀なスバルの白い乗用車に危うく巻き込まれるところであった。将に危機一髪。自動ブレーキの助けもあり難を逃れた。
 諏訪ICからは雨は止んでおり、松本ICで降りると星が見えていた。無事に沢渡バスターミナルの駐車場に5時半到着。準備を済ませ6時発の上高地行きシャトルバスに乗り込んだ。乗車人数は15人であった。ちなみに料金は片道1,300円。タクシーに乗ると片道3,900円も掛かる。

 大正池でバスを降り、池畔へ。朝霧漂う幻想的な大正池。この光景は2016年にも見ているが、当時はタクシーに乗っており、運転手さんが「写真を撮るために停めましょうか?」と気を遣ってくれたにも関わらず、オオイチモンジ狙いで先を急いでいたので、大正池は素通りしていた。今回、偶然にも同じような光景に出会うことができ、5年前の後悔の念を払拭することができた。ただし、残念なことにトンボが主目的であったため、カメラはAPS-Cサイズの昆虫用として使っているカメラに、標準レンズの代わりに付けている魚眼レンズでの撮影。薄っぺらいデジタル的な写真になってしまったが仕方ない。
 次に向かったのは田代池。2013年1月5日にマイナス23℃の中、徒歩で上高地入りして「霧氷の田代池」を撮影して以来である。そして本命の田代湿原。7時半から10時過ぎまでの間で、それらしいトンボが1頭飛んできたが、トンボまでの距離30m以上。近くに来ることなくホバリングもなし。用意してきた300mmレンズで撮ってはみたが、同定できるほど鮮明な写真は撮影できなかった。代わりに羽化して間もないルリボシヤンマを撮影して終了。
 河童橋近くのバスターミナルから11時初のシャトルバスで沢渡の駐車場へ戻り、午後からは天候が崩れる予報であったため、そのまま自宅へ直行。15時に帰宅した。

 上高地は、30年前に白馬村とともに新婚旅行で訪れた思い出の地でもある。その後は、チョウや風景の撮影で何度も訪れ、特に真冬の上高地は、まさに「神降地」であった。
 今回は、台風の影響もあり観光客は少ないだろうと思っていたが、田代湿原ですら時間の経過とともに大勢がひっきりなしにやってきた。夏休みに3連休。コロナ過でも人の流れは増加する。私自身もその中の一人であるが、人が多い時期の上高地では、自然と静かに対峙するのも難しい。朝、中央道で「運」を使い果たしてしまったのか、それとも行いが悪いのか、神は微笑みさえ掛けてくれなかった今回の遠征。また、場所を変えて、難易度の高いトンボを探索してきたいと思う。

参照:オオイチモンジ冬の上高地を撮る

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

大正池の写真

大正池(上高地)
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:27)

大正池の写真

大正池(上高地)
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:31)

大正池の写真

大正池(上高地)
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:37)

焼岳と大正池の写真

焼岳と大正池
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:28)

焼岳と大正池の写真

焼岳と大正池
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:32)

焼岳と大正池の写真

焼岳と大正池
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 6:32)

田代池の写真

田代池(上高地)
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100(撮影地:長野県 2021.8.08 7:03)

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龍ヶ窪の水景

2020-11-19 21:49:37 | 風景写真/湖沼

 龍ヶ窪は、竜の伝説が残る決して濁ることのない神秘の池である。

 龍ヶ窪は、新潟県津南町の標高450m付近の河岸段丘地にあり、苗場溶岩層とその下の魚沼層群との境から湧水で、水量毎分30トン、日量43,000トンの池の水が1日に1回入れ替わり、決して濁ることがないと言われている。池の周辺の林相が変化に富み自然環境がすぐれていることから、1974年に新潟県の自然環境保全地域に指定され、1985年には環境省名水百選に選定されている。
 この地域には河川が無く、水利用は全てこの地域一帯の湧水群に頼っている。この龍ヶ窪には多くの昔話が存在し、これを守る2つの集落はそれぞれの神社を有し、毎年7月に祭礼を行っている極めて神聖な池である。

 津南町には「中子の桜」やトンボの撮影で何度も訪れており、龍ヶ窪の存在も知ってはいたが未訪問であった。リサーチでは、新緑の季節の早朝の光景が美しいようだが、今回はロケハンのつもりで寄ってみた。
 十日町の星峠で星景を撮り終え、道の駅 「信越さかえ」で車中泊。翌朝は6時に龍ヶ窪の駐車場に止めて散策を開始した。津南は、季節の進み具合が早いようで、紅葉はほとんど終わりの状態。天気は良いが風が強く、冬の到来を感じた。遊歩道をゆっくりと歩きながらロケハンしたが、なかなか絵になる場所がない。新緑や紅葉のピークならば美しいだろうと想像できるが、岐阜県の「モネの池」を訪れた時の気持ちと同じで現実の光景には感動が湧いてこなかった。「美しいものを 一番美しい時に 美しく写す。」がモットーであるが、美しい時に訪れなければ、それは叶わない。それでも、この日この時に一番美しいと感じた部分にカメラを向けてシャッターを切った。次回は、新緑の季節に是非訪れたいと思う。
 龍ヶ窪には、5月頃には相当数のクロサンショウウオが繁殖するため池に集まり産卵を行うようであり、梅雨前にはモリアオガエルの卵塊が無数にみられ、湧水口には化石昆虫と呼ばれているトワダカワゲラが多産するというから、それも楽しみである。

