ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

ヒメボタルと天の川

2022-07-25 15:36:24 | ヒメボタル

 ヒメボタルと天の川の写真を初めて撮ることができた。

 日本ホタルの会主催のヒメボタル観察会に理事(スタッフ)として参加してきた。日本ホタルの会では、コロナ禍により発生地でのホタル観察会を2年連続で見合わせてきたが、今年度は再開することにした。とは言え、一日のコロナ新規感染者が過去最高の3万4千人を超えるという状況。感染対策を十分に行っての開催である。日本ホタルの会の観察会は、これまでゲンジボタルが中心であったが、今回は初めてヒメボタルの観察で、写真撮影講習会も行った。
 都心から遠方であるため、全員、自家用車での集合。まずは分かりやすい「道の駅」に集まって頂き、その後、ヒメボタル生息地まで移動。18時から生息地と発光する時間帯や飛翔場所等を説明したが、この生息地は深夜型のヒメボタル。20時頃からチラホラ発光を始めるが、本格的な発光飛翔は23時過ぎからである。実に長丁場の観察会である。
 20時を過ぎると森の縁で1頭が発光を開始した。ヒメボタルを初めて見ると言う小さなお子様連れのご家族。その光り方や発光色、そしてヒメボタルの小さな命に感動していた。カメラを持参した参加者は、思い思いの場所に散らばったが、撮影初心者の方は、奥には入らず安全な場所から、この生息地らしいブナの森に向けて構図を決めて頂き、私が適宜撮影のアドバイスを行った。私も1台はその場所にセットし、もう1台は開けた草地において縦構図とし、空が入るようにセットした。
 このヒメボタル生息地は、2010年からほぼ毎年訪れており、写真と映像を何点も記録しているが、今回はかねてからの目標である構図で撮ろうと決めていた。それがヒメボタルと天の川である。2011年の時には月も雲も無く天の川が綺麗に見えており、ヒメボタルも森から出てきて多くが飛翔していたが、天の川と組み合わせて撮ろうと言う考えさえ浮かんでおらず、撮影できるレンズも撮影技術もなかった。
 その後、一年おきに月明りのない夜になるが、これまではいつも雲が広がり星は見えなかった。快晴の夜もあったが、そんな時に限って半月が煌々と照っていて天の川は全く見えなかった。11年経ってのこの日は、月は午前1時に三日月が昇ってくる程度。雷雨等の天候が心配されたが、快晴の時間帯もありチャンスである。過去の知見から、ヒメボタルはブナの森から出てきて草地を発光飛翔することも分かっている。風はなく、気温は19℃。夏の天の川は、肉眼でも確認でき、ヒメボタルは予想通りに森から出てきて飛翔してくれた。天上の星と地上の星の融合である。
 もう一台は、この生息地ならではのブナの森を飛翔するヒメボタルの様子を写真と映像に収めた。前々回の記事「ゲンジとヒメのコラボ」の最後で「林床がヒメボタルの光で埋め尽くされる創作写真が多い昨今、できればヒメボタルの生のリズムと躍動を感じるものでありたいと思う。」と記したが、世間一般の方々に評価され受ける写真は、これでもか!くらいに光を重ねた写真である。1時間あるいは2時間の間に発光したすべての光の点を1枚という写真に重ね合わせて凝縮するのだから別の世界である。それはそれで奇麗だと思うし、以下の4枚目に13分に相当する発光数を重ねたものも掲載したが、3枚目の写真と比べると、やはり本質から離れてしまう気がする。映像は、発光飛翔する2時間以上の中で、たったの1分間の光景であるが、写真と異なり実際の見た目に近い。
 参考までに6、7枚目に2011年に今回と同じ場所で撮影した天の川、そしてヒメボタルの写真も掲載した。ヒメボタルは、合成なしの256秒長時間一発露光で撮影したものである。

