ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

2023年の自己ベスト(自然風景編)

2023-12-24 13:48:03 | 自己ベスト/風景、昆虫

 今年は、新型コロナウイルスの感染拡大も減少し、ようやく日常が戻ってきたにも関わらず、自然風景撮影においては気象条件とのタイミングが悪く、また様々な事情により遠征できなかったことが多かった。そのため桜や紅葉、霧氷などまったく撮影できず、四季を通じて自然風景をほとんど撮らなかった一年であった。毎年、何とか自己ベスト10を選んではいたが、本年はホタルの飛翔風景とホタルの映像を含めて以下の10作品を挙げるのが精一杯の状況である。それぞれの写真の詳細については各リンクをクリックして頂き、該当ページをご覧頂きたい。

  1. パール紅富士
  2. 和良蛍
  3. 杜に舞うヒメボタル
  4. ヒメボタル(東京2023)
  5. 星峠から天の川を撮る
  6. 冬から春にかけての星空(霧ヶ峰より夏の天の川)
  7. 陣馬の滝
  8. ムーンライト富士
  9. 和良蛍の映像
  10. 杜に舞うヒメボタルの映像

 星峠の天の川や岐阜県郡上市のゲンジボタル、そして東京のヒメボタルは過去にも撮ってはいるが、今回は様々な条件をクリアし、私自身が目指したものを写すことができたと思っている。他の写真については、初めて撮った光景ばかりであり、特にもともと1年に1~2回しかチャンスがない「パール紅富士」は、天候と私の休日が合致し、撮影場所を入念に調べたことで撮影が叶った。
 来年の具体的な計画等は年頭に掲げるとして、まずはこの一年を振り返り、「写真」と言う結果だけでなく、私自身の内省をし、心の奥底にある感情や思考、信念を客観的に観察したいと思う。自分自身の本当の気持ちや考えを見つめ、自分自身と対話し、来年は、やりたいことをとことん追求する一年にしたいと思う。

本年の当ブログ更新は、これが最後となります。
これまでブログにご訪問下さった皆様、そしてお世話になりました皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
来年も引き続き、よろしくお願い申し上げます。2024年が皆様にとってよい年でありますよう、お祈り致します。

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

パール紅富士の写真
パール紅富士
和良蛍の写真
和良蛍
杜に舞うヒメボタルの写真
杜に舞うヒメボタル
ヒメボタルの写真
ヒメボタル(東京2023)
星峠から天の川の写真
星峠から天の川
霧ヶ峰より夏の天の川の写真
冬から春にかけての星空(霧ヶ峰より夏の天の川)
陣馬の滝の写真
陣馬の滝
ムーンライト富士の写真
ムーンライト富士
和良蛍
杜に舞うヒメボタル
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2023年の自己ベスト(昆虫編)

2023-12-18 16:15:35 | 自己ベスト/風景、昆虫

 早いもので2023年も残すところ2週間。10月23日以来、写真撮影に出掛けておらず、本年は出掛ける予定がないことから、私自身の一年を振り返った反省と来年の計画立案のために、年末恒例のあくまでも自己満足のベスト10作品を選んで締めくくりたいと思う。本記事は昆虫、次に自然風景をまとめて掲載したい。

 今年の自己ベスト昆虫写真10枚は、図鑑的写真と言う観点から選んだが、その7割が沖縄県で撮影したものとなった。そのような中で、今年一番に選んだのは「ホソミモリトンボ」である。詳細は、下記リンク先をご覧頂きたいが、本州においての本種の生息地は、高標高の湿原に限られ、これまで福島、栃木、群馬、長野、新潟、岐阜の6県で記録があるが、いずれも局所的であり、近年では確認されていない場所も多い。2011年から探しもとめ、尾瀬と上高地で存在を確認していたが、12年経ってようやく近距離で撮影できる生息地を自力で見つけ、タンデム飛翔や産卵の観察をし、オスのホバリングの写真を収めることができた。来年は、交尾態の写真を撮ることが目標である。
 選択の3番目の「ギフチョウ(イエローバンド)」は、今回4度目の撮影であるが、オスの個体を多く撮影できた。蝶道のヒルトップで待機したことが良い結果となった。やはり昆虫の生態と行動などを細かく学ぶことが野外での撮影では欠かせない。
 この「ギフチョウ(イエローバンド)」を除いては、すべて「トンボ」であることも、今年の特徴である。沖縄においては、昨年のロケハンが功を奏して撮影が叶った種が多いが、目標であった「コノハチョウ」や「フタオチョウ」「イワカワシジミ」には出会いすら叶わず、「リュウキュウウラボシシジミ」は3度のチャンスがありながら撮ることができなかった。また、昨年目撃した「カラスヤンマ」にも出会えなかったことから、これらが撮影できるまで、今後も沖縄遠征は継続したいと思う。ちなみに、これまで一度も出会ったことがない北海道のウスバキチョウも撮ってみたいが、沖縄も北海道も来年は未定である。

