ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

富嶽十二景

2025-02-17 15:40:04 | 風景写真/富士山

 富嶽十二景を集めてみた。

 かつて「富嶽十景」という表題で富士山の写真10枚を掲載したことがあるが、今回は過去に撮影したものから12枚を選んで再現像し1920×1280ピクセルの大きな画像で掲載した。こうして並べてみると、いずれも素人が撮影した写真であることがよく分かる駄作ばかりで恥ずかしい・・・が、昨今まったく撮影に出かけておらず、新たな写真を掲載できないので無理やりの更新である。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

三つ峠より朝焼けと富士山の写真
三つ峠より朝焼けと富士山
Canon 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/30秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2012.12.31 7:48)
箱根大観山より雪景色と紅富士の写真
箱根大観山より雪景色と紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.5秒 ISO 100(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:56)
忍野より富士山と霧氷の写真
忍野より富士山と霧氷
Canon 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F13 1/5秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2012.1.07 7:40)
雲見千貫門より富士山の写真
雲見千貫門より富士山
Canon 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F22 1.3秒 ISO 100(撮影地:静岡県 2012.1.02 16:35)
秋谷立石より紅富士の写真
秋谷立石より紅富士
Canon 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 50(撮影地:神奈川県 2024.2.24 6:27)
山中湖より夕焼けの富士山の写真
山中湖より夕焼けの富士山
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/2秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2020.12.12 16:34)
朝霧高原より茜富士の写真
朝霧高原より茜富士
Canon 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 2.5秒 ISO 640(撮影地:山梨県 2021.12.19 17:13)
田貫湖よりパール富士の写真
田貫湖よりパール富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 400 -2EV(撮影地:静岡県 2021.2.27 18:35)
朝霧高原より満月と富士山の写真
朝霧高原より満月と富士山
Canon 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 10秒 ISO 640(撮影地:静岡県 2021.12.19 17:38)
朝霧高原より満月と富士山の写真
朝霧高原より満月と富士山
Canon 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 30秒 ISO 800(撮影地:静岡県 2021.12.19 17:38)
朝霧高原より天の川と富士山の写真
朝霧高原より天の川と富士山
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F3.2 10秒 ISO 3200(撮影地:静岡県 2021.2.20 5:12)
パール紅富士の写真
パール紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県 2023.1.08 6:52)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2025 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


逆さ富士

2025-02-04 14:38:58 | 風景写真/富士山

 逆さ富士は、富士山の風景を表す雅称の一つで、水面に富士山が上下反転した形で映り込む様を言う。
  逆さ富士はその美しい姿から、古くより日本人に愛でられており、江戸時代では葛飾北斎が『富嶽三十六景』のうちの「甲州三坂水面」で甲斐国都留郡の河口湖に映る逆さ富士を描いている。また、2004年から発行されていた千円札E号券の裏面には本栖湖の逆さ富士が描かれている。
  これまで富士山の写真を数多く撮ってきたが、今回は、その中から湖面に映った逆さ富士の写真を集めてみた。早朝の紅富士や日の入り時刻、あるいは夜間に星空とともに撮ったものを掲載したが、並べてみると、湖面に揺らぎがなく完全な逆さ富士のものは少ないし、ただ単に逆さに映り込んでいるだけの写真が多いのが反省点である。ダブル・ダイヤモンド富士のようなインパクトがある写真の方がうけるだろう。
  富士五湖のうち本栖湖だけ逆さ富士を撮影できていないので、チャンスを狙って、いつか撮っておきたいと思う。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

逆さ富士(田貫湖)の写真
逆さ富士(田貫湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 20秒 ISO 1600(撮影地:静岡県 2020.1.04 5:43)
逆さ富士(田貫湖)の写真
逆さ富士(田貫湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 13秒 ISO 100(撮影地:静岡県 2020.1.04 6:35)
逆さ富士(河口湖)の写真
逆さ富士(河口湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/8秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県 2019.3.09 6:05)
逆さ富士(山中湖)の写真
逆さ富士(山中湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F20 1/2秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県 2012.1.07 7:01)
逆さ富士(山中湖)の写真
逆さ富士(山中湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/2秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2020.12.12 16:34)
逆さ富士(精進湖)の写真
逆さ富士(精進湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 0.6秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2021.2.06 17:24)
逆さ富士(精進湖)の写真
逆さ富士(精進湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 2.5秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山梨県 2021.1.10 16:47)
逆さ富士(精進湖)の写真
逆さ富士(精進湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F3.5 3.2秒 ISO 2500(撮影地:山梨県 2021.2.06 19:19)
逆さ富士(西湖)の写真
逆さ富士(西湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1600(撮影地:山梨県 2020.1.04 0:34)
逆さ富士(西湖)の写真
逆さ富士(西湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1600(撮影地:山梨県 2020.1.04 0:38)
逆さ富士(山中湖)の写真
逆さ富士(山中湖)
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F3.5 15秒 ISO 3200(撮影地:山梨県 2021.2.07 0:16)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2025 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


残念無念

2023-02-06 17:06:49 | 風景写真/富士山

 前回の投稿記事で、初めて撮影する光景を紹介できると思うので、訪問頂きたいと思う。と記したが、撮影できず残念無念の結果で終わってしまった。

 撮りたかった光景は「パール紅富士」である。満月が紅富士に沈む様子である。前々回の「月と紅富士」は、まずまずの結果であったが、満月ではなかった。「紅富士になる時間帯に満月が富士の上にある」というのは、一年に1~2回ほどしかなく、今年は2月6日しかチャンスがない。およそ一か月ぶりの写真撮影でもあり、前回同様に気合を入れて、撮影場所も念入りに検討して臨むことにした。
 毎日天気予報をチェックし、一時怪しかったが、何とか6日朝は晴マークが付いた。前日の夕方は山中湖でダイヤモンド富士が見られるのだが、ダイヤモンド富士には興味がない。場所を限定すれば、撮れるチャンスは少なくなるが、太陽は毎日昇って沈む。場所を限定しなければ、晴れていれば毎日2回ずつ撮ることができる。それよりも奇跡に近い現象を撮りたい。しかも私の休日と重なったのである。
 5日の日曜は、朝からずっと本の原稿を執筆。午前2時に目覚ましをセットし、21時にベッドに入ったが、執筆はかなり頭を使うので神経が高ぶっていて、なかなか寝付けず、結局1時半に起きて出発した。
 現地には4時前に到着。今回の満月は、一年で一番地球から遠いとのことで小さく見えるが、とても美しい。富士山もよく見える。撮影は6時からと決め、車内で待機していると、御殿場市街上空に雲が流れ始め、富士山が全く見えなくなってしまった。時折、山頂が見え隠れするが、なかなかすっきりとはどかない。満月もだんだんと降りてくる。
 結局、満月も雲に隠れ富士山も見えない状況で夜明けになった。朝陽が富士山を照らし始めると、あっという間に雲がなくなったが、時すでに遅し。満月は富士の向こうに沈んでしまった。残念無念の結果であるが、雲がなくても、紅富士になる前に満月は沈んだので、撮れたとしても、目標の「パール紅富士」にはならなかった。また来年に期待したい。
 他に撮るものもなく、現地を7時少し前に出発し、自宅には8時過ぎに到着。ほぼ徹夜で頭が重いが、また、本の執筆で一日を終えた。

 写真は、あまりに悔しいので禁じ手の合成写真を作って掲載。今回、雲がなくなった後に撮った紅富士に、先月の月を合成した。このような感じで撮りたかったという「イメージ写真」である。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

