昨日は、出かける際の唯一の頼みの綱である○○線が計画停電の影響で夕方4時半発が最終ということだったので、やむを得ず休暇をとって、病院近くのホテルに移動する予定だった。が、夕方になって通常通り運行することがわかり、定時まで仕事をして飛び出した。
普段は、自宅最寄駅から病院の最寄駅まで、私鉄とJRを乗り継いで正味1時間弱なのだが、今回は都心に出て、私鉄と地下鉄を4線乗り継いでの大移動。どの線も各駅停車等の運行のみ。エレベーターもエスカレーターも停止しており、延々と階段を上り下りした。また、途中のターミナル駅では機動隊がロープを張っての乗車制限等もあり、結局、病院最寄駅に到着したのは8時を大きく回ってしまった。ホテルにチェックインしたのは8時半近く。節電のためレストランでは既に食事の提供が終了しており、ロビーも真っ暗だった。9時までならルームサービスが可能ということだったが、買い物方々外に出て、なんとか夕食をとった。消耗した。
部屋に戻り、片付けをしてようやく入浴すると、今度は静岡県震源の震度6の地震。緊急地震速報もこう毎回だとだんだん麻痺してしまうのが怖い。13階の部屋だったのでお風呂の水が大揺れに揺れてどのタイミングで飛び出していいか判断できず、じっとうずくまっているしかなかった。長かった。
今朝、自宅にモーニングコールをして、昨日は停電がなかったことを確認。隣の市にある実家では2時間ほど夜の停電があったそうだ。いつもより30分早く病院に到着できた。
予約時間はもっと遅い時間だったが、30分ほどして中待合に入れ、その後15分ほど待って診察室に入った。
先週は地震の影響で寝不足が祟ったせいか頭痛がひどく、ロキソニンのお世話にはなったが、投与翌日の朝の早朝覚醒と火照り、おなかの気持ち悪さはあったものの、ナウゼリンを飲むほどではなかったことをご報告した。
気になる腫瘍マーカーの上昇。12月に底値が出てから1月から3か月続いて1割ずつ毎月上昇している。しかし、先生がおっしゃるには、何かが起こっているのは間違いないだろうが、上昇するスピードも大事。月に1割ずつの上昇というのはなかなか見ないケース。上がるときは5割アップや倍になるケースが多いから、たとえ正常範囲を超えても今の検査のペースは変えなくてよい。慌てて意識しないでよい。症状が出たら問題だが、とのこと。ほっとした。気にしすぎないようにこのまま続けていきたい。次週は休薬週で、再来週は白血球のチェックのみでレントゲンもなし、という予約が入った。
先生も昨日まではJRが運休だったため、隣にある私鉄の駅から徒歩で通われたという。今日はJRが動いてよかったですね、とお互いに言い合う。帰りもまた3時間以上かかって帰るのでは、とびくびくしていたのだ。
化学療法室に移動、がん認定看護師のKさんはご実家が確か東北だと伺っていたので「いかがですか。」と言うと、「連絡はとれたけれど、大変です。」とのこと。言葉がない。今日は針刺がそれほど痛まず、ほっとした。とにかく被災地の患者さんたちはこうした治療さえ叶わないのだ、と思うと涙がにじんできてしまう。
何はともあれ、こうして治療をして頂けるだけでも感謝しなければ、と思う。
薬が届くまで小一時間待ったが、今日はいつになく早い時間の10時過ぎからスタート。6本のフルコースだったが、これなら帰りにランチタイムに間に合うのでは、と期待する。午後になってまた地震があり、点滴が一時ストップしたりしたが、それでも2時過ぎには終了。針を抜いて会計を済ませ、病院を出た。今日の病院滞在時間は6時間。
ランチタイムで温かい食事をして、JR駅へ。今日は5割の運転ということで20分から25分に1本のペースで各駅停車のみ。それでも昨夜のことを考えれば本当にありがたかった。
乗換駅のコンコースでは停電のためにすべてのお店がクローズだった。唯一まだ営業していたスーパーでもパンやお米は完売だった。ラックががらがらなのが今の状況を物語っているようで恐ろしい。
