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四大陸選手権2018男子フリー

2018年01月27日 18時27分11秒 | スポーツ

 今大会の間、忙しくてあんまり見てなかったんだけど 今日は休みなのでじっくり見ながら書こう
 フィギュアスケート・四大陸選手権2018男子フリージャッジスコア)。エントリー数が少ないと全員フリーに進めることもある四大陸だが、今回は30人エントリーだったので、上位24人のみがフリーを滑る。

レスリー・マンチュク・イップ(香港) SP:53.50(24) FS:96.43(24) 合計:150.23(24)
 「グリーン・デスティニー」「サユリ」♪ 白のチャイナ風。トリプルにしようか迷ったアクセルは、やや中途半端なダブルになったが、ループ・トウ3-2は落ち着いて決める。3回転ルッツを入れたかったが、1本は2回転、もう1本は転倒。ジャンプの着氷でフリーレッグをきれいに伸ばせないことが多くて、なかなか加点がもらえない
 来年またこの大会に出られる技術点は確保した。いつか世界選手権に出られるかな。

ドノヴァン・カリッロ(メキシコ) SP:59.07(22) FS:126.84(17) 合計:185.91(18)
 「Hasta Que Te Conoci」♪ ブルー系に斜めのライン。ルッツ・トウ・ループ3-2-2、フリップ・トウ3-3、両手上げジャンプも決めていく。ラテンらしく妖艶に腰を振る振付では観客の歓声を誘う。おおむねミスなく滑り切って充実の表情。
 世界選手権出場資格も確保している、楽しみな18歳 自己ベスト更新に笑顔。

張鶴(He ZHANG)(中国) SP:63.62(19) FS:121.20(20) 合計:184.82
 「Arabian Nights」♪ 濃紺のシャツ。「シェヘラザード」の旋律にのって、4回転サルコウ、4回転トウループとなんとかこらえた。ルッツは2回転になったが3回転トウループをつける。
 アクセルが1回転になるミスは痛かったが、ルッツ・トウ3-2やアクセル・ループ・サルコウ2-1-3など頑張った。
 4回転を入れてなかったジュニア時代のほうが、フリーレッグや姿勢などきれいだったかも カリッロを抜けなかった。

アブザル・ラキムガリエフ(カザフスタン) SP:60.77(21) FS:114.81(21) 合計:175.58(23)
 「Alexander」♪ 臙脂に金のライン。4回転サルコウ、頑張った。トリプルアクセルはステップアウト。後半トリプルアクセルでオーバーターンしたが、うまくトウループをつける。
 バランスを崩して転倒になったループもあったが、全体に頑張って滑れていた感じ。サスペンダーで遊んだりするプログラムも前にあったけど、正統派のほうが集中できて良さそう。

イ・シヒョン(韓国) SP:62.65(20) FS:114.42(22) 合計:177.07(22)
 「風の谷のナウシカ」♪ 水色。トリプルを狙ったアクセルが1回転に。フリップ・トウ3-3はセカンドを両手上げできれいに決め、ルッツ・トウ3-2も入る。2本目のルッツはスパイラル姿勢で足を高く上げてそのまま跳ぶなど、工夫もある。
 コレオシークエンスの長いイナバウアーなど、きれに見せる部分がこれから伸びていくといい。

アン・ギョンヒョン(韓国) SP:56.67(23) FS:123.59(18) 合計:180.26(20)
 「パイレーツ・オブ・カリビアン」♪ グレーのベスト。冒頭のルッツは傾き過ぎて転倒したが、フリップ、ループと落ち着いて3回転を決め、2本目のルッツはきれいに2回転トウループをつけることができた。ジャンプ着氷からそのまま剣を構える姿勢、剣を指すような振りでのスパイラルなど、曲の世界を表現。
 キャメルスピンのキャッチフットで手を切ってしまい 終わってから氷に落ちた血を気にしていた。フリーのベストは大きく更新

ケヴィン・レイノルズ(カナダ) SP:74.65(13) FS:166.85(6) 合計:241.50(7)
 「The Armed Man:A Mass For Peace」♪ 紫系の軍服風。え?と思うほど軽く4回転サルコウ。4回転トウループも少しこらえたが大丈夫。そしてサルコウ・トウ・ループ4-3-3 トリプルアクセルも問題なく、後半トウ・トウ4-2も入る。最後の3回転サルコウを下りると小さくガッツポーズ。
 どのジャンプもスムーズで余分な力が入ってない。ジャンプの申し子だったジュニア時代のようだが、スローパートの心に沁みるコレオシークエンスは大人ならでは。
 終わってひざまずいて喜んだ。ただ、速報で100点を超えていた技術点は90点を切ったので、、、回転不足はあったか。

