ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

紅葉の帳(もみじのとばり)

2024-11-10 18:04:33 | 風景写真/紅葉

 秋といえば紅葉。様々な色彩に染まった紅葉の帳は、私たちの心を癒し、感動を与えてくれる。欧米では、紅葉する落葉広葉樹は約13種類ほどで単色が多いようだが、日本には26種類あることや、気候風土が生み出す鮮やかな色彩と多彩が織りなすグラデーション、自然との調和が他の国では見られない壮大な景観美を作り出しており、世界一美しいと言われる。
 しかしながら、美しい紅葉も植物学的にみれば、木々が生き残るための戦略の1つにしか過ぎない。夏の間、葉は光合成で栄養をとり込み、樹木の為に供給し続けるが、秋になり日照時間が減ると光合成で作られる栄養も徐々に減少し、やがて導管が凍ることで、水が流れにくくなったり、気泡によって導管の水の流れが遮断される。このエンボリズム現象がおきると葉にはエネルギーも水分もいかなくなってしまう。葉に残ったアントシアニンやカロテノイド等は、葉を赤や黄色に変え、寒さなどから身を守ろうとする。これが紅葉だが、やがて枯れて落ちるのである。
 夏は繁忙期であるため、社員(葉)に営業活動(光合成)を頑張らせて、利益(栄養)を出させるが、冬の閑散期(赤字)になる前に、利益を維持して人員を解雇(落葉)する。さながら会社の非情な決断「黒字リストラ」である。ちなみに、リストラは、「restructuring(リストラクチャリング)」を略した言葉で、「人員削減」や「整理解雇」という意味合いで使われることが多いが、本来、業務の再構築を意味し、業務の効率化や資金の再配分などもリストラに含まれる。
  紅葉は、古くは万葉集や源氏物語にも登場し「紅葉狩り」という風習もある。私たち日本人は、詫寂の美に代表されるような「日本文化特有の美意識や感覚」で紅葉の美しさに魅了されてきたが、年末に向かおうとする11月の今、現代人の中には、目に見えない「とばり」の向こうにある不確実で不安な明日に対して、虚しさや悲しさ、時には恐怖を感じる方もいるだろう。何ら、慰めにも励ましにもならないが、過去に撮影した駄作を羅列しておきたい。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画は 1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで投稿しています。設定をクリックした後、画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

紅葉の写真
紅葉(方等の滝)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.03 9:30)
紅葉の写真
紅葉(般若の滝)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.03 9:31)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 0.8秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:東京都奥多摩町 2011.11.12 11:39)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F22 5秒 ISO 100(撮影地:東京都奥多摩町 2011.11.19 8:34)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F22 5秒 ISO 100(撮影地:東京都奥多摩町 2011.11.19 8:35)
紅葉/Autumn Colors Leaves in Japan's Forests / https://youtu.be/8hniNkja-D0
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秋の色

2023-11-13 13:01:55 | 風景写真/紅葉

 前記事の表題は「11月の夏日」投稿した翌日の7日(火)は、何と東京都心の気温が27.5度と11月の最高気温を100年ぶりに更新した。ところが、12日(日)は一転して冬。上空に強い寒気が入り、東京都心は最高気温が11℃と今シーズンで1番の寒さになった。13日(月)も各地で寒い朝となり、東京や名古屋、大阪などでは、前日に続いて今季最低気温を更新した。一体、秋はどこへいったのだろう?そのうちに季節は夏と冬だけになってしまうのではないだろうかと心配である。こうした異常気象は、生態系を変化させ、昆虫をはじめとする動植物の生態も変えてしまい、私たち日本人の生活にも影響を及ぼすだろう。
 日本の四季は、食や行事と密接に関係があり、様々な伝統文化を生み出してきた。「衣替え」「花見」「夏祭り」「花火大会」「お月見」・・・などの行事がある。食に関しては「食欲の秋」。新米にサンマ、マツタケ・・・「旬」のものを頂くと言う食文化がある。また、古くから伝わってきた季節と密接に関係した日本の伝統色もある。十二単(じゅうにひとえ)にみるように、日本の色をあわせる文化である襲の色目(かさねのいろめ)は、季節の変化を色彩として表現する日本の伝統的な配色方法だ。昔から色彩豊かな自然に囲まれていた所以の色彩感覚である。季節の違いがなくなってしまえば、四季の中で過ごしてきた私たち日本人のこうした様々な伝統文化にも影響を与えるかもしれない。
 一年で一番、彩が豊かな秋。「茜色」「柿色」「朽葉色」「黄金色」などの日本の伝統色は、里山の紅葉から生まれている。こうした「秋の色」は、自然の具体的な物の色のみならず、衰えていく気配や 寂莫とした寂寥感などを表す季語にもなっている。