 今回は、写真と同じカットを動画でも撮影したので、癒しの音楽を添えて編集した。動画の方が、現実的な美が伝わるかも知れない。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。 龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1.3秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 6:43)

龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/4秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 7:00)

龍ヶ窪の写真

龍ヶ窪の水景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/4秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2020.11.15 7:01)

龍ヶ窪の水景(BGM付き)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO(撮影地:新潟県十日町市 2020.11.15)

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小田代ヶ原/幻の湖「小田代湖」と貴婦人

2019-11-03 15:00:32 | 風景写真/湖沼

 小田代ヶ原は、栃木県日光市の日光国立公園内の標高およそ1,400mに位置する草原への遷移期にある湿原であり、豊かな自然と希少な景観から日光国立公園の特別保護地域および特別地域である他、環境省の日本の重要湿地500、国際条約のラムサール条約湿地に登録され、国際的な保護体制が敷かれている。
 小田代ヶ原は、秋になると一面の草が色づく草紅葉が美しく、2010年に訪れて撮影しているが、小さく浅い盆地状の地形のため、局地的な豪雨や台風の後には、幻の湖「小田代湖」と言われる湖沼が一時的に出現することがある。草紅葉は水没してしまうが、代わりに黄金色に染まったカラマツや真っ白なカラマツ霧氷が湖面に水鏡のように映る光景を見ることができる。
 小田代湖は、21世紀に入ってからでは2003年の台風10号上陸後、2007年の台風9号上陸後、2011年の台風12号・台風15号上陸後、2018年には台風24号の上陸後に出現している。2011年は、3日間で800mm近い雨が降り、広大な「小田代湖」が出現したことから11月3日に訪れたが、気象条件が合わず茶色のカラマツを映す水鏡の光景のみの撮影で終わっていた。当初、10月29日に行く予定であったが、前日の夜は、酒の誘いに負けて居酒屋で深酒。翌日は遅く起きて静岡県までカトリヤンマの撮影に出掛けたのだが、実は、その10月29日が最高の幻想的風景だったらしいと後で聞き、とても悔しい思いをしている。参考までに、その時に撮影した写真2枚を最後に掲載した。その年は、後にもう一度訪れたが、今度は湖が全面結氷でまたしても撮りたい光景には出会えなかった。
 小田代ヶ原へは、その後も3度訪れ、2度は失敗。昨年は3月に行き「小田代ヶ原の霧氷」を撮ることはできたが、湿原は真っ白な雪原。美しい光景ではあったが幻想的とは言えないものであった。また秋には7年ぶりに水がたまったが「小田代湖」と言うより「小田代池」で数日で消えてしまった。更に昨年は、12月に前立腺がんの全摘手術をしたために11月より遠征を控えており、撮影に行くこともできなかった。
 2011年の悔しい思いを引きずったままの本年。台風19号は各地に災害をもたらし、その後も半日で一か月分の大雨を降らせる等の温暖化による異常気象の連続。被災者の方々には、心よりお悔やみを申し上げたいと思うが、小田代ヶ原には2011年よりは小規模ではあるものの、念願の小田代湖が出現した。

 「小田代湖」ができても、目指す幻想的な光景は幾つもの気象条件が揃わないと見ることはできない。山岳と湿原では霧氷が付く条件が異なるが、小田代ヶ原では、移動性高気圧に広く覆われ深夜から朝まで快晴無風であること。つまり放射冷却で「この秋一番の冷え込み」でなければならないのである。しかも、10月下旬から11月上旬の間のみ。季節が進めば寒すぎて空気が乾燥し、また湖も全面結氷してしまう。そして一番大事なことは、会社努めである私の休日と合致しなければならないことである。連日、気象庁とウェザーニューズの予報と天気図、そしてGPV気象予報をチェック。最後の最後で、11月2日に決定し行くことにした。
 11月1日は朝から秋晴れで、東京では最高気温が26℃にもなった。東北自動車道も快晴で快適な走行。ただし佐野ICを過ぎると日光方面の山々にかかる灰色の雲が見え始めた。日光に近ずくにつれて雲が厚くなる。奥日光の赤沼駐車場に到着すると、雲間から星空は見えるものの、今度は強風。一抹の不安が過る中、車中泊。
 2日。午前2時45分起床。車外に出てみると快晴無風。車は霜で真っ白。最高の条件である。小田代ヶ原までは低公害バスで行くことができる。この時期の始発は4時。ただし、このバスに乗って行ったのならば、ベストポジションで撮ることは不可能であることは容易に想像できた。それだけの絶好の日和なのだ。
 午前3時に赤沼駐車場を出発。月明りはなく満点の星空。寒くて真っ暗な山道を懐中電灯を照らしながらおよそ4kmを歩く。途中、藪の中で光る鹿の眼にビビるが、何とか小田代ヶ原に到着。先客は徒歩組と自転車組10名。展望スペースと木道に分かれて既にスタンバイ中。かつて木道から撮影したこともあるが、木道は霜が降りていれば滑るし、人が通るたびにカメラに振動が伝わりブレの原因になる。更には伸ばした三脚が引っ掛けられる可能性もある。今回は、溜まっている水の量と朝陽が差す方向から、あらかじめ展望スペースに撮影場所を決めていたが、辛うじて狙い通りの場所に三脚を据えることができた。
 日の出時刻は6時過ぎ。それまで2時間半以上寒さとの闘いである。気温はマイナス5℃。前日との気温差が30℃もある。手足の末端が冷たさでジンジンと痛くなる。持参したチョコレートで我慢しながらの待機である。4時15分。始発のバスが到着した。案の定、50人ほどのカメラマンが降りてきた。次の5時15分着のバスでも50人・・・。歩いて苦労した者だけの特権を感じた。

