いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

京のまちかど

2005年12月24日 15時38分21秒 | 国内出張・旅行


「東山知恩院上る」あたり。 鉄人28号らしきものが確認できますか?

■雑記■

●日本の皇室をヨーロッパの王室と比較して、皇族・王族の挙動をとやかくいう人をしばしば見かける。特に、ヨーロッパのように開かれた王室を!という主張。開かれるとかそうでない、とかはどうでもいいことだけど、ただひとつ、勘違いしている点は、ヨーロッパの王族は王族であって坊主ではない。つまり宗教的責務はない。ヨーロッパの王族は「人間」なのであり、王であることを神様に(も)承認されなければならない。例えば、戴冠の際、ヤソの坊主が同伴する。これに対し、日本の天皇はただの世俗の「王」族なのではなく宗教的儀式を年中行っているのである。天皇をかみさまと考えることは現在では時代錯誤であり、ばかばかしいことと(暗黙に)考えられているが、厳然たる事実は、自分たちはアマテラスオオミカミの子孫である伝承を信じ、それを再生産する皇室儀式を熱心に、一部報道によれば前例以上に熱心に、今上天皇は行っていることである。つまり日本皇族は宗教的祭司である。一方、ヨーロッパの王族はキリスト教の祭司ではない。両者は社会での位置付けが異なる。そういうことを踏まえないで、日本の皇室をヨーロッパの王室と比較して、皇族・王族の挙動をとやかくいうことは間違っている。