パール紅富士のイメージ写真
パール紅富士のイメージ写真(合成)
パール紅富士のイメージ写真
パール紅富士のイメージ写真(合成)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2023 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


パール紅富士

2023-01-08 18:29:08 | 風景写真/富士山

 午前2時半起床で自宅を3時出発。久しぶりに気合を入れた写真撮影の遠征。写真を撮るのは12月4日以来であり、早起きして出掛けるのも2021年9月24日の千葉県大山千枚田以来である。多くは、前日夜に現地入りして車中泊して臨むが、片道2時間弱の距離であることから、平日の会社出勤より1時半ほど早く起きての出動。気合を入れたのは早起きだけではなく、今回の目標が、来月に撮影を予定している「パール紅富士」の予行練習だからである。

 「パール富士」とは、日没前後と日の出前後に満月が富士山頂に重なり、真珠のように美しく見える様子を呼ぶ。ちなみに太陽が重なるのは「ダイヤモンド富士」と呼ばれている。パール富士は、2021年2月27日に静岡県の田貫湖で撮影し、当ブログに「パール富士(スノームーン)」として掲載しているが、この時は昇るパール富士で、富士山は日没後の暗い姿であった。次は沈む満月を朝陽が当たる紅富士の山頂と重ねて撮りたいと思い、チャンスを伺っていた。
 そもそもパール富士は撮影チャンスが少ない。ダイヤモンド富士は「初日の出の」という特別な場合を除けば、晴れてさえいれば毎日2回どこかで見ることができる。太陽と重ねるわけだから、当然、富士山は黒いシルエットになってしまう。一方、パール富士に必須の満月は毎月1日しかないので、富士山頂と重ねるだけならばひと月に2回のチャンスがあるが、月の模様と富士山の様子を合成なしで両方綺麗に写そうとなると日没前後と日の出前後しかないから年に数回であろう。それが、雪が朝陽で赤く染まる紅富士となれば、年に1~2回しかチャンスがない。しかも、私の休日と重なるのは数年に1回あるかないかで、来月のチャンスは将に奇跡である。
 そのチャンスが来月訪れる。そのための予行練習として満月の翌日にはなってしまったが、今回撮影に行ってきた。

 まずは撮影場所の探索である。日の出時刻と月の沈む時間、方位、富士山からの距離と標高、ロケーションを考慮しながらGoogleMapで探す。これがなかなか良い場所がない。家や鉄塔、電線などの余計な構造物が写らない所で、早朝に地域住民の方々に迷惑をかけない場所をようやく見つけ、その場所で月と富士山頂が重なるかどうか試してみることにした。
 8日午前3時に自宅を出発し、中央道、東富士五湖道路を走って御殿場市内の目的地に5時到着。月は、かすかに見える富士の遥か上に輝いている。しばし車内で休憩し6時から準備開始。月がフレームに収まる位置まで降りてきたところで撮影開始。月明かりにほのかに照らされたムーンライト富士も美しい。このあと山頂目指して降りてくるのか不安であったが、背後がビーナスベルトで染まりだした6時30分に富士山頂にある八つのピーク八神峰(剣ヶ峰・白山岳・久須志岳・成就岳・朝日岳・浅間岳・駒ヶ岳・三島岳)の1つ三島岳付近と重なった。撮影場所から北に数百メートル移動すれば山頂のど真ん中に沈んだと思われる。月が沈んだ後、赤く染まった紅富士を撮って終了。
 今回、机上の計算と実際の現場での状況を確認することができ、来月に撮影を予定している「パール紅富士」の良い予行練習になった。当日は、前日夕方にダイヤモンド富士を撮り、車中泊で臨みたいと思う。天気が良いことを切に願う。

 本記事の最後に、これまでに撮影した富士山の写真をスライドショー動画にしてみたので掲載しておきたいと思う。

関連ブログ記事:パール富士(スノームーン)コールドムーン

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

月と富士山の写真
月と富士(ムーンライト富士)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 2秒 ISO 400 -2EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:19)
月と富士山の写真
月と富士(ムーンライト富士)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 0.5秒 ISO 100(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:33)
パール紅富士の写真
パール紅富士(山頂付近が紅色に染まる)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:52)
パール紅富士の写真
パール紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:53)
パール紅富士の写真
パール紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:53)
紅富士の写真
紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県御殿場市 2023.1.08 6:54)
富士山/Mt. Fuji(再生時は、設定からHDお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2023 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


幸せと平和を願って

2023-01-04 13:13:31 | 風景写真/富士山

昨年5月に義母、そして10月に義父が永眠いたしましたので、新年のご挨拶は差し控えさせていただきます。
本年も引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
2023年1月 東京ゲンジボタル研究所 古河 義仁

富士山の写真

 年始最初の撮影は富士山と決めていて、ブログでの年初写真も多くは富士山を掲載している。なぜなら、富士山は日本のシンボル的存在で「一富士、二鷹、三茄子」と言って、初夢のなかでは富士山が最も縁起が良いとされる。その姿は末広がりで雄大、そして神々しい。古来より富士山そのものを神と見立てる「富士信仰」もある。また、富士山は「不死」に通じて不老長寿を表し、「無事」に通じて無病息災・家内安全の祈願にも良いと考えられているからである。
 喪中ではあるが、忌中(五十日)は明けているので、まずは私の家族の、そして友人知人の、更には世界中の人々の幸せと平和を願って富士山の写真を掲載することにした。

 年始最初の撮影は富士山と決めてはいても、今回掲載した富士山は2011年1月3日に山梨県忍野村で撮影した忍野富士である。実は、計画では昨年掲載した「しぶんぎざ流星群と冬の大三角」と同様に、正月一番目のイベントである「しぶんぎ座流星群」を富士山とともに撮影する予定にしていたが、撮るならば、月のない快晴の夜空のもとで時間をかけて撮影したい。ところが、流星群の極大日である4日未明は、4時頃まで満月三日前の明るい月が輝いており、撮影時間が僅かしかないことであきらめることにした。
 この正月休みは音楽を聴きながら静かに過ごすことにし、ここには過去撮影の富士山ではあるが、未掲載のカットのものを選び、モノクロにブルーとオレンジを少し加えたダブルトーンで現像した。この1枚に幸せと平和を願いたいと思う。

 以下に、この10年間で撮影した自然風景写真の中から四季折々の光景18点を並べてみた。自然風景の写真については、これら過去の反省を踏まえながら、今年こそは自分が目指すものを作品として残せるよう、初心に戻り自分に対して厳しくありたいと思う。昆虫写真は、生態の記録を興味を持って楽しみながらしっかりと残していきたい。ホタルの研究は51年目になったので「ホタルに捧げた半世紀」を何らかの形として残せれば幸いである。

以下のサムネイル写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

箱根大観山より紅富士の写真 冬の上高地田代池の霧氷の写真 霧ヶ峰の霧氷の写真 流れ(忍野八海)の写真 駒つなぎの桜の写真 中綱湖のオオヤマザクラの写真 まいめの池の夏の天の川の写真 御射鹿池の写真 ゲンジボタルの写真 パール富士の写真 まいめの池の紅葉の写真 晩秋の美人林の写真 アタテュルク騎馬像と星空の写真 カラマツ霧氷の写真 ダイヤモンドダストとサンピラーの写真 白樺湖の霧氷の写真 湯西川湖の水没林の写真 雲見千貫門の写真
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2023 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