自宅最寄駅に到着して、駅前のスーパーに寄り、何とかパンだけ買うことができた。明るいうちに帰宅できてよかった。予定では3時半から7時の停電も始まっていないようだった。
今日は2冊読んだ。
1冊目は酒井順子さんの「都と京」(新潮文庫)。
酒井さんワールドが全開。裏表紙には「狭い土地で千年続く歴史から生まれた『しきたり』と共存する『京都』、新しいものをどんどん取り入れて新陳代謝を繰り返す『東京』。日本のふたつの「みやこ」と、そこに生きる人間のキャラはどうしてこんなに違うのか?東女が19の観点から鋭く考察した比較文化エッセイ」とあったが、それは面白くテンポよく読んだ。特に「大学」「サービス」「敬語」等が印象に残った。解説の佐藤優さんのおっしゃることも「そうだなぁ・・・」と共感した。
2冊目は小澤征良さんの「しずかの朝」(新潮文庫)。
帯には「25歳、恋人なし、仕事なし。迷えるしずかを救ったのは-疲れた心を癒してくれる優しい物語」とある。中でも「・・・ドアを開けると、見たことのない道が続いていた。最初、それは私の人生とは関係のない、違うもののように見えた。けれど、美味しいものを美味しいと思うように、気持ちのいい音楽を聴いて身体が自然に揺れるように、時が経つにつれ、その道をゆくことはとても正しいことに思えてきた。」の部分にとても心動かされた。
また、解説の瀧井朝世さんが登場人物の言葉である「朝ごはんは私が一番好きな食事なの。朝はなにもかもが新しく生まれ変わる時間ですからね。」の言葉を引用して「私たちはたくさんの朝を迎えている。それは、これまでのたくさんの朝の上に、また新しい朝を重ねていくという感覚。この言葉は、朝を、つまりは日々を着実に重ねていくことの尊さを感じさせてくれる。それが、この物語の最大の魅力だ。」と書いておられることに共感する。
そう、日々を大切に重ねていくこと。被災地の方々を思うと、それさえ叶わなくなった方たちが沢山いらっしゃる。だからこそそのとおりなのだ、と改めて思う。
普段は、自宅最寄駅から病院の最寄駅まで、私鉄とJRを乗り継いで正味1時間弱なのだが、今回は都心に出て、私鉄と地下鉄を4線乗り継いでの大移動。どの線も各駅停車等の運行のみ。エレベーターもエスカレーターも停止しており、延々と階段を上り下りした。また、途中のターミナル駅では機動隊がロープを張っての乗車制限等もあり、結局、病院最寄駅に到着したのは8時を大きく回ってしまった。ホテルにチェックインしたのは8時半近く。節電のためレストランでは既に食事の提供が終了しており、ロビーも真っ暗だった。9時までならルームサービスが可能ということだったが、買い物方々外に出て、なんとか夕食をとった。消耗した。
部屋に戻り、片付けをしてようやく入浴すると、今度は静岡県震源の震度6の地震。緊急地震速報もこう毎回だとだんだん麻痺してしまうのが怖い。13階の部屋だったのでお風呂の水が大揺れに揺れてどのタイミングで飛び出していいか判断できず、じっとうずくまっているしかなかった。長かった。
今朝、自宅にモーニングコールをして、昨日は停電がなかったことを確認。隣の市にある実家では2時間ほど夜の停電があったそうだ。いつもより30分早く病院に到着できた。
予約時間はもっと遅い時間だったが、30分ほどして中待合に入れ、その後15分ほど待って診察室に入った。
先週は地震の影響で寝不足が祟ったせいか頭痛がひどく、ロキソニンのお世話にはなったが、投与翌日の朝の早朝覚醒と火照り、おなかの気持ち悪さはあったものの、ナウゼリンを飲むほどではなかったことをご報告した。
