goo blog サービス終了のお知らせ 

いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

チンピラ一万人計画

2007年07月06日 19時25分21秒 | ねこ

タイトルと画像は関係ありません。昨日の記事の種明かしです。よそんちの子たちでした。

■ちんぴら一万人計画■

昨日夢を見た。おきるとひどく汗をかいていた嫌な夢だった。

ご丁寧に夢の始まりは、岩礁に荒波が打ちつける例の映像であり、タイトルもつけられていた。見た夢にタイトルがついていたなんぞは初めてだ。

ちんぴら一万人計画

でも、これは明らかに仁義なき戦いであった。なぜなら例のフレーズが絶えず通奏低音として響いていたからだ。山内組・三代目、矢岡が主人公であることはいううまでもない。*1

矢岡は骨休みに近所の温泉に行った。三代目の近所の温泉といえば有馬温泉しかない。そこで、湯もみのじいさんに出会う。三代目の背中の錦絵を見て湯もみのじいさんは何か唱える。「なんでー? じいさん」、といぶかしげに三代目。

「いえー、だんな。錦を見て一句読みましたよ。」

「ん? なんでー、けったいなじいさんやな。」

「俳句でっせ。だんな。」

ん? と奇天烈な湯もみのじいさんにやや躊躇した三代目。黙って、目を閉じ湯につかる。 俳句爺さんもだまって、湯をもむ。ヒノキの小板で。

三枚目  三代目のつかる湯である。上等なヒノキの香りが蒸気とあいまり、鼻腔を心地よくさせていたことはいうまでもない。

「ところで、だんな。わたしめは小心翼翼たるただのジイではありますが、実は長らく密かに、背中に錦絵の稼業の方に憧憬の念をもっておりました。」

「そこで、今日は、背中に錦絵の御仁の湯もみをするのも何かの縁。ひとつ、わたしの小心翼翼たる人生での成果を、三代目にお返ししたくおもいます。」

三代目はけったいなじいさんと思い、あいかわらず、黙想で湯につかる。

「三代目。ずばり、わかいもんのあつまりが悪くてお悩みでしょう?」

三代目は唐突の穿ちに割目し湯もみ老師を睨んだ。

にやりと口をゆがめた、湯もみ老師は言った。

「チンピラでっせ。チンピラ」。

「チンピラこそ、ごくどう者の故郷でっせ。素人からいきなり極道もんになる者はおりやせん。旦那。まずは素人をだましてチンピラにしましょう。そしてそのチンピラのなかからいくばくの極道もんが出ればそれでよし。どうです、旦那」

三代目は再び目を閉じ黙想した。

「それで、ちんぴらどまりの元素人さんたちはどうする?」

「そんなこたー、しっちゃこったないですぜ、旦那。そもそも好きでチンピラになった輩は素人さんでもかたぎさんでもおまひん。野たれ死んだらよろしいがな。」

「それで、おまえはなにが言いたい」と問う三代目。

「いえね、旦那。入れ札名簿の筆頭にしておくれやす。今度の入れ札の。
拙者、背中にこそ錦絵を入れてはおりませんが、こころには立派な上り竜が彫ってあるんでっせ。三代目!」

画家 でなれず 理工 でなれず もとい、

馬鹿でなれず、利口でなれずの、ちんぴら一万人計画がこうして始まった。



続く、かな? 夢の続き。


以上はあくまでも夢で見た話です。 夢というものはいつもそういうもので、意味がさっぱりわからない。ただ、見たままを書いてみますた。

さらに夢を思い出して書いてほしいという御仁はポチッとよろしく。


*1;ちっとまちがいた。仁義はヒロシマの物語だね。神戸じゃないや。