散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

大名古屋旅行(10) 後は帰るだけ

2014年03月01日 22時47分17秒 | 飲み歩き・琴似界隈
名古屋駅からミュースカイで中部国際空港へと向かう。



空港ではお土産を購入し、待合室へ。さすがに人があまりいない。途中で片岡球子の陶板壁画を発見。さすがにパンチがあるので、すぐわかるね。



飛行機は順調に飛び、エアポートもスムーズで札幌駅乗り換えで琴似到着。ま、最後に琴似のバー「D」で締めていくことにしようか。1杯目はさっぱりジンフィズで。



2杯目はグレンリベット1993 19年キングスバリーを飲む。なかなかドライな感じがするなあ。



飲むのも限界で、さらに5人客が2組来るという事態だったので、この辺で切り上げることにしよう。今回のお土産は以下の通り。中央にあるポテトやきそばは群馬県で製造されたもので、名古屋の名物ではないのだが、珍しくて購入してしまった。そういえば、伊勢うどんも愛知の味じゃないよな。



と、適当な感じで今回の旅は終了。

大名古屋旅行(9) 最後の飲み

2014年03月01日 17時00分24秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
最後にエスカ地下街に到着。飲めそうな店が何軒かあり、どこに入ろうか思案。店前のショーケースを見て、「YF」という店に入って見た。食事の人もいるが、すでに出来上がりかかっているサラリーマンもいる。

テーブル席に座り、まずは燗酒とポテトサラダ。午前中に行った店もメニューを見るとポテトサラダがお勧めっぽかったのだが、なぜか品切れだったのだ。





おお、確かにふんわりしたポテトサラダで、これは食べやすい。続いてみそ串かつを注文。2本から注文できるのだが、お手頃サイズなので、まだ腹が減りきっていない私にはありがたい。



最後に愛知の酒、金虎を注文(ラッキーなことに口開けだった)し、鰯煮付を注文。量が多くないのは助かったが、少し小ぶりすぎる鰯で、もう少し身の味がはっきりする位が良かったかな。





冷酒の盛りも良かったし、ちょいと苦しくもある。そろそろ切り上げて、空港に向かうことにしよう。


大名古屋旅行(8) 疲れた

2014年03月01日 15時33分10秒 | 旅日記
美術館を2か所回ったところで、燃え尽きた。もうひとつボストン美術館の「北斎展」も見に行く気になっていたのだが、移動が面倒だし、細かい浮世絵を見ていくのが辛い。歩いて栄から名駅へと向かうことにした。

時計は付いてないし、色は白いし、札幌市民には違和感ありまくりのテレビ塔。



三越の屋上には小さな観覧車が。このときは動いていないようだったが。



随分、巨大な飲み屋。まだ腹が減っていない。



徳川宗春にちなんだ開運ポスト。



随分、歴史のありそうな街。



とっくにしまっている市場街を経由して名古屋駅到着。


大名古屋旅行(7) 愛知県美術館

2014年03月01日 15時06分45秒 | ART
■愛知県美術館「印象派を超えて-点描の画家たち ゴッホ、スーラからモンドリアンまで」。
クロード・モネ「ラ・ロシュブロンドの村(夕暮れの印象)」:緑と赤の山、水色とピンクの空。モネのいい作品は本当にきれい。
ジョルジュ・スーラ「入り江の一角、オンフルール港」:まだ全面点描ではない。
ジョルジュ・スーラ「ポール=アン=ベッサンの日曜日」:これは全面点描。一色のものなど、存在しないのである。

ジョルジュ・スーラ「グラヴリーヌの水路、海を臨む」:画のふちが結構にぎやかな色彩(ゴッホ的)に彩られている。
ジョルジュ・スーラ「マフをはめた婦人」:紙の目にクレヨンを走らせ、結果的にフロッタージュというか、点描のようにも見える作品。
ジョルジュ・スーラ「アンサンブル(サーカスの客寄せ)」:もしかすると点で明暗を表現するモノクロ作品こそ、点描の真髄かも。

ポール・シニャック「ダイニングルーム作品152」:人物に表情がなく、ストイックでモザイク的。東欧を思わせる男の帽子で、またどこかかたくなな雰囲気も感じる。
マクシミリアン・リュス「鋳鉄工場」:細かい筆のタッチで炎を煙を表現。印象派に合う題材なのかも。
フィンセント・ファン・ゴッホ「石膏像のある静物」:黄緑の布、緑の像、青の背景を重ねるゴッホの色彩感。

フィンセント・ファン・ゴッホ「種まく人」:これは有名作品だ。
フィンセント・ファン・ゴッホ「若い女の肖像」:赤い服を着た、緑の顔の女。こちらは補色を使っているね。
ポール・ゴーギャン「ブルターニュの少年の水浴(愛の森の水車小屋の水浴、ポン=タヴェン)」:ゴーギャンにはこっちの趣味もあったのかと思わせるような作品。