 悲しいことに、今回の観察会参加者の撮影組も「これでもか!」を目指している。何百、何千枚を重ねる・・・そんな会話が聞こえてくる。何が悲しいかと言えば、撮影に夢中になり観察しないことである。撮り慣れた方の中には、撮影は連続シャッターでカメラ任せにし、ご自身は車に戻って会話に興じる。カメラは後で回収して、自宅に帰ってからPCで処理すれば写真の出来上がりである。この夜も、まるでヘイケボタルのような発光の仕方で飛ぶ個体や、飛翔スピードがかなり速い個体、同期明滅のタイミングが合っていく瞬間、そして明滅せずに発光飛翔するクロマドボタルの成虫が観察できたが、観察には興味がないようである。
 また、光溢れる写真ばかりを目にしているためだろうか「乱舞してなくて残念」という言葉も聞かれた。確かに発光飛翔数の多い時に比べれば半分程度であったが、同じ場所で長い時間観察していれば、多くが同期明滅する素晴らしい瞬間もある。写真の先入観から四六時中、林床が光で埋め尽くされていると誤解する方もいるかもしれない。
 私は、初めてヒメボタルの光を見た時には衝撃的な感動を覚えた。ゲンジボタルやヘイケボタルとは全く違う発光の仕方、そしてそれが漆黒の森の中のあちこちで明滅する。里山の小川や田んぼに見る情緒ある光景ではなく、特別な不思議さを感じたものである。そんな話もしたが、何か腑に落ちない様子の方もいた。観察会では参加者の安全を考慮し、森の外から観察するように勧めたが、森の中の漆黒の闇に包まれていれば、きっと不思議な感覚と異次元の感動を体感できたかもしれない。
 撮影者も観察者も、まずはこの小さな命が懸命に光りながら飛ぶ姿に感動していただきたい。光の数は問題ではない。

 今回の日本ホタルの会主催「ヒメボタル観察会」の参加者は、スタッフを含め総勢30名。それぞれの思いは様々であろう。写真撮影を行った参加者は、それぞれが思うような結果を得られたか どうかは分からないが、是非、命の神秘さと尊さ、自然の美しさと大切さに思いを馳せて頂きたいと思う。
 この記事で今年のホタルの成虫の発光飛翔に関する投稿は終了であるが、私にとっては一年中がホタルの季節。観察と記録はいつでも継続して行っているので、特記事項があれば掲載したいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

ヒメボタルと天の川の写真
ヒメボタルと天の川
Canon EOS 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / マニュアル露出 F2.8 30秒 ISO 2500(撮影日:2022.7.23 20:30)
ヒメボタルと天の川の写真
ヒメボタルと天の川
Canon EOS 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / マニュアル露出 F2.8 30秒 ISO 2500(撮影日:2022.7.23 22:35)
ヒメボタルの写真
ヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 ISO 1600 3分相当の多重(撮影日:2022.7.24)
ヒメボタルの写真
ヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 ISO 1600 13分相当の多重(撮影日:2022.7.24)
ヒメボタルの写真
フラッシュ発光ではないヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 20秒 ISO 1600(撮影地:2022.7.24)
天の川の写真
天の川
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE4 / バルブ撮影 F1.4 4秒 ISO 6400(撮影地:静岡県 2011.7.23 22:25)
ヒメボタルの写真
ヒメボタル(長時間露光 合成無し)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / バルブ撮影 F1.4 256秒 ISO 1600(撮影地:静岡県 2011.7.23 23:23)