赤富士と中秋の名月

2022-09-11 20:31:14 | 風景写真/富士山

 赤富士と中秋の名月の組合せを山梨県の山中湖畔で撮影。

 2022年9月10日は、十五夜で中秋の名月。私が撮影に行ける日で、しかも満月になる中秋の名月は2012年9月30日以来で、何と10年ぶり。しかし、土曜日は19時まで仕事。職場は羽田空港に隣接しているが、月と飛行機を重ねるのでは映画「ET」のようであるし、単に月だけを撮ってもつまらない。その写真撮影でもそうだが、これまで撮ったことがない絵にしたい。そこで日付は変わってしまうが、朝陽で赤く染まる赤富士と中秋の名月を撮ろうと半年前から計画していた。
 問題は天気である。台風や秋雨前線の影響により、このところ天候が不安定で週間予報でも曇りベース。ただし、予報はあくまでも予報。実際に10日(土)は午前10時頃から晴れになり、19時に退社する時には、素晴らしい中秋の名月が浮かんでいた。
 中秋の名月が満月というチャンスは来年もあるが、月の入り時刻が早いため赤富士と写すことはできない。その次のチャンスは2030年。最終的には、行って見なければ分からない。運が良いことを祈って、職場からそのまま山中湖へ向かった。羽田から環状八号線で用賀まで行き、そこから東名高速に乗る。足柄SAで食事をし御殿場から山中湖畔を目指した。現地には21時過ぎに到着。上空には雲の切れ間があるが、残念ながら富士は全く見えない。朝には雲が無くなっていることを願いながら車中泊。

 中秋の名月が富士山頂と重なるパール富士も考えたが、今回は仕事で時間的に不可能である。過去には「パール富士(スノームーン)」を撮っているし、また、単に満月と富士の組合せなら「コールドムーン」として撮影済み。やはり、これまで撮ったことのない赤富士と中秋の名月を組み合わせた絵にしたい。
 「赤富士」と言えば、葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」シリーズの一図「凱風快晴」が浮かぶ。赤富士は、晩夏から初秋の間に富士山が赤く見えるときを指し、紅富士は冬の冠雪した富士山が赤く見えるときを指している。また赤富士は、特別に縁起がいいものとされている。その赤富士の隣に、1年で最も美しいとされる月を置きたいのである。
 11日午前3時半起床。雲はほとんどなく富士山は奇麗に見える。月も美しい。日の出時刻は、5時24分で月の入り時刻は5時52分。構図的には難があり、「赤富士を転げ落ちる中秋の名月」のようになってしまったが、赤富士の縁起のよさと中秋の名月のパワーを何とか一枚に収めることができた。この組合せは、他の場所では撮れなかっただろう。

 5時半に現地を引き上げ、予定では反対側の「白糸の滝」を撮るつもりではいたが、結局そのまま帰ることにした。帰路の中央道では八王子を境に都心方面は厚い雲が広がっていた。次は、冬のパール紅富士を撮りたいと思っている。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

中秋の名月の写真
中秋の名月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 160(撮影地:山梨県山中湖村 2022.9.11 5:17)
富士と中秋の名月の写真
富士と中秋の名月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 5秒 ISO 640(撮影地:山梨県山中湖村 2022.9.11 4:10)
赤富士と中秋の名月の写真
赤富士と中秋の名月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 2.5秒 ISO 160(撮影地:山梨県山中湖村 2022.9.11 4:58)
赤富士と中秋の名月の写真
赤富士と中秋の名月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 160(撮影地:山梨県山中湖村 2022.9.11 5:22)
赤富士の写真
赤富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/10秒 ISO 160(撮影地:山梨県山中湖村 2022.9.11 5:25)
赤富士と中秋の名月

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


パール富士(スノームーン)

2021-02-28 13:50:03 | 風景写真/富士山

 パール富士(スノームーン)を初めて撮影してきたので紹介したいと思う。
ちなみに「パール富士」とは、日没前後と日の出前後に満月が富士山頂に重なり、真珠のように美しく見える様子を呼び、スノームーンは、主にアメリカで使われている呼び名で、ネイティブアメリカンが、季節の風物に基づいて、毎月の満月に名前を付けたことに由来すると言われている。

 前記事において「これまで主に富士山を主役に、多くの星々を散りばめる写真を撮ってきたので、今後しばらくは、テーマを"海と星空"に変えて撮っていきたい。」と述べたが、次の月明りがない日は3月13日になるので、それまでは天の川などの星空を奇麗に撮ることができない。
 今は新型コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言中であり、1月からずっと自主的に日中の撮影は控え、それゆえ星々の写真を撮ってきたので、緊急事態宣言が全面解除されるまでは、梅林や河津桜など春の色彩溢れる暖かい光景を撮ることは自粛したいと思っている。
 そんな状況の中、最大のチャンスが訪れた。2月27日(土)は17時18分に満月となり、その満月が日没の約1時間後に富士山頂に出るパール富士が見られる日なのである。

 太陽が富士山頂に重なる光景は「ダイヤモンド富士」と呼ばれており、たいへん人気がある。太陽は毎日出て沈むから、晴れてさえいれば、毎日2回、必ずどこかで 「ダイヤモンド富士」を見ることができる。一方、パール富士の条件である満月は、基本ひと月に一日だけで、その満月が日没前後と日の出前後に富士山頂と重なるのは、極限られた日しかない。日中や夜中に重なる日はあるが、日中では月は見えず、夜中では富士山がシルエットになってしまう。そのことから「ダイヤモンド富士」よりも希少な光景と言えよう。
 パール富士が見られる日を調べてみると、2021年における「沈むパール富士」は、1/29、2/27、4/27、5/26、8/22、9/21、10/20 で7回ほどあり、富士が赤く染まる紅富士とのコラボレーションは、1/29、2/27 の2回あるが、「昇るパール富士」に至っては、富士山も奇麗に撮ろうとすると何と2月27日の1回だけである。ちなみに、私が今後年内に撮ろうとすると、休日と重なる8/22(日)の「沈むパール富士」1回がチャンスになり「赤富士」とのコラボレーションとなるが、晴れていなければ叶わない。