ポール・ゴーギャン「木靴職人」:どことなく薄塗りな感じは、浮世絵の雰囲気あり。
テオ・ファン・レイセルベルヘ「≪7月の朝≫あるいは≪果樹園≫あるいは≪庭園に集う家族≫」:表情が分かる人物が一切いないところに、何か限界点を感じる。印象派が人間の表情を描けないということではないんだろうけどなあ。
ピート・モンドリアン「グリッドのあるコンポジション5:菱形、色彩のコンポジション」:グレーに近い中間色で描いた作品。オリエンタルな雰囲気も感じる。

こうして続けてみると、印象派から点描(ある人たちはキュビスムへ)、そして分割主義を経由して抽象に至るのは、必然という気がしてくるなあ。



この他、同じ建物内のギャラリーで幾つかの展覧会が開催されていた。

■「HARAMAKI展」。
原敏「脱離」:色彩が抜け切ったペプシコーラの看板、廃屋の窓の上に「ずす」という文字。寂れた風景を撮った写真作品。
蒔田孝道「近江商人の家 五個荘」:家の流し場に外の水路の水が入り込んでいるのだろう。そこを泳ぐ魚を繊細なペン画で描いた作品。

■「愛知産業大学造形学部デザイン学科 卒業研究・制作展2014」。
杉山夏美「私の空間演出「無意識」」:真っ白な食卓コーナーを設営し、様々な色の帯をどんどん描いていった作品。作業工程もビデオ(早回し)で映されている。
曳地茜「宿る」:フルーツや野菜の断面を描いたペン画。
美濃拓磨「うごけ!ジャクチュウ」:伊藤若冲の動植彩絵などに登場する動物をキャラクター化し、CG映像世界の中を動かす作品。単純に面白く見ることができる。

■「名古屋芸術大学卒業制作展」。150号位の作品も沢山出品されている。画の下に、感想ノートを置いておく人が多く、札幌では見たことがない光景だと思った。

■「素描展」。愛知県立芸術大学、東京芸術大学、名古屋芸術大学の在学生、卒業生が出品している鉛筆リアル画の展覧会。正直、札幌よりかなりこういう方面のレベルは高いと思う。

次の写真は愛知芸術文化センターの回廊にある作品。何だかよくわからないが、デカい。


大名古屋旅行(6) 名古屋の昼酒

2014年03月01日 11時51分24秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
名古屋は栄の地下街に入り、7時開店(朝食セットがあるらしい)で昼から飲めるらしい店「S」へ。入って見ると、定食を注文している人もいるが、早速飲んでいる先輩諸氏もいる。私もまずはビールを頼んでみた。すると予想外な事に黒ラベルの大瓶が登場。生ビールは「生」って言わないとだめなのだろうが(自分の責任だ)、瓶が大瓶とはなあ。久しぶりに見たら、大瓶って本当にでかいのだ。



まずは牛スジどて煮を注文。予想通り少し甘いのだが、実に良くできたスジ煮である。一味唐辛子を多目にかけて食べると、より好みに合う味だ。



次は普通に揚げものを頼むと定食のおかず部分が出てきそうなので、お手軽フライメニューからハムカツ、ひとくち串かつを注文。ハムは薄め半分をフライにしたもの、串かつもまさしく一口だが、これでいいのだ。串かつを半分ソースで食べてから、どて煮の味噌部分に付けて食べてみた。これも名古屋らしい味だ。



ビールが消費しきれず、自家製焼き豚ときゅうり漬けを追加。焼き豚はゴロゴロと到着。辛子をつけて食べる。下でしんなりと酸味のあるドレッシングのかかったキャベツとの相性もいい。



そして腹が一杯になりつつあるのだが、きゅうりの清涼感が救いになり、ほぼビールも飲みきった。



他にもポテトサラダ(品切れだった)、みそ奴、じゃこ天、ふぐ皮ポン酢、マグロ刺し(名物らしい)、焼きそばなど気になるメニューがまだまだある。昼に一杯やるには、悪くない店だなあ。



栄の地下街はなかなか複雑だ。


大名古屋旅行(5) 名古屋市美術館

2014年03月01日 11時07分58秒 | ART
ああ、今日は完全自由日だ。6時に起床し、少しダラダラした後、キリンのカップラーメンの朝食。札幌でも見かけるのだが、愛知県碧南市製造とあって、コンビニでも普通に売っているのだ。

 

やはりホテルの部屋ではすることもなく、9時少し前にチェックアウト。名古屋市美術館へと向かう。まず見えてくるのは、豪快に圧迫感のある科学館。裏手にはロケット模型もあった。