「夕づく日むかひの岡のうす紅葉まだきさびしき秋の色かな」 藤原定家

 実際に、紅葉は落葉広葉樹にとっての冬を生き残るためのリストラ戦略。落葉広葉樹は、葉の中の葉緑体や窒素等の栄養成分を葉を落とす前にできるだけ回収し、その後、道管と師管が閉し、葉にはエネルギーも水分もいかなくなってしまう。回収されずに葉に残ったアントシアニンやカロテノイド等は、葉を赤や黄色に変え、寒さなどから身を守ろうとする。これが紅葉だが、やがて枯れて落ちるのである。
 襲の色目が美しく表現され、様々な色彩の艶やかさや穏やかさに、季節の移り変わりの切なさも感じさせる秋。秋の十二単を愛でつつ、自然の美しさやその源となる生命の尊厳、そして日本の伝統文化の歴史に思いを馳せたい。

 まったく出掛けていないため、今回も、過去撮影の写真ばかりを掲載した。ただし、その多くは初掲載のもので、どこかに行った時に何気なく撮ったものもある。当時、何かを感じて写したのだろうが、現像もせずにハードディスクに保存したままになっていた。そうしたRAWデータから、私の「秋の色」をもう一度心で見つめ、冬の旅立ちへと支度をしたい。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 5秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2010.11.21 9:04)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/20秒 ISO 100(撮影地:東京都あきる野市 2011.11.12 14:00)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 1秒 ISO 100 -1EV(撮影地:東京都あきる野市 2010.11.21 9:59)
紅葉の写真
紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/13秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県茅野市 2012.10.20 13:45)
紅葉(秋川渓谷)の写真
紅葉(秋川渓谷)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 0.5秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2013.11.17 13:50)
大銀杏を背景にカエデの紅葉の写真
大銀杏を背景にカエデの紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 0.35秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都青梅市 2014.11.24 7:39)
ススキ原の写真
ススキ原(霧ヶ峰高原)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 1/25秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市 2012.10.20 12:14)
晩秋の御射鹿池の写真
晩秋の御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 6秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県茅野市 2011.10.23 6:16)
初冬の御射鹿池の写真
初冬の御射鹿池
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県茅野市 2010.12.05 8:58)
初冬の星空の写真
初冬の星空(高ボッチ高原にて)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 189秒 ISO 400(撮影地:長野県塩尻市 2010.12.05 5:26)
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鏡池の紅葉

2022-10-16 14:33:59 | 風景写真/紅葉

 鏡池の紅葉を撮影してきた。

 鏡池は長野市戸隠高原の標高1,200mにあり、その名の通り、荘厳な戸隠連峰や季節ごとに新緑や紅葉が、まるで鏡のように水面に映り込む妙高戸隠連山国立公園屈指の絶景スポットと言われている。有名な景勝地であるからカメラマンも多く、同時刻に撮影された写真は、どれも同じようなものばかりになりオンリーワンではないが、自分なりに自然と対峙し、自らのアーカイブに残してはおきたい。そう思いつつもなかなか行く機会がなかったが、今年は半年前から計画に入れてチャンスを伺っていた。今年は10月になっても気温が高く全国的に紅葉が遅れ気味であり、当地も10月8日現在で「色付き始め」という情報であった。
 紅葉シーズンの土日祝日はマイカー規制になり、池の近くまで車で行くことができない。更には長野市街地から戸隠方面へ向かう戸隠バードラインが渋滞するので平日の訪問がお薦めとある。いつも私の休日は日曜日と月曜日であるが、今回は14日の金曜日も仕事が休みで、現地の天気予報も運よく晴れ時々曇り。紅葉の見頃を考えれば日程を一週間遅らせることは可能だが、少しでもチャンスがあるならばと14日の金曜日に遠征することを決めた。
 13日の就業後、19時に小雨降る都内の会社からそのまま車を走らせた。首都高から外環道を通り、関越道から上信越道へ。佐久を過ぎた頃にようやく雨が止み、東部湯の丸SAで夕食。須坂長野東ICで降りて一般道を進むころには星空が見えていた。自宅からの直線距離では白馬村の方が遠いが、戸隠高原は長野市街から1時間もかかるため、とても遠いと感じる。ただし深夜ではほとんど車が走っていないので、鹿の飛び出しさえ注意すれば快適に走行できる。最後はかなり細い道であるが、何とか鏡池に23時15分に到着。無料駐車場は二か所あり、今回は森の中にある40台くらい止められる大きい方へ駐車。先客は1台であった。仕事の疲れもあり、すぐに車中泊。
 翌朝は、仕事で起きる時間と一緒の4時半に起床。駐車車両は増えていない。すぐに準備をして徒歩2~3分の池畔へと歩いて行った。ここでも先客は1名。どこでも好きな位置に三脚をセットできる状況である。まだ暗くて池や紅葉の状況は目視できないが、とりあえず三脚をセットして夜明けを待つことにした。
 日の出時刻は5時54分。5時半頃には周囲の様子も分かるようになり、鏡池の全貌が明らかになってきた。実は宝光社地区の農業溜池として湿地を堰き止めて造成された人工の池である。池の中には鉄製の人工物もあるので、それが写らない場所と画角を調整。少しずつ訪れる方々が増え始めたが、平日で紅葉の見頃前とあってか撮影者は10名程。ひしめき合う醜い状況はない。時間の経過とともにシャッターを切っていった。