 日の出前。白々と明るくなってきた5時半から撮影開始。これまで出会ったことがない朝霧煙る小田代ヶ原。まるで生きているかのように霧が動く。6時半を過ぎると、「貴婦人」と呼ばれる一本のシラカンバに朝陽が当たり始め、霧氷の付いたカラマツも白く輝く。まさに奇跡の絶景である。およそ150人のカメラマンが横一列に並んでいるため、一度決めたポジションからは動けない。そのため、その場から見える方向だけに限られるが、6時48分の1枚を最後に合計100カットの写真と動画を撮影。2011年に見られたという小田代ヶ原の最上の光景ではなく、未だに悔いが残るが、9年目にしてようやく出会えた光景。次は、いつ出会えるか分からない。すべてが真っ白な霧氷ではなく、カラマツの黄葉に霧氷という組み合わせも、秋と冬を感じて良いかも知れない。この日この時の一番美しい瞬間を収めることはできたと思う。以下に、選別した13カットと動画を掲載したいと思う。ちなみに、帰りは楽をして7時15分のバスに乗って赤沼駐車場まで戻った。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(夜明け前の幻想)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F9.0 30秒 ISO 100 -2EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 5:35)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(朝霧の幻想)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 5:52)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(朝霧の幻想)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:02)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(朝霧の幻想)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:13)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(朝霧の幻想)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.5秒 ISO 100 +1EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:10)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖とカラマツ黄葉)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/15秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:37)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖とカラマツ黄葉)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/15秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:38)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖とカラマツ黄葉)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:48)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖と貴婦人)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/15秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:38)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖とカラマツ黄葉)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/20秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:40)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖と貴婦人)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/20秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:42)
小田代ヶ原の写真
小田代ヶ原(小田代湖とカラマツ黄葉)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 6:43)
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御射鹿池の四季

2019-10-27 13:44:20 | 風景写真/湖沼

 御射鹿池の四季と題して、この10年間に撮影した四季折々の光景の中から12点を一つの記事としてまとめてみた。

 御射鹿池は、長野県茅野市の奥蓼科温泉郷に通じる「湯みち街道」沿い、標高およそ1,500mにある小さな農業用ため池で、その名は、諏訪大社に伝わる神に捧げるための鹿を射るという神事「御射山御狩神事」に由来する。湖面に映り込む自然の美しさはまさに一幅の絵のようで、私の叔父の友人であった東山魁夷画伯の「緑響く」(1982年制作)という名画のモデルにもなっている。

 東山魁夷画伯は、御射鹿池について次のように語っている。 一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、画面を右から左へと歩いて消え去った・・・そんな空想が私の心のなかに浮かびました。 私はその時、なんとなくモーツアルトの「ピアノ協奏曲23番の第二楽章」K488の旋律が響いているのを感じました。 おだやかで、ひかえ目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが慰めるかのようにそれに答えます。 白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです。

 私が御射鹿池を初めて見たのは20年ほど前。奥蓼科の明治温泉に家族旅行で行った時であった。「何て美しい池なんだ」その時の印象は今でも消えない。しばらく訪れる機会がなかったが、2010年の6月、意を決して撮影に臨んだ。(写真1~3)  まずは、画伯の「緑響く」を意識する。ただし、こちらは絵画ではなく写真。「創作」ではなく「写実」であり「記録」である。レンズを通して見たものがそのまま写る。「緑響く」には、木々の緑が一番美しい時期、時間帯と天候を読み、更に無風である時を選ばねばならない。また、定番構図であっても、自然とじっくり対峙して得られる「感性」や「感情」がなければ、写真と言えども「作品」にはならない。この時は、千葉県の鴨川でホタルの観察と撮影を終えた後そのまま向かい、深夜から池の縁で待機した。  午前4時。うっすらと明るくなり、これまで漆黒の闇に包まれていた御射鹿池が、姿を現す。池面や背後の木々には朝霧が立ちこめているが、時間ととも、その美しさが増し、刻々と変化する色彩に胸がどきどきした程だ。様々な色調が重なり背景の木々を鏡のように池面に映し、神秘的なまでに静謐な美しさをたたえ、画伯が描いた「心の静寂」と「祈り」を感じることができた。ただし、私にはモーツアルトの「ピアノ協奏曲23番の第二楽章」の旋律ではなく、マーラーの交響曲第5番の第4楽章「アダージェット」が響いていた。