ブナの森のヒメボタル/Fantastic firefly dance

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


マルタンヤンマ

2022-07-21 22:56:09 | トンボ/ヤンマ科

 マルタンヤンマ Anaciaeschna martini (Selys, 1897)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)トビイロヤンマ属(Genus Anaciaeschna)のトンボで、本州の関東以南・四国・九州、および周辺の離島に分布し、木立に囲まれた挺水植物の茂る池沼に生息する。朝夕の薄暗い時間帯に飛びまわり、日中は雑木林の暗い場所の木の枝にぶら下がって休んでいる。マルタンという和名は、フランスのトンボ研究家、マルタン氏にちなんだもの。環境省のカテゴリーには記載されていないが、地方自治体のRDBでは、群馬県で絶滅危惧Ⅰ類、栃木県・千葉県・長崎県で絶滅危惧Ⅱ類、宮城県・埼玉県・長野県・奈良県・大阪府・香川県・高知県で準絶滅危惧種として記載している。
 マルタンヤンマは、私が子供の頃、1953年発行の山渓カラーガイド「日本のトンボ」という本を見ながら、いつか見てみたいと憧れていた。掲載されていた美しい写真の撮影地は「高知県」であり、遠くにいかなければ見られないと思っていたが、高知県では今では準絶滅危惧種の存在である。これほどの美しいヤンマが、実は東京の都心近くの公園に自生しており、それほど苦労なく見ることが出来るのである。子供の頃は、ギンヤンマやオニヤンマを見るとワクワクしたものだが、このブルーアイズのヤンマは、大人の心もドキドキさせる存在である。

 私は自然風景でも昆虫の撮影でも、ほとんど「ストロボ」は使用しない。唯一トンボの撮影において、逆光の場合や複眼の美しさを写したい時だけに「ストロボ」を使用する。CanonのSpeedlite 550EXを愛用していたが、中古品を購入していたため、昨今調子が悪くなってしまった。仕方なく新品のストロボ「Nissin i40」というストロボを購入した。そのストロボに関する詳細は、メーカーのホームページを参照頂きたいが、今月下旬に未撮影のトンボを探索予定であり、その時に実力を発揮してもらいたい。そのためには、愛機 Canon EOS 7D でしっかりと作動するのかテストが必要である。
 被写体は何でもよく、自宅近くのヤブヤンマが多産する池も頭を過ったが、久しぶりの晴れで、しかも気温35度の猛暑予報。それならばと、7年ぶりに自宅から小一時間で行ける都心近くの公園に行って見ることにした。目指す被写体はマルタンヤンマである。

 現地には10時過ぎに到着。気温は既に34度。ただし、日本海側から吹き込む風で乾燥しており、それほど汗はかかない。池の周囲のポイントを巡ると、早速、メスのマルタンヤンマを発見。本種は、朝夕の薄暗い時間帯に飛びまわり、猛暑となる日中は暗い場所の木の枝にぶら下がって休んでいるのである。その後、もう1頭のメスを見つけ、ヤブヤンマのオスも木の枝にぶら下がっている所を見つけたが、一向にマルタンヤンマのオスは見つからない。4時間ほど探索したが、こちらが疲れ果て探索終了。帰路についた。
 とりあえず、マルタンヤンマのメスとヤブヤンマのオスで新しいストロボのテストはできた。違うメーカーで小型のストロボであるが、問題なく作動することが確認できたので、今後の使用に支障はないだろう。

 以下には、マルタンヤンマとヤブヤンマの写真を掲載したが、一枚目の本種メスと5枚目のヤブヤンマのオスの写真が、今回撮影したもので、マルタンヤンマのオスと産卵の写真は、過去に撮影したものを参考として掲載した。
 マルタンヤンマは、トビイロヤンマ属のヤンマである。先月、沖縄本島にて目の前を群飛するトビイロヤンマを見ながら、まったく撮影する事が出来なかった悔しさが蘇る。来年こそは、しっかりと収めたい。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

マルタンヤンマの写真
マルタンヤンマ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/100 ISO 2000 ストロボ使用(撮影地:東京都 2022.7.20 11:43)
マルタンヤンマの写真
マルタンヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/100 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2011.8.13 13:41)
マルタンヤンマの写真
マルタンヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/60 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2011.8.13 13:36)
マルタンヤンマの写真
マルタンヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/60 ISO 400 +1EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2011.8.07 12:43)
マルタンヤンマの写真
マルタンヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F5.6 1/500 ISO 250(撮影地:東京都 2011.9.04 13:24)
ヤブヤンマの写真
ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/30 ISO 2000 ストロボ使用(撮影地:東京都 2022.7.20 13:14)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


