ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

ホタルの本の執筆

2023-01-30 13:23:11 | ホタルに関する話題

 このところ全く更新していないので、ご心配頂いている方もおられると聞き、近況を報告したいと思う。

 私はこれまでに著書が2冊あるが、また本を出しませんかというお話を頂き執筆を始めた。もちろんホタルの本だが、今度は小学4年生以上対象の児童書である。私のホタル研究51年の自分史でもあり、200ページ程の内容にしたいと思っている。
 児童書は何冊か監修の経験はあるが、自身で書くのは初めてで、なるべく専門用語は使わず、それでいて生態や光害等の問題を分かりやすく書くのがたいへんで、少々手こずっているのが現状。今のところ発行時期は未定だが、休日の時間のすべてを執筆に費やしており、少しずつ内容が出来上がってきている。2月中には書き上げたいと思っている。
 個人的には、いつかホタルでも自然風景でも良いのだが、立派な写真集を出してみたい。

 そんなわけで、全く写真撮影には出掛けていないが、来週のこの時間には、初めて撮影する光景を紹介できると思うので、訪問頂きたいと思う。

ホタル百科
ホタル百科
東京ゲンジボタル研究所 著/丸善出版(株) B6判 112ページ \1,680(税込)
ISBN 978-4-621-07435-0
2004年05月 初版発行
2012年09月 第6刷発行
ホタル学
ホタル学~里山が育むいのち~
古河 義仁 著/丸善出版(株) A5判 144ページ \1,995(税込)
ISBN 978-4-621-08389-5
2011年05月 初版発行
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東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2023 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


パール紅富士

2023-01-08 18:29:08 | 風景写真/富士山

 午前2時半起床で自宅を3時出発。久しぶりに気合を入れた写真撮影の遠征。写真を撮るのは12月4日以来であり、早起きして出掛けるのも2021年9月24日の千葉県大山千枚田以来である。多くは、前日夜に現地入りして車中泊して臨むが、片道2時間弱の距離であることから、平日の会社出勤より1時半ほど早く起きての出動。気合を入れたのは早起きだけではなく、今回の目標が、来月に撮影を予定している「パール紅富士」の予行練習だからである。

 「パール富士」とは、日没前後と日の出前後に満月が富士山頂に重なり、真珠のように美しく見える様子を呼ぶ。ちなみに太陽が重なるのは「ダイヤモンド富士」と呼ばれている。パール富士は、2021年2月27日に静岡県の田貫湖で撮影し、当ブログに「パール富士(スノームーン)」として掲載しているが、この時は昇るパール富士で、富士山は日没後の暗い姿であった。次は沈む満月を朝陽が当たる紅富士の山頂と重ねて撮りたいと思い、チャンスを伺っていた。
 そもそもパール富士は撮影チャンスが少ない。ダイヤモンド富士は「初日の出の」という特別な場合を除けば、晴れてさえいれば毎日2回どこかで見ることができる。太陽と重ねるわけだから、当然、富士山は黒いシルエットになってしまう。一方、パール富士に必須の満月は毎月1日しかないので、富士山頂と重ねるだけならばひと月に2回のチャンスがあるが、月の模様と富士山の様子を合成なしで両方綺麗に写そうとなると日没前後と日の出前後しかないから年に数回であろう。それが、雪が朝陽で赤く染まる紅富士となれば、年に1~2回しかチャンスがない。しかも、私の休日と重なるのは数年に1回あるかないかで、来月のチャンスは将に奇跡である。
 そのチャンスが来月訪れる。そのための予行練習として満月の翌日にはなってしまったが、今回撮影に行ってきた。

 まずは撮影場所の探索である。日の出時刻と月の沈む時間、方位、富士山からの距離と標高、ロケーションを考慮しながらGoogleMapで探す。これがなかなか良い場所がない。家や鉄塔、電線などの余計な構造物が写らない所で、早朝に地域住民の方々に迷惑をかけない場所をようやく見つけ、その場所で月と富士山頂が重なるかどうか試してみることにした。
 8日午前3時に自宅を出発し、中央道、東富士五湖道路を走って御殿場市内の目的地に5時到着。月は、かすかに見える富士の遥か上に輝いている。しばし車内で休憩し6時から準備開始。月がフレームに収まる位置まで降りてきたところで撮影開始。月明かりにほのかに照らされたムーンライト富士も美しい。このあと山頂目指して降りてくるのか不安であったが、背後がビーナスベルトで染まりだした6時30分に富士山頂にある八つのピーク八神峰(剣ヶ峰・白山岳・久須志岳・成就岳・朝日岳・浅間岳・駒ヶ岳・三島岳)の1つ三島岳付近と重なった。撮影場所から北に数百メートル移動すれば山頂のど真ん中に沈んだと思われる。月が沈んだ後、赤く染まった紅富士を撮って終了。
 今回、机上の計算と実際の現場での状況を確認することができ、来月に撮影を予定している「パール紅富士」の良い予行練習になった。当日は、前日夕方にダイヤモンド富士を撮り、車中泊で臨みたいと思う。天気が良いことを切に願う。