 御射鹿池の美しさに魅了され、その後は緑の時期だけではなく秋や冬にも訪れた。中秋の名月と月明りに照らされる光景も撮った。画伯の絵画を超えることはできないが、「美しい被写体の一番美しい瞬間を、美しく撮りたい。」今後は、「御射鹿池と水鏡に映る輝くカラマツ霧氷」の1枚を加えるのが目標である。

 ちなみに、御射鹿池は、以前は存在を知っている写真家しか訪れない池であったが、2008年頃に女優 吉永小百合さんが出演したシャープAQUOSのCMに使われてからは徐々に有名になり、その後インターネットやSNSで情報が広がると、数年前には大きな駐車所が出来て、今では大勢が訪れる観光スポットになっている。池の周りに柵が設けられてからは、時期や時間を選ばないと撮影の場所取りが大変なようである。そんな中では「心の静寂」と「祈り」を感じることはできないかも知れない。

 まずまずの天気の今週末。撮影できる昆虫が少なくなる昨今、近場の里山に行けば、それなりの成果を挙げることができるだろう。昆虫写真は観察記録にもなるが、「今年も同じカットを撮りました」では、自身の写欲を満たすだけで進歩がない。次の3連休は、天候によって奥日光の自然風景、または和歌山遠征で自然風景とチョウの撮影を予定してる。場合によっては、両方に行くことも考えている。御射鹿池の撮影でもそうだが、「一期一会だから・・・」は結果が出せなかった時の言い訳。目標達成のために、準備と覚悟をもって臨みたい。

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御射鹿池の写真

御射鹿池 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 30秒 ISO 100(撮影地:長野県 2010.6.20 4:24)

御射鹿池の写真

御射鹿池(緑響く) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 25秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県 2010.6.20 4:29)

御射鹿池の写真

御射鹿池(緑響く) Canon EOS 7D / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 4秒 ISO 200 -1EV(撮影地:長野県 2010.6.20 4:26)

御射鹿池の写真

御射鹿池(緑響く) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 10 -1EV(撮影地:長野県 2018.8.25 17:04)

月光の御射鹿池の写真

月光の御射鹿池 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 40秒 ISO 1250 トリミングあり(撮影地:長野県 2018.9.23 18:26)

御射鹿池の写真

御射鹿池(初秋) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 100(撮影地:長野県 2012.10.20 14:03)

御射鹿池の紅葉写真

御射鹿池(初秋) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2012.10.20 14:05)

御射鹿池の紅葉写真

御射鹿池(秋) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2012.10.20)

御射鹿池の紅葉写真

御射鹿池(晩秋) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 8秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2011.10.23 5:58)

御射鹿池の紅葉写真

御射鹿池(晩秋) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 4秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県 2011.10.23 6:15)

初冬の御射鹿池

初冬の御射鹿池
Canon 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F18 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県茅野市 2010.12.05)

御射鹿池の写真

御射鹿池(初雪) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.2 30秒 ISO 100(撮影地:長野県 2014.12.07 6:07)

御射鹿池の写真

御射鹿池(初雪) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 25秒 ISO 100(撮影地:長野県 2014.12.06 6:15)

御射鹿池の写真

御射鹿池(霧氷) Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/160秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2016.1.31 10:26)

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月光の御射鹿池

2018-09-25 16:37:33 | 風景写真/湖沼

 御射鹿池は、長野県茅野市の奥蓼科温泉郷に通じる「湯みち街道」沿いにある小さな農業用ため池で、その幻想的な風景から農水省により「ため池100選」にも選ばれている。テレビのCMにも使われ、今では大勢が訪れる観光スポットになっており、誰もがカメラを向ける美しい池である。
 御射鹿池の写真には、定番がある。それは、私の叔父の友人であった東山魁夷画伯が描いた「緑響く」(1982年制作)という名画に似たカットであろう。筆者も何度となく撮ってきた。白い馬こそいないが、緑の木々が池の水鏡に映る様は、感動を呼ぶ。定番は誰でも撮れるしスマホでも撮れる。勿論、光景は一期一会で刻々と変化するから、定番と言えども一番美しい瞬間を、一番美しく見えるように撮るのは簡単ではないが、この御射鹿池で定番を越える光景を撮ろうと思ったのである。それが「月光の御射鹿池」である。

 月光の御射鹿池を撮りたい。そう思ったのは今年の春の頃であった。私自身の頭の中にはイメージ図が出来ていた。合成をしない一発露光で月と池を一緒に写す。それには、真夜中では光量が足らず池が写らないから、薄暮の頃に登ってきた満月同等の月で撮らなければならない。ただし、仕事の関係上、遠征しての夕暮れ時の撮影は土曜日のみであるから、チャンスは毎月1回だけ。しかし、雲がなく月が見えなければ意味がない。また更に、風がなく池面が静かであることが必須条件である。
 霧氷と同じように、いくつもの条件が合致しなければ撮ることができないので、これまでなかなかチャンスに恵まれなかった。先月に挑戦したときは、晴れてはいたものの東の空に厚い雲がかかり、残念ながら月がまったく見えずに失敗した。記事には、目的が「月光の御射鹿池」を撮ることであった事をあえて記していないが、8月28日付けで掲載したブログ「御射鹿池 夜の幻想」は、その時のものである。ただし、この時の経験は無駄ではなかった。撮影位置、レンズ選択と構図、そして何より露出のかけ方を学ぶことができたからである。

