ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

わに塚の桜

2024-04-06 13:39:17 | 風景写真/桜

 わに塚の桜は、山梨県韮崎市にある「わに塚」の上に立つ一本桜で、樹齢約330年、根回り3.4m、樹高17mのエドヒガンザクラで、平成元年に韮崎市の天然記念物に指定されている。ちなみに、エドヒガン(江戸彼岸)は、古くから日本の山野に自生していた野生種で、江戸でお彼岸のころに花が咲くところから名付けられたと言われている。
 「わに塚」の名の由来については、桜の脇にある案内板に2つの説が書いてある。1つは、甲斐国志によれば、お詣りするときに使う神社の神具・鰐口(わにぐち)に似た形の塚だったことから名付けられたという説。もう1つは、地元の人々の言い伝えで、日本武尊(やまとたけるのみこと)の王子、武田王(たけだのきみ)の墓または屋敷跡だという説がある。いずれにせよ、見晴らしが良い田畑の中に土を小高く盛った塚。その上で咲き誇る一本桜の凛とした美しさは、見るものを魅了する。

 わに塚の桜は、これまで訪れたことがなく、また、桜の撮影も久しく行っていなかったので、今年は是非一度行って見ようと計画していた。情報をチェックすると4月1日に開花し、満開は5日とのこと。できれば満開の時に、そして青空の下、定番である残雪の富士山や八ヶ岳を背景に写したい。しかしながら、毎日天気予報がコロコロ変わる。この時期は、そろそろゲンジボタルの幼虫が雨の日に上陸する時期でもあり、雨天は嬉しいが、両方を一度には無理である。
 4月3日は、気温が低く、朝から翌朝まで冷たい雨が降り続いた。翌4日の予報は気温が上昇。夜間でも18℃近くまである。当日朝の予報では、山梨県内のゲンジボタル生息地では夕方から雨であり、5日は曇りであった。ならば、4日夜にゲンジボタルの幼虫の上陸を観察し、5日の朝はわに塚の桜を撮る予定に決定。
 自宅を14時に出発し、まずはゲンジボタル生息地へ向かった。途中の山梨県内は霧雨。ところが、現地に到着してみると曇りで、昨日に降った雨も乾いている。空も明るい。その時点で最新の予報を見ると、何と雨雲が消えている。夕方からも降らない予報に変わっていた。これでは上陸は行われない。このまま明日の朝まで待機するかどうするか・・・即決してわに塚の桜へ向かうことにした。
 17時半に現地に到着したが、駐車場が満車で入れず、時間をおいて再度向かうと1台出るところで、入れ替わりに何とか駐車場に停めることができた。平日の夕方でも、それなりに見物客やカメラマンは多い。これが休日だったら大変だろう。車から降りて見上げると、上空は薄曇りだが、長野方面は晴れている。早速、300mほど先の桜の元へと進んだ。
 わに塚の桜は、写真では知ってはいたが、実際に見ると、その孤高の一本桜に圧倒される。残念ながら富士山はまったく見えず、綺麗に見えていた八ヶ岳を背景に撮ろうにも、ベストポジションに30人ほどのカメラマンが列をなし、割り込むことも躊躇せざるを得ない状況。仕方なく、あちらこちら歩き回り、様々なカットを撮ってみたが、有名な一本桜はどこから撮ってもオンリーワンの写真にはならない。
 そうこうしている内に日が暮れた。すると、3方向から桜にスポットライトが当たる。桜の開花期間中は、18時過ぎから20時頃までライトアップが開催されているのだ。人工的な照明に照らされた夜桜は、幻想的ではあるが、満月に照らされる夜桜の方が良いに決まっている。この桜の光景にとって唯一邪魔な存在である高圧線と鉄塔が入らぬよう数枚撮って、この日は帰ることにした。今後、晴れて富士山が見えるのは、おそらく桜が散る頃になるだろう。私的には、この日この時ならではの絵を残せたように思うが、いつか、残雪の富士山をバックに、朝日の逆光で輝くわに塚の桜を日本画風に撮ってみたいとも思う。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画も 1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで投稿しています。設定の画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

わに塚の桜の写真
わに塚の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/30秒 ISO 200 +1 2/3EV(撮影地:山梨県韮崎市 2024.04.04 18:10)
わに塚の桜の写真
わに塚の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1.3秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:山梨県韮崎市 2024.04.04 18:29)
わに塚の夜桜の写真
わに塚の夜桜(ライトアップ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 3.2秒 ISO 200(撮影地:山梨県韮崎市 2024.04.04 19:01)
わに塚の桜~孤高の一本桜ライトアップ~
(動画の再生ボタンをクリックした後、設定の画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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燦爛

2023-04-07 18:21:03 | 風景写真/桜

 燦爛たる美華と光輝に満ち溢れる桜。ゆっくりと手を伸ばし、そっと花を両手の手のひらで包み込む。顔を近付け、香りを感じる。そして益子の銘酒を傾ける。 日常のすべてを忘れて、五感で愛でる花見をしたいものである。

 今年は、桜の開花がとても早い。例年では4月下旬に咲く場所でも、すでに満開となっている。まだ一枚も撮っていないというのに、終わってしまいそうで怖い。 名もない桜でも、その美しさを感じてみたいが、どうにも本業の仕事が忙しく心身ともに疲労気味。心穏やかになるまで、撮りたい桜が満開になるまで、待つことにしよう。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