 本記事の最後に、これまでに撮影した富士山の写真をスライドショー動画にしてみたので掲載しておきたいと思う。

関連ブログ記事:パール富士(スノームーン)コールドムーン

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

月と富士山の写真
月と富士(ムーンライト富士)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 2秒 ISO 400 -2EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:19)
月と富士山の写真
月と富士(ムーンライト富士)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 0.5秒 ISO 100(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:33)
パール紅富士の写真
パール紅富士(山頂付近が紅色に染まる)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:52)
パール紅富士の写真
パール紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:53)
パール紅富士の写真
パール紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:53)
紅富士の写真
紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:54)
富士山/Mt. Fuji(再生時は、設定からHDお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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幸せと平和を願って

2023-01-04 13:13:31 | 風景写真/富士山

昨年5月に義母、そして10月に義父が永眠いたしましたので、新年のご挨拶は差し控えさせていただきます。
本年も引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2023年1月 東京ゲンジボタル研究所 古河 義仁

富士山の写真

 年始最初の撮影は富士山と決めていて、ブログでの年初写真も多くは富士山を掲載している。なぜなら、富士山は日本のシンボル的存在で「一富士、二鷹、三茄子」と言って、初夢のなかでは富士山が最も縁起が良いとされる。その姿は末広がりで雄大、そして神々しい。古来より富士山そのものを神と見立てる「富士信仰」もある。また、富士山は「不死」に通じて不老長寿を表し、「無事」に通じて無病息災・家内安全の祈願にも良いと考えられているからである。
 喪中ではあるが、忌中(五十日)は明けているので、まずは私の家族の、そして友人知人の、更には世界中の人々の幸せと平和を願って富士山の写真を掲載することにした。

 年始最初の撮影は富士山と決めてはいても、今回掲載した富士山は2011年1月3日に山梨県忍野村で撮影した忍野富士である。実は、計画では昨年掲載した「しぶんぎざ流星群と冬の大三角」と同様に、正月一番目のイベントである「しぶんぎ座流星群」を富士山とともに撮影する予定にしていたが、撮るならば、月のない快晴の夜空のもとで時間をかけて撮影したい。ところが、流星群の極大日である4日未明は、4時頃まで満月三日前の明るい月が輝いており、撮影時間が僅かしかないことであきらめることにした。
 この正月休みは音楽を聴きながら静かに過ごすことにし、ここには過去撮影の富士山ではあるが、未掲載のカットのものを選び、モノクロにブルーとオレンジを少し加えたダブルトーンで現像した。この1枚に幸せと平和を願いたいと思う。

 以下に、この10年間で撮影した自然風景写真の中から四季折々の光景18点を並べてみた。自然風景の写真については、これら過去の反省を踏まえながら、今年こそは自分が目指すものを作品として残せるよう、初心に戻り自分に対して厳しくありたいと思う。昆虫写真は、生態の記録を興味を持って楽しみながらしっかりと残していきたい。ホタルの研究は51年目になったので「ホタルに捧げた半世紀」を何らかの形として残せれば幸いである。

以下のサムネイル写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

箱根大観山より紅富士の写真 冬の上高地田代池の霧氷の写真 霧ヶ峰の霧氷の写真 流れ(忍野八海)の写真 駒つなぎの桜の写真 中綱湖のオオヤマザクラの写真 まいめの池の夏の天の川の写真 御射鹿池の写真 ゲンジボタルの写真 パール富士の写真 まいめの池の紅葉の写真 晩秋の美人林の写真 アタテュルク騎馬像と星空の写真 カラマツ霧氷の写真 ダイヤモンドダストとサンピラーの写真 白樺湖の霧氷の写真 湯西川湖の水没林の写真 雲見千貫門の写真
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