 今回の遠征では、新潟、白馬を廻って最後の目標である御射鹿池。天候は晴れ時々曇り。「中秋の名月」の前日でもある。17時半より池畔で待機し、久しぶりの自然風景の撮影に気合を入れる。18時15分。大きくはないが、待ちに待った月が、御射鹿池の向こうの山から輝きを放ちながら顔を出す。無風であり、池は水鏡になっている。目前の光景そのものが自然芸術だ。こちらは、その美しさを写真というものに変換して表さなければならない技術者のようなもの。流れ来るいくつもの雲の切れ間を狙ってシャッターを切り、結果をモニターで確認しながら設定をあれこれ変えて20カットを撮影した。19時頃には空が雲で覆われてしまったため、およそ30分間の勝負であった。以下に月が出る前に撮影した1枚と合成なし一発露光の「月光の御射鹿池」の写真3枚を掲載した。

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夕暮れの御射鹿池の写真
夕暮れの御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 13秒 ISO 400(撮影地:長野県茅野市 2018.09.23 18:13)
月光の御射鹿池の写真
月光の御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 40秒 ISO 1250(撮影地:長野県茅野市 2018.09.23 18:26)
月光の御射鹿池の写真
月光の御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 11秒 ISO 1600(撮影地:長野県茅野市 2018.09.23 18:33)
月光の御射鹿池の写真
月光の御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 20秒 ISO 1600(撮影地:長野県茅野市 2018.09.23 18:39)

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御射鹿池 夜の幻想

2018-08-28 20:03:58 | 風景写真/湖沼

 御射鹿池は、長野県茅野市の奥蓼科にある小さな農業用ため池だが、私の叔父の友人であった東山魁夷画伯の「緑響く」(1982年制作)という名画のモデルにもなり、その幻想的な風景から、農水省により「ため池100選」にも選ばれている池である。様々なテレビ・コマーシャルにも登場し、昨今では全国から多くの観光客が訪れる観光スポットである。
 筆者は、四季を通じて何度も訪れており、その美しさを伝えてきたが、今回は、これまでに撮影したことがない光景を撮るべく、数か月前からこの日を心待ちにしていた。訪れた時間は、午後の3時。早朝は三脚組だけだが、この時間帯はスマホ組で三脚での撮影は筆者だけ。18時を過ぎると、誰もいなくなる。筆者にとってはこれからが勝負の時間であり、池湖で一人ひたすら時が来るのを待った。
 風景を目前に「時が来るのを待つ」のは、自然風景を撮影する醍醐味であるが、その「一瞬」が訪れないこともある。今回は、残念ながら玉砕。台風20号の影響で大気の状態が不安定。南からの湿った空気が八ヶ岳で厚い雲となり、期待した光景との出会いは叶わなかった。それでも、光景は「一期一会」でる。「夜の幻想」として掲載することにした。今回撮れなかった写真は、来月に再挑戦しようと思う。

 三枚目の写真は、言わば御射鹿池の「定番」。日が暮れる前に撮ったものである。真夏の濃い緑を映す水鏡が美しい。四枚目の写真は、夕暮れの光景である。紅葉しているのではなく、カラマツが夕日で赤く染まっている様子だ。
 御射鹿池には、これまで駐車場はなく、池畔に5台ほどが止められる小さなスペースに止めていたが、 平成29年に「バス専用駐車場」および「普通車専用駐車場」が完備された。今までの迷惑な路上駐車がなくなったのは良い事だと思うが、 安全対策の「立ち入り禁止区域」が新設され、池畔で自由に撮影することが出来なくなってしまった。撮影は道路からの限られたスペースからとなる。

関連記事:月光の御射鹿池

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御射鹿池の月夜の写真

御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F1.4 6秒 ISO 800(撮影地:長野県茅野市 2018.08.25 19:18)

御射鹿池の写真

御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 30秒 ISO 1600 +1 2/3EV(撮影地:長野県茅野市 2018.08.25 19:36)

御射鹿池の写真

御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県茅野市 2018.08.25 17:04)

御射鹿池の写真

御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 0.4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県茅野市 2018.08.25 18:08)

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自然湖

2018-05-13 16:29:33 | 風景写真/湖沼

 自然湖は、長野県木曽郡王滝村の山奥、木曽ひのきにかこまれた王滝川の上流部にある。1984年に起きたM6.8の長野県西部地震の時、御嶽山の一部が崩れて堆積したことでできた天然の湖だと言う。深い渓谷とともに、森が沈んでしまったので立ち枯れの木々が特徴になっている。

