いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

朝の月、満員電車、富士山

2013年01月30日 20時11分39秒 | 東京・横浜

朝、月が輝いている時、筑波山麓を発ち、常磐線に乗って、東京に向かう。
月は西へ東へ流れることもなく、止まっておいらを見送ってくれた。
非定常業務の一日のはじまりだ。

常磐線はそうでもないのだが、山手線の込み具合はすごい。寿司詰め満員電車だ。富山・ますのすしの気持ちがよくわかる。おいらは、がきんちょの頃、「サラリーマン」だけにはなりたくないと夢想していた。別に、「サラリーマン」の内実を詳しく知っていたのではないのに。特に、満員電車で通勤するような生活だけは嫌だった。でも、なったよ、「サラリーマン」。罰ゲームとしてのおいらのずんせい。今朝のおいらは、寿司詰め満員電車で、身動きできず、どこにも捉まることができない。でも、周囲の人と押し合いへしあいしているので、むしろ安定である。ただただ人を伝播する力、電車がつくる慣性力に身をゆだねていればいいのだ。毎日、「サラリーマン」は通勤において、処世を学んでいるのだ。
夢の電車は、東へ、西へ!

寿司詰め満員電車から、お互い乗客は身を触れ合わない程度に混んだ電車へ乗り換える。

窓から、富士山が見えた。

この日、からすには縁がなかった。