散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20051030最近読んだ本

2005年10月30日 13時39分19秒 | 読書
天気が悪いので出かけられず、読書が捗る。

「ハイブリッド」ロバート・J・ソウヤー
なるほど、色々と伏線だったわけか。
アメリカとカナダの関係、宗教に対する考え方をきちんともっている人には
もっと衝撃的なのかも知れないな。

「フォア・フォーズの素数」竹本健治
最高からはっきり言ってダメまで評価の幅が広い作品集。
表題作(数字・数式が苦手な人は読めないかも)と「銀の砂時計が止まるまで」
は素晴らしい。

「ロビンソンの家」打海文三
すかしてるなあ。
とは言え、最後の一行だけは説得力を感じた。

「すっぴん魂愛印」室井滋
エッセイ上手い。トルコ風呂(蒸し風呂)に行った話は笑いました。

「新解さんの読み方」夏石鈴子
「愛」はわかるが、暴走しすぎ。
辞書と会話していて、周りがついて来れない。

「コールドゲーム」荻原浩
この作品に限らないのだが、ちょっと気になることがある。
よく新本格の批評に「人間が書けていない」というのがあったのだが、じゃあ、
人間(の内面)を書き出したらどうなるのだろう。
普通に悩める人ならばともかく、推理小説の主題は往々にして犯罪になる。
その犯罪を犯す人の内面をきっちり書かれた時に、何が伝わるのだろう。
よく考えて批評をして欲しい。
決してそこに現れるものは、気持ちの良い物ではない。
あなた達が求めて、そして世に出してしまったものは、そういうものだ。

もちろん、そういうことが現実にあることは良く分かっているのだが、
だからこそ、それを小説では読まされたくない訳である。
私は小説に関しては、絶対的なエンターテインメント主義だ。
(イコール、ハッピーエンドという訳ではない)