ゲンジとヒメのコラボ

2022-07-18 17:55:39 | ヒメボタル

 ゲンジとヒメのコラボ(ゲンジボタルとヒメボタルが同時に舞う光景)を撮ることができた。

 先週に引き続きヒメボタルの観察と撮影に出掛けたが、今回は、これまで足を踏み入れたことがない場所にてヒメボタルの生息確認を行った。事前に知人のT氏が探索しており、生息は確認して頂いていたが、どのような環境なのか、またどのくらいの生息範囲にどのくらい生息しているのかを調査するともに、証拠の写真を残すことが目的である。
 場所は、自宅から車で90分ほど走り、徒歩で山道を30分ほど登った標高およそ1,200m付近である。標高差約250mを一気に登る軽登山である。以前、とあるヒメボタル生息地まで林道を30分歩いて登ったことが何度もあるが、歳と共に衰える体力と日頃の運動不足の体には、久しぶりにきつい。カメラ2台と三脚2本、それに飲料水600ml×2本。重い!
 最初は深い谷であるが、標高を上げるにつれ道は渓流沿いとなり、更に進むと渓流は源流の様子を呈してくる。周囲の斜面はブナを主体とする天然林である。サワクルミの大木も多い。T氏によれば、ヒメボタルはかなり広範囲の場所でそれぞれに飛翔していたという。気温24度、曇り時々晴れ。歩きながらある場所をポイントに定めることに決定した。
 初めての場所では、ヒメボタルがどこをどのように飛翔するのかは全く分からない。そこはこれまでの経験と勘に頼り、車横付けの場所や歩いて数分の生息地では見られない光景を残せるようロケーションを優先してカメラをセットした。1台は源流と奥に広がるブナ林が収まる位置にセットし、もう1台はブナの大木を配した斜面に向けた。飛翔するであろう時刻まで2時間の待機である。
 19時を過ぎるとようやく薄暗さに包まれる。19時16分。すぐ近くで1頭のヒメボタルが発光しながら飛び始め、斜面を降りて行った。生息の確認はできたが、その後はなかなか発光しない。19時35分。ブナの大木を配した斜面にセットしたカメラの方向で何頭かが発光飛翔しているのが目に入った。行って見ると、カメラの後ろ側の林で多く飛び交っている。しばらくすると、カメラの前を横切るように飛ぶようになった。狙い通りである。源流にセットしたカメラは10mほど離れている。両方を同時に操作することはできないため、源流のカメラはレリーズでシャッターを固定し、ヒメボタルが飛ぼうと飛ぶまいと関係なくひたすら連続撮影である。
 ブナの斜面で観察していると、源流の方向に明滅しない光の筋が見えた。クロマドボタルのようである。昨年、山梨県内のヒメボタル生息地でも観察したことがある。ただし、すでに真っ暗で自分の足も見えない状況。ライトを付けない限り移動は全くできないので、発光を見ただけの記録である。
 当生息場所全体の生息数は不明だが、かなりの広範囲をばらけて飛翔する。急な斜面や起伏もあるため、見える範囲だけでは決して多いとは言えない。どこかへ飛んで行ってしまうと全くいなくなり、しばらく暗闇に包まれる。そしてしばらくすると、また光が現れるといった繰り返しである。どこかにまとまった飛翔区域があるのかもしれないが、今回は分からなかった。
 21時近くになり、発光飛翔の数が全く見られなくなったので、足元だけをライトで照らし、源流のカメラの場所に向かった。すると、1頭のゲンジボタルが目の前をゆったりと飛翔しているではないか。標高1,200mの源流にゲンジボタル。ここに生息しているのかもしれないが、おそらくは、麓の生息地から上昇気流に乗って上がってきた個体であると思われる。かつて富士山の標高1,200m付近の林でも見たことがあるが、まさかここでゲンジボタルに遭遇するとは思いもしなかった。偶然とは言え、ゲンジとヒメのコラボ(ゲンジボタルとヒメボタルが同時に舞う光景)は、両種の発生時期が異なっていたり、そもそも生息環境の違いや生息分布が重ならないことから、全国的にもそう多くはない。特に撮影した地域では初であり、たいへん貴重な記録である。

