「わたしなりの枕草子」#294 2012-01-23 07:33:27 | 読書 【本文】 二百五十三段 人の顔に 人の顔に、取り分きてよしと見ゆる所は、たびごとに見れども、あなをかし、めづらし、とこそおぼゆれ。絵など、あまた度(たび)見れば、目も立たずかし。近う立てたる屏風の絵などは、いとめでたけれども、見も入れられず。 人のかたちはをかしうこそあれ。にくげなる調度(でうど)の中にも、一つよき所のまもらるるよ。みにくきもさこそはあらめと思ふこそわびしけれ。 【読書ノート】 自虐ですか……。清少納言はやっぱり不美人だったのかなあ。まもらる=目を引かれる。