 私は、昆虫写真と自然風景写真を趣味で撮っている。昆虫写真は、撮りたいと思う昆虫との出会いまでに時間がかかり苦労することが多い。 前記事のギフチョウ/イエローバンドは、出会いに「感動」し、手を震わせ心躍らせながら撮影した。
 一方、自然風景は、被写体が「個」ではない。個々が集まって形作った景観である。その景観を撮ろうとした時、「インスタ映え」するかどうかではなく、その景観の美しさや「感動」を写そうとしているが、実際は、単に写真を撮るという技術者であることが多い。
 4月の新潟遠征では、有名な景勝地ばかりを巡った。撮影場所が限られるので、いわゆる定番写真ばかりである。構図、露出を考え、シャッター・チャンスを狙って撮るから、その日その時の「美しさ」は伝わるかもしれないが、いずれも単なる「記録写真」である。昆虫であれば「生態写真」として生態学的に貴重な「記録」にもなるだろう。しかし自然風景では「記録」にしか過ぎない。ここに掲載したゴールデンウイーク中に撮影した自然湖や周囲の自然風景も、まだまだ「記録」である。なぜなら、私自身に「感動」が足りないからである。

 「感動」とは、大辞林によれば「美しいものやすばらしいことに接して強い印象を受け、心を奪われること。」とある。しかし、ただ美しいものや素晴らしいことに接しただけでは、感動は生まれない。感動というのは、受け取るものではなくて、その対象に対して入り込んで行かなければ生まれない。例えば、ベートーベンの交響曲を演奏したとする。音楽そのものが芸術品である。演奏者は、その曲に対して入り込んで行く。聴衆も、ホールに響く音楽に入り込んで行く。そして感動が生まれる。
 自然風景を撮ろうとした時、自然風景に入り込んで一体化する必要がある。その一体化した短い時間に、自然風景はその人だけに、その秘密を解き明かせてみせるのだと思う。 そして自然という芸術と対峙し、自分は一体何を感じ、何を伝えたいのかを明確に認識すること、そしてその抽象的で漠然とした感覚を「写真」というものに具体化することで、感動が表現できる。勿論、写真を見て頂ける方の感覚は千差万別で、撮影者の感じたことが、そのまま伝わるとは限らないが、少しでも何かを感じていただけるように自然と向き合っていきたい。

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自然湖の写真

自然湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県王滝村 2018.5.04)

自然湖の写真

自然湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/8秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県王滝村 2018.5.04)

しだれ桜の写真

しだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/10秒 ISO 100(撮影地:長野県木曽町 2018.5.04)

葉桜の写真

葉桜
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

新緑の写真

里の新緑
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/1000秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2018.5.04)

新緑の白樺の写真

新緑の白樺
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:長野県白馬村 2018.5.04)

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四万ブルー

2018-04-30 17:47:27 | 風景写真/湖沼

 四万ブルー(Shima Blue)とは、群馬県中之条町を流れる四万川の水の色のことで、この地を訪れた全ての人が驚くという。特に四万温泉の最奥にある周囲約4Kmの人造湖「奥四万湖」の青い湖面には息をのむ。湖の透明度の高さによって青い光が水の奥底まで届くことで、赤い光が吸収され青が際立つという説や、アロフェンという物質の微粒子が乱反射するという説など諸説あるそうだが、これまでの様々な検査や研究によっても決定的な結論が特定されていないことから“奇跡の四万ブルー”とも呼ばれている。

 四万ブルーを撮るため、3年連続3回目の訪問だが、今回は「時間制限付き」。当初の計画では、GW後半に長野県の白馬村でのチョウの撮影をメインにし、続いて奥四万湖を早朝からゆっくりと撮影する予定であったが、天気予報ではGW後半は雨からのスタート。GW前半は、撮影以外の予定で埋まっていたが、一部予定をずらして、急遽1日で奥四万湖と白馬村を廻る強行軍に変更。東京を28日の22時半に出発し、奥四万湖に29日の午前0時半着。仮眠後に4時半から5時半までの1時間だけの撮影である。
 自然風景の撮影を短時間で済ませば、良い作品など到底できるわけがないが、奥四万湖では撮る場所と景観は、予め2か所と決めていた。過去にも撮影した同じ場所ではあるが、気象条件としては一番良く、無風で湖面は一切波立つことがなかった。朝日が差し込めば、もっと美しい光景になったのだろうが、時間切れ。この光景も期限付き。ダムから放水が始まれば見ることができない。 是非、“奇跡の四万ブルー 青の絶景” を過去に撮影した写真(下記参照)とともにご覧いただきたい。

参照(当ブログ記事)

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四万ブルーの写真

四万ブルー
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の浮島の写真

奥四万湖(浮島)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の浮島の写真

奥四万湖(浮島)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の浮島の写真

奥四万湖(浮島)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の浮島の写真

奥四万湖(浮島)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 2秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の浮島の写真

奥四万湖(浮島)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.5秒 -1/3EV ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

奥四万湖の新緑の写真

奥四万の新緑
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.3秒 -1EV ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2018.4.29)

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大田切池

2018-01-24 19:47:46 | 風景写真/湖沼

 東京にもあった”青い池”