 先月の1月30日(土)。満月の翌日であるが、「富士山と月」の撮影を星景写真撮影のロケハンと練習を兼ねて行っており、ブログ記事「月出づ(富士山と月) 」として掲載している。その中で「今回は、満月から1日経過しており、もともとパール富士でもなく、2月の星景写真ロケハンのついででもある。時刻はすでに空が真っ暗な時間。月はかなり明るく、富士と月をバランスよく綺麗に写すことが難しい状況であったが、日本画のような雰囲気のある結果を残すことができた。」と記している。今回は、その経験を活かし、綿密に計算して場所を静岡県富士宮市にある田貫湖畔に決めていた。
 そして当日。運よく天気は快晴である。自宅から現地までは車で2時間もかからず、撮影開始は18時半頃からだが、自宅にいても特にすることもなく、また恐らくは、それなりにカメラマンが集まるだろうとの予感で自宅を13時に出発し、田貫湖には15時少し前に到着した。
 何と駐車場は満車。路上にも何台も止めてある。釣り客も多いので、しばらく待機していると駐車場内に止めることができた。三脚だけを持って湖畔に行って見ると、あちらこちらに三脚が並んでいる。思った通りである。広い敷地のどこから狙っても同じであろうから、他人とは適度に離れた場所にセットし、時間まで車内で待つことにした。風は収まり穏やかではあるが、気温4℃の日陰で3時間以上も待つのは辛い。ただし、設置場所は車内からは見えないので、三脚は重石で動かないようにし、時折、散策がてらチェックするようにした。まだ明るい日中であり高価な代物でもないが、盗難の被害にあったとも聞く世の中である。無くなっては撮影もできないので、油断は禁物である。
 日没は17時40分。どんどん車が増え100台以上あるのではないだろうか。あまりの終結ぶりに、巡回に来たパトカーが驚いていたが、事情を知って路上駐車も黙認したようだ。18時になり、カメラを三脚にセット。無風になり、湖面には奇麗な逆さ富士。ダブル・パール富士も撮れるだろうが、この日の狙いはパール富士だけに満月を大きく写すこと。持参したレンズは300mmの単焦点1本なので、構図を決めたらそのカットだけで勝負である。
 集まった多くのカメラマンは、ほとんどが私より年上の年配の方々。写真教室のグループもいらっしゃる。講師の先生は、勿論プロの写真家であると思うが、やはり年配の方だ。生徒の方々に設定から何から指導する内容が聞こえて面白い。
 18時半。富士の山頂付近が明るくなってきた。どうやら山頂のど真ん中から満月がお出ましの様である。一斉にシャッター音が響く。モニターで満月をアップにして、月の模様がはっきり分かるようにマニュアルでピントを合わせる。満月はかなり明るい。今回も1月30日同様に日没から約1時間後であるから、富士山と満月、両方を奇麗に写すことは不可能である。そこで今回は、比較明合成を行い「パール富士(スノームーン)」を完成させた。
 パール富士ではないが、2011年2月に日の出数分前に沈む満月(有明の月)を比較明合成なしで撮っているので、参考までに掲載しておきたい。この時は、きっと「沈むパール富士」が見られたことだろう。いつかは、究極の美である「紅富士のパール」を撮ってみたい。

 次の星景写真の撮影は、3月13日または14日の天気の良い方で、天の川アーチを再度撮る予定である。

関連ブログ記事

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

富士山の写真

月が出る前の富士山
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 5秒 ISO 400 -2EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.2.27 18:16)

パール富士の写真

パール富士(スノームーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 0.5秒 ISO 400 -2EV / 比較明合成(撮影地:静岡県富士宮市 2021.2.27 18:33)

パール富士の写真

パール富士(スノームーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 0.5秒 ISO 400 -2EV / 比較明合成(撮影地:静岡県富士宮市 2021.2.27 18:34)

パール富士の写真

パール富士(スノームーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 400 -2EV / 比較明合成(撮影地:静岡県富士宮市 2021.2.27 18:35)

パール富士の写真

パール富士(スノームーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 160秒 ISO 400 -2EV / 比較明合成(撮影地:静岡県富士宮市 2021.2.27 18:36)

有明の月の写真

有明の月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F16 0.6秒 ISO 100(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰高原 2011.2.19 6:24)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2021 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


月出づ(富士山と月)

2021-01-31 18:25:04 | 風景写真/富士山

 冬本番の1月末。前年に比べれば寒く、特に日本海側では雪が多く大変な日々を過ごしていらっしゃる方々には、心よりお見舞い申し上げたい。太平洋側は乾燥が激しい時期で、信州においても霧氷やダイヤモンドダストが見られる事は少なく、毎年、私にとって遠征が一番少ない時期であるが、今年は、空が澄み切った冬ならではの星空を撮りたいと思っている。
 しかしながら、世の中は新型コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言が出されて3週間が経過しても、未だ感染者は減少していおらず、一人一人がさらなる感染防止策を講じていかなければならない。不要不急の外出は避け、県境をまたぐ移動をしないことが求められているが、それに反して出かけることに躊躇はない。平日は通常通りに出勤し、多くの人々と接する業務。休日の外出も感染対策を確実に行って、写友や仲間を誘うことなく、単独で誰にも接しないことを徹底している。今回は、前記事に続いて「月」の写真を撮ってきたので掲載したいと思う。
 ちなみに、撮影した翌日は、一日かけて現像。そしてブログの記事を書くことで家にこもっている。

 1月29日。午前4時半に出勤のため家を出た時に、ふと見上げた西の空には丸い月。今年最初の満月である。その日の夕方18時半頃には、都会の高層ビルの間に大きく見えていた。1月の満月をアメリカでは「ウルフムーン」と呼び、飢えた狼の遠吠えになぞって名付けられたと言われているが、コンクリートジャングルの中から見る満月に、日ごろのストレスを発散するように吠えながら、よし明日は月を撮ることにしようと思い立った。2月に予定している星景写真撮影のロケハンと練習を兼ねて、30日(土)に静岡県の富士宮市まで出かけてきた。
 2月上旬は冬の天の川、中旬以降は夏の天の川をそれぞれ富士山とともに撮る計画であるが、今までとは違った場所から撮りたい。その候補地の一つとして考えていた場所から月の出の位置を調べると、ちょうど富士の山頂と重なった。いわゆる「パール富士」が撮れるかも知れない。天気は快晴。午後13時に自宅を出発し、現地へ向かった。
 富士は先日の降雪で真っ白に雪化粧。ようやく冬の富士山らしい姿が中央道を走りながら見えた。途中、前回に撮影した精進湖に立ち寄ってみたが、今回はまったく凍っておらず、また風が強く波立っていたため逆さ富士は望めず、そのまま周遊道路を走り抜け、予定より早い時間に今回の撮影ポイントに到着。
 この撮影ポイントは、光害がないこと、富士の周囲に何もなく見渡せること、できれば誰も来ないことなどを条件にGoogleマップで見つけた場所である。着いてみると、条件がすべて合致しており、思った以上の場所であった。月の出る時間は18時42分。富士から顔を出すのは、およそ1時間後。まずは、西日を浴びた夕暮れの富士山「茜富士」、そして月が出るまで星景を撮ることにした。

 19時。次の記事で掲載しようと思う星景を撮り終え、レンズを変えて富士の山頂付近にカメラを向けた。徐々に富士の向こうが明るくなるが、月のでは、どうも山頂ではなく稜線のようである。ここで気が付いた。撮影ポイントからは、月出の時間には富士の山頂がピンポイントになるが、3,000nを超える富士から月が顔を出すまでは1時間ほどかかる。月はその一時間でわずかばかり東側にずれるのである。結果として、富士の稜線からの月出となった。
 富士の山頂に出る(沈む)太陽は「ダイヤモンド富士」と呼ばれ、撮影者には人気があるが、私は撮ろうとは思わない。なぜなら富士山が確実にシルエットになるからである。それよりも薄っすらと見える富士の雄姿と浮かぶ月の方が、幻想的ではないだろうか。日没直後の明るい時間に、富士の上に大きな満月が上がれば一番絵になるが、チャンスは多くはない。一度は「パール富士」チャレンジしてみたいと思う。
 今回は、満月から1日経過しており、もともとパール富士でもなく、2月の星景写真ロケハンのついででもある。時刻はすでに空が真っ暗な時間。月はかなり明るく、富士と月をバランスよく綺麗に写すことが難しい状況であったが、日本画のような雰囲気のある結果を残すことができた。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

茜富士の写真

茜富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/13秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 17:13)

茜富士の写真

茜富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 17:11)

マジックアワーの写真

マジックアワー
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 1/250秒 ISO 400(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 17:29)

富士山と月の写真

富士山の月出前
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 2.5秒 ISO 3200(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 19:05)

富士山と月の写真

富士山の月出前
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1.6秒 ISO 1600 -1 1/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 19:44)

富士山と月の写真

富士山と月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1.3秒 ISO 1000 -1 2/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 19:45)

