フィギュアスケート・四大陸選手権2017、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。仕事だったので、ライブストリーミングとテレビで第3グループから。明日また全選手ノーカット配信があるので、前半はそちらでまた。
<G3>
ジュリアン・ジージエ・イー(マレーシア) SP:72.21(15)
「I Put a Spell On You」♪ 白シャツにサスペンダー。トリプルアクセル、フリップ・トウ3-3、ルッツと落ち着いてしっかり決めた。一歩をよく伸ばしながらのステップ、体の使い方も大きく、バタフライやクリムキンイーグルをアクセントに入れていた。
自己ベストまであと少し。
ハリー・ハウイン・リー(李厚賢)(香港) SP:45.27(25)
「Now You See Me 2」♪ ブルー、白手袋。ルッツで片手をついてオーバーターン。フリップは下りたが、コンビネーションにしなければいけないのを忘れてたのか、あわてて1回転トウループをつけたのみ。ダブルアクセルは入った。去年よりスピンが全体に上手になったような
アンドリュー・ドッズ(オーストラリア) SP:60.17(19)
「Empty Chairs at Empty Tables」♪ ベージュのブラウスに黒タイ。「レ・ミゼラブル」の曲。しっとりした曲調で、3回転ルッツをきれいに下り、ダブルアクセルも入る。フリップで片手をついてセカンドは2回転になった。あまり大げさな表現はないが、この曲には合ってるかな。
ケヴィン・レイノルズ(カナダ) SP:76.36(12)
「Puutarhautuminen」「Kesäillan Tvist」「Muuttosarja」♪ 白シャツに赤ダブルのベスト。サルコウ・トウ4-3、さくっと跳んだ!続いて4回転トウループもなめらか。トリプルアクセルは惜しい転倒。
長い脚がぴんと伸びるキャメルスピン、軽快なステップもよかった。本人はアクセルのミスがちょっぴり悔しそう。回転不足もあったか。
閻涵(Han YAN)(中国) SP:84.08(6)
「I'll Take Care Of You」♪ 白シャツにストライプのベスト。ぐいぐいとスピードにのって、4回転トウループを決める。得意のトリプルアクセル、幅が半端ない。キャメルスピンでバランスを崩して、回転数が少ないまま終わってしまった。ルッツ・トウ3-3は頑張る。
ステップの一歩ごとにぐんぐんスケートが伸びていく。ローリー・ニコルのほどよく気障な振付もしっかりこなしていた。得点にほっとした顔。
<G4>
田中刑事 SP:77.55(11)
「ブエノスアイレスの春」アストル・ピアソラ♪ 黒と赤のコンビ。きりっとした表情で滑り出し、4回転サルコウに挑んだが3回転に。「軸が傾き、回転が遅かった。3回転できちんとコントロールしたのはいいリカバリー」と解説・本田武史さん。トリプルアクセルは美しい流れ、ルッツ・トウ3-3はやや詰まったが決まった。
タンゴらしいきびきびした動きのステップで魅了する。4回転が跳べなかったわりには悪くない得点。
ナム・ニュウエン(カナダ) SP:72.99(13)
「Love Me or Leave Me」♪ 水色のポロシャツ。得意のジャズ系の曲で、元気よく滑り出す。サルコウ・トウ4-3、ちょっと第1ジャンプでぐらついたが上手いこと3回転トウループにつなげた。4回転トウループ、トリプルアクセルも下りる。指さしたり肩をすくめたり、ちょっとした振付で楽しい雰囲気を出している。
回転不足があったようで、あまり得点伸びず。
マイケル・クリスチャン・マルティネス(フィリピン) SP:72.47(14)
「エメラルド・タイガー」♪ 黒にグリーン。トリプルアクセルをややこらえて下り、ルッツ・トウ3-3をクリーンに、ループも少し頑張って下りた。ニコライ・モロゾフ振付のステップは躍動感があって情熱的。得意のビールマンスピンも見せてくれた。
ネイサン・チェン(アメリカ) SP:103.12(1)
「海賊」♪ 黒レース。注目の4回転、ルッツ・トウ4-3を余裕で決めた 4回転フリップもしっかり、イーグルからのトリプルアクセルはやや詰まったが直後にちょこっとイーグルも入れた。バレエらしい動きやポーズをきれいに見せながら、手拍子にのってステップを踏む。「スケーティングが毎試合よくなっている。成長している」と本田武史さん。フィニッシュは勢いあまってよろけた
ISU国際大会で3人目、SP100点越え
グラント・ホクスタイン(アメリカ) SP:81.94(7)