 大田切池は、東京都町田市と八王子市の市境の尾根筋に2004年に開園した都立「小山内裏公園」内にある小さな池である。 昭和60年頃に周辺の宅地開発に伴い、大雨のときの水量調節のために谷戸を流れる大田川をせき止めて造られた人工の池である。ちなみに、「大田切」とは「大田川が切れるところ」を意味しており、この辺りの谷戸が大田切谷戸と呼ばれていたことから名付けたという。「大正池」に似た印象的な立ち枯れは、川岸の杉の木が池の中に没してしまったためにできたものらしい。

 2018年1月22日。南岸低気圧の影響で、東京都心でも積雪が20cmを超える4年ぶりの大雪となった。東京は、雪に弱い。数年に一度あるかないかであるが、降雪のピークが帰宅時間帯と重なり、交通機関に大きな乱れが出た。筆者は、車通勤であるが、帰宅時に首都高・山手トンネルの渋滞にハマった。19時半頃、西新宿ジャンクションでトレーラーが上り坂でスリップして立ち往生したのをきっかけに激しい渋滞が発生。渋滞は最大でおよそ10Kmにわたり、午前5時半頃に解消するまで10時間以上続いたのである。
 東京では、道路に雪が積もってもノーマルタイヤで走行する車が多い。結局、ほとんどが坂道で立ち往生し、車線を塞いで渋滞。事故も多い。東京であっても、冬はスタッドレスタイヤを履くか、常にタイヤ・チェーンをトランクに入れて置く必要があると思う。(筆者は、この時期は写真撮影のために降雪地域へ行くので、冬はスタッドレスタイヤを履いている。)

 さて、掲載した写真は2011年に撮影した雪景色の大田切池である。この時は大雪ではなかったが、東京も真っ白に覆われた年であった。運良く休日前に降ったので、自宅から30分程で行ける大田切池に早朝駆け付けて撮ったものである。東京に降る雪は、大混乱を引き起こす半面、東京の景色を別世界の光景に変える。
   参考までに、初夏に撮影した大田切池の光景も掲載した。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 1.6秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:30)

大田切池(雪景色)の写真

大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 30秒 ISO 100(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:14)

大田切池(雪景色)の写真

大田切池(雪景色)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 2.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:東京都町田市 2011.2.12 6:29)

大田切池(立ち枯れ)の写真

大田切池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 30秒 ISO 100 (撮影地:東京都町田市 2010.05.29 4:35)

大田切池(立ち枯れ)の写真

大田切池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 15秒 ISO 100 (撮影地:東京都町田市 2010.05.29 4:44)

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湯西川湖の水没林

2018-01-02 19:01:05 | 風景写真/湖沼

 湯西川湖の水没林(栃木県日光市)に2018年最初の撮影地として訪れた。前記事で記した今年の撮影目標にはないが、 天候等でチャレンジできない場合の代替スケジュールである。
 鬼怒川や利根川下流域の急速な都市化・ライフスタイルの変化に伴う水需要が急増に応えるとともに、流域を洪水の被害から守るために、鬼怒川上流のダム群の一つとして2012年に完成した湯西川ダム。それによって湯西川の下流域の集落と山林が水没した。今では、湯西川ダム湖の貯水率によって見え隠れする白くなった立ち枯れの木が面影を残すのみである。
 かつて湯西川温泉に二回ほど宿泊したことがあるが、その時には湯西川ダムはなかった。ダムの建設に関わる政治・経済に関して写真を通じて物申す気はない。天狗岩大橋から眺める水没林の光景は、昨今では有名らしくインターネットで検索すると多くの写真が表示されるが、ダム湖によって水没した林という特異な景観を見て、私は何を感じどのように表現できるのか、 その挑戦のために向かった。

 元旦の18時半に現地に到着。すっかり暗くなって水没林を肉眼で確認することはできないため、小雪舞う中、数枚を撮影して湯西川温泉駅の「道の駅」で車中泊。翌5時半に現地に向かい、再度撮影開始。折しもスーパームーンで大きな月が輝いていたのだが間に合わず、スーパームーンに照らされる水没林を撮ることは出来なかった。代わりに長時間露光で、暗く青い湖面と、まるで霧氷が付いたかのように白化したカラマツを写した。
 早朝5時半。時間が経つにつれ空が白み始め、朝日が上空の雲をオレンジ色に染め始めた。立ち枯れの木をシルエットにして、その雲が湖に反射し、さざ波が黄金色になって目前に広がった。水没林は、ダムの貯水率が高かったために少ししか湖面に現れていなかったので、構図的には物足りなさを感じていたが、思わぬ光景にシャッターを切り続けた。将に、風景は「一期一会」である。おそらく、この光景は二度と目にすることはないだろう。
 上高地の大正池などの天然の立ち枯れとは違って、人為的に水没して立ち枯れた様子を見ていると、どんなに彩が加わっても、美しさではなく、その沈黙の佇まいにもの悲しさを感じざるを得なかった。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 15秒 ISO 800 +2/2EV(撮影地:栃木県日光市 2017.1.1 18:40)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 15秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2017.1.2 6:42)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 6:59)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 -1 2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:09)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:11)
湯西川湖の水没林の写真
湯西川湖の水没林
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/25秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2018.1.2 7:11)