久遠寺西谷のしだれ桜の写真
久遠寺西谷のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/50秒 ISO 100(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30)
久遠寺西谷のしだれ桜の写真
久遠寺西谷のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/25秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30)
久遠寺西谷のしだれ桜の写真
久遠寺西谷のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/25秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30)
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桜雨

2023-03-27 14:05:45 | 風景写真/桜

 この週末は雨となった。私の自宅近くのJR国立駅からまっすぐ南へと続く1.3kmの大学通りには、約360本の桜が植樹され桜の並木道をつくっているが、気温も低く「花冷え」で 桜の花も、どこか悲し気に見える。この桜が咲く3月下旬~4月上旬に降る雨のことを桜雨(さくらあめ)や「花の雨」と言うらしい。春に降る雨には、この他にもいくつか呼び名がある。

  • 春雨(はるさめ)
    3月下旬から4月頃(旧暦の2月末から3月)にかけていつまでも降り続く地雨のようなしっとりした雨。「花散らしの雨」とも呼ばれる。立春から3月初め(旧暦の正月から2月の初め)に降る「春の雨」とは区別し、 それ以降を「春雨」としている。
  • 春時雨(はるしぐれ)
    春に降る時雨のこと。時雨は晴れたと思ったら降りだし、降りだしたと思ったら止むを繰り返す定まらない雨のこと。
  • 花時雨(はなしぐれ)
    桜の時期に降る時雨のこと。

 これ以外にも状況に応じた呼び名があるが、桜にまつわる言葉にも色々ある。桜が一面に咲き続き、遠くから見るとまるで白雲のように見えることを「桜雲」といい、川面に映った桜を「桜影」、たくさんの花弁が水の上を帯状に流れる姿を「花筏」など、多様な表現があり風情がある。
 春は人が精神的に不安定になりやすい時期でもあり、肌寒く桜の花びらに滴る雫を見ると、儚さや寂しさを感じることも多い。桜雨の時に見る桜は、青空の下で春の陽に当たる桜とは、まったく違うが、見方を変えれば、 感じ方も変わる。交感神経(緊張モード)が副交感神経(リラックスモード)に変わり、自律神経のバランスも整うのである。

 写真は、過去に撮影した東京都あきる野市にある龍珠院のしだれ桜である。桜雨の朝、靄に煙る光景を撮ったもので蔵出し写真のため掲載した。次の週末からは、およそ一か月かけて、これまで撮っていない桜をいくつか追いかけてみたいと思っている。これまでに撮影した桜の写真を使ってスライドショー動画も作成してみたのでご覧頂きたいと思う。
 また、桜雨の時期は、ゲンジボタルの幼虫が上陸する時期とも重なるので、タイミングが合えば、観察を撮影を行う計画である。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

龍珠院のしだれ桜の写真
龍珠院のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/15秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.14)
桜/Japanese cherry blossom tree(再生時は、設定からHDお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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桜のリフレクション

2022-04-29 17:45:35 | 風景写真/桜

 本日からゴールデンウイークの始まり。今日は生憎の雨。明日は天気が良いようだが、私は出勤。最長10連休の方もいらっしゃると聞くが、私は間に飛び飛びの出勤である。仕方がない。天気もGW前半は落ち着かず、後半は晴が続くようなので、信州にギフチョウを撮りに行く計画である。あとは、5月末に「ホタルの講演会と勉強会」の講師の依頼があるため、その準備に当てようと思っている。
 写真は「桜のリフレクション」と題して3点を掲載した。先週、新潟県にて「儀明の棚田」と「中子の桜」を撮影したが、中子ではリフレクションの光景は撮れなかった。そこで、過去に撮影した「中子の桜」とともに「駒つなぎの桜」「中綱湖のオオヤマザクラ」を再現像して掲載した。桜は、それぞれの場所に根付いているから、その風土ならではの色彩を表現することも大切だと思っている。
 来年は、これまでに撮ったことがない桜のリフレクションを撮りたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

駒つなぎの桜の写真

駒つなぎの桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F3.5 8秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:長野県下伊那郡阿智村 2011.4.29)

中綱湖のオオヤマザクラの写真

中綱湖のオオヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県大町市 2017.5.04)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/60秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2015.4.25)

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儀明の棚田と中子の桜

2022-04-25 17:16:41 | 風景写真/桜

 新潟県十日町市にある「儀明の棚田」と新潟県津南町の「中子の桜」がどちらも満開と聞き遠征してきた。

 儀明の棚田へは過去に何度も訪れ、紅葉や雪景色も撮っているが、畦の山桜が棚田の水鏡に映り込む「桜の棚田」として有名であり、2018年4月21日に桜も撮影し「儀明の棚田」として掲載している。ただし、その時は早朝の光景であった。儀明の棚田が一番美しい時は、オレンジ色の夕日が逆光気味の斜光で差し込む「日の入り前」である。そこで今回、24日の日曜日の夕方に当地へ。深夜は、星峠にて夏の天の川。最後は25日の夜明け時刻に中子の桜に立ち寄るという計画で遠征した。石垣島遠征を除き、車中泊遠征は3月7日の「富士と天の川(精進湖)」以来となる。

