
今日は9月11日。倉持明日香ちゃんのご生誕33周年記念日です。彼女がひるおび!から姿を消してから2年。寂しいものです。
以前に高知県の杉本 龍さんから送っていただいた魚。ソトイワシ目・ソトイワシ科のソトイワシ。ソトイワシ科はソトイワシ属のみが含まれるが、ギス科をソトイワシ科に含める見解もあり、そうなると2属増えることになる。なお、名前に「イワシ」とあるが、レプトケパルスと呼ばれる葉形仔魚の期間を経ることで異なり、ウナギ目やソコギス目などとともにカライワシ上目に含められるようだ。
このソトイワシ属は日本にはソトイワシとマルクチソトイワシの2種が知られていたが、最近新しい論文が出て、日本産のソトイワシ属は現在4種が知られるということになった。ソトイワシとマルクチソトイワシの2種に加え、アラメソトイワシとキスジソトイワシの2種である。アラメソトイワシは側線有孔鱗数が61~67とソトイワシより少なく、キスジソトイワシは側線有孔鱗数が75~80で、その名の通り頬部に黄色縦線が入ることにより見分けられる(生鮮時のみ)。ソトイワシでは側線有孔鱗数が68~74であり、本種はソトイワシのようだ。また背鰭の基部の鱗の様子や、側線有孔鱗数と背鰭基部の間の鱗の数にも違いがあるようだが、写真からはわからない。ソトイワシを確実に見分けるのであれば、この部分の写真も重要になるだろう。
キスジソトイワシはAlbula koreana Kwun and Kim, 2011といい、学名の種小名からもわかるようにこの種は韓国の釜山近郊機張郡をタイプ産地にしており、そのうち日本にも出ると思われたが、やはり出た。しかしこの種は日本では稀で薩摩半島や台湾、中国、ベトナム、マレーシアの沿岸に生息している。まるで東シナ海のニベ類のような分布である。中国や朝鮮半島の大陸棚の魚なのだろうか。一方アラメソトイワシは宇和海、大隅半島、奄美大島、海外ではインドー西太平洋から漁獲されているようだ。四国ではソトイワシ、マルクチソトイワシ、アラメソトイワシの3種が分布しており、定置網や底曳網で漁獲されている。
この属の魚はゲームフィッシュとしては有名であるが、食用としては日本ではポピュラーではない。しかし本種で作ったすり身は美味であった。
今回のソトイワシは杉本 龍さんより(ただしすり身の個体は別の個体)。ありがとうございます。
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