ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.3.13 悼みの中で

2011-03-13 21:59:45 | 日記
 今週末が息子の卒業式なので、今日は3人そろって朝1番に美容院の予約をしていた。が、昨日キャンセルしたマッサージと同系列の隣接店であり「昨日は水が濁ったり、停電もあったため、予定通り行っても大丈夫かどうか朝確認した方がよい」とマッサージ店の担当者の方からメールを頂いていたので、朝、電話したところ、通常通り営業します、ということで出かけた。

 一昨日帰宅後、昨日は一歩も外に出なかったので、本当に2日ぶりに外に出た。

 電車も通常運転。ビルではエレベーターも正常通り動いていたが、閉店は節電のためにいつもより早めの6時ということだった。
 美容院では、地震後に、1時間ほど避難した後、パーマやカラーの途中のお客さんだけこなして、閉店したとのことだった。鏡も倒れそうになるほどひどい揺れで冗談でなく死ぬかと思ったとのことだった。向かいに熱帯魚のお店があるのだが、水槽の水があふれて床が水浸しになり、それは怖かったそうだ。
 私は一昨日からずっと寝不足に加えて、今回の地震災害のニュースを見て、精神的なストレスが大きかったようで、昨日から胸の傷口付近の痛みが出て、今朝は頭痛で目覚めたほどだった。が、ロキソニンを飲んで出かけ、ヘッドスパをしてもらい大分楽になった。

 昼食をとったレストラン街も昨日は営業できなかったそうだ。活魚を入れていた水槽が倒れて水浸しになり、後片付け等大変だったという。
 区内に住む友人と連絡をとったときも、水槽の水が七割がたこぼれていて家の中が水浸しだった、と聞いた。我が家では花瓶はいくつもあったが、倒れて水がこぼれていることはなかったのだが。
 美容師さんの話では、今回の地震は南北の横揺れが大きかったそうだ。一般家屋は南向きが多いので家具は東西に向いていることが多く、倒れるほどの揺れにならなかったようだ。それに比べて百貨店やスーパー、コンビニなどの店舗は、南向きで東西にラックが設置されているというわけではないので、揺れ方向の棚等に被害が大きかったという。なるほど、と思った。

 帰宅する前にスーパーに寄ると、水やカップめん等のラックが空っぽ。特に買い込むつもりはなかったのだが、空になったラックを見て焦燥感に駆られてしまう。情けなくもあおられた感じ。昨日1日家にじっとしていたらいけなかったのか・・・と出遅れた感を持ってしまったが、果たしてこんなことをして、いったいどうなのだろう、と考え込んでしまった。
 それでもなんとか最低限の水とお餅やパン等を手に入れて帰宅した。アウトレットモールも、昨日今日と全面休業で驚いた。普段は年に1回休業があるだけなのに。
 
 これまでわからなかった被害がどんどん明らかになっている。安否確認ができない方は数万単位になるという。住民の半分以上の方の安否がわからない町の状況等、新聞の記事を読みながら、そしてテレビの新しい画像を見ながら、いったいどれほどたくさんの方たちがどれほど怖い思いをしたのだろう、と何度も涙ぐんでしまう。

 そして、自分が、今やまぎれもない災害弱者である、ということを改めて思う。
「もし、こんなことが起こっても、私は走って逃げることはとてもできないから2人で逃げてね。」と息子に言ったら、「その時はお父さんと僕が担いで逃げる。」と言うけれど、そんなことをしていたら3人とも全滅になってしまうではないか。
 そして運よく助かったとしても、その後、病院でスムーズに治療を受けられるとも限らない。その時はその時までだ、と思わざるを得ない。

 電車で行けばわずか2時間ほどのところで、こんな大変な事態になっているというのに、私たちはふつうの生活を続けていることに、心の痛みを感じざるを得ない。
 それでも、有無を言わさず命を奪われた方たちに恥じないように、明日も上を向いてきちんと生きていかなければならない、と悼みつつ思う。
コメント
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