 24日の午前11時に自宅を出発。一般道を走り入間ICから圏央道、関越道で進む。途中、赤城高原SAでプー次郎味噌ラーメンとミニチャーハンの昼食。関越道はがらがら。時間に余裕があったので、いつもは六日町ICで降りるが、今回は手前の湯沢ICで降り、あとはゆっくりと一般道を進んで儀明の棚田へと向かった。
 現地には15時過ぎに到着。日曜の午後だから観光客やカメラマンは多くはないだろうと思っていたが、それなりに20人ほど。土曜日は大混雑だったかもしれない。桜は満開。無風で田んぼの水鏡に桜がバッチリ映っている。三脚を立てる場所はまだまだ自由が利く。2本の桜(正確には間に小さな桜があるので3本)と田んぼ、そして水鏡の桜のバランスを考えてセット。後は、夕暮れを待つだけである。
 空は薄曇り。直射ではない優しい夕日が桜を照らす。日没直後には西の空がオレンジ色に染まった。

 夜は星峠に移動し天の川を撮影。(次回掲載)午前2時に星峠を出発し、まずは「道の駅 信越さかえ」で小休止。そこから中子の桜までは車で10分ちょっとの距離であるが、途中から細い山道。舗装はされているが、すれ違いはできない。ゆっくりと進み、現地の駐車スペースに4時に到着。空が少し白んできた頃に徒歩で桜まで移動した。何とすでに大勢のカメラマン!
 中子の桜は、今回で3回目である。前回前々回の「中子の桜」の時は、蒲生の棚田や美人林の後に立ち寄っているので、夜明け前からは今回が初。この桜は、満開・残雪・水鏡・朝靄が揃ってこそ他にはない美しさを楽しめるのだが、初回は残雪と水鏡はあったものの桜の蕾が鳥に食べられて花が少ない状況。2度目は、満開と水鏡のコラボは楽しめたが、雪が残っていなかった。今回はどうであろうか?
 満開と残雪・・・残念ながら風が強く湖面が波立ったまま。水鏡も朝靄もなし。なかなか条件が揃わないものである。しかしながら、見上げれば月齢 23.9の三日月。東山魁夷画伯の「花明かり」が頭に浮かんだ。作品の良し悪しは別として、この時100人以上いたカメラマンの中で三日月とともに桜を撮影した方は、見渡した限りいないと思う。
 風は止む気配がない。結局、日の出を待たずに5時に現地を出発し、帰路に就いた。自宅には8時半到着。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

儀明の棚田の写真
儀明の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2022.4.24)
中子の桜の写真
中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1秒 ISO 400 -1 2/3EV(撮影地:新潟県津南町 2022.4.25)
中子の桜の写真
中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.8秒 ISO 400 -1 2/3EV(撮影地:新潟県津南町 2022.4.25)
中子の桜の写真
中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 5秒 ISO 100(撮影地:新潟県津南町 2022.4.25)

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桜隠し

2021-04-29 18:19:15 | 風景写真/桜

 桜隠しとは、桜の花に降り積もり、その姿を覆い隠してしまう雪の事。

 桜前線も北の大地へ北上し、桜色から新緑に変わる季節になった。今年は色々と計画をしていたものの「鹿沼市板荷の観音桜」を撮影しただけで終わってしまった。満開のタイミングと私の休日がずれたこともあるが、やはり、新型コロナウイルスの感染防止対策として、人が集まる場所を避けたことが大きな理由である。年に一度の美しい姿と瞬間を雪で覆い隠すようにして我慢したのである。
 桜隠しは、春の季語の一つである。昔から詩歌に詠まれてきた三大モチーフに「雪月花」、その雪と花の両方が入っているという雅やかで美しい季語ではあるが、やはりマイナスのイメージが強い。
 桜隠しは、もともと新潟県東蒲原郡東川村(現在の阿賀町)の方言であることが、『越後方言考』復刻版(小林存著 1975 国書刊行会)に出ており、桜の季節にも雪が降ることが多い地域ならではの言葉なのだろう。ちなみに、東京においても昨年3月29日に満開の桜に雪が積もると言う光景が見られた。東京などにおいては珍しい光景として受け止められてしまうが、「桜隠し」は桜の開花中に降ってその姿を隠してしまうという事象だけではなく、本来は、桜の蕾のほころびを阻止し、人々が待ち望む桜の開花を遠ざけてしまうという意味を持っているのだと思う。

 東京は、今年もこのゴールデンウイークに緊急事態宣言が発令されている。新型コロナウイルスの終息は分からず、7月23日の東京オリンピック開会式も不透明である。これらの「桜隠し」の雪解けは、 いつ来るのだろうか・・・早く、晴天の下で咲き誇りたいものである。

 写真は、過去に撮影して未掲載(北小倉のしだれ桜を除く)ものをイメージとして掲載した。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で投稿しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

桜隠しの写真

桜隠し(北小倉のしだれ桜)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/4秒 ISO 100 +1 2/3EV(撮影地:長野県安曇野市 2013.4.21 5:47)

桜隠しの写真

雪とヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.3秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:新潟県湯沢町 2013.5.03)

桜隠しの写真

雪とヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.4秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:新潟県湯沢町 2013.5.03)

ヤマザクラの写真

ヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F48.0 1/200秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県白馬村 2013.4.29)

