今日は憲法記念日ですが、現憲法によって交戦権を否定された今の日本のような国家は、国家と呼ぶに値しません。それを回復するための憲法改正でなくてはなりません。自衛隊を明記することは、あくまでも小手先でしかなく、何の解決にもなりません。
戦争という例外状況において、自国民に戦闘行為を命じる権利を持つのが、本当の意味での国家なのです。政治的なものの定義がそうであるように、国家の本質は友と敵とを決断することでもあるからです。
戦後の日本というのは、現憲法に拘束されて、敵と目される国家から、自国の政治的自由と独立を守る能力を失ってしまいました。占領政策によって放棄させられてしまったからです。
だからこそ、目前に迫っている台湾有事においても、自ら行動を起こすことができないのです。安全保障の大部分をアメリカに依存してきたために、友・敵の決断はアメリカの手に委ねられているのです。これでは自衛隊があまりにも可哀想です。
いくらアメリカであっても、自国の利益を最優先することは明らかであり、カール・シュミットにいわせれば、国家としての根本を忘れてしまった日本のような国は、この世から消滅するしかないのです。
私たちが目指すべき憲法改正とは、国家主権を取り戻すことです。それが間に合わないのであれば、国家緊急権を発動して、超法規的な処置を講じるしかありません。危機を乗り切るにはそれしかないわけですから、私たちはその覚悟を持たなければならないのです。