散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

春の東京(4) 馬祭り(2)

2014年03月16日 23時22分00秒 | 飲み歩き・東京
さて、ぶらぶらと田町を歩こう。どう考えても、もう一軒くらい行っておきたいよね。しばし商店街を歩く。北海道の感覚からするとたいした有名でもない田町・三田の町なのだが、恐ろしいほどに飲食店がある。日曜日と言えども6,7割は開いているように見えるのだ。



しかし私は、商店街から三田駅前に戻り、前回気になっていた、立ち飲み屋の「Y」へ。



平日の混雑には遠く及ばないのだろうが、20人くらいの先客がいる。案内に身を任せて、立ち飲みの一角へ。まずはハイボール、そして肉豆腐を頼もう。

早速やってきた肉豆腐は、かなり立派な品であった。厚さはないものの、かなりの面積の豆腐に、牛肉の煮込みが乗っており、少し甘い味が酒のつまみにちょうどいい。ここは一つ、多めに唐辛子をかけて味わおう。



続いて、バイス(紫蘇の風味と酸味がいい)を追加し、またもや馬刺しを注文。馬刺し2連発、こんなやつがいるだろうか。こちらの馬刺しは「ハラミ」と書かれているように、少し脂身の入った部分だ。事前に切って皿に盛っていたところはマイナス点だが、九州の甘い醤油を出してくれたところで、減点を取り返したと言っておこう。





酔っ払ったと言うよりは、腹がいっぱいなのでホテルへ帰る。コンビニで水、グレープフルーツサワー、豆大福(何、買ってるの?)を購入。まだ19時半なので、後で少し飲み食いしたくなるのではあるまいか。



ところでこのホテル、14階~17階が客室なのだが(それ以外は多分オフィス階)、14階に中庭があり、そこから上が吹き抜けなのである。1階から吹き抜けよりいいが、高所恐怖の気があるので、ちょっとビビるね。



なんだかんだで23時ころ就寝。

春の東京(3) 馬祭り(1)

2014年03月16日 18時16分52秒 | 飲み歩き・東京
さて、ホテルで少々休憩してから、田町に出動。ぐるっと飲み屋街を歩いては見るものの、前回来たときに既に気になる店があるのだ。ということで、早速、田町駅前のクラシックな居酒屋?「D」へ。1階から3階までが居酒屋、その上が韓国料理屋(焼肉)という店なのである。

これはさぞかし飲み助が集合しているかと思いきや、1階には客がゼロ。気まずくなりながらも着席し、ハイボールを注文。通しはごく普通の南瓜煮である。



さて何を食べようかと考えたが、まずは本日お勧めの会津馬刺しだ。どんなものかと思っていたが、これが中々素晴らしい品だった。(多分)赤身の生肉だと思う。それが値段の割にはずいぶんたっぷりとやってきた。これに玉葱スライス、しょうがを載せて食べると、実に申し分ない。



もう一品頼んだのが韓国風豆腐サラダ。ボリューム感を恐れての注文だったのだが、大体、豆腐サラダって、豆腐になけなしの野菜がついた軽めの品物ではないか。それが、豆腐多目にキュウリ千切りとほうれん草がかなりたっぷり添えられており、さらに周辺にはむき海老がついて、棒々鶏風のドレッシングがかかっている、ちゃんと「料理」として成り立っているのである。



馬刺しを少し残しておいて、芋焼酎お湯割りを追加。その相性を楽しんでから、最後につくねを注文。これは周りがカリッとした、肉っぽいつくねだった。少しスパイシーなので、レモンを絞るとこれが合う。



ほかの客はひとりしか来なかったものの、中々の名店で満足。勘定をするときに「旨かったです」というと、非常に整った顔をしたアルバイト女性(韓国の人?)の顔がほころんだ。


春の東京(2) ビューティフル&画家の目 彫刻家の手

2014年03月16日 14時05分16秒 | ART
さて、本日は休日移動なので、軽く美術館巡り、一発目は三菱一号館美術館の「ザ・ビューティフル」である。東京駅付近の5つの美術館で今年使える共通券を購入。3000円なので、いずれ元が取れるはずである。幸いそんなに混雑していないようなので、早速見ていこう。

ロセッティ「愛の杯」:非常に印象的な作品だが、これ日本にあったのか。国立西洋美術館の旧松方コレクションなのだ。
レイトン「パヴォニア」:筆のタッチが見えないほど丁寧で、ベルベットのような肌と黒髪。反対に服の生地のくしゃっとした感じも上手い。
プリンセプ「アーイシャ」:いやあ、私の好きなプリンセプが来ていたか! テイト美術館の作品である。黒髪で目の辺りに影がかかっており、緋色のケープを着た異国風の女性が描かれている。この人、女性を描くのが上手いんだよね。

アルマ=タデマ「目に見えている結末」:求婚者に指輪を届ける若い男。青空と海、白い石段と明るくドラマチックな舞台がいい。
サンズ「メディア」:エキセントリックな女性、背景は金地である、解説にはギリシャ美術の影響とあったが、狩野派のようでもあり、クリムト(こっちが影響受けたのか)の雰囲気でもある。
ゴドウィン「飾り戸棚」:戸棚の小さな扉に4枚の絵パネルがあるのだが、北斎漫画をベースにデザインした、四季のイメージらしい。

ゴドウィン「アングロ・ジャパニーズ様式の家具デザイン」:すっかり都会的なセンス。1960年代アメリカと言われても、信じてしまいそうだ。
ワッツ「愛と死」:天使のような「愛」と、青白い衣をまとい圧倒的な迫力で迫る「死」が戦っている。壮大な物語。
ムーア「花」:花を象徴すると思われるピンクのローブの女性。様式美、象徴性、そして可憐さがある。