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鹿沼市板荷の観音桜

2021-04-04 09:56:42 | 風景写真/桜

 観音桜は、鹿沼市板荷地区を流れる黒川沿いにあるエドヒガンの1本桜である。現地の案内板によれば、この桜は、色もよく、花の寿命も長く、花の数も多く、4月の第1日曜日の観音様の縁日に合せて咲くので「観音桜」と名付けられたとのことである。

 今年は、1月初めよりずっと夕方~夜間において星空ばかりを撮ってきたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の緊急事態宣言が解除されたので、私的に日中の撮影を解禁し、桜の写真を撮ってきた。
 これまで、家族全員ともに新型コロナウイルスには感染しておらず、自主的なPCR検査でも結果は陰性であるから、「感染者から移されない」ように徹底した予防策を施して、日々、通常通りに通勤して仕事をしているが、休日も同様に気を付けての外出である。何をしようと、批判的なコメントを書き込む方もいるが、COVID-19に感染していないことが確実に判明しているならば、人に感染させることはないので、夜間のみならず日中の撮影も「密閉・密集・密接」を避けて行うようにした。
 さて、桜の撮影は、2018年4月21日に新潟県十日町市の「儀明の棚田」、同日に新潟県津南町の「中子の桜」を撮って以来、実に3年ぶりである。昨年の4月は自宅で自粛していたので、今年は、これまでに撮ったことがない桜を写したいと思い鹿沼市板荷の観音桜を選んだ。尚、ブログで撮影場所を記載すると、その情報を頼りに大勢のカメラマンが集まり「密」になることが懸念されるが、本桜の見頃は過ぎ4日夜の風雨で花もほとんど散ってしまうと予想されるため場所を明記して掲載した。
 遠方での撮影は前日夜から現地入りし車中泊が定番となっているが、今回の場所は自宅からおよそ150km。久しぶりに早起き(と言っても毎日会社に出勤するために4時半起床)で2時起床、2時半出発。現地に4時半に到着した。誰もいない。ロケハンを済ませ5時からセッティング。
 情報では、先週末に既に満開を迎えており、近寄ってみるとかなりの花びらが散っているが、遠目にはまだまだ見ごたえ十分である。桜は川の斜面途中から生えているため、カメラをセットした位置からは根本より2mくらい上の部分しか見えない。樹齢も不明だが、長野県阿智村の「駒つなぎの桜」に匹敵するくらい実に素晴らしい眺めである。手前の田んぼに水が張られたら、映り込んでより美しいだろう。
 目指す光景は、対岸の山の稜線から朝日が顔を出した瞬間、その逆光(透過光)で輝く桜!日の出時刻は5時半。そのために日の出前から待機していたのだが、天気予報に騙され、残念ながら上空には厚い雲。晴れ間が広がり、太陽が顔を出したのは8時半過ぎであった。この日、桜の前に4時間ほどいたが、私以外に来た方はカメラマンが1名だけ。それも数カット撮ってすぐに帰ってしまった。観光客はゼロ。満開から一週間過ぎたためか、天候が曇りの影響なのか・・・独り占めの桜とじっくり対峙しながらシャッターを切った。
 しかしながら、今回の鹿沼市板荷の観音桜は、観光のための紹介写真にはなるだろうが「単に撮っただけ」の結果。よく「一期一会の光景・・・」と言うが、これは自身の失敗を慰める言い訳でしかない。来年以降は「満開で雨上がり、快晴で放射冷却の朝靄、日の出の逆光」という光景を撮るために再挑戦したいと思う。

 現地入りいた時間は真っ暗であっため気が付かなかったが、周囲が明るくなると鹿沼市板荷地区には桜が多いことに気づく。なかなか絵にすることは難しいが、いくつかの光景を撮ったので観音桜とともに掲載したいと思う。
 ちなみに、しだれ桜は個人のお宅に植わっており、了解を得て撮影した。背後に朱木蓮を配置し、しだれ桜の何とも言えぬ淡いピンク色の花と対比させた。

 昨今、撮影者のマナーが大きな問題となっている。有名な景勝地においては、大勢のカメラマンが集まり、場所取り合戦で喧嘩があったり、私有地や自然保護のための立ち入り禁止区域に入り込んだり、所かまわず用を足したり、 夜中から騒いだり、邪魔な所に車を止めたり、畑に三脚の足を刺したり・・・悪行にきりがない。過去に何度も桜を撮りに訪れていた東京都あきる野市にある通称花の寺「龍珠院」は、とうとう三脚禁止になったという。 桜に限らず、どんな風景の撮影でもマナーを守らなければ撮影する資格はない。

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鹿沼市板荷の観音桜の写真

鹿沼市板荷の観音桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 0.3秒 ISO 100 +1EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 5:41)

鹿沼市板荷の観音桜の写真

鹿沼市板荷の観音桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 100(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 8:26)

しだれ桜の写真

しだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/25秒 ISO 100 +1EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 6:48)

しだれ桜の写真

しだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/50秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 6:55)

しだれ桜の写真

しだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/40秒 ISO 100 +1 2/3EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 6:53)

桜の写真


Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 100 +1EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 8:07)

桜の写真


Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/250秒 ISO 100 +1EV(撮影地:鹿沼市板荷 2021.4.03 8:10)

