2日連続で昆虫の記事です。「魚のぶろぐ」ですが、今回も昆虫を。
バッタの一種のオンブバッタ。2匹いつも一緒にいる、仲の良い昆虫。今月の終わりにはショウリョウバッタよりもこちらを見ることが多くなった。写真の個体はこの間のトモメヒカリを撮影したときに出会ったもの。
2日連続で昆虫の記事です。「魚のぶろぐ」ですが、今回も昆虫を。
バッタの一種のオンブバッタ。2匹いつも一緒にいる、仲の良い昆虫。今月の終わりにはショウリョウバッタよりもこちらを見ることが多くなった。写真の個体はこの間のトモメヒカリを撮影したときに出会ったもの。
今日も鹿児島県産の魚をご紹介。スズキ目・アジ科・ウマヅラアジ属のウマヅラアジ。
ウマヅラアジは従来はイトヒキアジ属の中に含められていたが、上顎唇の形状が異なっていたり、頭部の形状や鰓耙数に違いが見られ、最近は別属とされたりしている。イトヒキアジ属は1属1種で、ウマヅラアジ属はウマヅラアジScyris indicaのほか、東大西洋に生息するアレクサンドリアポンパノScyris alexandrinaの2種類が知られている。イトヒキアジは全世界の暖かい海にいるが、ウマヅラアジはインドー西太平洋、アレクサンドリアポンパノはアフリカ西岸と地中海南部に見られ、わが国のウマヅラアジ属はウマヅラアジのみが知られている。日本国内の分布は山口県日本海、宮崎、鹿児島、沖縄であるが、高知県などでも見つかってもおかしくはないだろう。イトヒキアジはその名の通り背鰭や臀鰭鰭条がよくのびる。写真は成魚なので鰭は伸びていないが、幼魚は背鰭・臀鰭・腹鰭の鰭条が著しく伸長する。ただ腹鰭は早いうちに短くなるようである。
写真は上顎の唇の様子。上唇の背縁は高くつきでているという、ちょっと変わった形をしているので、この形状によってイトヒキアジと見分けられる。イトヒキアジは丸みを帯びていて低いので見分けられる。見比べれるように写真を撮影しておきたかったが、イトヒキアジの正面から撮った写真がないのが残念である。つぎに大型個体が漁獲されたらご紹介したい。ほかにもヒラマナアジ属など、大西洋産のイトヒキアジによく似た形をしたアジ類にもこの特徴がみられる。
アジ科の特徴としては臀鰭の2本の棘が遊離していることがあげられるが、本種の場合それらの棘は退化的であるようで、この個体も少なくとも外見からは見えていない。オキアジなども同様に臀鰭棘が皮下に埋没するという特徴がある。
ウマヅラアジの背鰭棘
イトヒキアジ幼魚の背鰭棘
臀鰭棘だけでなく、背鰭棘も皮下に埋没してしまっており、外見上ないものが多い。また露出していても、背鰭に鰭膜がない。イトヒキアジの幼魚では背鰭棘を見ているのだが、その個体は幼魚であった。成魚だとやはり見えなくなってしまうのであろう。もっとも、このイトヒキアジの状態があまりよくなく(冷凍されたものを解凍したものなので)、背鰭棘が露出してしまったという可能性も否定はできないが。なお、このイトヒキアジの幼魚も腹鰭棘は外見からは確認することができなかった。
アジ科の魚は大きいもの、小さいものいずれも重要食用魚であり、美味しいもの揃いである。今回のウマヅラアジはお刺身でいただいたが、アジ科の魚はやはり刺身が一番美味しいと思っている。この個体は鹿児島県産で、うまーく台風を避けて無事、我が家にやってきてくれたのであった。この個体は鹿児島県の定置網に入網したものだという。田中水産の田中積さん、いつもありがとうございます。
今日は鹿児島の深海魚のご紹介。ヒメ目・アオメエソ科・アオメエソ属のトモメヒカリ。トモメヒカリは以前にも食したことがあったのだが、ぶろぐでは紹介していなかったらしい。今回初紹介ということになる。
本種はアオメエソに似ているが別の魚である。全長30cm近くになり、手でもっていてもずっしりと重い。種標準和名アオメエソは底曳網漁業で多量に漁獲されており、東北から静岡までの太平洋岸などではパックに入って売られているが、細くて軽い感じがして、トモメヒカリとは全く別物と感じさせる。しかし、眼が緑色に光る様子は、本種がアオメエソの仲間であることの証明といえるかもしれない。本種を含むアオメエソ科は英語名でGreeneyeと呼ばれているが、この英語名の由来となっている。
尾鰭は一様に褐色で縁辺が明瞭に黒いなんていうことはない。これによりツマグロアオメエソと見分けることができる。ツマグロアオメエソは尾鰭の後縁が明瞭に黒っぽく本種とは容易に区別できるだろう。
アオメエソ科は世界でアオメエソ属とハシナガアオメエソ属の2属が知られている。アオメエソ属は本種を含め18種ほどが知られ、世界中の暖海域に分布するが、ハシナガアオメエソ属は大西洋の特産属で、種数も2種のみと少ない。また従来アオメエソ属に含まれていたモンツキアオメエソ、イトヒキアオメエソ、モンアオメエソ、ナガアオメエソを含む複数種は、現在はナガアオメエソ科と呼ばれる別科とされている。土佐湾などで見られるが、まだ標本を一度しか得ておらず、もう一度入手したいところである。
どのアオメエソ科魚類もそうなのだが、いずれも深海性種で底曳網漁業などにより漁獲される。本種は水深180~900mを超える場所で見られるが、本種は鹿児島で操業される深海エビ漁により漁獲されたものとみられ、水深200~300mほどで漁獲されたのではないかと思われる。場所は詳細には聞き忘れたが、川内沖か、錦江湾のように思われる。
アオメエソの仲間は意外と用途が広く、唐揚げ、天ぷら、フライ、干物、新鮮なものはお刺身と様々な料理につかうことができる。トモメヒカリのような大型種は八幡浜では開いて一夜干しにしたものを売っていたが、今回はフライにして食べた。白身で癖はなく、小骨はあるが骨ごと美味しく食べることができる。
このトモメヒカリは鹿児島魚市場の田中水産 田中積さんより。いつもありがとうございます。
今日と明日は一日中お休み。ということで、明日水槽の水替えをおこなうのだが、その準備を。塩(人工海水の元)はRO水にあらかじめ溶かしておいて、明日に備える。今日は過去記事にサムネイルを貼ったりするなど、なんだかんだで忙しかった。明日は新ガジェットが届く予定。今度の採集遠征の時に持っていきたいと思っている。なお、今日はサムネイル用画像を貼りまくったため、アップロード制限を食らったので画像はなし。ごめん。