イ・ジュンヒョン(韓国) SP:69.93(16) FS:141.93(13) 合計:211.86(14)
 「ボヘミアンラプソディー」♪ 黒のVネック。トリプルアクセルでオーバーターンしたが、こらえてトウループをつける。2本目のトリプルアクセルは高さも幅もバッチリ。フリップ・トウ3-3など決まるときれい。
 後半ルッツで転倒したのは惜しかったが、エレキにのってエネルギッシュなステップでレベル4。
 オリンピック出場枠をネーベルホルン杯で獲得したのは彼だが、代表に選ばれなかった。世界選手権は出られるといいな

アンドリュー・ドッズ(オーストラリア) SP:63.69(18) FS:114.12(23) 合計:177.81(21)
 「シンドラーのリスト」♪ グレー。冒頭に3-2-2を下り、スローパートの中で3回転を続けて決めることができた。Y字姿勢からダブルアクセルも素敵。
 フリップが2本とも転倒、サルコウが1回転になったのが点数的には痛かった しかし、きれいなエッジのイーグルやイナバウアーのコレオシークエンス等、見せどころはいろいろ。ISU自己ベストは更新できた。

曹志禕(Chih-I TSAO)(台湾) SP:72.57(14) FS:122.64(19) 合計:195.21(17)
 「」♪ 紫に白レース。地元の大歓声の中、SPのようなノーミスができるか。トリプルアクセルはやや詰まったが耐えた。フリップで着氷で滑って転倒。サルコウ・トウ・ループ3-2-2など頑張り、ルッツが2回転になったが、きれいなフリップも入った。
 丁寧に慎重にステップ、大きくリンクを使ってコレオ、最後に3回転サルコウを決めてフィニッシュ。トータルのベストを更新して、世界選手権に弾みをつけた。

ジュリアン・ジージエ・イー(マレーシア) SP:68.45(17) FS:129.23(16) 合計:197.68(16)
 「It's A Man's World」「Get It On」「I Feel Good」♪ 黒シャツ。高いトリプルアクセルに2回転トウループ、さらにつけようとしたが1回転ループに。2本目のトリプルアクセルはちょっとステップアウト。転倒もあり、あまり体が動いてなかった感じ。
 とはいえ、踊りまくるステップは大人気 その場でバレエジャンプだの、フィニッシュのバタフライだの、大うけ

グラント・ホクスタイン(アメリカ) SP:70.80(15) FS:155.59(9) 合計:226.39(11)
 「レ・ミゼラブル」♪ 黒。冒頭に4回転トウループを鮮やかに決めると、トリプルアクセル+2回転トウループはじめ、全てのジャンプでノーミス 全く危なげなかった。膝をついた姿勢からそのままキャメルスピン、両足ジャンプや大きなイーグルのコレオシークエンスで拍手。
 満足のガッツポーズでシーズンを締めくくった。

エラジ・バルデ(カナダ) SP:75.17(12) FS:163.03(8) 合計:238.20(8)
 「I've Been Loving You Too Long」「Get Up Offa That Thing」「Coming Home」「Uptown Funk」♪ 黄色のポロ。ゆったりした流れからトリプルアクセル2本が雄大に決まり、後半ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3などすべてのジャンプがスムーズ。
 終盤はもうショータイム、踊りながらダブルアクセルを跳び、ノリノリのダンスに観客も大喜び 終わって歓喜の雄叫び

無良崇人 SP:76.66(10) FS:148.75(11) 合計:225.41(12)
 「オペラ座の怪人」♪ 黒と紫、赤のチーフ。4回転トウループ、2回転に 2本目は片手をついた。トリプルアクセルのコンビネーションはよかったが、2本目はやや傾く。ルッツ・ループ・サルコウ3-1-2など他のジャンプは跳びきった。
 もっとできるはず、と思うと悔しい。それでもシーズンベストは出た。

デニス・テン(カザフスタン) SP:75.30(11) FS:135.52(15) 合計:210.82(15)
 「SOS d'un terren en detもresse」♪ 黒。4回転トウループは転倒したが、4回転サルコウはこらえる。トリプルアクセルの転倒、フリップのパンク等もあってジャンプは万全ではなかった。
 強いメッセージがありそうな曲だが、オリンピックまでに仕上げられるか。

ナム・ニューエン(カナダ) SP:84.09(7) FS:153.43(10) 合計:237.52(9)
 「道」♪ 黒白縞々に赤をあしらう。冒頭に4回転サルコウをひらりと決めて 笑顔で演技に入っていく。トウ・トウ4-2、トリプルアクセルと決まったが、2本目の4回転トウループは2回転に。?・トウ・トウ3-2-2を跳んでしまい、最後の2回転トウループは無効になってしまった。
 それでもドラマチックにコレオシークエンスをこなし、全体をまとめた。