 鏡池の紅葉は、14日の状況では確かに「色付き始め」であった。この場の最上級の美しい瞬間ではないが、それでも日の出前の色温度の低い色彩と日の出後の鮮やかな色彩への変化、そして緑、黄、オレンジ、紅という豊富な色彩は、この時期ならではの光景であろう。更には運よく「無風」で、鏡池の名の通り、地上の光景がそのまま池の水鏡に映しだされている。また、水面には枯葉がほとんど浮いていなかったことも美しさの要因の1つだ。
 残念なことに荒々しい岩山の戸隠連峰(左の西岳と右の戸隠山)には雲がかかって全体を見る事はできなかったが、一部が見られれば雲の中にあることを想像できる。撮影は7時で切り上げたが、もっと待っていれば雲が取れ、戸隠連峰全体が見えたかもしれない。しかし、その時間にはコントラストが強くなり、紅葉の優しい色彩が失われてしまうので、少し悔しいが、今回はこれがベスト。

 鏡池の紅葉は、この週末(10月22日)が見頃になるだろう。おそらく早朝から大勢のカメラマンが訪れるに違いない。ただし、風が少しでもあれば、この光景を見ることはできない。水鏡に映ってこその「鏡池」である。かつて、信州・中綱湖のオオヤマザクラを満開と水鏡という条件で撮るために5年を要したことを思えば、気力が湧いてくる。「美しいものを一番美しい時に美しく撮る」この信念の元、鏡池の紅葉は、また来年挑戦したいと思う。
 鏡池の光景は、四季を通してその美しさが変化する。池面に映る星空も奇麗だろう。戸隠神社周辺にはヒメボタルが生息しているので、夏にヒメボタルを撮影してから寄るのも良い。これからは霧氷も楽しみである。御射鹿池と同様に様々な時期に訪れてみたいと思わせる池であった。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:31)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:31)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:31)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:36)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1.6秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:05)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.5秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:17)
border="0"> 鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/50秒 ISO 100(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:25)
鏡池の紅葉の写真
鏡池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県/鏡池 2022.10.14 6:11)

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色彩の饗宴

2021-11-09 21:37:20 | 風景写真/紅葉

 色彩の饗宴と題して、四万温泉近辺で撮った写真を掲載したいと思う。

 11月5日金曜日は、午後から病院に行かねばならず、そのために年次有給休暇を頂いた。午前中はフリーであり、天気も良い。そして平日。木曜日の19時に都内の勤務先から、そのまま四万温泉に向かった。
 現地のトイレのある無料駐車場に21時半に到着。誰もいない。そして真っ暗。空を見上げると満天の星。プレアデス星団(すばる)の輝く星の集まりは5個までは肉眼ではっきりと確認できる。群馬もここまで奥に来ると星空が美しい。ただし今回は広角レンズを持ってこなかったので、そのまま車中泊。翌日は、朝6時から行動開始。まずは、前記事のトップに掲載した「桃太郎の滝」を撮り、以後は奥四万湖を天候に合わせてゆっくりと2周。タイムリミットである午前9時まで、様々な光景を切り取ってみた。

 自分は、一体何を美しいと感じているのか?何を表現したいのか?光景を見つめながら自問自答し、ファインダーを覗く。主役や脇役はいない。そこには、ありとあらゆる色彩があるだけである。
 その色彩は、朝日によって輝き、あるいは曇天で柔らかく馴染む。個々の木々が競い合いながらも見事なハーモニーを奏でる。東山魁夷が御射鹿池をモデルにした名画「緑響く」は、モーツァルトの「ピアノ協奏曲23番K.488 第2楽章」から触発を得て誕生したと言われ、「白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです。」と魁夷は記してるが、奥四万の紅葉は、まるでリヒャルトシュトラウスの「ドン・ファン」であったり、ヴォーン・ウィリアムズの「トマス・タリスの主題による幻想曲」のようである。時としてラヴェルのオーケストレーションの如く様々な色彩が怒涛のように迫ってくる。不協和音を排除することなく、そのハーモニーをバランス良くとまとめ、テンポをとる事が私の仕事なのだと感じた。そのために、どうタクトを振れば良いのか・・・
 また、撮りたい紅葉写真は、日本の伝統文化を感じる1枚のお盆に盛り付けた五色の和食のようでもありたい。そのために、どう料理すれば良いのか・・・そんなことをあれこれ考えながら、木々と向き合いシャッターを切った。

 今回の紅葉撮影は、「自然とどこまで対峙できるか、そして感じたものを自分なりに写実として表現できるか」ということを課題にした。前記事の写真は、撮影する場所を予め決めており「こんな絵にしたい」というイメージトレーニングも行った上で現地に赴き、じっくりと観察して撮影した。オーケストラの指揮者も、本番の指揮台でタクトを振る前に、作曲者からのメッセージを読み、どう表現するか考え、大人数の楽団員にも理解させ、演奏をまとめなければならない。
 その意味では、奥四万湖の周遊道路から見下ろして撮った「四万ブルーと紅葉」はイメージ通りの写真になったが、この記事の写真は「流し」ながらの撮影。結局は色彩の饗宴に圧倒され、単にカメラを向けて撮っただけのものばかり。ご覧頂いた方の心には、何も響かないだろう。現場では指揮者になれず、最高の食材が揃っていながら料理を仕上げられない料理人でもあった。すべては、自身の未熟さ、心の醜さを反映した結果であるように思う。

