66回目の終戦の日、(2年連続ですが)現職官僚総勢参拝取りやめ・・・、お盆、そしてお盆が終わってもまだまだ暑い日が続きそうなこのご時世。思うこと多い8月15日ではありますが、その半分近くを寝過してしまいました。
少し前に食した、イヌノシタCynoglossus robustus Güntherです。イヌノシタは、カレイ目ウシノシタ科の魚ということで、ようやくカサゴたちから「解放」されました。
ウシノシタ科の魚は日本から4属、19種(世界では三大洋の温帯から熱帯域に4属、141種)が知られています。本種の含まれるイヌノシタ属はかなり大きな勢力で、近縁属で、イヌノシタ属に含まれることもあるオオシタビラメ属を含めるとその種数は60種を超えます。おもに海水域にすみますが、東南アジアのものは汽水域から淡水域にも入るとされています。
日本産の本属魚類には、アカシタビラメや、コウライアカシタビラメなど重要食用種を多く含みます。本種はそのなかではやや大型、体長40cmほどになります。最大種は東シナ海産・カラアカシタビラメで60cmを超えます。
イヌノシタ属の種類は多くてなかなか同定が難しい場合があります。本種は、次の特徴で日本産の他種と区別可能です。
★無眼側に有孔側線がない-オオシタビラメと区別可能
★有眼側の側線は2列-オタフクゲンコ・テンジクイヌノシタを除く日本産イヌノシタ属の全種と区別可能
★背鰭軟条数は普通121以上-オタフクゲンコと区別可能
★第1・第2側線間の鱗数は11-テンジクイヌノシタと区別可能
アカシタビラメは本種に似ていますが、赤みが強く、第1・2側線間鱗数は11-13枚、背鰭軟条数は107-116であるなどで区別されます。
味については美味です。本種も、アカシタビラメもフライパンで焼いてバター焼き、あるいはムニエルなどで美味しく食べることができます。底曳網漁業で主に漁獲され、115m以浅の砂・泥底海底に多く生息しております。