身延山西谷の桜を撮るため、7年ぶりに当地を訪れた。山梨県にある身延山西谷は久遠寺の宿坊が集まるエリアで、日本さくらの名所100選に選ばれている。「本行坊」「麓坊」「北之坊」など各宿坊の周辺には樹齢数百年を数えるしだれ桜が多数あり、久遠寺の本堂とは違った桜を見ることができる。
今年は、桜の開花が平年より早い。桜の開花を左右するのは、前年の秋からの気温の推移である。桜の花芽は開花前年の夏につくられるが、
花芽が形成されてもすぐには生長せずに、まず越冬のための休眠に入る。そして、秋から冬にかけて一定の低温にさらされると休眠を打破し、その後生長段階に入り、春先の気温の上昇に伴い開花へ向かって生長する。この時期は気温が高いほど生長度合いも大きくなり、開花が早まるのである。
関東では、昨年の11月から今年2月にかけて平年より低めの気温で、休眠打破に必要な秋以降の寒さが十分だったため、休眠打破の時期が数日から1週間程度早まった。そして3月に入り、
平年よりかなり高めの気温が続いたために、平年より一週間以上も開花が早く、また開花前後の高温により満開までの日数も平年より短く観測史上3番目に早い満開となった。
昨年は、長野県中綱湖の桜を撮影したのみ。今年は何か所か巡る予定にしているが、開花が早いと予定していたスケジュールの変更が大変である。30日(金)は、仕事が午前中で終了の日であったため、午後から急遽、山梨県身延町にある身延山久遠寺に行ってみることにした。久遠寺周辺は、この時期一般車の通行が9時~16時まで規制されるので、16時過ぎに到着するようにし、久遠寺近くの有料駐車場に止めた。
平日の夕方でもあり、花見の観光客はまばら。7年前は早朝から多くのカメラマンがいたが、今回は数人程度。まずは、西谷地区に向かった。満開を少し過ぎて色あせている桜もあるが、山の向こうに沈んだ夕日の間接光で、柔らかい桜色の饗宴を堪能することができた。
参考までに2011年に撮影した写真2点も掲載した。
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身延山西谷の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/30秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30 17:09)
身延山西谷の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30 16:46)
身延山西谷の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30 16:50)
身延山西谷の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30 16:56)
身延山西谷の桜
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F20 1/5秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:山梨県身延町 2018.3.30 16:58)
身延山西谷の桜(岸之坊)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 30秒 ISO 100(撮影地:山梨県身延町 2011.4.2)
身延山西谷の桜(岸之坊)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/40秒 ISO 50 -2/3EV(撮影地:山梨県身延町 2011.4.2)
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