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御射鹿池

2017-05-10 23:04:26 | 風景写真/湖沼

 御射鹿池(みしゃかいけ)

 御射鹿池は、長野県茅野市の奥蓼科温泉郷に通じる「湯みち街道」沿いにある小さな農業用ため池で、 酸性が強く生物は棲息していないが、その幻想的な風景から、農水省により「ため池100選」にも選ばれており、私の叔父の友人であった東山魁夷画伯の「緑響く」(1982年制作)という名画のモデルになった池である。
 東山魁夷画伯は、次のように語っている。
「一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、画面を右から左へと歩いて消え去った・・・そんな空想が私の心のなかに浮かびました。私はその時、なんとなくモーツアルトの 「ピアノ協奏曲23番の第二楽章」k488の旋律が響いているのを感じました。おだやかで、ひかえ目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが慰めるかのようにそれに答えます。白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです。」

 写真は写実なので、抽象的な表現はできないが、私が風景写真の奥深さを知るきっかけとなった光景である。撮影は2010年で、ブログには何回が掲載しているが、今回、RAWデータを何度も現像し直した。過去に掲載した写真とは違った印象になったので再掲載することにした。

参照

  1. 月光の御射鹿池
  2. 御射鹿池の四季

お願い:写真は、正確にお伝えすべく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

御射鹿池の写真

御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 25秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県茅野市 2010.6.20 4:29)

御射鹿池の写真

御射鹿池
Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM / 絞り優先AE F11 4秒 ISO 200 -1EV(撮影地:長野県茅野市 2010.6.20 4:26)

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奥四万湖

2017-04-30 16:51:49 | 風景写真/湖沼

 奥四万湖は、群馬県中之条町四万温泉の最奥にある、四万川が四万川ダムによって堰き止められてできた人造湖で、透明度の高いコバルトブルーの湖水が美しい。また、奥四万湖には「浮島」と呼ばれている特有な景観がある。ただし、浮いているわけではない。いわゆる中州で、雪解け水等が流れ込んで水位が上がることで見られる。新緑の時が一番美しいが、それは、農作業のためにダムから放水するまでの期間限定の光景である。

 奥四万湖には、昨年5月15日に訪れて撮影し、過去のブログ記事に掲載(参照)しているように、昨年は曇り空であったため、柔らかい光がまわって、新緑の浮島全体はそれなりに美しい光景として残せたと思っているが、今回は、その時に不満足な結果に終わっていた光景の撮り直しである。
 ゴールデンウイーク初日の29日、午前中は自宅PCで仕事を片付け、16時半に出発。30日に出ても良いのだが、早起きが辛いので前日に現地入りし、得意の車中泊とした。現地近くの駐車場には20時半に到着。とりあえず寝て、明朝4時からセッティング開始。今回は快晴。今のところ無風で条件は良いが、気温4℃で寒い。厚手のコートを着ていても動かないから寒い。湖面の色の変化を見ながら、さざ波がない瞬間を狙って撮り続けた。4時半に最初のシャッターを切り、最後は7時半。少し雲でも浮いていてくれたら、もっと良かったのだが、昨年とは、雰囲気の違った絵になったので目的は達成した。
 今回は、木々が芽吹いたばかりで、まだ新緑には早かった。浮島は、昨年と違って朝日が差し込んで輝く瞬間もあったが、昨年の写真を上回る美しさではなかったので、この奥四万湖遠征は、以下の2枚が成果である。現地は8時に引き上げ、11時に帰宅した。

参照(当ブログ記事)

  1. 奥四万湖/浮島
  2. 奥四万湖/青の絶景

お願い:写真は、正確にお伝えすべく、1024*683 Pixelsおよび 582*800 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

奥四万湖の写真

奥四万湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/8秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2017.4.30 5:32)

奥四万湖の写真

奥四万湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 2.5秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2017.4.39)

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まいめの池~夏~

2016-08-17 22:46:26 | 風景写真/湖沼

 まいめの池は、長野県松本市安曇・乗鞍高原の中央部を占める一の瀬園地(標高1,500m)にある小さな池。昨年10月に紅葉を撮影し「まいめの池 ~紅葉~」として当ブログで公開している。今回は、風景を撮るのではなくトンボの撮影で訪れたのだが、駐車場から丘を登って「まいめの池」を前にした途端、 緑を映す水鏡の美しさに引き込まれた。まだ、水面には朝日が届いておらず、池からは少しだけ靄が湧き立ち漂っていた。爽やかな夏の朝の高原ならではの光景ではないだろうか。

 8月も後半になり、本年の撮影目標として昆虫も残り少なくなってきた。少しずつ自然風景の写真を加えながら秋を迎えたいと思う。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

まいめの池

まいめの池
Canon EOS 7D / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F5.0 1/160秒 ISO 200 -1 1/3EV(撮影地:長野県松本市乗鞍高原 2016.8.14 6:15)

まいめの池

まいめの池
Canon EOS 7D / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F5.0 1/160秒 ISO 200 -1EV(撮影地:長野県松本市乗鞍高原 2016.8.14 6:17)

まいめの池

まいめの池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県松本市乗鞍高原 2018.8.26 6:22)

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