ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

クロマルハナバチ

2022-08-31 21:21:10 | その他昆虫と話題

 8月最後の休日。毎週土曜日は出勤のため日曜日と月曜日が休み。週間天気予報では雨マークであった。しかし実際は、月曜日の東京は曇りで、信州方面は朝から晴れ。そこで、時期的には既に遅いことは分かっていたが、もしかするといるかも知れないと言う微かな期待を持って信州の高原に車を走らせた。
 朝5時半に自宅を出発。中央道国立ICからずっと霧雨であったが、笹子トンネルを向けると快晴。時間に余裕があったので、甲府南ICで降りて甲州街道を走り、現地麓の駐車場に8時に到着。8時半発のゴンドラで高原へと向かった。
 気温18℃。晴れ。当地は過去に2度訪れているが、天気が良いのは初めてである。麓は晴れていても、いつも上は雲の中という状況であった。たいへん清々しい気分に包まれた。すでに秋の気配が漂っており、群生するワレモコウがより一層感じさせる。
 目的のチョウとトンボは、やはり時期が遅く全く目にすることはなかった。トンボ類で一番目立っていたのはアキアカネとルリボシヤンマ。チョウではクジャクチョウ。スジボソヤマキチョウも撮影したが、これらの写真は、過去のものと変わらないので本記事での掲載はしないこととする。
 目的は果たせなかったが、高原にて一番撮影を楽しませてくれたのは、クロマルハナバチであった。写真は、本ブログ初掲載である。

 クロマルハナバチ Bombus ignitus Smith, 1869 は、ミツバチ科(Family Apidae)マルハナバチ属(Genus Bombus)で本州、四国、九州に分布するやや山地性のマルハナバチである。脚に花粉団子を付けてエゾリンドウに訪れる姿がとても可愛らしい。
 クロマルハナバチは、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧のカテゴリーに分類されている。16の都府県のRDBにも記載されており、東京都と神奈川県では絶滅。福岡県で絶滅危惧Ⅰ類に山形県、群馬県、千葉県、愛知県、京都県、宮崎県で絶滅危惧Ⅱ類としており、撮影した長野県では準絶滅危惧種としている。
 実は、マルハナバチ類の数は、世界的に減少している。北米ではどの地域においても、1974年以前に比べで50%近く減少しているという。また、以前はよく見られた数種が生息地から姿を消し、局所的な絶滅が起こってもいるという。カナダ、オタワ大学のピーター・ソロアイ氏によれば、「マルハナバチの減少は、この昆虫がこれまで経験したことのないような高温と関連しています」という。  身近でも、4年ほど前まで自宅ベランダのミカンの花によく飛んできていたコマルハナバチ Bombus ardens Smith, 1879 が、まったく姿を見せなくなった。高温が原因とは断定できないが、いなくなったことは事実である。

 クロマルハナバチは絶滅危惧種でありながら、日本ではトマトなどのハウス栽培の花粉媒介昆虫として販売もされている。
 これまではヨーロッパ原産のセイヨウオオマルハナバチが利用されてきたが、1996年に北海道において、セイヨウオオマルハナバチの女王蜂の野外越冬と自然巣を初確認。その後も急速に生息域を拡大したこと。セイヨウオオマルハナバチによる餌資源をめぐる競合、巣の乗っ取り、生殖撹乱等により、北海道在来のエゾオオマルハナバチの減少が確認されたこと等により、2006年に「特定外来生物」に指定された。そこで代替種として北海道では在来種のエゾオオマルハナバチを、北海道以外ではクロマルハナバチを適切な管理の上、利用するよう農林水産省及び環境省が指導している。
 しかし、大量に養殖生産された特定地域の個体群のクロマルハナバチがビニールハウスから野外に逸出すれば、国内外来種として地域固有のクロマルハナバチを遺伝子レベルで脅かすことも懸念されている。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