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和の桜

2021-03-28 15:05:07 | 風景写真/桜

 私が一年の中で一番「和」を感じる季節。特に桜は、わびさび、凛、雅・・・など普段は忘れている和心を呼び覚ましてくれる。
 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大で一度も桜を撮ることができまなかった。21日で一都三県の緊急事態宣言が解除され、昨日は、既に満開となっているところでは大勢の花見客で賑わいを見せていが、そんな桜に対しては、撮りたいという写欲が湧かない。
 今日の風雨に舞う桜の花びらに、人の心の儚さを重ねつつ、私だけの「和」を見つけたい。そんな風に思っている。

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しだれ桜の写真

しだれ桜
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F32 1秒 ISO 1000(撮影地:東京都国立市 2012.4.08 18:12)

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桜月夜

2021-03-14 15:31:55 | 風景写真/桜

 桜月夜とは、桜の花が月夜に照りはえるさまを言い、与謝野晶子は「みだれ髪」の中で「清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき」と詠っている。「桜咲く月夜にすれ違う人々とその顔が美しい」と言っているわけだが、自身の満ち足りた気持ちと桜月夜によって、見るものすべてが美しく見えるという心の変化を表している。
 東山魁夷は、自身の作品とともに、月と桜について以下のように述べている。
   丸い大きな月。静かに古代紫の空に浮び上る。
   花はいま月を見上げる。
   月も花を見る。
   桜樹を巡る地上のすべて、ぼんぼりの灯、篝火の焔、人々の雑踏、それらは跡かたもなく消え去って、
   月と花だけの天地となる。
   これを巡り合せというのだろうか。
   これをいのちというのだろうか。

 本記事で掲載した写真桜月夜は、2011年の撮影である。
 新型コロナウイルスの感染拡大が始まり一年が過ぎた。家族全員、自宅でのテレワークではなく都心に通勤しているにも関わらず、幸いにもこれまで一切、新型コロナウイルスには感染していない。飲食店での会食はせず、最大限の感染防止を行っているからであろう。特に緊急事態宣言中は、休日の過ごし方にも注意をし、日中は不要不急の外出を控えるようにしている。趣味である写真撮影においては、車での移動、人に合わない近づかないを徹底するべく、日中の移動は止め、撮影は夜間において星景写真を主として行ってきた。
 東京の山間部では、梅林が満開に近く、河津桜や八重桜は開花の所もある今日この頃。日中に人の来ない里山で越冬昆虫を撮ることも問題ないと思う。昨年のこの時期は完全に自粛し、里山等で春らしい光景を一切撮らなかったので、今年こそはと思っていたが、3月7日に解除予定であった緊急事態宣言が21日まで延長され、緊急事態宣言中は夜間撮影のみと自身で決めた以上は守りたい。
 テーマと撮影場所も決めている。以前に宣言した「海と星空」では「東日本大震災の復興」を大きなテーマとして撮りたいと思っているが、天候が味方してくれない。月と雲がない澄んだ空が条件だが、3月になってから2週続けて条件を満たしてくれない。今週末は石化鵜の新月でありながら雲が広がってダメであった。このテーマは、緊急事態宣言解除後も追い求めたいと思うが、季節が限定されるため、チャンスを待ちたいと思う。
 そんな理由から、3月になってから一度も撮影に出掛けていないため、過去に撮影した写真をデジタルならではの比較明合成処理を行って初公開した。

 月には、昔から大きなパワーがあることが知られており、月の満ち欠けは心と体に影響を及ぼしている。満月では、達成、完了、収穫、実りなどのエネルギーがあり、感情の起伏が大きくなり、気分も高揚しがち。新月では、育てる、新しいことを始めるというパワーが強いとされる。
 東日本大震災から10年。過日ではあるが、3月13日は魚座の新月。12星座の連なりの最後の魚座は、次のサイクルへ向けて「癒やしと解放」を行い、出発点に戻るような意味合いを持っていると言う。そして新月は、精神性の浄化や自分の深いところからの気づきを促してくれると言う。
 これまでの自分を大きく反省し、見るものすべてを美しく、また命の尊さを感じ、他者の悲しみや痛みに心から寄り添える人になりたいと、月に願おうと思う。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1920*1280 Pixelsで投稿しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

桜月夜の写真

桜月夜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 比較明合成(撮影地:山梨県身延町 2011年)

桜月夜の写真

桜月夜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 比較明合成(撮影地:山梨県身延町 2011年)

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発知のヒガンザクラ

2020-04-09 16:24:29 | 風景写真/桜

 発知のヒガンザクラ。2014年に撮影した写真であるが、写真1と2は初掲載である。新型コロナウイルス感染拡大防止のために発せられた国からの非常事態宣言と東京都からの非常事態措置を受け、少なくとも4月中の自然風景と昆虫の撮影はすべて予定をキャンセルした。従って、今年は新たな「桜」を撮ることはできないので、未掲載の写真を追加した発知のヒガンザクラで今年の「桜」を締めたいと思う。