 今年も知人のT氏にはお世話になり、心より御礼申し上げたい。多くの事を学び、また新たな疑問も生じ、未だ生態に不明な点が多いヒメボタルの魅力をより一層感じた日であった。以下に掲載した写真は、2台のカメラでそれぞれ撮影した2点。ゲンジとヒメのコラボも貴重だが、個人的には源流付近を舞うヒメボタルを収めるのも初めてであった。林床がヒメボタルの光で埋め尽くされる創作写真が多い昨今、できればヒメボタルの生のリズムと躍動を感じるものでありたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

ゲンジボタルとヒメボタルの写真
ゲンジボタルとヒメボタル
Canon EOS 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / マニュアル露出 F2.8 ISO 2000 約3分相当の多重(撮影日:2022.7.17)
ヒメボタルの写真
ヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 ISO 1600 約5分相当の多重(撮影日:2022.7.17)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


東京のヒメボタル生息地

2022-07-11 21:08:42 | ヒメボタル

 東京のヒメボタル生息地は、秩父多摩甲斐国立公園内の標高およそ700m~1,200mの山地に広く分布している。今年も、昨年訪れた生息地に行って見た。標高1,000mを越えるブナとミズナラ、シラカンバの原生林と杉林である。昨年は、ブナ林で発光飛翔する様子を写真に撮った。「参照;ヒメボタル(東京都)」今年は杉林で観察と撮影を行った。杉林では、別の東京都内のヒメボタル生息地ではあるが、過去に何度も訪れ写真撮影は行っている。「参照;ヒメボタル(東京2020)
 天候は晴れ時々曇り。気温は到着した18時で24℃。早速、林道にカメラ2台をセットして待機。昨年は、ブナ林の入口付近で19時24分から発光が始まったが、今年の一番ボタルは19時40分。なかなか後が続かない。20時を過ぎても一向に発光し飛翔するヒメボタルが増えないのである。それもそのはずで、月齢11.3の明るい月が、20時の段階で南方向30度の高さに輝いており、杉林の林床を照らしていたのである。山奥にたった一人であるから、この月明りは、私にとっては恐怖心を和らげたが、ヒメボタルにとっては大敵である。
 20時半になると月が雲で隠れ、林内は暗闇に包まれた。するとヒメボタル達は盛んに発光飛翔するようになった。しかし、それも15分足らずで終了。再び、月が林床を照らし始めたのである

 東京のヒメボタル生息地における今回の目的は、発生時期、活動時刻、飛翔範囲とルートの確認、そして証拠・記録としての写真と映像の撮影であった。月明りに邪魔をされたが、これら目的はすべて達成。以下には、3枚の写真と映像を掲載した。1枚目の写真は90秒相当の多重で、ヒメボタルの飛翔ルートが分かる。観察していると、何故オスはそのコースを飛翔するのか、そして全体的な飛翔範囲から特性も推察できた。できれば次の週末に再訪し、メスの生息範囲等を確認をし、仮説を証明したいと思う。
 インターネット上では、これでもか!という位にヒメボタルの発光を重ね合わせた写真ばかり目に付き、コンテストでも上位に入るようだが、それらは単に「インスタ映え」という変な流行に惑わされた創作であり、ヒメボタルの生態学的見地からは何の意味もなく価値もない。そう思いながらも10分と13分相当の光跡を重ねた写真も掲載してみた。

 この東京のヒメボタル生息地は、ヒメボタルの生態の知識がなく、それを学ぼうともしない、そして保護保全には興味がない単に創作写真撮影だけを目的としたカメラマンや興味本位の見物人は誰一人として来ない。かつては観賞者もカメラマンも誰もいなかった埼玉県や静岡県のヒメボタル生息地は、現在では人で溢れている状況。埼玉県のヒメボタル生息地では、カメラマンの足元の下草で光り始めたホタルがいても全く気にすることなく踏みつぶしていたのである。それも一人ではない。カメラを向けた方向に飛んでくれさえすれば良いのだろう。静岡県の生息地では、ヒメボタルが飛翔する時間になってから車で訪れ、いつまでも飛翔場所に向けたヘッドライトを消さない初老のカメラマン。消して頂くように話をすると「ここは駐車場だ!」と逆切れ。あるいは、生息地内を懐中電灯を照らしながら「ここはカメラマン優先ではなく、歩行者優先だ」と言いながら歩く若者。「ホタルが最優先である!」こんな状況はうんざりである。この東京のヒメボタル生息地を同じ状況にはしたくない。開発の手も入ることはない。これからも、ずっと山奥でひっそりと光り続けてほしいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

