つれづれなるままに

日々の思いついたことやエッセイを綴る

国歌の起立斉唱命令、最高裁が合憲

2011年06月03日 | 社会
                     「国歌君が代発祥地」(本牧山妙香寺境内)

(読売新聞から)
東京都立高校の卒業式で、国歌の起立斉唱の職務命令に従わず、定年後の再雇用選考で不合格とされた元都立高教員が、命令は思想・良心の自由を保障した憲法に反するとして、都に損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決が、最高裁であった。
須藤正彦裁判長は、起立斉唱命令について「個人の思想・良心の自由を間接的に制約する可能性はあるが、特定の思想を強制するものではなく、合理性、必要性も認められる」として初の合憲判断を示し、上告を棄却した。4人の裁判官全員一致の結論。

起立斉唱命令を巡っては、ほかに全国で元教職員ら延べ約960人が31件の裁判を係争中だが、最高裁が命令の正当性を認めたことで、「憲法論争」は決着した。

起立斉唱は、国旗・国歌に「敬意を表明する要素を含む」とし、個人の歴史観に反するとして敬意を表したくない人には「間接的な制約になる」と指摘。
制約の度合いと命令の目的や内容などを比較し、命令に必要性や合理性が認められれば「制約は許容される」との判断基準を示した。
その上で、卒業式など教育上の重要な節目の行事では秩序の確保や円滑な進行が求められること、「全体の奉仕者」である公立学校の教職員は職務命令に従う立場であることなどを踏まえ、命令には必要性や合理性があると結論付けた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする