白糸の滝は、静岡県富士宮市にある滝で、日本の滝百選にも選ばれている他、日本三大名瀑の1つと呼ばれることもある。また、国の名勝、天然記念物。「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として世界文化遺産に登録されている。なお、名勝、天然記念物としての指定名称及び世界文化遺産・構成資産一覧では「白糸ノ滝」と表記されている。
高さ20m、幅150mの湾曲した絶壁から、大小数百の滝が流れ落ちているが、上部の水を通す地層である新富士火山層と下部の水を通さない地層である古富士火山層の境から出ている。本滝の一部を除いてそのほとんどが富士山の湧水であり、その姿は白糸の名にふさわしく、幾筋もの絹糸をさらしているようである。ちなみに、白糸の滝という名の滝は、全国18の道県に22ある。
さて、涼を求めて滝巡りの最後は白糸の滝である。当初、「鐘山の滝」と「陣馬の滝」の2カ所しか計画していなかったが、「陣馬の滝」から15分ほどで行ける距離であり、時間も早いことから観光客はまだ少ないだろうとの予測で、急遽、行ってみることにした。
白糸の滝は、過去には昼間に2回、夜中に1度訪れており、夜では、星空と撮影し「白糸の滝(星景)」として掲載したが、昼間は観光で訪れていたため、写真はほとんど撮っていなかったこともあり、滝巡りの締めくくりとして臨んだ。
500円を払って専用駐車場に止め、10分ほど歩いて滝へ向かう。観光客は、まだ少ないが外国人が目立っていた。階段を下りて撮影開始である。こうした観光地の光景では、自分の感性が問われる。何を感じ、何を表現したいのか、自問自答と自然との対峙を続けながら。結局は定番的な写真しか撮ることができなかった。
8時半過ぎに撮影を終え、駐車場に戻ると、汗だく。涼を求めたつもりであったが、暑さしか印象に残らなかった。撮影した写真から涼を感じていただけるだろうか・・・
この日は、午前3時に自宅を出発し、滝を三カ所巡り終えたのが午前9時前。夜にヒメボタルの観察と撮影を予定していたので、およそ10時間近く時間がある。近くの湿原に行ってみたが、チョウもトンボの姿は少なく撮影対象にはならない。ヤマキチョウやキリシマミドリシジミの撮影も考えたが、結局は道の駅などで時間を潰し、17時からヒメボタルの生息地で待機したが、何と、残念ながら、まさかのゼロ。1頭も光ることがなかった。早い時期から猛暑続きの今年は、例年より早い発生だったようである。
現地を20時半に引き上げ、中央道で帰路に就いたが、日曜の夜で空いているだろうと思ったのは束の間、事故と自然渋滞で小仏トンネルまで17kmの渋滞。充実感のないまま、自宅に22時半に到着した。
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