美術館の開館20分くらい前に着いてしまい、しばらく周辺の彫刻観賞。これは別項でお届けする予定。やっと9時半になり入場。

■名古屋市美術館「親子で楽しむアートの世界 遠回りの旅」。
マックス・クリンガー「手袋」:岐阜県美術館の所蔵品らしいが、北海道立近代美術館にもある作品。久しぶりに見るなあ。
吉本作次「天使の独酌(原罪後)」:森の空き地で天使が一人酒を飲んでいる、静かなメルヘン的作品。原罪を抱えているのかもしれないが、おだやかな天使がいい。
ロートレック「馬上の二人の兵士」:なかなかデッサン力あるんだよ、ロートレックは。

デルヴォー「こだま(あるいは「街路の神秘」)」:夜の街路を裸の女3人が歩いている作品。遠近法的に(それより極端に)サイズを変えてある女性が、こだまのような繰り返しの雰囲気を出している。
坂本夏子「painters」:高橋コレクションで見たことがある人の画だ。鏡のような、画のような、景色のような不思議な図。作家らしい女性は何人にも分裂し、画の中からこちらに筆先を向けている。描かれているのは、もしかしてこちらの世界なのか。
宮島達男「Opposite Circle」:暗闇の中に光る緑と赤の数字カウンターでできた「円」は美しい。中央に柱があるのもポイントで、円が分断されてもいるし、光が柱に写り込んでもいる。

D.D「遅延 鏡の回廊」:木製の部屋を作り、一人づつ入って見るという作品。中には四方に通路があり、その四隅に鏡が配置されている。鏡を見ると、(原理的には)無限に自分の後ろ姿が見えてくるのだ。光速は有限であるから、見ているうちに自分の過去の背中も見えてくるのだろう。私はこれでブルースリーの鏡の間を思い出しもしたのだが、ちょっと驚いたのは自分の背中の雰囲気が父親に似ていることだ。当たり前と言えば当たり前なのだろうが。
フリーダ・カーロ「死の仮面を被った少女」:15センチ×10センチ位の小さな作品だが、初めてカーロを見るのかな。奇妙な味わいがある。

この他、三岸好太郎「蝶と貝殻」10点、岡本太郎「明日の神話」、草間彌生「ピンク・ボート」等の有名どころも展示されていた。



■名古屋市美術館「独立と革命 メキシコ現代版画展」。こういう海外の版画を見る機会というのは、貴重であり嬉しい。
ボリス・ビスキン「我が独立50周年」:外側からダビデの星、月と星(イスラム?)、十字架、卍マークが配置され、中央に顔写真(作家の?)があるという、宗教ミックスの大胆作品。
シスコ・ヒメネス「六つの前立腺」:岩山のような物体の中に6つの前立腺(prostata)がある、奇妙な作品。

■名古屋市美術館「名品コレクション展」。
ディエゴ・リベラ「スペイン風景(トレド)」:キュビスム的、モザイク調の風景が。パステルカラー。
ハイム・スーチン「セレの風景」:木がうねっているゆがんだ風景。
キース・ヴァン・ドンゲン「コルセットの女」:真っ白の背景に女と女の灰色の影が描かれた作品。挑発的である。

モーリス・ド・ブラマンク「雪の村」:白と黒をうねらせるのも上手い。
エドワード・ルッシェ「20世紀」:水平線に小さな船が浮かび、ヨーロッパに見えなくもない黒雲がかかっている。その上には「CRIME!」「LAW!」「BUSINESS!」といった20世紀キーワードが描かれているのだ。
河原温「百万年-未来」:ひたすら年号を並べた作品。開かれた1902ページ目には952001AD~952500ADとタイプされている。この調子で8センチバインダー10冊という、途方もない作品なのだ。

ホセ・クレメンテ・オロスコ「メキシコ風景」:巨大サボテンの周りに3人の人物。イメージ通りのメキシコ。
ダビッド・アルファロ・シケイロス「婦人像」:巨大な顔が描かれた作品は、現代美術っぽい。
ルフィーノ・タマヨ「苦悶する人」:奇妙な人物と、傷づけるように伸びるとがったとげのような形。三岸の「悪魔」っぽい雰囲気でもある。

榊原紫峰「雪中柳鷺図」:なかなか上手い。
水谷芳年「花鳥図屏風」:前面に揺れているようなリズム感のある緑の葉とクジャクが描かれた作品。

エコール・ド・パリの作品(ドラン、キスリング、ユトリロ、モディリアーニ等)があるので、北海道立近代美術館収蔵品との見比べもできる。

見終わって、愛知県美術館方面へ移動。少し早目の昼食を取ろう。