クロマルハナバチの写真

クロマルハナバチ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 500(撮影地:長野県富士見町 2022.8.29 10:11)

クロマルハナバチの写真

クロマルハナバチ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 500(撮影地:長野県富士見町 2022.8.29 10:09)

クロマルハナバチの写真

クロマルハナバチ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 800(撮影地:長野県富士見町 2022.8.29 10:09)

コマルハナバチの写真

コマルハナバチ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 250(撮影地:静岡県富士宮市 2010.07.10 15:37)

秋の草原に咲く花々の写真

秋の草原に咲く花々
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 100(撮影地:長野県富士見町 2022.8.29 10:23)

秋の草原に咲く花々の写真

秋の草原に咲く花々
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 100(撮影地:長野県富士見町 2022.8.29 10:32)

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日本ホタルの会オンライン談話会 開催のお知らせ

2022-08-28 11:32:02 | ホタルに関する話題

日本ホタルの会オンライン談話会を開催します。
今回は、7月23日に3年ぶりに開催しましたヒメボタル観察会を振り返りたいと思います。観察会では、写真撮影の講習会も行いましたので、私の写真と映像、そして皆様の成果もご紹介できたらと考えています。ズームを用いたオンライン談話会となりますので、お気軽にご参加いただければ幸いです。どなたでも参加できます。参加費は無料です。

日 時  2022年9月17日(土) 20時から(90分程度を予定)
テーマ  ヒメボタル観察会に参加して-感想を聞かせてください-
進 行  日本ホタルの会  本多 和彦

参加方法
オンライン談話会は、Zoomを使用します。アプリを起動し、ミーティングに参加するクリックあるいはタッチしていただき、次のIDとパスコードを入力してください。ミーティングに参加するだけでしたらサインインの必要はなく、 アプリも無料で使用できます。
ミーティング ID 815 6749 1304
パスコード     815199
Zoomミーティングに参加する
https://us02web.zoom.us/j/81567491304?pwd=ay9JOGRoT1RIMHgzMnFYdFBZNDMyUT09

お願い

談話会の録画、録音はご遠慮ください。
観察会に参加された方へ
今回の談話会は、ヒメボタル観察会に参加された皆様の感想や撮影した写真の紹介などを中心に進めてまいります。撮影した写真のご紹介をいただける方は、あらかじめその旨をメールにてお知らせください。 うまく撮影できなかった方からのご質問もお受けします。メールは、前日9月16日(金)までにお願いします。当会スタッフが撮影したものも紹介させていただきます。

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ハイビスカス

2022-08-22 17:12:57 | 野草

 この休日(いつも土曜日出勤のため日曜月曜)は中央アルプスの千畳敷カールに行く計画を立てていたが、天候不順で断念。未撮影の高山蝶は来年に延期である。二日間自宅で過ごしたが、何事も計画的に行動する性格なので、急遽予定変更となると無駄に1日が終わりそうで悲しい。
 あまりにつまらないのでベランダで咲くハイビスカスを久々に90mmマクロレンズを取り出して撮影してみた。ハイビスカスは、エジプトの美の神である「hibis」にちなんで付けられたhibiscus(英名)で、花言葉は「繊細な美」だが、これを写真で表現するのは難しい。特に赤色の表現はデジタルでは苦手であるが、あれこれと撮ってみた。
 ハイビスカスの栽培は、難しくはない。高温多湿を好むので我が家のベランダで生き残れる数少ない植物の1つである。他には高さ2mもあるオリーブとアゲハチョウのためのミカンが大きく茂っているだけである。真冬の管理さえ怠らなければ、毎年、情熱的な赤い花を春から秋まで咲かせてくれる。アブラムシが多く付くが、薬剤は使用しない。必ずテントウムシが飛んできて産卵し、成虫と幼虫たちで駆除してくれるので、お任せである。
 ハイビスカスの花の寿命は1日だが、次々とつぼみをつけて新しい花を咲かせ続ける。摘んでも暫くは枯れない生命力もあり、鮮やかな色から「陽の気」が溢れているとも言われている。風水的に良いと言う南側に配置換えし、ハイビスカスからパワーをもらって、明日から、また頑張ろうと思う。