 発知のヒガンザクラは群馬県沼田市にあり、県内に数ある一本桜の中でも大きさ・立姿・周囲の景観、すべてが優れていることで有名である。 エドヒガン(江戸彼岸)という野生種の巨木で、幹周約5m、樹高約15m、推定樹齢500年と推定され、県の天然記念物に指定されている。里山と青空を背景に、水田、りんご畑、桑畑で囲まれた丘にそびえる巨木。その周囲の景観とも相まって咲き乱れる姿は見事なものである。稲の苗を作る頃に開花するため「発知の苗代桜」とも呼ばれ、その姿に、春の訪れの喜びと豊作の祈願を重ね、古くから大切にされてきた集落の御神木でもある。

 この時の撮影のメインは、「上発知のシダレザクラ」。こちらは「沼田の名木百選」に選ばれているが、天然記念物の指定はない。樹齢も不明。山あいにある緩やかな棚田の一角に盛られた塚の上にあり、樹高17mで極めて美しい樹形に圧倒される。このしだれ桜は夕方の逆光で撮るのが良いと考え、昼過ぎに沼田へ向かった。関越自動車道の沼田ICで降り、玉原高原に向かうと目指す桜があるが、まず目を引くのが手前にあるこの「発知のヒガンザクラ」である。
 確かに美しい桜である。駐車場がないため通行の邪魔にならない路肩に車を止めて、短時間で数カットを撮影。ただし、当時のブログ記事をみると「上手く撮影できずお蔵入り」とあり、一枚も写真を掲載していない。後に本記事の3枚目の写真は、私的に思い入れのある桜として「桜10景」という記事に掲載したが、その一枚だけである。
 各地の様々な桜を撮影してきたが、桜の背景に空が入る写真は、星空と一緒に撮った夜桜と青空を背景に撮った貞麟寺の枝垂桜以外はない。特に昼間では、快晴の青空でなければ桜との色の対比や露出が難しいので単に敬遠していたからである。この発知のヒガンザクラは丘の中腹にあり、下から見上げる構図が多くなることから、撮影はしていたが現像が上手くできなかったことが未掲載の理由である。
 今回、RAWデータを見直して丁寧に現像して新たに2枚(写真1と2)を加え、3方向からみた発知のヒガンザクラを掲載した。写真をご覧頂いた方から「中島千波」のようだとコメントを頂戴した。日本画家で、はかなく散りゆく桜に永遠の美の姿を与える今や不動の人気を誇る花の絵の名手である。私も画伯のような作品を目指したいと思う。

 自然風景の撮影と昆虫の観察と撮影は、趣味とは言え私にとっては重要なものであり、特に「ホタル」に関してはライフワークであり、その生態の各ステージには未だ解明されていない部分が多く、その観察は極めて重要である。丁度今は、前々回の記事で紹介したように幼虫が蛹になるために上陸する時期であり、その観察で得られる知見は、保全活動を実行する上でもとても必要である。
 今般の外出自粛はあくまで要請であり法的拘束力も罰則もないので、ホタルの観察のために外出したいところだが、自分の欲求を満たす無責任な行為は慎み、家族のため、社会のために、今月はすべての予定をキャンセルした。GWには活動を再開させたいので、一日でも早い終息のために頑張りたい。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

発知のヒガンザクラの写真

発知のヒガンザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:群馬県沼田市 2014.4.26 13:26)

発知のヒガンザクラの写真

発知のヒガンザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 100(撮影地:群馬県沼田市 2014.4.26 13:31)

発知のヒガンザクラの写真

発知のヒガンザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:群馬県沼田市 2014.4.26 13:35)

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新型コロナウイルス感染拡大防止のために

2020-04-06 19:56:35 | 風景写真/桜

 新型コロナウイルス感染拡大防止のために。私は、勤め先から4/1~4/12まで、私に会社を休むようにと指示が出ております。仕事柄、在宅勤務はできず、また新宿や渋谷の3密状態の場所に出入りすることが多く感染の危険性が高いこと、そして前立腺がんの全摘手術をした病後であることから、感染すると重篤になる可能性があることなどからの措置との事。従いまして、食事のための買い物の時以外は外出せず、1日中自宅内で過ごしております。
 感染予防そして感染拡大防止にために、趣味を含むすべての予定を取り止め、不要不急の外出は控えております。昆虫観察も風景写真も、今しか見られない、撮ることが出来ないものが多くありますが、これらは来年に延期したいと思います。「車で移動し、誰もいない山の中に行くのだから大丈夫。」これは無責任です。一刻も早く、この事態を終息させるには、「自分だけは大丈夫」とか「他人事」ではなく、一人一人が自覚することと自粛することが必要だと思いますので、当面は、自宅にて過去に撮影した写真を再現像したり、ホタルをはじめとする昆虫の生態、特に発生に関して気象データからの分析等に時間を費やしたいと思います。

 4月7日には緊急事態宣言が発令され、東京都では緊急事態措置に基づいて外出自粛などをこれまでより一層強く求められます。法的拘束力がないからこそ、今一度、不要不急とは何かを考え、外出を自粛する必要があります。東京に住んでいながら風景写真やトンボやチョウを一人で山地に撮りに行くから週末は出かけるという方がいるかも知れません。私も先週まではそうでした。しかし、これからは我慢です。「3密ではないから大丈夫。自分だけは大丈夫。」と出かける方が事態の終息を伸ばすかもしれません。私も早く会社の仕事は勿論、風景撮影や昆虫観察のフィールドワークを再開させたいのです。感染していないのに自宅待機しているので仕方なく言っているのではないです。感染していなくても、自分が感染していると仮定して、ウイルスをばらまかないためと思って行動を自粛しないといけないのです。他人のため、社会のために自粛するのです。今こそ問われます。自分自身の行動が!