 自然をこよなく愛し「光と色彩の魔術師」と謳われたオーギュスト・ルノワールは、「もはやどのように絵具を塗るべきか線を引くべきか、まったく分からない」と若い頃に悩んでいる。また、帝王カラヤンは「自分の目標を全て達成してしまった人は、恐らくその目標の設定を低くしすぎたのだろう。」と言っている。
 私は、画家でも音楽家でもプロの写真家でもないが、自然芸術に接しそれを写そうとするならば、自然に敬意を表し、準備を怠らず、こだわりを持って臨み、それなりの領域には達したい。そこはどこまでも際限なく遠くに存在するが、今後も、色々と悩みながら自然芸術に目を向け、少しでも高みに昇って行けるよう、感性を磨いていきたい。駄作ばかりではあるが、今回、最期の瞬間まで美しい姿を見せてくれた木々たちには感謝したい。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F2.8 1/80秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:03)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:04)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F14 13秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 6:33)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F2.8 1/30秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 7:57)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F8.0 1/4秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:42)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F11 0.6秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:57)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 100 -1EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 9:00)

奥四万の紅葉の写真

奥四万の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F2.8 1/25秒 ISO 100 -1EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 7:24)

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四万ブルーと紅葉

2021-11-06 16:23:26 | 風景写真/紅葉

 四万ブルーと紅葉の組合せを撮りたくて、群馬県中之条町にある四万温泉周辺に行ってきた。

 昨年は、紅葉の時期にサツマシジミ撮影のため2週連続で和歌山と三重に遠征したため、新潟で「晩秋の美人林」を撮っただけで、色彩の美しい紅葉の写真は1枚も撮っていなかった。今年は、前記事のように長年の目標であったサツマシジミの開翅を撮ることが出来たので、是非、色彩豊かな紅葉を撮りたいと思い、まだ一度も訪れたことがない信州戸隠の「鏡池」を計画していた。しかしながら、前日に確認すると紅葉は見ごろを過ぎて色あせ始め、天気は朝は曇りで風速1~2m。これでは「美しいものを 一番美しい時に 美しく撮る」ことができない。そこで、紅葉がちょうど見頃で、移動距離も半分で済む四万温泉に行って見ることにした。四万温泉とその先にある奥四万湖は、新緑の時期に3回ほど訪れており、四万ブルーと浮島(奥四万湖/浮島)を撮影しているが、紅葉の季節は今回が初めてである。
 四万温泉は、スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになり、群馬県重要文化財にも指定されている老舗旅館「積善館」が有名で、地元の観光協会では四万ブルーと紅葉の饗宴として、盛んに観光客誘致を行っているが、インターネット上で画像検索した当地における紅葉の写真を見ると、「是非、行って見たい!」と思わせるものがない。新緑が美しい場所は紅葉も美しいに決まっているにも関わらず、そのような写真が無いと言うことは、魅力度が他に比べて劣っているのかも知れないが、こちらとしてはオンリーワンのオリジナルな写真を撮るチャンスでもある。また、自然とどこまで対峙できるのか自分の感性を磨くチャンスでもある。

 今回の四万温泉では、撮影した枚数が多いため、まずは観光案内的に2つの滝「桃太郎の滝」と「シャクナゲの滝」、そして奥四万湖でしか撮ることが出来ない四万ブルーと紅葉を組み合わせた写真を掲載した。
 この日は、予報では前日から晴れマーク1つであったが、新潟県は雨が降っており、谷川岳、苗場山を越えて時折雨雲が流れ込んできた。20分おきに曇天・雨天・晴天が繰り返される。それならばと、天候状況によってこちらも忙しく場所を変え、桃太郎の滝は曇、シャクナゲの滝は雨、そして奥四万湖は晴れの時に、それぞれ最良と思われる「光」で撮ってみた。
 滝そのものは小規模で見応えはないが、様々な色彩を引き立てる名わき役になった。一つ残念だったのが、奥四万湖にほとんど水がなく、肝心の四万ブルーの水は、ほんの一部だけであった。また、新緑の時期に撮影した「浮島」の木々は、ほとんどが枯れており、あの美しい光景は、二度と見られないだろう。
 次の記事では「色彩の饗宴」と題して、他の紅葉写真を掲載したいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

桃太郎の滝の写真
桃太郎の滝
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F14 15秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 6:23)
桃太郎の滝の写真
桃太郎の滝
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F14 20秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 6:29)
シャクナゲの滝の写真
シャクナゲの滝
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F14 3.2秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 7:19)
奥四万湖の紅葉の写真
奥四万湖の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F8.0 1/6秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:27)
奥四万湖の紅葉の写真
奥四万湖の紅葉
Canon EOS Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / CPLフィルター / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:群馬県中之条町 2021.11.05 8:29)