気になる腫瘍マーカーの上昇。12月に底値が出てから1月から3か月続いて1割ずつ毎月上昇している。しかし、先生がおっしゃるには、何かが起こっているのは間違いないだろうが、上昇するスピードも大事。月に1割ずつの上昇というのはなかなか見ないケース。上がるときは5割アップや倍になるケースが多いから、たとえ正常範囲を超えても今の検査のペースは変えなくてよい。慌てて意識しないでよい。症状が出たら問題だが、とのこと。ほっとした。気にしすぎないようにこのまま続けていきたい。次週は休薬週で、再来週は白血球のチェックのみでレントゲンもなし、という予約が入った。
先生も昨日まではJRが運休だったため、隣にある私鉄の駅から徒歩で通われたという。今日はJRが動いてよかったですね、とお互いに言い合う。帰りもまた3時間以上かかって帰るのでは、とびくびくしていたのだ。
化学療法室に移動、がん認定看護師のKさんはご実家が確か東北だと伺っていたので「いかがですか。」と言うと、「連絡はとれたけれど、大変です。」とのこと。言葉がない。今日は針刺がそれほど痛まず、ほっとした。とにかく被災地の患者さんたちはこうした治療さえ叶わないのだ、と思うと涙がにじんできてしまう。
何はともあれ、こうして治療をして頂けるだけでも感謝しなければ、と思う。
薬が届くまで小一時間待ったが、今日はいつになく早い時間の10時過ぎからスタート。6本のフルコースだったが、これなら帰りにランチタイムに間に合うのでは、と期待する。午後になってまた地震があり、点滴が一時ストップしたりしたが、それでも2時過ぎには終了。針を抜いて会計を済ませ、病院を出た。今日の病院滞在時間は6時間。
ランチタイムで温かい食事をして、JR駅へ。今日は5割の運転ということで20分から25分に1本のペースで各駅停車のみ。それでも昨夜のことを考えれば本当にありがたかった。
乗換駅のコンコースでは停電のためにすべてのお店がクローズだった。唯一まだ営業していたスーパーでもパンやお米は完売だった。ラックががらがらなのが今の状況を物語っているようで恐ろしい。
自宅最寄駅に到着して、駅前のスーパーに寄り、何とかパンだけ買うことができた。明るいうちに帰宅できてよかった。予定では3時半から7時の停電も始まっていないようだった。
今日は2冊読んだ。
1冊目は酒井順子さんの「都と京」(新潮文庫)。
酒井さんワールドが全開。裏表紙には「狭い土地で千年続く歴史から生まれた『しきたり』と共存する『京都』、新しいものをどんどん取り入れて新陳代謝を繰り返す『東京』。日本のふたつの「みやこ」と、そこに生きる人間のキャラはどうしてこんなに違うのか?東女が19の観点から鋭く考察した比較文化エッセイ」とあったが、それは面白くテンポよく読んだ。特に「大学」「サービス」「敬語」等が印象に残った。解説の佐藤優さんのおっしゃることも「そうだなぁ・・・」と共感した。
2冊目は小澤征良さんの「しずかの朝」(新潮文庫)。
帯には「25歳、恋人なし、仕事なし。迷えるしずかを救ったのは-疲れた心を癒してくれる優しい物語」とある。中でも「・・・ドアを開けると、見たことのない道が続いていた。最初、それは私の人生とは関係のない、違うもののように見えた。けれど、美味しいものを美味しいと思うように、気持ちのいい音楽を聴いて身体が自然に揺れるように、時が経つにつれ、その道をゆくことはとても正しいことに思えてきた。」の部分にとても心動かされた。
また、解説の瀧井朝世さんが登場人物の言葉である「朝ごはんは私が一番好きな食事なの。朝はなにもかもが新しく生まれ変わる時間ですからね。」の言葉を引用して「私たちはたくさんの朝を迎えている。それは、これまでのたくさんの朝の上に、また新しい朝を重ねていくという感覚。この言葉は、朝を、つまりは日々を着実に重ねていくことの尊さを感じさせてくれる。それが、この物語の最大の魅力だ。」と書いておられることに共感する。
そう、日々を大切に重ねていくこと。被災地の方々を思うと、それさえ叶わなくなった方たちが沢山いらっしゃる。だからこそそのとおりなのだ、と改めて思う。