フィギュアスケート・ジュニアグランプリシリーズ(JGP)2017第3戦ラトビア大会、男子フリー(ジャッジスコア)の後半だけ
<G3>
アレクサンダー・ボロヴォイ(ハンガリー) SP:51.03(14) FS:86.46(19) 合計:137.49(17)
「トリスタンとイゾルデ」♪ 紺とグレー、襟にスクエアの切り替え。ルッツ、ループで転倒したが、曲想の表現は頑張っていたような。
キョン・ジェソク(韓国) SP:54.27(13) FS:102.55(12) 合計:156.82(12)
「ジキルとハイド」♪ 黒で右肩と左袖口にストーン、シンプルでおしゃれ。ダブルアクセル+3回転トウループ、3回転ルッツと決めていく。フリップ・トウ・ループ3-2-2もこらえた。
一つのボーカル曲だけだったので一本調子な感じもあるが、滑り自体が丁寧なので悪くない。
ヤカウ・ゼンコ(ベラルーシ) SP:49.51(15) FS:92.33(15) 合計:141.84(15)
「Still Loving You」スコーピオンズ/「Whole Lotta Love」レッド・ツェッペリン♪ 黒、斜めにVネック。フリップ・トウ3-3やルッツ・トウ・ループ3-2-2を決めたが、転倒して壁にぶつかって体力を使ってしまったか、さらに転倒。しかしダブルアクセル+2回転トウループで立て直す。
スピンに入るところでキャメル姿勢がうまく取れなかったり、ステップがきつそうだったり、後半の体力が課題か。
ミハイル・セレフコ(エストニア) SP:49.28(16) FS:87.26(18) 合計:136.54(18)
「ヒューゴ」♪ 右が黒、左が紫、時計の模様。冒頭の3回転ループで転倒したが、後半よくなってきた。トウ・トウ3-2、イーグルからダブルアクセル+2回転トウループなど。
スケーティングがわりときれいで、ステップが滑らか。スピンも安定感がある。
木科雄登 SP:54.93(12) FS:111.11(7) 合計:166.04(7)
「The Legend of 1900(海の上のピアニスト)」♪ ブルーのシャツ、グレー系のベストとタイ。トリプルアクセルに挑んだが、回転足らずに両足で下りた。ルッツ(エッジエラー)やフリップはスムーズ。ループ・トウ3-3で両手をついてしまった。
軽妙な曲想のパートで流れのあるステップ。作品としてまとまっているので、あとはジャンプの成功率を上げたい。
<G4>
イサーク・ドロイセン(ドイツ) SP:55.06(11) FS:104.95(10) 合計:160.01(11)
「It's A Man's World」ジェームス・ブラウン♪ タキシード、タイははずして。冒頭に3回転ルッツを決めたが、きれいに下りた3回転サルコウのあとに転倒。パンクもあってジャンプは予定通りにはいかなかった。
ロックにクラシックのボーカルを組み合わせた面白い曲。
マクセンス・コレ(フランス) SP:56.27(10) FS:103.96(11) 合計:160.23(10)
「Lili」♪ 白シャツにほどいたボウタイ。ピアノと男性ボーカルのバラードで、きれいな身のこなしで滑る。ジャンプはけっこう高さがあり、多少傾いても下りられるが、終盤ついに転倒してしまった。
ステップの表現がほどよくドラマチックで、なんかフランスらしい。
カイシャン・チュー(マレーシア) SP:59.10(8) FS:102.31(13) 合計:161.41(9)
「Slow Dancing in the Big City」♪ 黒シャツ、ブルーのベスト。四大陸、世界ジュニアと経験を積んできたせいか、堂々と滑れるようになってスピードも出てきた。ダブルアクセル、3回転ルッツと多少ぐらついてもうまく下りる。ループ・ループ3-2もよかった。スピンの姿勢をきちんと取ろうとしている。
ベストは更新したが、もう少し出したかったかな。
コーリー・シルチェッリ(カナダ) SP:59.28(7) FS:96.24(14) 合計:155.52(14)
プッチーニ「ラ・ボエーム」♪ 白シャツに臙脂のベスト。滑走姿勢が美しい。きれいなルッツ・トウ3-2、アクセル・トウ2-3と入るが、両足着氷や転倒、パンクも出てしまった。
まもなく15歳だがもう180㎝、スタイルは抜群
マクシム・ノーモフ(アメリカ) SP:57.64(9) FS:106.02(9) 合計:163.66(8)
「Who Wants To Live Forever」♪ グレーと白に赤をあしらう。トリプルアクセルに挑戦、転倒。フリップ・トウ3-2、ルッツ・トウ・ループ3-2-2が入ったが、2本目のフリップで転倒。