 次の週末は予報では秋雨前線で雨マーク。それならば考え方を変えて、雨の日ならではの自然風景を探しにドライブに行こうと思う。晴れになれば、昆虫か?9月は、自然風景、トンボ、チョウと様々な計画を立てており、10月は初めて訪れる場所の紅葉写真も予定している。気長にお付き合い頂けたら幸いである。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

ハイビスカスの写真

ハイビスカス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 250(撮影地:東京都自宅ベランダ 2022.8.22)

ハイビスカスの写真

ハイビスカス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 500(撮影地:東京都自宅ベランダ 2022.8.22)

ハイビスカスの写真

ハイビスカス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/320秒 ISO 100(撮影地:東京都自宅ベランダ 2022.8.22)

ハイビスカスの写真

ハイビスカス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/400秒 ISO 100(撮影地:東京都自宅ベランダ 2022.8.22)

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カトリヤンマ(8月)

2022-08-18 22:21:33 | トンボ/ヤンマ科

 過去に撮影したものと同じような絵は撮りたくない。できれば未だに撮影したことがない風景や昆虫の写真を撮りたい・・・8月14日の「セミの抜け殻に思う」の記事投稿の冒頭で記した。どの季節においても、その思いは変わらないが、遠征先で出会えば必ずと言っていいほどカメラを向けてしまう存在がある。カトリヤンマも、そんな昆虫の1種である。
 飛翔や交尾、産卵などの生態的写真になれば撮影の難易度も高くなるが、日中、藪の中の木の枝に止まっている姿は、どの場所で見つけても一緒であり、無理なく撮影することができる。 過去に何度も撮っており、どの写真もほとんど同じだが、細身の体と複眼や体色の美しさに魅力があり、いつもカメラを向けてしまう存在なのである。最初の出会いは小学校4年生の時で、かれこれ48年のお付き合いになるが、未だに奇麗に撮ってあげることができていない。
 カトリヤンマは、初秋のヤンマというイメージが強い。稲刈りが終わった田んぼでオスがホバリングし、メスが乾いた田んぼの畔で産卵する。訪れた多産地では、まだ羽化したばかりの未成熟が多く、これからの時期が楽しみである。
 これまでストロボは、CanonのSpeedlite 550EX を使用していたが中古機材はやはり壊れやすい。今回も新しいストロボ Nissin i40 を使って撮影した。純正ではないがE-TTL評価調光も個人的にはそれなりに良い結果であると思う。ただし、ミラーアップしてレリーズでシャッターを切れば良かったと反省している。
 以下の写真1~3が今回撮影したもので、写真4は過去に撮影したものを参考までに掲載した。交尾態や産卵等の写真は「カトリヤンマの交尾態」をご覧頂きたい。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

カトリヤンマの写真
カトリヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 8:34)
カトリヤンマの写真
カトリヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 8:35)
カトリヤンマの写真
カトリヤンマ(未成熟)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/13秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 8:31)
カトリヤンマの写真
カトリヤンマ(オスの飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 800 +1EV(撮影地:神奈川県 2016.10.23 13:06)

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ハネビロエゾトンボ(飛翔)