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オータム・ブルー

2021-10-24 20:57:40 | 風景写真/紅葉

 今月は、10月2日夜に乗鞍高原で星空を撮って以来、全く撮影をしていない。あまりに更新しないため、ご心配下さった方々には心より御礼申し上げたい。恥ずかしながら近況を報告しておきたい。
 10月9日と10日は、宮城県仙台市の作並温泉郷にてホタルの生息環境調査に費やした。次の土日は、その調査報告書をまとめ上げることで終了。この週末は土曜日が出勤。24日日曜日は快晴の天気。新型コロナウイルスの感染者も少なくなり、紅葉を楽しむ絶好の日和であったが、出かけることなく自宅で一日を過ごした。
 秋は、メンタルヘルス不調になりやすい季節と言われている。症状が重ければ「秋うつ」になってしまう方もいるようである。私の場合は、元気ではあるが、何となく「オータム・ブルー」である。実は、10月4日から勤務地が変わり、慣れない環境で精神的ストレスが蓄積。これまでより通勤に時間がかかるため、連日朝4時半に家を出なければならず睡眠不足。寒くなってきたこともあり「あと5分寝かせてくれ・・・」朝起きるのが、かなり辛い毎日である。ストレス解消のために、こんな天気の良い日は太陽を浴びて「セロトニン」と呼ばれる脳内物質を多く生産するべきなのだろうが、車中泊して出掛けて美しい紅葉を見ても、感動ゆえの写真作品にする自信が持てず、いつもより2時間朝寝坊を する選択をしたのである。

 そんな訳で、新たに撮影した写真はないので、過去に撮った中から、この時期に合うものをいくつか現像して掲載した。尚、癌の手術から12月で3年になる。定期検査のため休暇を取り、2週連続で週末は3連休にした。検査の異常もなく天候も良ければ、和歌山遠征を予定している。今年最後の昆虫写真撮影として2015年から追いかけているサツマシジミ、 樫野崎灯台での星景撮影、無風で波が穏やかであれば天神崎で奇跡の絶景を撮りたいと思っている。11月の上旬は、奥日光小田代ヶ原の霧氷、その後は、信州美ヶ原の霧氷等をスケジューリングしているので、ご期待いただきたいと思う。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

御射鹿池の紅葉の写真

御射鹿池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F14 6秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2011.10.23 6:16)

美ヶ原高原の紅葉の写真

美ヶ原高原の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/4秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2012.10.20 10:02)

美ヶ原高原の紅葉の写真

美ヶ原高原の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/10秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県 2012.10.20 10:11)

霧ヶ峰高原の紅葉の写真

霧ヶ峰高原のススキ原
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/15秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2012.10.20 16:45)

霧ヶ峰高原の紅葉の写真

霧ヶ峰高原のススキ原
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/15秒 ISO 100(撮影地:長野県 2012.10.20 16:54)

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イロハモミジの紅葉

2020-11-29 16:57:06 | 風景写真/紅葉

 イロハモミジ Acer palmatum Thunberg in Murray (1784) は、ムクロジ科カエデ属の落葉高木。英名は Japanese maple。イロハカエデ(いろは楓)などとも呼ばれ、 我が国では最もよく見られるカエデ属の種で、紅葉の代表種である。
 関東では、千葉の房総半島などの一部を除き、紅葉の季節は終わってしまったが、過去撮影の写真の中からイロハモミジの紅葉に絞って、本ブログでは未掲載のものを中心に現像してみたので掲載したい。
 何か心に残るものがあり撮影したが、当時使用していた現像ソフトである Canon の Digital Photo Professional では上手く現像できずにお蔵入りしているRAWデータ。現在使っている Adobe Lightroom で現像してみると当時の過去の気持ちを蘇らせてくれた。

 早いもので12月も目前である。時節柄、撮影対象が少ないのでブログの更新は少なくなるが、12月中頃には、最後の大イベントを予定し、天候次第では霧氷との出会いも叶うので、ゆっくりとチャンスを待ちたいと思う。
 前立腺がんの全摘手術から2年が経とうとしているが、今は、新型コロナウイルス感染症の第3波で、連日、新規陽性者数、重症患者数が最多を更新する状況であるから、自身の体調を管理し感染防止に留意しながら、最後の月を無事に過ごし、一年を締めくくりたいと思う。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

イロハモミジ(紅葉)の写真

イロハモミジの紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/13秒 ISO 100 CPLフィルター使用(撮影地:東京都檜原村 2013.12.08)

イロハモミジ(紅葉)の写真

イロハモミジの紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/13秒 ISO 100 CPLフィルター使用(撮影地:東京都檜原村 2013.12.08)

イロハモミジ(紅葉)の写真

イロハモミジの紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 0.3秒 ISO 100 +1/3EV CPLフィルター使用(撮影地:東京都青梅市 2014.11.24)

イロハモミジ(紅葉)の写真

イロハモミジの紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/80秒 ISO 100 -1/3EV CPLフィルター使用(撮影地:千葉県大多喜町 2013.12.01)