ミーシャ・ジー(ウズベキスタン) SP:82.27(8) FS:166.69(7) 合計:248.96(6)
 「タイスの瞑想曲」♪ 白からブルーのグラデーション。柔らかな旋律に溶け込む滑り。トリプルアクセル+1回転ループ+3回転サルコウ、単独のトリプルアクセルは軽くオーバーターン。もう自信を持って跳んでいる。
 流れの中で跳んでいくジャンプの美しさ、逆回転も伸びやかな足換えキャメルスピン。コレオシークエンスにはGOE満点の2.10がついた。スケートでできる動きの真髄をこの空間で共有する
 「謝謝、大家」と手を合わせるキス&クライ

ブレンダン・ケリー(オーストラリア) SP:79.57(9) FS:140.38(14) 合計:219.95(13)
 「Shine On You][Money」ピンク・フロイド🎵 黒Vネック。4回転トウループがびしっと決まり、4回転サルコウも手をついたが片足で下りた。2本目の4回転トウループで転倒したが、ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3など頑張る。
 スピンなど細かいところで点を重ねられなかった感じ。

ジェイソン・ブラウン(アメリカ) SP:89.78(4) FS:179.44(3) 合計:269.22(3)
 「ピアノ・レッスン」より「愛の香気」♪ 黒。トリプルアクセル+3回転トウループ、滑らか 2本目もうまく下りた。後半ルッツ・ループ・サルコウ3-1-3も頑張る。単独3回転は柔らかで心地よい。
 足元のターンそのものの美しさをじっと見ていたくなるステップ、Y字から後ろに伸ばすスパイラルの見事さ。指先や肩の動きまで物語を描く。終わって感激を味わっていた。シーズンベストでトップに立つ。

マックス・アーロン(アメリカ) SP:84.15(6) FS:171.30(4) 合計:255.45(5)
 「オペラ座の怪人」♪ グレー。シンプルでこの曲には珍しいタイプの衣装。目の覚めるようなトウ・トウ4-2から入り、4回転サルコウはややこらえた。
 ストリーミングのトラブルでよく見られなかったんだけど、そのほかも上手くいった模様。笑顔でリンクサイドに戻ってきた。

閻涵(Han YAN)(中国) SP:84.74(5) FS:143.19(12) 合計:227.93(10)
 「I'll Take Care Of You」♪ 紫のシャツ。得意のトリプルアクセルで高いGOEをもらったが、4回転トウループ、2本目のトリプルアクセルで転倒 ループのパンクもあって、やや不本意な出来だったか。
 それでもステップやスピン、コレオシークエンスは悪くなかった。

宇野昌磨 SP:100.49(1) FS:197.45(2) 合計:297.94(2)
 プッチーニ「トゥーランドット」♪ 黄色にゴールドの飾り。日の丸に「加油」と書かれたバナーも振られる会場へ出ていく。4回転ループ、しゅるっと下りた フリップで転倒したが、そんなの忘れさせた。トウ・トウ4-2に単独の4回転トウループ、トリプルアクセルはイーグルから入って下りてまたイーグル、さらにアクセル・ループ・フリップ3-1-3、最後はサルコウ・トウ3-3。
 俺がオリンピックの金メダルを獲るぞという強い意志を感じさせた。クリムキンイーグルから高速スピンで歓声のフィニッシュ。
 決まったと思った4回転ループは回転不足、ステップもレベル3止まり、ちょっと惜しい。

田中刑事 SP:90.68(3) FS:169.63(5) 合計:260.31(4)
 フェデリコ・フェリーニ・メドレー♪ 青と黒のジャケ、胸に赤い花。冒頭のサルコウは3回転に 次は4回転で軽くフットタッチがあったが大丈夫。アクセルも2回転 しかし次はちゃんとアクセル・トウ・ループ3-2-2。後半4回転トウループが決まった ほかの3回転もきっちり決めて、はっちゃけるコレオで手拍子。
 なんだかんだいって、崩れなくなったのは強くなった証拠。パーフェクトじゃなくても見事ベスト更新。

金博洋(Boyang JIN)(中国) SP:100.17(2) FS:200.78(1) 合計:300.95(1)
 「スターウォーズ」♪ 黒からグレー。跳んだ。跳んだ。ひたすら跳んだ。るっつ、サルコウと4回転を続け、アクセル・ループ・サルコウ3-1-3とジャンプ3つでもう40点以上を稼いでしまう。4回転フリップ、トウ・トウ4-2、単独4回転トウループも入った。終盤の3回転がむしろこらえる形 
 笑顔振りまきながら軽快に踊るコレオシークエンスから、大きくグライドしていくスローパートへの切り替えもいい。前よりもスケーティングがスムーズになっているのがよくわかる。それでジャンプの成功率も上がっているんだと思う。
 フリー200点越え、トータル300点越え。跳び勝った

 結果、優勝は金博洋、2位に宇野、3位ブラウン。田中刑事が4位、アーロンが5位、ミーシャ・ジーが6位。7位レイノルズ、8位バルデ、9位ニューエンとカナダ勢が続いた。無良は12位だった。
 勝てそうで勝てなかった宇野、五輪に向けてまたみっちり調整が必要になりそう。田中刑事もうまくピークを持っていけますように

コメント
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