東京のヒメボタルの写真
東京のヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 ISO 1600 90秒相当の多重(撮影地:東京都 2022.7.10 20:00)
東京のヒメボタルの写真
東京のヒメボタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 ISO 1600 10分相当の多重(撮影地:東京都 2022.7.10 20:30)
東京のヒメボタルの写真
東京のヒメボタル
Canon EOS 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / マニュアル露出 F2.8 ISO 1600 13分相当の多重(撮影地:東京都 2022.7.10 20:45)
東京のヒメボタル

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


ノハラボタル(千葉県大多喜町で発見)

2022-07-06 17:18:15 | その他ホタル

 ノハラボタル Pyropyga alticola Green, 1961 は、ホタル科(Family Lampyridae)ノハラボタル属(Genus Pyropyga)で北アメリカ原産のホタルであるが、日本に帰化し、関東各地で確認されているが、このほど知人の皆川みちる氏が千葉県大多喜町松尾の西畑川沿いの畑地において本種を発見し、スマートフォンにて撮影している。

 ノハラボタルは陸生のホタルで、卵、幼虫、蛹は発光するが、成虫は昼行性でほとんど発光しない。生態の詳細は分かっていないが、発生は年2化で、その他はオバボタル等の陸生ボタルに似ていると思われる。

 ノハラボタルは、1983年に多摩川六郷橋緑地(東京都大田区)で採集された1個体が文献上の最初の採集記録と思われる(金子 1997)。この標本に基づき、佐藤正孝博士がPyropyga属の1種であることを同定した(川島 2014)。1986年に深津武馬が大井埠頭(東京都大田区;現 東京港野島公園内)で採集し、その後、大田区以外では1993年に荒川区東尾久から(田悟 2007)で見つかり、東京都以外では1994年に埼玉県越谷市東町(木元 1998)、1997年に神奈川県川崎市(新多摩川大橋下流部)(雛倉 2008)、2004年に千葉県流山市小屋(田悟 2007)、2012年に茨城県龍ヶ崎市(小貝川河川敷)(大桃 2013)、2013年に栃木県足利市(渡良瀬遊水地)(大川 2013)などで見つかっており、その他の地域でも報告がある。
 今のところ東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、栃木の関東6県に限られているようである。ただし、これまでの記録は多摩川、江戸川、荒川など河川の近辺であり、河川敷に沿って分布を拡大していると思われていたが、今回の千葉県大多喜町では、河川沿いではあるものの、大きな川ではなく河川敷もない。そこに生息しているのかどうかは不明で、人為的な放虫の可能性もない訳ではないが、千葉県の内陸部での発見は初めてであるので報告したい。

参考文献

  • Kawashima, I., 2018. External characters of the naturalized species, Pyropyga alticola Green, 1961 (Coleoptera: Lampyridae: Lampyrinae: Photinini) settled in the Kanto Plain, central Honshu, Japan. Japanese Journal of Systematic Entomology, 24(1): 67-72.
  • 金子義紀(1997)大田区のコウチュウ目.大田区自然環境保全基礎調査報告書 大田区の昆虫 p 136.
  • 木元達之助(1998)コクロオバボタルの採集例.Coleopterists’ News 121: 15.
  • 木元達之助(1998)「コクロオバボタルの採集例」の訂正.Coleopterists’ News 124: 11.
  • 後藤好正、川島逸郎(1998)東京都多摩川河川敷で記録された帰化ボタル.全国ホタル研究会誌 31: 27.
  • 田悟敏弘(2007)ノハラボタルの発生状況等について.寄せ蛾記 127: 38-40.
  • 雛倉正人(2008)川崎市のノハラボタル.神奈川虫報 162: 24.
  • 大桃定洋(2013)コウチュウ目.茨城県自然博物館総合調査報告書 2012年 茨城県の昆虫類および無脊椎動物の動向 p 22-28.
  • 大川秀雄(2013)渡良瀬遊水地でノハラボタルを採集.インセクト 64(2): 158.
  • 川島逸郎(2014)名も無き渡航者 "Pyropyga(ピロピガ)".神奈川県立生命の星・地球博物館 特別展 「どうする?どうなる!外来生物 とりもどそう私たちの原風景」 展示解説書 p 107-108.
  • 大川秀雄(2017)足利市渡良瀬川のノハラボタル.インセクト 68(2): 131-132.
ノハラボタルの写真