イロハモミジ(紅葉)の写真

落葉と流れ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:静岡県河津町 2012.1.2)

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紅葉とリストラ

2020-11-08 16:53:10 | 風景写真/紅葉

 紅葉も終盤となり、葉も散り始めている。冷たい風に舞う落ち葉は、リストラで職を失った会社員にも思える。新型コロナの世界的な流行で需要回復のめどが立たず 根本的なリストラをしなければ経営を継続できない企業が多く、航空業界やアパレル業界等は生き残りに必死である。実は、美しく彩る紅葉や黄葉は、木々が生き残るために葉をリストラする前兆であり、 落ち葉はリストラされた姿なのである。

 落葉広葉樹の葉は、春から夏にかけて光合成をして樹体にエネルギーを送り続けているが、葉自体も光合成をしながら呼吸も行っておりエネルギーを消費している。秋になり、気温が低下すると光合成効率が著しく悪くなってくる。そうなると、葉はもはや生産工場ではなくエネルギーを消費するだけの厄介者となってくる。また土の水分が凍結すると根から水分を吸収しにくくなり、葉から蒸散により水が失われる事が多くなってしまう。これを避けるには、葉を落としエネルギー消費等を押さえる必要があるのである。早急にリストラしなければならない状況に陥る。
 落葉広葉樹は、ただ単に葉を落とすだけではない。葉の中の葉緑体には貴重な窒素等の栄養成分が多くあるので、窒素などの成分は葉を落とす前にできるだけ回収するのである。その後、道管と師管が閉ざされ、葉にはエネルギーも水分もいかなくなってしまう。回収されずに葉に残ったアントシアニンやカロテノイド等は、葉を赤や黄色に変え、寒さなどから身を守ろうとするが、やがて枯れて落ちるのである。
 落葉広葉樹にとっては、冬を生き残るためのリストラ戦略ではあるが、葉は、春から夏にかけて働くだけ働いて、使い物にならなくなったら切られる運命。見事な色づきは、十分に栄養を回収され、 まもなく落とされる葉の最後の足掻きであり、それを美しいと観賞する我々人間は、何と無情なのだろうかと思うが、葉にとっては、役目を全うした充実感と喜びの輝きでもあると理解したい。そして、「美しい光景を見せてくれて、ありがとう。」という感謝の念を忘れてはならない。

 何だかんだで、昨年も今年も「紅葉」の写真を一枚も撮っていない。予定はあったものの、昆虫撮影や天候等のタイミングで外してしまった。東京都23区内でも葉が色付き始めているので、山間部は見頃を過ぎてしまっているだろう。そろそろ霧氷の便りも届いているので、今年も「リストラされる葉」の様子は撮らないかも知れない。以下に掲載した写真は、いずれも過去に撮影したものを再現像したものである。

 幸いにも、このコロナ渦において私の勤める企業ではリストラの兆しはないが、不確実な世の中、いつどうなるのか分からない。とりあえずは定年まで辛抱強く今のまま頑張りたい。

参考図書:稲垣栄洋 著 面白くて眠れなくなる植物学

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紅葉の写真

紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

紅葉の写真

紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

紅葉の写真

紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

紅葉の写真

紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

紅葉の写真

紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE

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ダケカンバの美

2019-11-13 16:33:24 | 風景写真/紅葉

 ダケカンバは、カバノキ科の落葉高木。樹皮に字が書けることからソウシカンバ(草紙樺)とも言われる。亜高山帯の代表的な樹木で、北海道、本州、四国の山地から高山に生え、純林をつくることが多い。本州中部地方では近縁のシラカンバより標高の高い海抜1500mより上方に生育し、森林限界付近では低木状となる。
 自然風景撮影で、長野県の美ヶ原や栃木県の奥日光を訪れるとダケカンバをよく見かける。秋には葉が黄色く色づき、純林では一面の黄葉が美しいが、ダケカンバは落葉後に独特な景観を見せる。本来ダケカンバの樹皮は、シラカンバの白に比べてやや赤みを帯びた灰褐色であるが、落葉後になると周囲との対比で白く見え、その樹形と赤い枝先が「美」を主張しているのである。

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ダケカンバの黄葉写真

ダケカンバの黄葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.3秒 ISO 100(撮影地:長野県松本市 2012.10.20 10:12)

ダケカンバの黄葉写真

ダケカンバの黄葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/4秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県松本市 2012.10.20 10:02)

ダケカンバの落葉写真

ダケカンバの落葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.03 8:04)

ダケカンバの落葉写真

ダケカンバの落葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1/4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2010.11.27 9:29)

ダケカンバの落葉写真

ダケカンバの落葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 0.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2010.11.27 9:42)

ダケカンバの落葉写真

ダケカンバの落葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 0.8秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:長野県松本市 2011.11.23 7:01)

