稲垣潤一

　化粧品のCM。気持ちよさそうに日差しを浴びる天海祐希。バックに流れる歌声。聴いた瞬間に誰だかわかる。
　まだ中華ポップスの存在すらよく知らない頃、稲垣潤一が大好きだった。ぴあでコンサートチケットを取ろうとして、当時はネットもないし、発売開始日の10時ちょうどに電話をかけた。何度かけてもつながらなくて、、、つながったときには12時近かった
　コンサート会場に行ってみると、私の席は後ろの後ろのそのまた後ろ・・・　そこは人が来ないと思われたのか、席に行くとスタッフらしき人がいる。チケットを見せてどいてもらったが、私の列は他に客いなかったような
　彼の声も好きだけど、アレンジとかサウンド全体もわりと好きだった。いつのまにか新譜を買わなくなってしまってたけど、、、今、若い頃とはまた違う円熟した歌を聴かせてくれるのかな。
　少し前にTVで彼を見た。飛び入りで演奏に参加できるクラブでドラムを叩いたり、小学校（母校？）に楽器の修理代を寄付する活動をしていたり。「新しいのを買ってあげるより、修理しながら大事に使うことを知ってほしい」からだそうだ。
　昔、彼が出演したラジオで言ってた。
「上手い歌手より、いい歌手になりたい」
「アルバムが売れる歌手が理想。アルバムを買ってもいいのはシングル曲だけ、じゃなくて、『稲垣のアルバムは失敗がないよ』と言われるようになりたい」
　なぜか心に残ったその言葉は、そのまま私が歌手を評価する基準の中心になったような気がする。
　稲垣潤一公式サイト