ノハラボタル(撮影:皆川みちる氏/撮影地:千葉県大多喜町松尾 西畑川沿いの畑地 2022.6.18)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


滝とホタル

2022-07-04 17:26:20 | ゲンジボタル

 滝を背景に舞うゲンジボタルを観察し、写真には初めて収めた。

 当初の予定では、昨年の秋にヒメボタルの生息環境調査と保全指導で招かれた宮城県仙台市へ、ヒメボタルの発生状況を実際に確認するつもりであったが、沖縄遠征から帰ってきて直ぐに東京も梅雨明けとなり、連日の猛暑で睡眠不足。疲れも抜けないことから、仙台遠征は見送ることにした。
 その代わりに滝を背景に舞うゲンジボタルを観察し、写真に収めてきた。このゲンジボタル生息地は、2019年の台風19号の影響によって大きな被害を受けた。二日間の総雨量610mm、渓流は濁流となって直径1mもある岩をも流した。これによりゲンジボタルの幼虫やカワニナの多くも流されてしまい、2020年の発生は激減してしまったのである。観察時では2頭のオスのみであった。
 しかしながら、ゲンジボタルは一年ですべての幼虫が成虫になるわけではなく、最長4年かかる個体も存在する。小さな幼虫ほど流されないため、何にもなければ3~5年かかって再び増えていく。今年が3年目であり、どの程度回復したのか確認しておきたかった。
 またこの生息地には大きな滝があり、滝の周辺もゲンジボタルが舞うのであるが、雨量が多い時期では滝風が強くなり、その数は減ってしまう。今年は6月24日以降まったく雨が降っておらず、しかも連日の猛暑。滝の水量も少なくなりゲンジボタルが舞うに違いない。天候は曇りで月はない。そして無風。滝を背景に舞うゲンジボタルの写真は、これまで撮影したことがなかったので、またとないチャンスであった。

 現地には17時半に到着。気温は25℃。思った通り水量は多くなく滝風も弱い。構図を決め待機する。1頭目のゲンジボタルが発光を始めたのが、19時40分。下流の茂みの中であった。しばらくすると発光する数も増え始め、飛翔も開始。滝方向では、高さ20m以上もある木の梢で光っている。すべての個体が高い場所におり、川岸の茂みにはまったくいない。その高い梢から滝の周囲を舞い始めた。滝風に巻き込まれるのか、光りながら早いスピードで滝つぼの方へ降りていく個体もいる。それが、長い光の線で写っている。(写真3)
 2020年に観察し撮影した、滝から50mほど下流の場所にも行って見た。5~6頭ほどが飛翔しているが、ほとんどが頭上の遥か上である。他の場所でもそうであるが、渓谷で細く深い谷では、オスは高い所を飛翔する傾向にある。水面近くを飛翔しても、休む時は地上10mほどの杉の梢に上がっていき、川岸の茂みではない。こちらでは、映像を記録した。
 まだ乱舞という数ではないが、災害からの復活の兆しが見え始めたという印象である。同じような被害が無ければ、来年、再来年は更に多くのゲンジボタルが舞うに違いない。

 本年のゲンジボタルの観察と撮影は、これで終了である。他には、千葉県と岐阜県の生息地しか訪れなかったが、新たに多くを学ぶことができた。今週末以降は、ヒメボタルの観察と撮影である。
 東京都内に生息するヒメボタルの写真と映像を記録として残すこと、そして都内の新たな生息地の探索、また富士山麓にて日本ホタルの会主催の「ヒメボタル観察会」もある。今年は「天の川とヒメボタル」を撮ってみようと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