富士山と月の写真

富士山と月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1.3秒 ISO 1600 -1 2/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 19:46)

富士山と月の写真

富士山と月
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1.6秒 ISO 1600 -1 1/3EV(撮影地:静岡県富士宮市 2021.1.30 19:49)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2021 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


冬の精進湖 寄せ氷と子抱き逆さ富士

2021-01-11 15:38:10 | 風景写真/富士山

 冬の精進湖と子抱き逆さ富士が、本年最初の撮影である。

 「精進湖」は、山梨県富士河口湖町にあり、湖水面積0.5平方kmと富士五湖と呼ばれる5つの湖の中で最も小さいが、明治28年(1895)、日本に帰化した英国人スチュワート・ホイットウォーズ(星野芳春)が富士山を最も美しく眺められる地を求めて、1年がかりで富士山麓を巡り、ようやくたどり着いた地と言われている。現在、富士山世界文化遺産の構成資産であり、精進湖から望む富士山は、手前にある小さな山(大室山)が子供のように見えることから「子抱き富士」と呼ばれ、また定番の「逆さ富士」も撮影できることで知られている。

 正月三が日は、自宅で自粛。新型コロナウイルスの感染者が多くなり、1月7日には東京都で2,447人確認され、同時に政府から感染拡大防止のため一都三県に2度目の緊急事態宣言が発出された。9~11日の三連休は、昨年末の寒波を超える強烈寒波の襲来で、富山市内では積雪が35年ぶりに100cmを超えるなど各地で記録的大雪となった。被害に遭われている方々には心よりお見舞い申し上げたい。こんな時に単なる趣味の写真撮影で出かけるのは「自粛警察」や「不謹慎狩り」の標的にされるかも知れないが、誰とも接触することなく単独で今年最初の撮影に行ってきた。
 9日(土)は、午後12時に自宅を出発し長野県の「諏訪湖」へ。「寄せ氷」の光景を期待したが、「しぶき氷」は見られたものの湖面の氷はわずかで「寄せ氷」になるには、まだまだ日数を要する感じであった。その光景は、今月下旬頃に再び挑戦することとし、15時に現地を引き上げ帰路に就いた。
  翌10日(日)関東は快晴無風で乾燥。計画では、前日に諏訪湖に寄ってから、日本のウユニ塩湖と呼ばれる和歌山県の天神崎(昨年の10月24日に初訪問)で夕景、串本の樫野崎灯台で星景を撮る予定であったが、風速5mとの予報で諦めた。代わりに、今まで撮っていない星景の場所はないかと思いを巡らし、静岡県の田貫湖に決定した。その地域の気象庁天気予報は晴れの一日で、GPV気象予報でも夜20時頃までは雲一つない。月も出ない。冬の星景を撮るには好条件の日和である。その写真は、次の記事に掲載したいと思う。

 昨年12月、遺憾であった「ふたご座流星群」の遠征時と同じように、今回も目的地である田貫湖に向かう途中で別の湖に立ち寄った。前回は「山中湖」だったが、今回は「精進湖」である。雲がなく乾燥もしているので夕焼けは全く期待できないが、無風に近いということで「冬の精進湖と子抱き逆さ富士」のイメージトレーニングをしながら現地に向かった。
 精進湖には15時半に到着。湖岸には先客のカメラマンが2人。後に3名ほど増えたが、やはり自粛なのだろうか少ない。精進湖では、2017年1月29日に朝景を、同年12月16日には星空(いずれも失敗作)を撮っており、どちらの時も湖岸にカメラマンが大勢集まっていたが、今回は、ソーシャルディスタンスも十分すぎるほどである。
 気温マイナス2℃。無風なので体感的にはそれほど寒さは感じない。それよりも、富士山に雪がほとんどないことに震えた。見る方向によってはほとんどない状況だ。この時期に夏のような富士の光景を見るのは初めてである。ネット上には、不穏な書き込みが溢れており、地震学者も「1200℃になるといわれる地中のマグマが活動を活発化させ、富士山の地表温度が上昇。わずかに降った雨も、雪になる前に溶けている可能性がある。」と言う。昨年は、精進湖の水位が上昇し「幻の第六湖」が出現するなど、異常な現象が続いているが、富士山に雪がない最大の原因は、降水量の少なさのようだ。富士山の周囲にある雨量計の統計をみると、過去60日間の降水量が平年と比べて90%以上も少なくなっているところがほとんどとなっている。これも、異常と言えば異常である。
  無風で逆さ富士には好条件であったが、目の前を二組のつがいの水鳥が何度も行ったり来たり。そのたびに波紋が広がって逆さ富士が崩れる。富士が夕日で赤く染まり始めた一番美しい時には、目の前で水中へジャボン。タイミングに苦労して、2時間余りの撮影で奇麗な子抱き逆さ富士が見られたのはほんの数回。チャンスは逃さず記録した。また真っ白な富士山でなければ、写真を見て「冬」と思わないかもしれないので、湖岸の氷片を入れて冬の精進湖と子抱き逆さ富士とした。
  波乱含みの2021年がスタートしたが、末広がりの富士、子抱き逆さ富士が見られたことに「こいつは春から縁起がいいわえ」と思いたい。

以下の掲載写真は、683×1024ピクセルおよび1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

冬の精進湖の寄せ氷と子抱き逆さ富士
冬の精進湖/寄せ氷と子抱き逆さ富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/2秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2021.1.10 16:16)
冬の精進湖の寄せ氷と子抱き逆さ富士
冬の精進湖/寄せ氷と子抱き逆さ富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1.6秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2021.1.10 16:42)
冬の精進湖の寄せ氷と子抱き逆さ富士
冬の精進湖/寄せ氷と子抱き逆さ富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 2.5秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2021.1.10 16:48)
冬の精進湖の寄せ氷と子抱き逆さ富士
冬の精進湖/寄せ氷と子抱き逆さ富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 2.5秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2021.1.10 16:47)
冬の精進湖の寄せ氷と子抱き逆さ富士
冬の精進湖/寄せ氷と子抱き逆さ富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 2秒 ISO 100 +1EV(撮影地:山梨県富士河口湖町 2021.1.10 16:56)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2021 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


山中湖より富士の夕景

2020-12-13 16:07:46 | 風景写真/富士山

 山中湖より富士の夕景を撮影した。この場所からは過去に2回撮影しており、最初の2012年1月は早朝に紅富士を撮り、次の2018年1月は夕景であったが、山中湖が結氷した光景であった。今回は、次の記事で詳しく記すが「ふたご座流星群」の撮影に向かう途中で立ち寄ってみた。
 自宅を13時半に出発し、山中湖畔に15時半に到着。駐車場(300円)に車を止めて湖畔へ。目前には、山頂付近が雪で少しだけ白くなった富士と程よい雲。風はなく湖畔に近い所はほとんど波立っていない。カメラマンは、全部で15人ほど。湖畔は広いが、ソーシャルディスタンスを保つため何組かのグループとは離れて、一番静かな湖面の前にカメラをセットした。
 10月末には、日本のウユニ塩湖と呼ばれている和歌山県田辺市の天神崎に行ったが、風速毎秒5mに快晴と言う条件でまったく絵にならない状況であった。今回の山中湖は、赤く染まる夕焼けこそなかったが、静かな湖面と雲を17mmの広角で狙い、とてもダイナミックな山中湖より富士の夕景を堪能することができた。
 以下には、参考までに2018年1月に同じ場所で撮影した写真も掲載した。

