ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

夏の終りのハーモニー

2024-08-20 20:23:18 | 風景写真/夏

 夏の終りのハーモニーといえば、1986年にリリースされた井上陽水と安全地帯とのコラボレーション・シングルを思い浮かべる方々が多いかも知れない。私も好きな1曲だ。お二人の美しい歌声とハーモニーに心揺さぶられるが、「夢もあこがれも違う二人だからこそ奏でられるハーモニー。この想い出は、いつまでも忘れない」・・・夏とともに終わる恋の歌である。
 夏は恋の季節である。昆虫たちだけでなく、私たちもそうのようだ。フェロモンやテストステロンというホルモンが関係しているらしい。燃え上がる恋、甘酸っぱい恋、切ない恋、爽やかな恋、人様々であろうが、フェロモンやホルモンの発散や上昇が抑えられる秋になると散ってしまうこともある。幸い、今年の5月で結婚33年目を迎えたが、10代後半から20代前半の頃を振り返れば、夏の終りは切ない思いばかりであった。山下達郎で気持ちを盛り上げ、終いは「杉山清貴とオメガトライブ」が心に沁みたものだ。
 さて、8月中旬頃になるとツクツクボウシも鳴きだし、都会でも少しだけ空気が変わる。猛暑の連続である今年でもわずかな変化を肌で感じる。高原に行くと、その変化は更に顕著である。草原には夏の花々に混じってワレモコウやオミナエシ、エゾリンドウ等が咲く。ワインレッドのワレモコウは、パステルカラーを背景によく目立つが、調和を乱す不協和音ではない。広がる風景に響くハーモニーは、シンフォニーのような重厚なものではなく、小編成の弦楽が奏でるセレナーデのようだ。こうした「夏の終りのハーモニー」を心で聴きながら、幸福の中にあっても幾何かの切なさを感じてしまうのは私だけであろうか。
 掲載した写真は、過去の撮影のものばかりだが、クラシック音楽のソナタ形式にちなんで、3枚掲載した。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

高原の花々の写真
高原の花々
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 1000 +1EV(撮影地:長野県 2017.8.13 8:42)
高原の花々の写真
高原の花々
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 125(撮影地:長野県 2022.8.29 10:24)
高原の花々の写真
高原の花々
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 100(撮影地:長野県 2022.8.29 10:32)
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池のくるみ 夏の朝景

2018-08-12 21:12:58 | 風景写真/夏

 池のくるみ(通称)は、長野県諏訪市霧ヶ峰にある湿原。正式な名称は踊場湿原と言い、車山、八島ヶ原とともに霧ヶ峰三大湿原(国指定天然記念物)の一つである。標高1,550mに位置した高層湿原で、周囲を10~400mの尾根に囲まれた東西に細長い湿原で、断層によってつくられた盆地に発達した。霧ヶ峰では踊場湿原にのみ見られるクシノハミズゴケが生育しており、貴重な植物群落となっている。

 8月11日~12日の信州遠征。実に7月21日以来の撮影遠征である。目的は、クモマベニヒカゲ、ホソミモリトンボ、エルタテハ等の昆虫である。当初、天の川やペルセウス座流星群の撮影も考えたが、天気予報で無理と判断。昆虫の撮影に力を入れることにした。
 11日午前0時に東京を出発。深夜にも関わらず帰省ラッシュで中央道は国立ICから35kmの渋滞。第一の目的地である乗鞍高原には5時の到着になってしまった。6:10発のシャトルバスで標高2.700mの畳平に向かったが、残念ながらガスの中。待機するも晴れることなくクモマベニヒカゲは断念。その後、高原に下り池を探索したが、ホソミモリトンボには出会えず断念。「湯けむり館」という日帰り温泉で汗を流し、松本IC近くの「いちばん」で黒毛和牛プレミアムコースの食べ放題。満腹になった所で、霧ヶ峰に移動し車中泊。気温21℃。東京の熱帯夜から解放された至福の夜であったが、やはり予報通り雲が掛かって天の川やペルセウス座流星群は見ることはできなかった。
 12日4時に目が覚めると、霧ヶ峰というだけあって何と濃霧。次の目的であるエルタテハまでは数時間あるので、もう一寝入りと思ったが、霧ヶ峰の濃霧・・・予定にはなかったが、近くの池のくるみ(踊場湿原)に行ってみることにした。

 池のくるみには何度か訪れ、冬景として「池のくるみ(霧氷)」を過去に掲載している。この状況では、きっと幻想的な光景が見られるに違いないと思い、駐車スペースに止めると、先客が5台。皆、思うことは同じである。今回の遠征では、昆虫写真を目的としたため、カメラは35mm版フルサイズではなく昆虫撮影用のAPS-Cサイズの Canon EOS 7D のみ。画角が狭く解像度も劣るが、所持した機材を活かして「池のくるみ 夏の朝景」を切り取った。
 この撮影後に別の場所に移動し、目的であるエルタテハを撮影。また今回、キべりタテハも多数見かけたので撮影した。これらは後ほど紹介したいと思う。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

池のくるみ 夏の朝景の写真

池のくるみ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰 2018.8.12 5:54)

池のくるみ 夏の朝景の写真

池のくるみ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 250(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰 2018.8.12 5:48)

池のくるみ 夏の朝景の写真

池のくるみ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F22 1/50秒 ISO 1250(撮影地:長野県諏訪市/霧ヶ峰 2018.8.12 5:45)

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木々の緑は見納め

2017-09-18 19:15:29 | 風景写真/夏

 大型の台風18号が16日から18日にかけて日本列島を縦断していった。台風の進路が日本海側であったため、東京の雨風はひどくはなかったが、秋雨前線も影響もあり、16日(土)は曇りのち雨で、17日(日)は一日中雨。ただし18日(月)の敬老の日は、台風一過の良い天気に恵まれた。
 この三連休は、計画ならば兵庫遠征の予定であったが、この天候ならば仕方がない。兵庫は次週に延期とし、18日は8月に撮影できなかったチョウを期待して東京の奥多摩方面へ出かけてきた。深い谷沿いの林道を往復6km歩いたが、残念ながら目標のチョウは現れず、ムラサキシジミ、ウラギンシジミ、キタテハが数頭だけ飛んでいた。そろそろチョウの季節も終わりに近いと感じた。こんな時は、自分のモチベーションの原点である目標を見失ったことによる空虚感に襲われそうになるが、周囲の木々に目を移せば、まだ緑が美しく、爽やかな風と共に心身を癒してくれた。(木々の緑は美しいが、正直なところ気休め。目的が達成できなければ、時間と労力を無駄にし、落ち込むのは当然。しかし、いなければ仕方がない。今日はキッパリと諦めるしかない・・・)
 風景用のカメラではなかったが、スナップとして残した。この木々の緑は、今年はこれが見納めになるだろう。次に訪れた時は、きっと素晴らしい紅葉に出会えるに違いない。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

木々の緑の写真

木々の緑
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 200 +2/3EV(2017.9.18)

木々の緑の写真

木々の緑
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F3.5 1/320秒 ISO 200 +2/3EV(2017.9.18)

木々の緑の写真

木々の緑
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F9.0 1/30秒 ISO 200 +1 2/3EV(2016.7.24)

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