 以下には、過去に撮影し本ブログでは未掲載の写真5点を掲載しました。今後しばらくの間は、こうした写真や撮りためた写真で記事を作成して掲載していきたいと思っております。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。尚、Facebookでは、以下掲載写真の一部を1920*1280 Pixelsで投稿しています。

桜の写真


Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100 +2EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.4.16 7:25)

桜の写真

人里(へんぼり)のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.4秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:東京都檜原村 2011.4.16 6:34)

桜の写真

身延山久遠寺のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 36秒 ISO 400(撮影地:山梨県身延町 2011.4.02 4:54)

桜の写真

北小倉のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/4秒 ISO 100 +1 2/3EV(撮影地:長野県安曇野市 2013.4.21 5:47)

新緑とミツバツツジの写真

今熊山の新緑とミツバツツジ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/15秒 ISO 100 1 1/3EV(撮影地:東京都八王子市 2015.4.12 6:05)

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桜の陰

2019-04-13 20:31:34 | 風景写真/桜

 桜は、陰か陽か?


 植物学的には、陰樹は日陰でも育つ樹木、陽樹は日光が当たらないと育たない樹木のことであるから、桜は陽樹である。しかしながら、陰陽道で言えば、桜は陰樹(陰木)になる。陰陽道とは、朝日新聞掲載の「キーワード」(2010-08-24 朝日新聞 朝刊 福島中会 1地方)によれば、「古代中国で生まれた自然哲学思想「陰陽五行説」を元に、日本で独自の発展を遂げた自然科学と呪術の体系。陰陽道をつかさどる陰陽師のひとりには、平安時代に活躍し、小説や映画にもなった安倍晴明がいる。」
 東京国立(くにたち)の大学通りの桜並木、目黒川の桜並木、上野公園の桜・・・花見客が訪れ、シートを敷いての宴会が繰り広げられるが、そうした大勢集まった賑やかな場所(陽気)と桜は釣り合うのだと言う。ゆえに陰木であり、人が多く集まらない凡人の家の玄関に陰木である「桜」や「松」を植えると没落するとも・・・(我が家の玄関先には立派な松が・・・)

 昨今、当ブログの更新が滞っている。私のfacebookでは、近況などを頻繁に投稿しているが、当ブログは日誌ではなく、写真を主とした「独り言」であり、写真は自身で納得したものでなければ掲載したくはないが、それだけではなく、先週の木曜日から腰痛がひどく、カメラバッグを背負い、三脚を持って長時間歩くことが辛いため、撮影予定を取り止めていることもある。寒の戻りによる冷えと仕事の疲れが原因だと思うが、陰陽は、人の体と病気にも当てはまるらしい。陰の病気は、まさに腰痛。体を温めて早く直したい。
 あまり更新がないと、拙いブログにも関わらずご訪問下さる大切な方々にご心配をおかけするのは申し訳ないので、過去の撮影ではあるが、未掲載の光景6点を「桜の陰」と題して集めてみた。
ただし、人物や建造物は一切写しこまない主義であるから、桜だけの光景である。
 下記写真には、長野県指定天然記念物で推定樹齢400年以上の「貞麟寺の枝垂桜」、前記事のトップに掲載した「駒つなぎの桜」に天の川を添えたものも掲載した。ちなみに「駒つなぎの桜」がある長野県阿智村は、2006年に環境省によって「日本一星空観測に適した場所」と認定されている。


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駒つなぎの桜と天の川の写真

駒つなぎの桜と天の川
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF 17-35/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 71秒 ISO 1600(撮影地:長野県下伊那郡阿智村 2011.4.29)


枝垂桜の写真

枝垂桜
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/800秒 ISO 200(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2017.5.04)


山桜の写真

山桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2015.4.12)


枝垂桜の写真

枝垂桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/800秒 ISO 100(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2017.5.04)


貞麟寺の枝垂桜の写真

貞麟寺の枝垂桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 100(撮影地:長野県北安曇郡白馬村 2017.5.04)


龍珠院の枝垂桜の写真

龍珠院の枝垂桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F52.8 1/40秒 ISO 100(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.14)



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桜10景

2019-03-31 21:37:14 | 風景写真/桜

 東京はソメイヨシノが満開となった。今年の冬は、日本付近に寒気が流れ込みにくい状態が続き暖冬となったため、休眠打破が鈍く花芽の成長のスピードは遅いとみられた。しかしながら、2月後半から3月中旬頃までは気温がかなり高くなったため、一部地域は平年より早い開花となったところもあるが、寒の戻りもあり、多くの地域は例年並みの開花となる所が多い。
 桜の開花時期は、昆虫たちの活動を予想するためのひとつの目安となる。開花時期の微妙なズレは、観察や撮影のスケジュールを調整しなければならず、昆虫の撮影を最優先にする都合上、今年は「桜」の撮影を断念することにした。そこで本年は、これまで少ないながらも色々な桜を見て撮影してきた中から、私的に思い入れのある桜10景12枚を再現像し掲載することにした。

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駒つなぎの桜の写真

駒つなぎの桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F3.5 8秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:長野県下伊那郡阿智村 2011.4.29)