 山中湖より富士の夕景を撮った後、本遠征の一番の目的であった「ふたご座流星群」を撮るためにポイントに移動した。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

山中湖より富士の夕景の写真

山中湖より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F8.0 1/80秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2020.12.12 15:56)

山中湖より富士の夕景の写真

山中湖より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/50秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2020.12.12 16:11)

山中湖より富士の夕景の写真

山中湖より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/25秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2020.12.12 16:14)

山中湖より富士の夕景の写真

山中湖より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2020.12.12 16:20)

山中湖より富士の夕景の写真

山中湖より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県南都留郡山中湖村 2018.1.13 16:25)

山中湖より富士の夕景

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


山中湖パノラマ台より富士と星景

2020-08-16 11:32:07 | 風景写真/富士山

 山中湖パノラマ台より富士と星景を撮ってきた。

 私は、仕事柄この24年間お盆休みがなく、交代で時期をずらしての夏休みも無し。カレンダー通りに土日祭日だけが休日である。先週末は、今年最後のホタル観察と撮影を行ったが、さて、この週末はどうするか?
 連日最高気温が35℃を越える猛暑。平日も外で働いているので暑さには慣れてきたが、炎天下の中で昆虫を撮る気にはなれず、かと言って家の中でダラダラと過ごすのももったいないと思いながらインターネットで様々な記事を見ていると、8月12日の深夜から翌未明にかけてペルセウス座流星群の活動が極大を迎え、日本各地で多くの流星が観測され、知人も写真に収めていた。勿論、ペルセウス座流星群のことは知っていたが、出勤のために毎朝4時半に家を出るので、悲しいかな平日に星を眺める余裕はない。
 今年は、7月にネオワイズ彗星が地球に最接近し1~2等級の明るさで観測され、23年ぶりに肉眼で見える彗星と話題であったにも関わらず、関東地方では長梅雨の影響でまったく見ることができなかった。悔しい思いをしている中で、流星群の写真を見れば気持ちは動く。知人らの写真に触発されて、この週末は久しぶりに星景写真を撮りに行くことにした。3月21日の「富士と天の川(西湖)」以来である。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「なるべく近く、3密にならない」を念頭に、主役と脇役があり、光害も少ない場所であること、更には今まで一度も行ったことがない所を気象庁天気予報やGPV気象予報と照らし合わせて、今回は「山中湖パノラマ台」を選んだ。山中湖の東側、山梨県と神奈川県の境にある鉄砲木ノ頭(てっぽうぎのあたま)別名 明神山の中腹にあり、富士と夕日の絶景スポットとして知られている。
 山中湖という観光地の近くで絶景スポットならば、人が多く訪れることは容易に想像できる。17時に到着したが、案の定10台ほどしか停められない駐車場は満車。ただし、最初からそこに止めて展望スペースから撮ろうとは思っていない。ずっと先の三国峠近くの駐車スペースに停め、鉄砲木ノ頭の中腹まで登った。
 天気予報通り、快晴。夕焼けはないが、沈む夕日は美しく、赤く染まるススキの穂に秋の気配を感じた。西の空はいつまでも残照で明るく星の輝きは少なかったが、南の空には夏の天の川が薄っすらと見え、流れた星にコロナの終息と再び戦争が起きないよう世界の平和を願った。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

山中湖パノラマ台より富士の夕景写真

山中湖パノラマ台より富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/25秒 ISO 100(撮影地:山梨県山中湖村 2020.8.15 18:20)

山中湖パノラマ台より富士と星景写真

山中湖パノラマ台より富士と星景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 10秒 ISO 1600(撮影地:山梨県山中湖村 2020.8.15 20:04)

山中湖パノラマ台より星景写真

山中湖パノラマ台より天の川
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 22秒 ISO 1600(撮影地:山梨県山中湖村 2020.8.15 20:10)

ペルセウス座流星群の写真

ペルセウス座流星群
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1600(撮影地:山梨県山中湖村 2019.8.11)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


箱根大観山より雪景色と紅富士

2020-01-20 21:41:00 | 風景写真/富士山

 箱根大観山より雪景色と紅富士の光景に7年待ってようやく出会うことが出来た。

 この冬はかなりの暖冬で、日本海側でも雪が少なく、各地のスキー場は雪不足で営業できないところもある。東京は、天気の良い日中は、3月上旬頃の気温まで上がる日もあるほどだ。また例年は乾燥注意報が続発するが、今季は雨の日が多く、この週末は関東の南岸を低気圧が通った。ただし、発達したために寒気を南下させ、関東の山沿いでは何と雪。東京23区はみぞれだったようだが、自宅の東京都国分寺市は、18日午前10時頃から雪が舞い始めた。
 雪が降れば行きたい場所はたくさんある。降っている地域と積雪量をライブカメラで確認し、その後の天気をGPV気象予報等でチェックし、今回は「箱根の大観山」に行くことに決定した。

 大観山(たいかんざん)は、神奈川県箱根町の箱根ターンパイクの頂上標高1,015mで、箱根外輪山の南東に位置しているため展望台からの富士山と芦ノ湖の眺望は抜群で、四季折々の光景が楽しめる。大観山には何度も訪れており、芦ノ湖を入れた富士山の眺めを何枚も撮っているが、雪景色と富士の光景を撮りたいと2013年から思っていた。それは「大雪で白くなった木々と山々の向こうに芦ノ湖、そして朝陽で紅に染まる富士山」の光景である。しかし、毎年計画には入れるもののなかなか雪が降らない。降っても僅かであったり、あるいは平日であったりとタイミングが合わずに7年が過ぎてしまったが、今回ようやくチャンスが巡ってきたのである。
 自宅を18日15時に出発。現地までは2時間もかからないが、撮影ポイントは狭く15人も並べば一杯。駐車スペースも6~7台というところ。絶好の天気とあらばカメラマンが大勢来るに違いないと思い、早めの出発である。中央道、圏央道、小田原厚木道路、箱根新道というルートで向かう。中央道では八王子ICを過ぎると周囲は雪景色で高尾山は真っ白だ。途中、圏央道の厚木PAで夕食。豚肉とにんにくの相性が抜群の「元気が出る丼」を頂く。その後も混雑はなく順調に進み箱根新道へ。湯本はまったく雪がなかったが、須雲川IC辺りからは一面の銀世界。芦ノ湖大観ICで降り椿ラインを進むと雪が降っており道路にも積雪。ノーマルタイヤでは無理である。ちなみにターンパイクは積雪で通行止めとなっていた。
 現地には17時半に到着。何と先客の車が5台。撮影ポイントには既に7本の三脚が並んでいる。皆、考えることは同じである。駐車スペースには20cmほど積もっていて、バックでの駐車に苦労している先客もいたが、昨年末に新調したスタッドレスタイヤと前輪駆動の我が愛車。難なく止めることができ、三脚も良い位置に据えることができたのは良いが、これからが長い。星空でも撮影できるのなら良いが、雪はかなり降っていて、気温はマイナス1℃。12時間近く待機である。やることもなく、テレビやビデオを見ながら1本空け就寝。しかし早く寝てしまったため19日の午前0時過ぎに目が覚めてしまった。外はまだ雪。どんどんカメラマンがやってくる。セットしてきた三脚が動かされていないか心配になり、時々見に行く・・・
 雪は翌3時頃まで降っていたが、4時半には星空が見え始めた。早速、撮影開始である。車は30台ほどに増え、20台以上が路上駐車で危険な状態。三脚は隙間なくびっしりと並び、カマラマンは30人を超えている。三脚は無事であったが、マンフロットの3ウェイ雲台にかぶせておいたコンビニのビニール袋がない。結わいていたし風もないので取れるはずがない。雲台には雪が被って凍り付き動かすまで苦労したが、気にせず撮影の準備を始めた。
 それにしてもカメラマンが多い。遅く来た方は、脚立に乗ったり背伸びして撮るしかない。(私のFacebook参照)昨年の秋に、奥日光小田代ヶ原にて幻の小田代湖とカラマツの霧氷と黄葉を撮影した時は、150人を超えるカメラマン。長野の「駒つなぎの桜」や「ダイヤモンドダストとサンピラー」「真冬の上高地田代池」など、横並びでの撮影には少々うんざりなのだが、小田代湖は8年がかり、今回は7年を要している。オンリーワンの写真ではなくても、これらは、奇跡の絶景として私自身のアーカイブに残しておきたい光景なのである。
 午前6時を過ぎると、富士山の姿も肉眼ではっきりと確認できた。天気は快晴で無風。気温マイナス2℃。眼下は見渡す限りの銀世界。6時50分に富士の山頂に朝陽が始め、徐々にピンク色に染まっていった。以下には、午前5時の星景から日の出前、そして日の出の紅富士まで時系列に7枚掲載した。「美しい場所の一番美しい瞬間を美しく撮る(残す)」という目標を大観山では達成できたと思う。