「Due Tramonti」♪ ブルーグレー。しっとりと滑り出し、4回転トウループで手をついたが2回転トウループをつける。トリプルアクセル入り、ルッツはきれいに流れた。後半にいくにつれてスケートがよく滑ってきて、ステップやスピンもいい感じだった。
ISU自己ベストを大きく更新
<G5>
ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:80.77(9)
映画「007スペクター」より「Writing's on the Wall」♪ グレーのスタンドカラー。4回転は回避して、フリップ・トウ3-3をスムーズに。トリプルアクセル転倒 でもハイドロブレーディングからバレエジャンプなど、彼にしかできないトランジションの数々で、プログラム全体を見事な作品にしている。
羽生結弦 SP:97.04(3)
「レッツ・ゴー・クレイジー」プリンス♪ 紫に模様のベスト。ループを跳ぶ位置で確認して、ゆっくり時間を使ってポジションに。静かな表情からしっかりジャッジに目線を送りながら滑り出し、イーグルからの4回転ループ、決まった その後のサルコウが2回転になってしまったが、3回転トウループをつけてコンビネーションは成立させる。トリプルアクセルはばっちり、直後のキックまで入る。
指先で視線で観客を煽りながら、楽しんでステップ。やっちゃった、という顔で終わったが、得点を見て小さく拍手。ミスがあってこの得点なら、とちょっとほっとした顔。
宇野昌磨 SP:100.28(2)
「ラヴェンダーの咲く庭で」より「バイオリンと管弦楽のためのファンタジア」♪ 紫。まず世界観に引き込む丁寧な動きから、4回転フリップで少しこらえて着氷。トウ・トウ4-3が決まった イーグルからトリプルアクセル、飛距離も十分で歓声が上がり、直後のクリムキンイーグルまで入った。
ときおり笑顔を浮かべながら、ドラマチックなステップ。スピンの入りやポジションチェンジのときに入れる動きなど、前よりもいろいろ工夫していて、うまくなったと感じる。
ついにISU大会でも100点越え
パトリック・チャン(カナダ) SP:88.46(5)
「Dear Prudence」「Blackbird」ビートルズ♪ 黒シャツにサスペンダー。4回転トウループ転倒、トリプルアクセルはきれいに決まる。なんだかスケーティングが前より繊細になったような ルッツに3回転トウループをつけたがステップアウト。アコースティックギターと柔らかなボーカルに寄り添うステップは、レベル4に満点の加点2.1がついた。
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:81.85(8)
リスト「愛の夢」♪ 薄紫。ピアノの繊細な音を拾いながら、まずトリプルアクセルを丁寧に決める。ルッツ・トウ3-3、フリップとこれもきちんと入れた。
激しい動きと優しい動作を織り交ぜて音にのっていくステップが、氷上のアーチスト・ミーシャの真骨頂。身も心も浸った表情でフィニッシュ、、、時間オーバー減点1がもったいない
金博洋(Boyang JIN)(中国) SP:91.33(4)
「スパイダーマン」♪ 映画のヒーローのように元気よく、4回転ルッツを跳んで両手をついたが、頑張って3回転トウループをつけてステップアウト。トリプルアクセルがうまく決まり、4回転トウループも軽やか。
ローリー・ニコルの振付は、わかりやすい明るい仕草で若々しさを引き立て、本人も楽しんでいるのが伝わってきた。こういうのは合っている。
結果、トップに立ったのはネイサン・チェン。2.84差の2位に宇野昌磨、トップと6.08差の3位に羽生結弦。4位金博洋、5位パトリック・チャン、6位閻涵。フリー最終グループに残るには、80点台の後半以上が必要ということか。
7位ホクスタイン、8位ミーシャ・ジー、9位ブラウン、10位ブレンダン・ケリー。世界ランクが高くないので第1グループだったケリーが健闘。田中刑事11位、フリーでどこまで上げられるか。12位ケヴィン・レイノルズ、13位ナム・ニュウエンとカナダ勢がやや苦戦している。
地元韓国勢は16、17、18位。来年この場にこの3人のうち誰かが帰ってくるか、、、
フリー最終グループは、金博洋/チャン/閻涵/宇野/羽生/チェンの順になった。どんな結果になるのか・・・ドキドキ
フィギュアスケート・四大陸選手権を放送するフジテレビが、テレビで放送できなかった選手たちの演技を翌日ネット配信
今日はこのあと12時ごろから、女子ショートプログラム。「出場全選手をノーカットで無料配信!」だそうな。
J SPORTSが来週から全種目・全滑走の放送をするが、それまで待てない方はこちらで