10月14日以来の写真撮影。場所は、前回の「鏡池の紅葉」を撮った同じ鏡池である。結果から言うと痛恨の大失敗であった。ピントリングが回らないようにテープで止めたつもりが、レンズヒーターを巻いたときに少しだけ動いてしまいピンボケ写真の量産。撮影時にカメラ背面のモニターでは気付かなかった。
以前、ヒメボタルの飛翔を撮影した時、レンズキャップを外し忘れて撮った200カットすべてが真っ黒ということがあったが、今回もタイムラプス用に写した200カットがすべてピンボケ。見るに堪えない写真だが、失敗の記録として以下に2枚だけサイズを小さくしたものを掲載しておきたい。
鏡池の星空は、紅葉を撮った時からチャンスを伺っていた。月明かりがなく、快晴無風の夜という条件で、勿論、私の休日とも合致しなければならない。その時がようやく11月27日の夜に叶いそうであったため、自宅を午前11時に出発して向かった。東京の天候は朝から晴れで、途中も気持ちの良い天気であった。ただし風が強いのが気になったが、現地の夜は快晴無風という予報を信じて車を走らせた。
長野市内に入ると、戸隠・妙高方面に黒い雲がかかっていた。上信越道の信濃町ICで降り長野県道36号信濃信州新線で戸隠方面に向かうと、小雨で霧も立ち込めていた。鏡池の駐車場に16時に到着したが、やはり曇。1時間待ってから今後の予定を考えることにした。
17時になっても曇っていたため、霧ヶ峰の星空に変更しようと10分ほど車を走らせると上空は快晴。妙高・戸隠連山の上だけに雲がかかっているのである。車を止めて高台から見ていると、戸隠連山の一部が見え隠れしている。折角来たのだから、ここはGPVなどの天気予報に賭けようと戻ることにした。
鏡池の駐車場で待機していると、18時頃には戸隠連山のすべてが見え、星も輝き始めていた。19時から池畔で準備を開始。同じく星空を撮影しようと2名がやってきたが、カメラマンはそれ以上増えることはなかった。鏡池は撮影場所の位置関係から真北にカメラを向けることになるので、北極星を中心にした日周運動と冬の天の川を収められるようセットして、後は車に戻って待機していた。
21時近くになったので、カメラを見に池に行くと、三脚は霜が付いて白くなっていた。レンズヒーターを巻いていなければ、レンズが曇っていただろう。レンズが曇って写真が白くなってしまった失敗もあったことを思い出す。空を見ると薄雲が広がり始めていた。予報では夜半から曇で朝も曇り。朝まで快晴ならば放射冷却で霧氷も付くのだろうが、今回は期待できないため、21時で引き上げることにした。
今回の大失敗は、二度と繰り返さないようにしなければならないが、もしピンボケではない綺麗な写真が撮れていたとしても、紅葉の時のインパクトはないように思う。また、「乗鞍高原まいめの池より天の川」比べても、ここの星空を絵にするのは難しいかもしれない。難しいからこそ、インターネット上でも良い写真を見ることが稀である。それならばと再度挑戦したいところだが、鏡池までの道路がまもなく冬期通行止めになるので、4月下旬以降に考えたい。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.