 暖冬とは言え、今回のようなチャンスは今後もあるかもしれない。撮影したにも関わらずRAWデータが破損してしまって幻となった開田高原のけあらしと霧氷をはじめ、寄せ氷、冬の星空など、この冬に撮っておきたい光景はまだまだある。昨年末に撮影した新潟県十日町市の「蒲生の棚田(冬の朝景)」から運の良さが続いているので、もう少し「日本の冬」を楽しませて貰いたい。
 今回は、全体的に色彩が落ち着き始めた7時半に現場を撤収し、他にはどこにも寄らず同じルートを逆に走って帰路に就いた。自宅近くで奇麗に洗車し、9時半に帰宅した。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

箱根大観山より星景の写真
箱根大観山より星景 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F3.2 30秒 ISO 400(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 5:04)
箱根大観山より富士山の写真
箱根大観山より雪景色と富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 25秒 ISO 100 -2EV(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:12)
箱根大観山より富士山の写真
箱根大観山より雪景色と富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 15秒 ISO 100(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:33)
箱根大観山より紅富士の写真
箱根大観山より雪景色と紅富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 2.5秒 ISO 100(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:51)
箱根大観山より紅富士の写真
箱根大観山より雪景色と紅富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.5秒 ISO 100(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:56)
箱根大観山より紅富士の写真
箱根大観山より雪景色と紅富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 +1EV(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 6:57)
箱根大観山より富士の写真
箱根大観山より雪景色と富士 Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F16 1/40秒 ISO 100 -1EV(撮影地:神奈川県箱根町 2020.1.19 7:06)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


モノクロ写真

2020-01-16 21:58:43 | 風景写真/富士山

 モノクロ写真が、今また注目され再び人気が高まっている。
 私が幼い頃は、テレビも写真もモノクローム(略称モノクロ)いわゆる白黒が一般的であった。自分でカメラを持ち撮影する頃にはカラーフィルムがあったが、中学生の時は、ネオパンSSで撮影したモノクロ写真をよく学校の暗室で印画紙に焼き付けて遊んでいた。その後は、まったくモノクロフィルムを使うことはなく、もっぱらカラーリバーサルフィルムでの撮影。デジタルカメラの現在でも、モノクロを意識して「モノクロで撮る」ということはないが、昨今では銀塩時代から続く長い歴史を持つモノクロ写真に、限りない魅力を感じる人が着実に増えており、好んでモノクロ写真を撮る人が多いと言う。そこで、モノクロ写真の魅力について少し考えてみたい。

 夕焼けなどの色を伝えたい場合は、勿論カラーでなければ意味がないが、モノクロ写真には、モノクロならではの魅力がある。モノクロ写真は白と黒で表現されていると思いがちだが、多くの部分はグレーの色調で成り立っており、グレーの色調が繊細な風合いを表現している。また色という情報がないため、写真を見る者は質感(テクスチャー)を注視することになり、表現もストレートに伝わりやすいという特徴がある。
 ここで作例として、カラーとモノクロ、そしてダブルトーン手法で現像した富士山と山霧を載せてみた。ダブルトーンとは、フィルム時代に良く使われた印刷技法で、モノクロ画像に補助的に2色、或いはそれ以上の色数のインクを使って印刷することで、1色のモノクロよりダイナミックレンジが広がり、微妙なトーンを表現でき写真に深みと厚みを出すことが出来る。
 作例はいずれもデジタルで撮影した写真で、モノクロはRAW現像時にモノクロ変換したものであり、ダブルトーンは、モノクロ変換した後にハイライトとシャドウに異なる調色を施している。被写体によっては、カラーよりも味わいがあり、ダブルトーンでは迫力も感じるものになる。

 モノクロ写真は表現方法の1つであるが、大切なのはその基本を知ることだ。画家が油絵を描く前に鉛筆によるデッサンをするように、色を写真で表現しようとする場合でも、まずは頭から「色」を除く。そうすれば構成と形、光と影が写真の重要な要素であることが分かる。また、特に質感を表したい時などは、被写体によっては最初からモノクロ写真を撮るようにしていきたいと思う。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

富士山の写真

富士山(カラー)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 7:36)

富士山のモノクロ写真

富士山(モノクロ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 7:36)

富士山のダブルトーン写真

富士山(ダブルトーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 7:36)

富士山の写真

富士山(カラー)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 6:56)

富士山のモノクロ写真

富士山(モノクロ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 6:56)

富士山のダブルトーン写真

富士山(ダブルトーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:山梨県忍野村 2011.1.03 6:56)

九十九谷の写真

九十九谷(カラー)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 6:51)

九十九谷のモノクロ写真

九十九谷(モノクロ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 6:51)

九十九谷のダブルトーン写真

九十九谷(ダブルトーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 6:51)

九十九谷の写真

九十九谷(カラー)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 7:25)

九十九谷のモノクロ写真

九十九谷(モノクロ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 7:25)

九十九谷のダブルトーン写真

九十九谷(ダブルトーン)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 100(撮影地:千葉県君津市 2016.2.21 7:25)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


富嶽十景

2020-01-05 12:38:23 | 風景写真/富士山

皆様、新年あけましておめでとうございます。

 今年は Tokyo 2020 東京オリンピックが開催されます。前回の五輪開催は私が生まれた1964年でした。昭和、平成、令和と時代が変わり、失われたものも多くありますが、守り培ってきたものもあります。日本の誇れる数々の素晴らしい自然と伝統文化、そして相対的ではなく絶対的に美しい「日本人の心」ではないでしょうか。五輪プレゼンの際に招致委員会による「おもてなし」という言葉が話題になりましたが、お客様や大切な人への気遣いや心配りをするおもてなしの心は、世界に誇れる日本の文化です。
 今年は、世界に向けて日本の自然と文化の魅力をアピールする大きなチャンスです。私は、本年もホタルの研究、再生及び保全に関する講演や支援活動等、全身全霊で取り組んで参ります。そして、文化昆虫とも言える「ホタル」を通じて、日本、特に東京の自然の素晴らしさ、美しさ、大切さ、そして日本人の自然観を世界に発信し、感動と癒しで「おもてなし」したいと思います。