ポインター「メアリー・コンスタンス・ウィンダム」:作品の中に和綴じの本、青磁、金魚、屏風と東洋趣味がたっぷり盛り込まれている。
レイトン「母と子(さくらんぼ)」:ゆりの花が描かれ、いかにも西洋風の母子でありながら、奥に鶴が描かれた屏風がおいてある。ジャポニスムと言えるだろう。
アルマ=タデマ「タウンゼンド・ハウス」:実に17歳当時の作者が見事に意匠に凝った寝室を表現した作品。どの国風とはもう言い切れない、統合された完成形の感あり。

トマス・ジェキル「炉棚の上の装飾」:日本製の漆塗パネル、中国製染付皿、西洋の象徴である大理石円形メダルに加え、私が思うには「科学」の象徴であろう、凸面鏡が設置されている。
デイ「掛時計」:時計の文字盤の周りに女性の画が2点、男性の画が2点。結構疲れる時計だ。
バーン=ジョーンズ「刺繍作品《弓を持ち鳩の群れの下で子供たちに囲まれて立つアモル》下絵」:少女マンガの大先輩に敬礼、と言ったところか。

ピアズリー「アーサー王が吠える獣を見たこと」:狂ったような画のセンス、細かすぎる描写。もはや現代だ。
ピアズリー「クライマックス-サロメ」:白と黒の対比、余白の美は日本を意識しているのではないだろうか。紙も日本製のものを使っているそうなのだ。
モロウ「劇場ポスター「新しい女」」:眼鏡をかけ、周囲には書物を撒き散らした女。枠の外には煙の出るタバコが描かれている。新しい女のイメージって、そんなに昔から変わらないような…

ムーア「真夏」:白い衣にオレンジ色のローブを着た女性が、銀色の椅子に腰掛けて眠っている。両サイドには扇子で風を送る二人の女性。美と安らぎにも見えるし、「真夏」というからには、非常に寝苦しいのかもしれないが…。最後に「ビューティフル」を体現する作品を持ってきたと言ってもいいだろう。



途中に写真、デザイン作品、本もあったので(それも当然、美ではあるのだが)、「絵画を堪能したなあ」と言う感じは少し薄い展覧会であった。

美術館の建物がまたなかなかビューティフルなのである。





歩いてブリジストン美術館「画家の目、彫刻家の手」へ。

ロダン「ピュヴィス・シャヴァンヌ」:ロダンがなんとシャヴァンヌの胸像を作っていたのである。シャヴァンヌは喜んで「いつ取り掛かりましょう」とロダンに手紙を出したらしい。
マティス「石膏のある静物」:色はもちろんマティス、しかし手前に転がりそうな果物はセザンヌの雰囲気あり。
ピカソ「道化師」:ピカソ作のブロンズ像。道化師の帽子の造形が絶妙なのよ。

スーティン「大きな樹のある南仏風景」:ひしゃげた大きな家、台風のように渦巻く樹木。さすがスーティンである。
古賀春江「感傷の静脈」:グレーの地に女性の横顔。周りには幾何学的なマーク、魂? 魚? を思わせる形が描かれている。昔の少年少女向けSF小説の表紙を思わせる。
ジャコメッティ「ディエゴの胸像」:正面から見るとあまりにも薄っぺらい顔に、思わず横に回って見直してしまうと言う作品。3次元から2次元への挑戦状ではないか。

アルトゥング「T 1963 K7」:全体的な黒地の上下に、わずかに青が塗られている。その上に金の糸のような細い線。ハッと見てしまう美しさ。
ポロック「Number2、1951」:こんな近くで見られるとはねえ。黒い線を引いているうちに、細胞やミドリムシ、アンモナイトのような造形が自然に浮き上がってきてしまった感じ。



ここで田町まで移動し、ホテルに一度チェックイン。今回は普段と違う形でホテルの予約をしたのだが、イメージよりずいぶん豪華なホテルで驚いた。部屋は17階。本当は低層階のほうが良いのだが、しょうがないなあ。



なお、今回はPCを持ち歩いているので、ホテルで休憩中にこのブログ記事を途中まで作成してみた。写真を入れるときに少し変更しなければならない可能性はあるが、まだ晩飯を食いに出るには早いし、時間を有効に使うことにしたのである。

春の東京(1) 汗が出る

2014年03月16日 12時01分40秒 | 食べ歩き
大体、月1回強の出張ペース。今月はすっかり暖かくなった東京への出張である。滞在中の最高気温は18度くらいだったようで、まだ冬の北海道から行った身には暑かったといっても過言ではない。

6時に起床し、7時ころ自宅を出発。歩いている途中にあった温度計の表示は0度とあって、薄めのコートはどうしても手放せない。東京では邪魔になりそうな予感で満点である。

琴似駅7:39発で札幌へ。札幌で乗り換えて新千歳空港へと向かう。天候も悪くなく予定通りと思いきや、飛行機の到着遅れで15分遅れの模様。まあ、今日は予定がそんなにある訳でもないので、のんびり行こうといいつつ、少々間をもてあます。

羽田に到着してからは円滑にモノレールの空港快特にのり、山手線で有楽町へ。ここで腹が減ってきたが、そんなに凝ったものを食べたいわけでもない。「めしばな刑事タチバナ」に登場したので気になっていた、カレーの「CC」へ。

豊富なメニューに悩みつつ、コロッケカレーの中辛(490円)を選択。すぐ出てきたのを、すぐ後ろのカウンターで食べる。コロッケの半分はカレーとともに、半分はソースをかけて食べる。中辛はそんなに辛くないだろうと思った割には結構辛くて汗が出た。まあ、これは気温そのものが高いせいかもしれない。