プーチン大統領は何を考えているか分からないと言われていたが、今になってみると、その通りであった。安倍首相は北方領土の交渉で譲歩すべきではない。かって日本人のなかにもロシア派やソビエト派はいた。欧米に対抗するために、それを切り札にしようとした。伊藤博文はそれゆえに、日英同盟に反対したし、松岡洋介は日独伊三国同盟に、ソ連を加えようと画策したが、いずれも失敗に終わった▼安倍首相も同じ轍を踏みような気がしてならない。プーチン大統領は、今になって領土の返還は応じないとみられており、そうなれば日本はロシアに利用されるだけである。KGBに属していたプーチンは、一筋縄ではいかないのである。さらに、プーチンを支持するロシアの勢力は、国益を最優先にしている。日本の要求には簡単には応じられないはずだ▼安倍首相はここで焦ってはならない。交渉の決裂も覚悟すべきだろう。ロシアとの関係が悪化しようとも、ここは我慢するしかない。安倍首相がロシアとの関係改善のぶち上げたことは、あくまでも希望的観測でしかなかった。相手は相手はしたたかな怪物なのである。これまでの経過にこだわらず、日本は外交戦略を見直すべきだろう。誰が敵か味方か見当がつかないのが国際情勢である。日本がどう進むべきかは試行錯誤を重ねるしかないのである。
←応援のクリックをお願いいたします。