 このブログもツールの1つでありたいと思います。掲載する昆虫写真においては、ホタルをはじめ未撮影種や絶滅危惧種を中心に極上の図鑑写真と貴重な生態の記録写真を残し、過去に掲載した種についてはできるだけ同じカットは避け、単なる撮影日誌ではない保全の啓蒙となるよう努めます。
 自然風景写真では、「美しい光景を 一番美しい時に 美しく写す。」ことは勿論「冷静に自然と対峙し、自分の心を見つめ、自分が感動し、人々にも感動していただけるオンリーワンの写心」であり「作品」でありたいと思っております。これら信念・信条を貫けるよう、今後ともより一層の努力を重ねて参ります。
 何卒、本年もご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。

2020年1月1日 東京ゲンジボタル研究所 古河義仁
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

 さて、本年最初の記事は「富嶽十景」と題した。過去に撮影したものと、この3日から4日にかけて遠征した際に撮影した写真の中から10点を選び掲載した。ちなみに「富嶽」とは富士山の別名である。
 正月の富士山は縁起の良いものの象徴で、「一富士二鷹三茄子」と言われるように「初夢」で見ても縁起が良い。特に「赤富士」は、一瞬しか見られないので特別に縁起が良いものとされ、「赤富士」を鑑賞した人には、災厄から免れたり、商売繁盛など願いが叶うと言われている。風水でも、東から東南に赤いインテリアを置くと縁起が良い、仕事が忙しくなる、悪縁が切れるなどと言われ、室内に赤富士を飾る人も多くいる。そこで2020年最初の写真は、験担ぎで「赤富士」を、2~3枚目には紅富士を掲載した。ちなみに「赤富士」とは夏の朝、山の地肌が朝陽で暗褐色に色づいた状態で、一方「紅富士」は真冬の朝、雪が積もった白い斜面が朝陽で照らされ、鮮やかな紅色に染まった状態をさして言う。写真の9枚目と10枚目は、3日から4日にかけて遠征した際に山梨県の西湖と静岡県の田貫湖から撮影したものである。

 新年最初は何を撮るか・・・毎年ではないが、ほぼ「富士山」と決めている。今年は、今まで撮影したことがない場所から撮ろうと考え、丁度、1月4日17時が「しぶんぎ座流星群」の極大ということもあり、富士五湖の中で最も光害が少なく、星景撮影に向いている山梨県富士河口湖町にある西湖を選んだ。西湖からの眺めを撮れば、富士五湖と富士はすべて撮ったことになる。流星を写すには5日未明の方が適しているが、9連休の最終日は自宅で過ごしたい。天候も良いので計画通り3日の午後から勤め先関係の仲間とともに出発した。
 まずは中央道上りのUターンラッシュを横目に長野県の諏訪湖に向かった。ある光景を写したかったのだが今年も暖冬で願い叶わず、代わりに「じゅうじゅうカルビ 上諏訪店」で気持ちの隙間を埋めるべく焼肉(食べ放題フルコース)を食べて胃袋を満足させた。その後、山梨へ移動し、西湖の湖岸から唯一富士山を写せる場所に19時到着。とりあえず一番良い場所に三脚をセットし、月が沈むまで車で待機することにした。
 4日午前0時撮影開始。気温は0℃。晴れで無風。湖面に映る逆さ富士と星々が美しい。流星群の撮影には最高の条件ではないのだろう、思ったよりも撮影者は少なく、時折数人が訪れる程度であった。肉眼では数個の流星を確認できたが、残念ながら写ってはいなかった。インターバルで200枚ほどを撮影すると、風が出てきて湖面が波立ってしまったので終了。新年最初の撮影である「西湖より富士と星空」は、流星群こそ写せなかったものの、湖面に映る逆さ富士と星々という光景を残すことができた。まずまずのスタートである。この後、次の目的地である田貫湖へ移動した。(インターバル撮影は、後にタイムラプス動画でブログに掲載する予定)

 田貫湖は、静岡県富士宮市にある湖で、元々あった小さな沼地を農業用水を確保するために拡大させた人造湖である。4月20日前後と8月20日前後の約1週間は、富士山頂から朝日が昇る光景が見られるため「ダイヤモンド富士」の聖地と呼ばれている。(正月は「富士本栖湖リゾート」でダイヤモンド富士が見られる。)「ダイヤモンド富士」の時期ではなくても、量感のある山肌が眼前にそびえる姿は圧倒的な迫力で、風がなければ湖面に「逆さ富士」も浮かび上がる絶景スポットである。
 田貫湖周辺は、昆虫の撮影で何度も訪れているが、田貫湖から富士山を撮ったことがなく、今回が初である。西湖から移動後、田貫湖では3時間ほど仮眠して、5時半から湖畔で待機。5時41分の日の出前から撮影開始。若干風が吹いているものの何とか「逆さ富士」も拝める状態。空を覆うばかりのカラスの大群や静かな湖面上を横切るオオバンに邪魔をされながらも何枚か撮っていると徐々に雲が広がり始め、太陽が出た7時18分には富士は完全に雲に隠れてしまい湖面も波立ってきたため終了。帰路に就く。
 自宅には午前9時過ぎに到着し、今度は電車で隣駅の立川へ移動。24時間営業の居酒屋で10時前から新年会。飲みすぎて記憶を無くす前に解散した。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

富士山の写真

梨ヶ原より赤富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 50 -2/3EV(撮影地:山梨県/梨ヶ原 2019.8.11 5:12)

富士山の写真

忍野より紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 100-1EV(撮影地:山梨県/忍野村 2011.1.03 6:56)

富士山の写真

箱根より紅富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/100秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:神奈川県/大観山 2014.12.21 7:00)

富士山の写真

箱根より芦ノ湖と富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 30秒 ISO 400(撮影地:神奈川県/大観山 2014.12.21 5:59)

富士山の写真

霧ケ峰より雲海と富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/6秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県/霧ケ峰 2011.2.19 6:32)

富士山の写真

山中湖より日没と富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/60秒 ISO 100(撮影地:山梨県/山中湖 2018.1.13 16:25)

富士山の写真

箱根より夕暮れと富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 2秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:神奈川県/大観山 2014.11.29 16:53)

富士山の写真

水ヶ塚より富士と冬の天の川
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1000(撮影地:静岡県/水ヶ塚 2018.1.13 21:47)

富士山の写真

西湖より富士と星空
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1600(撮影地:山梨県/西湖 2020.1.04 0:34)

富士山の写真

田貫湖より夜明け前の富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 13秒 ISO 100(撮影地:静岡県/田貫湖 2020.1.04 6:35)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


秋の富士

2019-11-16 16:53:39 | 風景写真/富士山

 秋の富士を撮るには、山梨県鳴沢村にある紅葉台から、その名の通り色づいた紅葉と写すのも良いが、人気のあるスポットでは横並びのカメラが写す写真に違いはない。できれば撮影は誰にも迷惑をかけず、また邪魔されることもなく、時間を掛けてゆっくりと自然と対峙しながら行いたい。そこで、誰一人と来ない場所で、秋を感じさせる「ススキ原野」と「澄んだ青い空」の下で、富士が物悲しい夕日に染まるまでシャッターを切り続けた。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

秋の富士山の写真

秋の富士山
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F18 1/15秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2011.11.17 13:59)

秋の富士山の写真

秋の富士山
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100(撮影地:山梨県 2013.12.14 15:02)

秋の富士山の写真

秋の富士山
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 -2EV(撮影地:山梨県 2014.12.14 16:27)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2019 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.