2022-08-17 17:46:26 | トンボ/エゾトンボ科

 この時期は、未だに見たことも撮影したこともないチョウやトンボを追いかけて行って見たい場所があるが、13日土曜日は出勤でしかも台風8号が関東を通過。翌14日は台風一過とはならず、休日の15日も遠征計画場所は天候不順のため断念。
 8月になってからどこにも行っていないストレスもあり、15日は、一昨年に撮影不十分な結果で終わった「ハネビロエゾトンボの飛翔」および未撮影の産卵シーンを撮っておこうと生息地へ向かった。自宅を午前5時に出発し、現地には7時に到着。まだお盆休み中なのだろう、平日でも高速道路は車の数が少なかった。
 早速、生息地である河川を見てみると1頭のハネビロエゾトンボが飛翔していた。ただし、台風の影響だろうか、川は増水し、またつる性植物が繁茂していて河川に近づくことができない。別の河川の下流域も見てみたが、目前でハネビロエゾトンボは飛んではいるものの、偵察的飛翔ですぐに姿を消してしまい撮影不可能な状況であった。仕方なく最初のポイントに戻り、飛翔している本種にカメラを向けてみることにした。
 飛翔以外にも羽化や産卵など撮影したいシーンは多くあるが、まずは飛翔シーンである。ただし、飛んでいる姿においてハネビロエゾトンボの特徴を写さなければ意味がない。本種が属するエゾトンボ科は互いによく似ている。種の同定は、オスの副性器や尾部上付属器、メスの産卵弁の形状から判断するが、アカネ属のように枝等によく止まってくれれば簡単だが、そうでなければ飛んでいる場面で写すしかない。種によっては空中で静止しながら飛翔(ホバリング)してくれるが、それも長くて数秒であるから簡単ではない。
 本種の場合、まず早朝は飛んでいる虫を食べる食事の飛翔。その後、他のオスの侵入を防ぐパトロール飛翔と産卵に訪れたメスを探す探雌飛翔をテリトリーの範囲で行う。この間に短いホバリングを行う。今回は、川下から川を見下ろす固定位置で、本種までの距離は最低で3mだが、川上までを行ったり来たりしている。しかも逆光である。観察していると、1~2秒ほどのホバリングするポイントがあり、撮影開始である。
 トンボの飛翔撮影は、撮影者によってその方法は様々だ。広角レンズで置きピンして撮る方法もあるが、私の場合は望遠レンズでマニュアルフォーカス。ファインダー内でトンボを追いかけながらピントが合ったと思った瞬間にシャッターを切るスタイルである。長いことフィルムカメラで撮っていた癖なのだろう連写はしない。10枚撮ってピントが合っているのは1~2枚である。そして特徴がわかる図鑑写真となれば、1パーセントにも満たない。
 今回は制約のある条件下であり、思うような成果は得られなかったが、以下には5枚を掲載した。6枚目は一昨年に撮影したものを比較として掲載した。
 気温32℃。湿地帯でもあり将にサウナ状態。蒸し暑さで蚊も元気がない。汗がこれでもか!というほど噴き出る状況で、午前10時には耐え切れなくなり、この場を引き上げることにした。サウナでは、水風呂へ交互に入ることで交感神経が刺激され、血流が良くなることで陶酔感いわゆる「整う」という感覚が得られるというが、この場で水を浴びなくても陶酔感が得られるトンボの写真を撮りたいものである。機会があれば、今度は産卵シーンを撮りたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

ハネビロエゾトンボの飛翔写真
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 100 +1EV ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 7:29)
ハネビロエゾトンボの飛翔写真
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 100 ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 7:26)
ハネビロエゾトンボの飛翔写真
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:栃木県 2022.8.15 8:43)
ハネビロエゾトンボの飛翔写真
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 100 +1EV ストロボ発光(撮影地:栃木県 2022.8.15 7:29)
ハネビロエゾトンボの飛翔写真
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 400 ストロボ発光(撮影地:栃木県 2020.9.04 7:25)