 本州においても、ウラジロミドリシジミやヒサマツミドリシジミなど、まだ満足できる写真が撮れていない種があり、身近な昆虫でも、産卵や羽化、交尾態などの生態写真を残しておきたい種も多い。勿論、ホタルにおいても、残さなければならない生態の貴重な瞬間も数多くある。来年は、私にとってある意味一区切りの年でもあるので、有意義で特別な一年になるよう準備をしたいと思う。

2023年の自己ベスト(昆虫編)

  1. ホソミモリトンボ
  2. トビイロヤンマ
  3. ギフチョウ(イエローバンド)
  4. ヤンバルトゲオトンボ
  5. オオキイロトンボ
  6. アオビタイトンボ
  7. リュウキュウベニイトトンボ
  8. リュウキュウハグロトンボ
  9. ヒメトンボ
  10. キトンボ(飛翔)

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ホソミモリトンボの写真
ホソミモリトンボ
トビイロヤンマの写真
トビイロヤンマ
ギフチョウ(イエローバンド)の写真
ギフチョウ(イエローバンド)
ヤンバルトゲオトンボの写真
ヤンバルトゲオトンボ
オオキイロトンボの写真
オオキイロトンボ
アオビタイトンボの写真
アオビタイトンボ
リュウキュウベニイトトンボの写真
リュウキュウベニイトトンボ
リュウキュウハグロトンボの写真
リュウキュウハグロトンボ
ヒメトンボの写真
ヒメトンボ
キトンボ(飛翔)の写真
キトンボ(飛翔)
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和良蛍を守る ホタル勉強会

2023-12-11 17:31:15 | ゲンジボタル

 和良蛍を守るためのホタル勉強会の講師として、和良蛍を守る会の招きで12月3日から一泊二日で岐阜県郡上市和良町を訪れた。
 自宅を朝の5時に出発し、中央道国立府中ICから土岐JCTで東海環状道を走り、美濃関JCTで東海北陸道の郡上八幡ICで降り、そこからは一般道で和良町へ。片道およそ390kmの道のりである。現地には正午前に到着し、勉強会は13時から市民センターの会議室で行った。休憩を挟みながら90分ほどホタルの基礎的な話から、ゲンジボタルの生態と生息環境の詳細について話し、和良のゲンジボタルの特徴と保全方法についても述べさせて頂いた。
 和良蛍は、まったくの自然発生で、幼虫やカワニナの放流は勿論、特に環境を保全する作業等も行ってはいない。それでも、数千を超えるゲンジボタルが乱舞する素晴らしい場所であるが、問題は、全国から訪れる鑑賞者への対応である。守る会のスタッフは、ボランティアでその対応を行っており、鑑賞者のマナーの問題もあるが、最大の課題は、車のライトによる光害への対策である。昨年と今年の6月に実際に訪問した時にも、光害が気になった。道を走る車のライトがゲンジボタルが乱舞するところを照らすのである。この問題をクリアすることが大変重要であろう。和良町は観光地ではなく、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオも生息している農村地帯である。訪れる方々も、そのことを知って来る必要がある。
 和良蛍は、他の地域にはない特徴も多い。数千頭が乱舞するにも関わらずカワニナがとても少ない。また気象条件が良ければ、深夜23時近くまで多くのオスが飛び回るといった活動時間の長さも挙げられる。今後は、こうした地域特性も調べることも必要だ。来年の4月には、集団で上陸する光景が見られるだろうから、その時に再度訪れることとしたい。

 当ブログの更新はかなり久しぶりになるが、10月23日以来、写真撮影に出掛けておらず、掲載できる写真がないというのが理由である。出掛けていないのは、気象条件の悪さもあったが、撮って残しておきたいと強く思う風景が思い浮かばないというのも正直なところ。被写体はいくらでもあり、昆虫ならば「観察」の意味で出掛けることもあるが、過去に撮っていれば同じようなカットを繰り返すだけになるのも悔しい。
 今週15日の午前0時頃からは、ふたご座流星群が極大なのだが、どうも天気が怪しい。そうなると、今年はもう何も撮らずに終了し、一年を振り返った風景と昆虫の「自己ベスト10」を掲載して締めることになりそうである。

今年の6月に撮影した和良蛍写真を一部再現像しサムネイルで表示しました。元画像は1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

和良蛍の写真 和良蛍の写真 和良蛍の写真 和良蛍の写真
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