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紅葉の季節

2019-11-10 13:33:17 | 風景写真/紅葉

 秋と言えば紅葉の季節である。葉は光合成をするクロロフィルが含まれているために緑色に見えるが、落葉樹等は、秋になり日照時間が短くなるとクロロフィルが分解され、赤色色素「アントシアン」が新たに作られたり、黄色色素「カロテノイド」が目立つようになることが紅葉の植物学的な理由である。
 新緑も美しいが、紅葉は紅葉をめでる習慣「紅葉狩り」(もみじ狩り)として平安の頃の風流から始まったと言われ、今でも名所と言われる場所は観光客であふれる。新緑と違って色彩豊かな紅葉は、日本人の心をとらえて離さない。
 青森の蔦池や那須岳、北アルプス穂高連峰に囲まれた涸沢カールや乗鞍岳等に行って見たいが、なかなかチャンスがなく、毎年、気が付けば色あせた時期になってしまっている。今年も、特に計画はなく、先般訪れた小田代ヶ原の帰りに半月山に寄っただけである。半月山は、中禅寺湖の南側に位置し、徒歩で20分ほど登った山頂付近の展望台からは、ブルーが美しい中禅寺湖、湖に蛇のように飛び出たカラフルな八丁出島、そして雄大な男体山、遠くには戦場ヶ原や龍頭の滝まで見渡すことができることで有名である。ただし今回は、誰が撮っても観光案内風な同じ絵になるので、最初から行く気はなし。駐車場から望める紅葉だけを撮った。
 半月山からの眺めだけでは寂しいので、以下には過去に撮影した未掲載の写真も数点掲載した。いずれも名所や景勝地ではない紅葉の光景である。

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紅葉の写真

いろは坂の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.03 9:38)

紅葉の写真

黒沢の谷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 8:28)

紅葉の写真

半月山より紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県日光市 2011.11.03 8:13)

紅葉の写真

黒沢の谷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 1/40秒 ISO 100 -2EV(撮影地:栃木県日光市 2019.11.02 9:13)

紅葉の写真

一ノ瀬の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2011.11.05 9:29)

紅葉の写真

一ノ瀬の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 0.5秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2011.11.05 8:15)

紅葉の写真

一ノ瀬の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 0.8秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2011.11.05 9:33)

紅葉の写真

神戸岩の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1秒 ISO 100 -1EV(撮影地:東京都檜原村 2010.11.13 15:36)

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美人林の紅葉

2017-11-12 18:43:14 | 風景写真/紅葉

 美人林の紅葉を撮りに新潟十日町市松之山へ。

 美人林(びじんばやし)をブログで紹介するのは4回目になるが、紅葉は初めてである。美人林は、松之山の丘陵に約3万平方メートルにわたって樹齢90年ほどのブナの木が生い茂る林であるが、何といっても全てのブナがまっすぐ均一に成長し、幹の太さや高さが整っていることが特徴で、そのすらりとした美しい立ち姿は他にはない風景である。四季折々に絶景を見せるが、秋には、落ち葉が地面を覆いつくし、ブナの葉は黄色やオレンジに染まるのである。
 11日21時に自宅を出発し、途中で写友S氏を乗せて向かう。東京は良い天気であったが、関越道の水上から雨。予報通り新潟県内も雨。いつもは悔やむ雨だが、今回は絶好の天気である。現地の駐車場に午前2時前に到着。先客は4台。車内で仮眠し、6時から活動開始である。天気は、曇り時々小雨。期待通りに、濡れた落ち葉は赤色が強く、黄色やオレンジに染まったブナの葉は、しっとり感がある。光の演出や朝靄とのコラボレーションは望めないが、雨ならではの美しい色彩に心奪われる。
 2時間ほど様々な場所で何枚も撮影したが、現像後セレクトしてみると、どれも同じようなカットの掲載になってしまった。美人林は、遊歩道などはなく、林内どこでも自由に散策することができるため、筆者を含めて撮影者や観光客が至る所に散在する。年間10万人が訪れる景勝地において、人が写らないようにするには、人が少ない時間において、人が集中しない方向しか撮ることができない。
 それよりも、人々が歩き回ることによって林床が踏み固められブナの生育に支障があるため、地元の方々が林床を手入れしているご努力で、この美しさが守られている。将来的には、遊歩道を作ることも必要であるようにも思う。

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美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 4秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 1.3秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.3秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

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晩秋から初冬へ

2016-12-07 22:46:01 | 風景写真/紅葉

 晩秋から初冬へかけての風景を集めてみた。御射鹿池は季節ごとに美しい姿を見せてくれるが、若葉の頃と凍っていない水面に木々の霧氷が映り込む光景を撮るのが今後の目標である。
 小田代原は、霧氷を撮るために3年間で4回訪れたが、いつもタイミングが悪い。2011年は幻の小田代湖が出現したが、最高の光景が見られた日に静岡へトンボを撮りに行ってしまい、 その翌日に訪れたが霧氷はまったく付いていないという苦い経験もあるので、何とかして撮りたいと思う。
 4枚目の写真は、塩尻市の高ボッチ高原から見た光景である。車で高原まで行ける最終日と私の休日、霧氷と富士、朝焼けと雲海という組み合わせがマッチした1枚である。(ちなみに、その日は中央道の笹子トンネルで崩落事故があり大惨事となった。時間差で免れたが、事故に遭っていれば写真どころか今の自分もいない。)