スピンの各ポジションがとてもきれいで、キャメルの足がぴんと伸びている。コーチである両親は1994年世界選手権ペアのチャンピオン。
<G5>
トモキ・ヒワタシ(樋渡知樹)(アメリカ) SP:61.35(5) FS:128.54(3) 合計:189.89(3)
「ラスト・オブ・モヒカン」♪ ワインカラー、フリンジ飾り。フリップ・トウ3-3、3回転サルコウ、3回転ルッツとジャンプ快調。世界ジュニアで銅メダルを取ったときはトリプルアクセルも跳んでいたと思うが、今回は封印した模様。
レイバックイナバウアー、クリムキンイーグル、スパイラルなども見せる。高く足を上げてからのダブルアクセル、女子並みのI字スピンなど、体の柔らかさも。
須本光希 SP:63.25(4) FS:140.26(1) 合計:203.51(1)
「レ・ミゼラブル」♪ 紫のジャケット。トリプルアクセル+2回転トウループ決まった 2本目のトリプルアクセルも軽くオーバーターンしたが着氷。ルッツ・トウ3-3、ダブルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウなどほかのジャンプを全て決めた。着氷姿勢が背中がぴんと伸びて美しい! 雄大なイーグルで締めくくる。
キャメルも足がよく伸びていて、指先を柔らかく使う。もう少し感情が表に出て、はっちゃけた動きなんか入るといいのかな。
ベスト更新に拍手で喜ぶ。
マティアス・ベロフラツキー(チェコ) SP:60.95(6) FS:116.37(5) 合計:177.32(6)
「ピンク・パンサー」♪ 黒、ピンクのパイピングで手袋は甲が黒、掌がピンク。すっと高く上がるジャンプが軽やかでいい。フリップ、ルッツ、ループと順調に3回転を決めていくが、コンビネーションでやや乱れ、アクセルの踏み切りで引っかかって転倒。そのあとサルコウを決めて立て直した。
コミカルな振付も達者にこなしていて、可愛らしい。コーチはトマーシュ・ヴェルネル。
イワン・パヴロフ(ウクライナ) SP:67.17(1) FS:114.46(6) 合計:181.63(5)
「Blood Diamond」♪ カーキのシャツ。力強く滑り出し、4回転予定?のトウループが2回転に。続くアクセルもシングルに しかし次はトリプルアクセル+2回転トウループ決めた! もう1本アクセルに挑んだがまたパンク、次はダブルにした。ルッツ・トウ3-3入ったが、ルッツ・ループ・サルコウが3-1-1に終わる。
序盤のジャンプに失敗したため、おそらく後半のジャンプの予定を変えて挑戦しようとしたが、それが裏目に出た感じ。ジャンプに集中しすぎて表現に気が回ってない印象も受けた。
マカル・イグナトフ(ロシア) SP:64.95(2) FS:131.93(2) 合計:196.88(2)
スクリャービン「ピアノ協奏曲嬰ヘ単調作品20」♪ 白シャツ。すらりとした長身で、スケーティングなめらか。4回転トウループ、トリプルアクセル、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウと高難度ジャンプ次々
後半やや疲れたか動きが鈍り、スピンのイリュージョンがややぐらぐら。なまじ
長身なので、かえってきれいに見えなくて損かも。
それでも、クラシックの雄大な曲に負けない大きな表現を見せてくれた。ロシアの新しい期待の星かな?
ロマン・サヴォシン(ロシア) SP:63.95(3) FS:123.59(4) 合計:187.54(4)
バッハ「トッカータとフーガ」♪ 黒Vネック。勢いよく滑り出し、4回転トウループ、4回転サルコウと下りる。ダブルアクセル+3回転トウループなども頑張るが、後半両手上げ3回転ループと両手上げ3回転ルッツで転倒。
元気はあるがやや荒っぽいかも^^; あまり点が伸びなかったのは、回転不足や着氷乱れが大きかったか。
結果、須本光希が見事JGP初優勝 2位イグナトフ、3位樋渡知樹。サヴォシン4位、パフロフ5位、ベロフラツキー6位。木科雄登が7位だった。
優勝の須本くんは、次に出場予定のクロアチア大会で表彰台に乗れば、ジュニアグランプリファイナル進出の可能性が高くなる。頑張れ~~~
このあとはアイスダンス・フリーだけど、、、明日、上位陣だけ見よう
<追記>
アイスダンス・フリー全体の動画、アイスダンスの表彰式に続いて男子の表彰式(2時間40分あたりから)。
今季JGP3戦目で、最初の君が代♪