滝とホタルの写真

滝とホタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F1.4 ISO 640 約6分相当の多重(撮影日:2022.7.03)

滝とホタルの写真

滝とホタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F1.4 ISO 640 約1分相当の多重(撮影日:2022.7.03)

滝とホタルの写真

滝とホタル
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F1.4 ISO 640 約1分相当の多重(撮影日:2022.7.03)

渓流源流部に棲むゲンジボタル

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.


沖縄の昆虫

2022-07-01 18:15:57 | その他昆虫と話題

 6月22日から25日まで、3泊4日の沖縄遠征。天の川を撮り、ホタルや各種トンボも撮影したが、目的の中にはチョウも当然入れていた。しかしながら、トンボに多くの時間を割いてしまいチョウはほとんど撮ることが出来なかった。唯一撮ったのは、以下に掲載したミカドアゲハ。ミカドアゲハという和名は、このチョウの発見者であるL.H.リーチ氏が明治天皇に献名したことが由来と言われている。ミカド(帝、御門)は、御所の門の意味で天皇の尊称である。以前に三重県の伊勢神宮で(ミカドアゲハ)撮っている。皇室の氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る伊勢神宮の内宮で見ることにも意味があったが、今回は、翅表の斑紋が青色が濃いと言われる南方。石垣島では青い個体の集団吸水を見ていた。ただし沖縄本島では個体数が少なく、出会えたのは1頭だけで、青さが分かるような写真も撮れなかった。
 沖縄本島にしか生息していないフタオチョウは、生息地に行っては見たが現れず、翅裏が緑色のイワカワシジミの生息地へは時間がなく訪問できず。天然記念物のコノハチョウは、翅が擦れた個体が目の前で開翅したが、あっという間に飛んで行ってしまい見ただけで終了。ナガサキアゲハの白いメスは、1度見ただけでその後出会えず、リュウキュウウラボシシジミはまったく出会えなかった。オオゴマダラやその他のチョウは石垣島で撮影しているので、多くが飛んでいたが撮らなかった。
 一番最後に掲載したのはハンミョウであるが、今回歩いた様々な林道にて無数のハンミョウと出会った。これはオキナワハンミョウ Cicindela chinensis okinawana Nakane, 1957 である。以前は本土に生息するナミハンミョウの沖縄亜種とされていたが、遺伝子解析の結果、最近別種とされた。

 24日は夕方から、結婚して那覇に移住した妹夫婦と居酒屋で食事。海ぶどう、豆腐チャンプルー、炙りトロしめさば、ラフテー・・・泡盛を3合飲んで、記憶なし。翌朝はホテルでゆっくり朝食と思っていたが、起きたら8時過ぎ。急いで支度をしてレンタカーを返し、11時05分那覇空港発のpeach502便で成田へと戻った。
 心残りも多いが、全体的には実りある沖縄遠征であった。今回学んだことを活かし、更にじっくりと計画を練って、来年再訪問して未撮影のトンボをはじめ、フタオチョウ、イワカワシジミ、コノハチョウ等の蝶も綺麗な写真に残したいと思う。また、ミカドアゲハは、来年石垣島に再訪問し集団吸水の様子を収めたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

ミカドアゲハの写真

ミカドアゲハ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 160 +1EV(撮影地:沖縄県 2022.6.23 8:58)

ミカドアゲハの写真

ミカドアゲハ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 160 +1EV(撮影地:沖縄県 2022.6.23 8:58)

ミカドアゲハの写真

ミカドアゲハ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 160 +1EV(撮影地:沖縄県 2022.6.23 8:58)

オキナワハンミョウの写真

オキナワハンミョウ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 160 +1EV(撮影地:沖縄県 2022.6.23 8:58)

オキナワハンミョウの写真

オキナワハンミョウ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/320秒 ISO 160 +1EV(撮影地:沖縄県 2022.6.23 8:58)

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2022 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.