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御射鹿池の紅葉写真

御射鹿池/紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県茅野市 2011.10.23)

小田代原の草紅葉の写真

小田代原/草紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 2秒 ISO 100(撮影地:長野県日光市 2010.11.27)

小田代原の霜降りの朝の写真

小田代原/霜降りの朝
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1/6秒 ISO 100 -1EV(撮影地:長野県日光市 2011.11.26)

高ボッチからの霧氷と富士の写真

高ボッチ/霧氷と富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 0.3秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県塩尻市 2012.12.02)

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秋の風景

2016-11-27 19:50:24 | 風景写真/紅葉

 秋の風景を5点ほど掲載したが、すべて過去に撮影した写真ばかりである。11月最後の週末も過ぎてしまったが、諸事情により、11月半ばより趣味である写真撮影を自粛しているため、過去に撮影した写真を掲載した。
 昆虫写真、風景写真ともに随分と計画が狂ってしまったが、12月には何とか再開して、予定している風景を撮って一年を締めくくりたいと思う。

関連ページ

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谷川岳/一の倉沢の紅葉

谷川岳/一の倉沢の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 0.3秒 ISO 100 -1 1/3EV (撮影地:群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽一の倉沢 2010.11.06)

山田峠の紅葉

山田峠の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F14 1/5秒 ISO 100(撮影地:長野県上高井郡高山村 2012.10.08)

渋峠の紅葉

渋峠の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F14 0.8秒 ISO 100(撮影地:長野県下高井郡山ノ内町 2012.10.08)

御射鹿池の紅葉

御射鹿池の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:長野県茅野市奥蓼科 2011.10.20)

もみじ谷の紅葉

もみじ谷の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 0.4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:千葉県大多喜町 2013.12.01)

玉堂美術館の大イチョウ

大銀杏/玉堂美術館
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F9.0 1/10秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:東京都青梅市 2014.11.24)

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秋の色彩

2015-11-16 19:41:05 | 風景写真/紅葉

 子供の頃は、何も感じていなかった。若い頃は、秋バテなど無縁で、気分転換などしなくても基礎体力で季節の変わり目を乗り越えられた。しかし、いつの頃からだろうか?秋が苦手になった。涼しくなり、日が沈むのも早い。どことなく悲しげな雰囲気。自律神経のバランスを崩しやすい季節でもあり、心身ともに憂鬱さを感じていた。そして、遂に厄年に体調を崩す。精神的にもダウンした。
 今では、秋は好きな季節となった。二人の子供は大きくなり、妻も自分の趣味に休日を使っている昨今。月~金は、家族のために企業戦士としてコンクリート・ジャングルの中でもがいていても、土日は、ホタルをはじめとして様々な昆虫や自然風景との出会いを求めて大自然の中に身を置くと、 四季折々の自然の美しさが体を包んでくれる。そして、心を癒し、興味を掻き立ててくれるのだ。

 秋の魅力は、何と言っても紅葉の「色彩」だろう。1本の木でも、それらが集まった木々でも、色々に染まった様子を光景として捉えることで美しく感じることができる。
 以前「紅葉は難しい」という記事を掲載しており、本記事の写真も「色彩に惑わされて、人間が五感で感じたものを整理せずに、 直感でただ撮ってしまったというものばかり」だが、今回は、東京都内である奥多摩町の光景を並べた。
 勿論、都心の公園でも秋を感じることはできるが、コンクリート・ジャングルを抜け出して、小一時間西で進むだけで、 このような自然に出会う事ができる。東京にも、秋の色彩が溢れているのである。

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氷川渓谷の紅葉

氷川渓谷の紅葉
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 0.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:東京都西多摩郡奥多摩町 2010.11.05)

日原渓谷の紅葉

日原渓谷の紅葉
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F22 5秒 ISO 100(撮影地:東京都西多摩郡奥多摩町 2011.11.19)

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ススキのある風景

2015-11-04 19:18:56 | 風景写真/紅葉

「まとめシリーズ第四弾」~ススキのある風景~


 ススキとは、イネ科ススキ属の植物。平地からやや高い山までの、高原、草原、道端、空き地に、ごく普通に見られる多年生草本である。花言葉は、「活力」「生命力」。
 さて、夏が過ぎ初秋を迎えると、ススキの穂は膨らみ、徐々に黄金色に色を変えていく。群生地では、秋の陽を受け黄金色の柔らかな絨毯を敷き詰めたような光景が広がる。紅葉とは違う「秋」を感じる風景をススキに求めた「まとめシリーズ第四弾」である。


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夏のススキ原


夏草
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/500秒 ISO 200(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2014.7.12)


秋のススキ原


ススキ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県白馬村 2013.10.12)


秋のススキ原

ススキ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/60秒 ISO 100(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2012.10.20)


秋のススキ原

ススキ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/15秒 ISO 100 +23EV(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2012.10.20)


秋のススキ原


ススキ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2012.10.20)


秋のススキ原


ススキ原
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2012.10.20)


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