駒つなぎの桜の写真

駒つなぎの桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F1.4 1/1600秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県下伊那郡阿智村 2014.4.19)

中綱湖のオオヤマザクラの写真

中綱湖のオオヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県大町市 2017.5.04)

中綱湖のオオヤマザクラの写真

中綱湖のオオヤマザクラ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/4秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県大町市 2017.5.04)

上発知のしだれ桜の写真

上発知のしだれ桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/100秒 ISO 50(撮影地:群馬県沼田市上発知町 2014.4.26)

発知のしだれ桜の写真

発知の彼岸桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:群馬県沼田市中発知町 2014.4.26)

久遠寺西谷の枝垂桜の写真

久遠寺西谷の枝垂桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 30秒 ISO 100(撮影地:山梨県南巨摩郡身延町 2011.4.02)

今井の桜の写真

今井の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100(撮影地:千葉県白井市 2016.4.9 5:52)

奥多摩の山桜の写真

奥多摩の山桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/30秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都奥多摩町 2014.4.19)

龍珠院の桜の写真

龍珠院の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/4秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2012.4.14)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/60秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2015.4.25)

天王桜の写真

天王桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/8秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:群馬県片品村 2016.4.24 5:43)

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中子の桜

2018-04-23 21:22:15 | 風景写真/桜

 中子の桜は、新潟県津南町中子にある灌漑用ため池の辺に植えられたもの。残雪の桜、湖面に映る桜、桜の存在感を引き立てる背景の杉林、幻想的な朝霧など、写真家にとっては魅力的な場所である。信州「中綱湖のオオヤマザクラ」の光景が似るが、こちらの桜は一色で派手さはない。2015年4月に一度訪れ撮影しているが、その時は残雪と水鏡は撮れたものの、肝心の桜が野鳥のウソに花芽を食べられてしまい、花付きが悪かった。
 今年は、あちこち寄った末の午前8時の到着で、当然ながら幻想的な朝霧はなし。また、例年になく暖かい日が続いているので残雪もなし。ただし、花付きが良く、丁度満開であった。水面が落ち着くのを待って、撮影。関越自動車道の通行止めがなく、前日に儀明の棚田の夕暮れを撮っていれば、早朝に来れたと思うと悔しさが残るが、すべての条件が揃う瞬間は、この地に住んで毎日通ったとしても、何年もかかるだろう。そんな言い訳をしながら、この日、この時の美しさを切り取った。
 参考までに最後に2015年4月に撮影した1枚を付け加えた。

参照:春の色彩美

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中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:30)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:30)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/125秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:17)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:28)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:19)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/80秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:新潟県津南町 2018.4.21 8:18)

中子の桜の写真

中子の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/60秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県津南町 2015.4.25)

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儀明の棚田

2018-04-22 19:08:15 | 風景写真/桜

 儀明の棚田は、新潟県十日町市に点在する棚田の1つで「桜の棚田」として知られており、畦の山桜が棚田の水鏡に映り込む景色が美しい。その山桜が満開の時期に訪れたいが、これまで中々タイミングが合わなかった。情報では、19日の朝で二~三分咲き。しかし夕方には八分咲き。21日は、おそらく満開になっているに違いない。
 儀明の棚田が一番美しく見えるのは、オレンジ色の夕日が逆光気味の斜光で差し込む「日の入り前」である。金曜日は、仕事が午前中で終わりであったため、 14時半に都内の会社を出発し、自宅へは戻らずそのまま新潟へ向かった。夕暮れに間に合う計画であったが、早朝に起きたトレーラー横転事故で関越自動車道の下り本庄児玉から藤岡ジャンクションまでが通行止め。午後になっても解消しなかったため大幅に迂回することになり、撮りたかった夕暮れ時には間に合わなかった。仕方なく予定を早朝に切り替え、前記事で掲載した「星峠よりの天の川」を撮影後、午前3時半に儀明の棚田の駐車して待機。空が明るくなって棚田と桜が目視できるようになった4時半から撮影を開始した。

 儀明の棚田は、国道253号線沿いに設けられた幅30mほどの見学スペースから撮る。天気は快晴で風もほとんどなく、満開の山桜が棚田の水鏡に綺麗に映り込んでいる。早朝から30人ほどのカメラマンと三脚が立ち並ぶ。
 さて、どう撮れば良いのだろうか。皆の眼にはどう映っているのだろうか。そしてどのような構図で撮ろうとしているのだろうか?こうした場所では、皆と同じような写真になってしまうのだが、重要なのは、私自身が目の前の光景の何に感動し、何を写したいかである。夕暮れ時のシャッターチャンスを逃した悔しさの中で、色々と自問を繰り返す。今日は土曜日だが、あちこち巡って、また午後に来る体力と根性も無し。最早、自然との対峙ではなく、自分との闘いである。結局、朝の光景だけを撮影して、この場を後にした。

 この山桜は、かなりの老木で延命治療中との事。いつかは無くなってしまうだろう。今日、この時の光景は二度と見られないかも知れない・・・

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儀明の棚田の写真

儀明の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 30秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2018.4.21 4:34)

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儀明の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/50秒 ISO 100 -1EV (撮影地:新潟県十日町市 2018.4.21 6:38)

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儀明の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/40秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:新潟県十日町市 2018.4.21 6:40)

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