作品賞はじめ4つのアカデミー賞を受賞したと聞き、早速観てきた。じんわり心が温まり、暖かい涙が流れた。とてもいい作品だった。
英国エリザベス女王のお父様ジョージ6世の実話だ。吃音に悩み、当時は植民地であったオーストラリアのスピーチ矯正の専門家ローグに助けられながら、それを克服するまでのお話。恥ずかしながら、私はジョージ6世のお兄さんのシンプソン夫人との“王冠を捨てた恋”のエピソードも知らなかったし、ジョージ6世に吃音があったことも全く知らなかった。
そして、幼い頃に左利きを強制的に右利きに矯正された子どもに吃音が多い、ということも初めて知った。さらにジョージ6世は、X脚までも鉄の器具で激痛に耐えつつ矯正されたというのだから、本当にストレスフルな子ども時代を送ったのだろう。何か粗相があれば、乳母に食事も与えられなかったそうだ。子どもは4,5歳までは普通に話すことが出来る。最初から吃音の子どもなどいないのだ、という。
そういえば、息子も小さい頃はよく左手を使いたがった。やんわりと直しているうちにいつのまにか右利きになったけれど、それほどストレスを与えることだったとは・・・と反省した。保育園に通っていた頃、左手と右手で鏡に映ったような対称の字らしきものをすらすらと書いていたのだけれど(例えばbとdのように。)、いつの間にか右利きになるとそんな芸当はできなくなっていた。不思議だ。
パンフレットにもあったけれど、ラストシーン、ナチスドイツとの開戦直前の世紀のスピーチでも、まだ吃音が全面的に克服されていない、というところがとても現実味にあふれていた。実際の第二次世界大戦開戦時のスピーチでもそうだったようだ。
もちろんユーモアたっぷりで「全部すらすら喋ってしまったら自分だとわからなくなるからね。」と王は言っていたけれど。本番のスピーチの間中、ずっとそばに張り付き、王を鼓舞し続け、生涯の友となったローグとのやりとりが胸を打った。
障害者の家族の方が、「こういうお話のラストは、頑張って克服しました、それでおしまいということが多く、それが現実離れしているのだが、今回の話はそうでなかったところが良かった。なぜなら、障害者はずっとそうして障害と向き合って、障害ともに生きていくのが現実だから。」と、試写会で監督に涙を流しながら話されたという。そう、障害も病気も抱えながら、それでも死ぬまで生きていくのが、人生なのだと思う。
何より明るく夫を支え続ける奥方(のち102歳で亡くなったエリザベス皇太后)の存在が大きいし、王室だろうが、なんだろうが、いい仕事をしようと思ったら、やはり何があっても味方でいてくれる確固たる家族の存在が、やはり何より大切だろう。「良い仕事をするには家族との良い関係が必須」というのが私の持論だ。心の拠り所がないまま、外に出れば7人の敵、ではとてももたない。
ハリーポッターシリーズで出ていた役者さんが結構数多く顔を出していたけれど、違和感なく役柄にひきこまれ、あっという間の2時間だった。
いつもはがらがらの映画館も、アカデミー賞複数受賞作品のせいか、ほぼ満席。両隣が埋まっていること等、これまで殆どないので驚いたが、いい映画を見た後の心地よい高揚と疲れが残った。
今日は雲ひとつない青空だったけれど、やはりまだ厚手のコートが手放せないお天気。午後には久しぶりにホットピラティスに参加して、たっぷり汗を流し、リフレッシュした。
英国エリザベス女王のお父様ジョージ6世の実話だ。吃音に悩み、当時は植民地であったオーストラリアのスピーチ矯正の専門家ローグに助けられながら、それを克服するまでのお話。恥ずかしながら、私はジョージ6世のお兄さんのシンプソン夫人との“王冠を捨てた恋”のエピソードも知らなかったし、ジョージ6世に吃音があったことも全く知らなかった。
そして、幼い頃に左利きを強制的に右利きに矯正された子どもに吃音が多い、ということも初めて知った。さらにジョージ6世は、X脚までも鉄の器具で激痛に耐えつつ矯正されたというのだから、本当にストレスフルな子ども時代を送ったのだろう。何か粗相があれば、乳母に食事も与えられなかったそうだ。子どもは4,5歳までは普通に話すことが出来る。最初から吃音の子どもなどいないのだ、という。
そういえば、息子も小さい頃はよく左手を使いたがった。やんわりと直しているうちにいつのまにか右利きになったけれど、それほどストレスを与えることだったとは・・・と反省した。保育園に通っていた頃、左手と右手で鏡に映ったような対称の字らしきものをすらすらと書いていたのだけれど(例えばbとdのように。)、いつの間にか右利きになるとそんな芸当はできなくなっていた。不思議だ。
パンフレットにもあったけれど、ラストシーン、ナチスドイツとの開戦直前の世紀のスピーチでも、まだ吃音が全面的に克服されていない、というところがとても現実味にあふれていた。実際の第二次世界大戦開戦時のスピーチでもそうだったようだ。
もちろんユーモアたっぷりで「全部すらすら喋ってしまったら自分だとわからなくなるからね。」と王は言っていたけれど。本番のスピーチの間中、ずっとそばに張り付き、王を鼓舞し続け、生涯の友となったローグとのやりとりが胸を打った。
障害者の家族の方が、「こういうお話のラストは、頑張って克服しました、それでおしまいということが多く、それが現実離れしているのだが、今回の話はそうでなかったところが良かった。なぜなら、障害者はずっとそうして障害と向き合って、障害ともに生きていくのが現実だから。」と、試写会で監督に涙を流しながら話されたという。そう、障害も病気も抱えながら、それでも死ぬまで生きていくのが、人生なのだと思う。
何より明るく夫を支え続ける奥方(のち102歳で亡くなったエリザベス皇太后)の存在が大きいし、王室だろうが、なんだろうが、いい仕事をしようと思ったら、やはり何があっても味方でいてくれる確固たる家族の存在が、やはり何より大切だろう。「良い仕事をするには家族との良い関係が必須」というのが私の持論だ。心の拠り所がないまま、外に出れば7人の敵、ではとてももたない。
ハリーポッターシリーズで出ていた役者さんが結構数多く顔を出していたけれど、違和感なく役柄にひきこまれ、あっという間の2時間だった。
いつもはがらがらの映画館も、アカデミー賞複数受賞作品のせいか、ほぼ満席。両隣が埋まっていること等、これまで殆どないので驚いたが、いい映画を見た後の心地よい高揚と疲れが残った。
今日は雲ひとつない青空だったけれど、やはりまだ厚手のコートが手放せないお天気。午後には久しぶりにホットピラティスに参加して、たっぷり汗を流し、リフレッシュした。