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セミの抜け殻に思う

2022-08-14 20:29:31 | その他昆虫と話題

 過去に撮影したものと同じような絵は撮りたくない。できれば未だに撮影したことがない風景や昆虫の写真を撮りたい。そう思いながらこの8月も様々な計画を立てているが、何と先週末は新型コロナウイルスの濃厚接触者となり自宅待機。幸い感染は免れ4日目から会社に出勤。この週末は台風8号が関東直撃で大雨。前回の遠征から2週間が過ぎたが、どこにも撮影には出掛けることができていない。
 昨年の8月は、秋雨前線の停滞による長雨と大雨、新型コロナワクチンの副反応、倦怠感に腰痛、猛暑の疲れ・・・特に成果もなく「我慢の8月」「無念の8月」としてブログに綴っていたが、今年も半月が経過しても何の成果もない。「成果」とは、「成し遂げたことによって生じる良い結果。出来栄え」という意味で良い結果をもとめて行動した結果のことであるが、行動そのものができない週末続きである。
 残りの半月。目標を達成するために行動できるよう天候の良さを天に祈りつつ、この記事では、何も考えずに単に写すことを楽しんでいた10年ほど前に撮影したスナップ写真を掲載したいと思う。いづれもこの時期らしい、虫好きな子供が喜びそうな光景であるが、トップのセミの抜け殻は、スピリチュアル的に縁起の良いものとして知られている。
 セミは60%程度の確率で羽化に失敗すると言われており、無事に羽化した後の抜け殻は、生命の再生や進化のエネルギーに溢れた貴重なものとされ、さまざまな物事の進展や成功を連想させる縁起物であるという。羽化後に残る抜け殻は、いつまでも枝などにくっついていることから、粘り強い精神の象徴とも考えられている。更には、富を司る神様・弁財天様の使いとして知られる蛇の抜け殻と同じように、金運上昇の効果を持っているとも言われている。
 6~7年という長い期間(アメリカに生息する種では16年も)土の中で生活し、羽化後の寿命一週間という間で子孫を残すと言う目的達成のために懸命に生きる彼らに負けぬよう、計画と準備を怠らず、運も引き寄せて8月を終えたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

エゾハルゼミの抜け殻の写真

エゾハルゼミの抜け殻
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/125秒 ISO 800(撮影地:岩手県 2010.7.17)

ニイニイゼミの抜け殻の写真

ニイニイゼミの抜け殻
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 3200(撮影地:東京都 2011.7.16)

樹液に集まるカナブンとカブトムシの写真

樹液に集まるカナブンとカブトムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400(撮影地:埼玉県 2011.7.16)

樹液に集まるカナブンとカブトムシの写真

樹液に集まるカナブンとカブトムシ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 1600(撮影地:埼玉県 2011.7.17)

樹液に集まるオオムラサキの写真

樹液に集まるオオムラサキ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 200(撮影地:山梨県 2010.7.24)

樹液に集まるオオムラサキの写真

樹液に集まるオオムラサキ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 200(撮影地:山梨県 2010.7.24)

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高原の湿地にて

2022-08-01 17:11:10 | トンボ

 8月がスタートしたばかりだが、最高気温35℃の猛暑続きの毎日。まだまだ辛抱しなければならないようである。
 さて、この時期は、毎年あるトンボの写真に撮ろうと各地を探索している。過去には尾瀬沼で、昨年は上高地で出会っているが、いずれも証拠にもならない写真。何とか至近距離で撮りたく、今年も生息地と思われる場所を訪れ小さな湿地で辛抱強く待ってみたが、残念ながら出会いすら叶わなかった。文献にも記載された地区であり、近くには大きな池もあるので、そちらに行けばいるのかも知れないが、このトンボについては、今後とも粘り強く探索を続けていきたい。
 今回の記事は、訪れた湿地で撮影した写真を単なる記録として掲載。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

高原の夏空の写真

高原の夏空
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/640秒 -2EV ISO 100(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

アキアカネの写真

アキアカネ
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/640秒 -1EV ISO 125(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

ヒメアカネの羽化の写真

ヒメアカネの羽化後
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 1600(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

タカネトンボの写真

タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/50秒 ISO 400(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

タカネトンボの写真

タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/50秒 ISO 400(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

ネキトンボの写真

ネキトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 1250(撮影地:岐阜県 2022.7.31)

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