ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.1.30 「ため込む」から「断捨離」へ

2011-01-30 16:07:27 | 日記
 夫から「あなたと正反対だね。」と、新聞社が読者サービス用に配っている小冊子を見せられた。「断捨離」とあった。モノを捨てれば生き方が変わる、というもの。

 ヨガの修行の「断行」、「捨行」、「離行」から来ているそうだ。
「断」は断行(だんぎょう)・・・家の中にいらない物は入れない
「捨」は捨行(しゃぎょう)・・・いらない物は捨てる
「離」は離行(りぎょう)・・・いらない物が無くなると煩わしさから開放される
 つまり「使わないものは捨てる」ということだ。

 確かに、写真で紹介されていた筆者のお宅は、まるでホテルの一室のように生活感が乏しいと感じるほどモノがなかった。そう、よくホテルに泊まりたくなるのは、モノがないすっきりした感じを、実は体が欲しているのかもしれない。
 なんといっても息子が生まれて以来、我が家のモノは増える一方である。息子の着られなくなった衣類は、幸いにも喜んでもらってくださる方がいるので、有り難く送らせて頂いているが、そんな程度では事態は全く解消しない。

 それにしても情けないくらいモノが捨てられない。これもまた貧乏症なのだが、いろいろなモノを大切にしてしまい込みすぎる。なんでもそうだ。衣類も本もすべて・・・。もう着ないかな・・・と思っても、でも体型は変わっていないからまだ十分着られるし、となってしまう。それに加えて買い物は好きなのだからたまらない。
 再発して以来、(いつまで着られるかもわからないから、もう新しい洋服を買うのは止めよう。)と思ったのに、いざ体調が落ち着いてきたら、(そうはいっても働いているのにいつも同じ服を着ているわけにもいかないし、年をとって病気をして、ますますみすぼらしく見えるのでは良くないし、気持ちが前向きになるなら・・・)と、ああだこうだともっともらしい理由をつけてまた買い物再開である。
 もちろん夫は私の買い物好きを知っているし、そして夫も着道楽なので決して「買うな。」とは言わないけれど、「買ったら捨てろ。」とは言う。もっともだ。確かに夫は惜しげもなく捨てている(体型が変わってきているのも影響しているかもしれないが・・・)。
 当然、私のクローゼットからはモノがあふれる。かつてウオーキングクローゼットのある家に憧れていたけれど、寝室と普段使用しない和室は、文字通りウオーキングクローゼット状態と化している。
 夫は、私はウオーキングクローゼットの中で生活しているのだから、夢は叶ったんじゃないの、と憎まれ口をたたく。
 本もそう。図書館で借りればよいのに、どうも自分のものにしたがる。2度、3度読み直す本なんてそうそうあるものではないのに。そして本は捨ててはいけない、本は大事にしなければ、という貧乏症が骨の髄までしみ込んでいる。

 ため込むのは気持ちも同じ。
 何にせよ、とりあえず正面からまともに受け止めて我慢する、そしてあと後までうじうじと考える。夫からは執念深い、とも言われる。確かにその時は何でもないかのごとくニコニコと受け流しつつ、気持ちの中では言われたことを決して忘れない。だから私には何を言っても大丈夫、と思っている人が結構多いようなのだが、そうでもないのだ。実に嫌な性格である。
 もちろん息子を授かって以降は、あまりにもいろいろなことがあって、そう何もかも心の中に溜めておくこともできず、かつてより大分緩和したとは思うのだけれど。それでも病気になってからはまた過敏に反応してしまう部分がある。

 うまく受け流せるときは気持ちにゆとりがあって精神状態がいいとき。そうでないときはひたすらため込む。自分の精神のバロメーターとしてため込まない生活を目指したいと思う。気持ちの上でもモノについても。
 そうすればもっとうまく病をかわすこと、病と共存することが出来るようになるかもしれない。

 ひとまず息子の受験が終わったら、先ずは抜本的にモノを捨てることから始めようか、と思っている。

 今日は息子の誕生日。15歳になった。実際の出生時間は夜9時少し前だったけれど。
 これまでずっと続けている息子の誕生日の家族写真撮影。ちょっとだけお洒落をして近くの写真屋さんに出かけて、家族3人(時には、義母や両親が参加することもあるが)の写真を残すのは我が家の大事な年中行事である。この先いつまで付き合ってもらえるものやら・・・ではあるが、ここまで来たら続けられる限り生きている限り、続けていきたいと思う。
 今日も、息子の生後100日からお世話になっているカメラマンさんと「もう1年経ったのですね。」と言いながら、髪の毛をツンツンにしてもらってちょっと不良っぽい一人写真を撮ってもらった。「ジュノンボーイみたい!」とおだてられ、まんざらでもない様子だった。

 帰りは息子のリクエストで、誕生パーティかたがたシーフードを満喫してデザートまでお代わりして帰宅した。

 入試日まであと10日。いよいよカウントダウンなのだけれど、相変わらずの余裕綽々、大物なのか鈍感なのか・・・。 ゲームをひとしきりやった後、今、ようやく隣室で過去問に向き合っている。
コメント (3)
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