今日は勤務する大学の卒業式・学位記授与式の予定日だった。式を執り行う予定だった会場は、既に被災地からの避難所となることに決まっている。
式は中止になり、今日から事務室の窓口で学位記をお渡しすることになった。
晴れがましい式典もなく、学長や研究科長から直接頂くことすら叶わず、事務室で私から手渡されても嬉しくないだろうな・・・、と思いつつ、「おめでとうございます」という気持ちだけはありったけ込めてお渡ししている。
この3連休。私はしっかり休ませて頂いたけれど、後期入試の判定や合格発表等で出勤した教職員は数多い。節電でエレベーターは当然休止。廊下は真っ暗、事務室も暗いし、空調も切っているので寒さは身に沁みる。昨日は春分の日にもかかわらず、朝から冷たい雨が降り続いた。
今日も朝から雨。事務室が寒いのは重々わかっていることなので、しっかり冬の厚着をし、膝かけをし、肩からもストールをかけてしのいでいる。
寒いと胸の痛みと息苦しさが増すように思う。痛む時はすぐに薬に頼らずに深呼吸をして気持ちを落ち着けるように努めているが、”心の痛み”という気分的なものも多分に影響しているのかもしれない。休んではいても常に小骨が喉にひっかかったような感じがあり、疲れが取れない。眠りもずっと浅い感じが続いている。テレビの映像を見ているだけの私でこうなのだから、阪神大震災を経験された方たちが当時の記憶が蘇ってとても辛い、というのを聞いて、さもありなんと思う。
大学の生協食堂でも今日から1日1品の提供に限っているようだ。私はお弁当を持参したのだけれど、当分の間は、いったいいつまで続くのだろう。
福島県の原子力発電所だけでなく、同県や茨城県の大規模火力発電所も現時点での復旧の見通しが立たないほどの被害だという。今夏、今冬だけでなく来夏も綱渡りが続きそうだ、ということだ。
卒業式だけでなく入学式を中止する大学も出てきている。私の勤務する大学ではまだ中止決定ではないが、早晩明らかになるだろう。
息子の通う中学校・高校でも、新入生に対しては4月の入学式は実施の予定です、と連絡しているようだが、いつ状況が変わるかわからない。
昨朝、9日ぶりに80歳の祖母と16歳の孫の男子高校生が無事救出された、という明るいニュースが新聞の一面を飾った。ふと、自分の母と息子に重ね合わせてしまい、9日間をいったいどんなふうに過ごしたのだろうか・・・と言葉に詰まった。2人だったからこそ頑張れたのだろう、と思う。本当に人間という存在は、うんと儚いかと思うと、その生命力は計り知れないほど強い、と思う。が、高校生のお父様のコメント「私たちだけが喜ぶのは申し訳なくて・・・」にまた、胸が痛んだ。
嬉しいはずのニュースを喜べない。
気持ちを押し込めて、押し込めて・・・皆の気持ちが後ろ向きにならないことを、希望だけは決して捨てないことを心から望みたい。
こんな冷たい雨が降っているけれど、出勤時、沈丁花の芳しい香りが鼻をくすぐった。そしてまだまだ固いと思っていたコブシの花の蕾が大きく膨らんでいる。この10日以上の間、落ち着いて学内の木々や植物に目をとめることすらできなかった。あたりには確実に春の足音が近づいている。
心から希望の春を待ちたい、と思う。
式は中止になり、今日から事務室の窓口で学位記をお渡しすることになった。
晴れがましい式典もなく、学長や研究科長から直接頂くことすら叶わず、事務室で私から手渡されても嬉しくないだろうな・・・、と思いつつ、「おめでとうございます」という気持ちだけはありったけ込めてお渡ししている。
この3連休。私はしっかり休ませて頂いたけれど、後期入試の判定や合格発表等で出勤した教職員は数多い。節電でエレベーターは当然休止。廊下は真っ暗、事務室も暗いし、空調も切っているので寒さは身に沁みる。昨日は春分の日にもかかわらず、朝から冷たい雨が降り続いた。
今日も朝から雨。事務室が寒いのは重々わかっていることなので、しっかり冬の厚着をし、膝かけをし、肩からもストールをかけてしのいでいる。
寒いと胸の痛みと息苦しさが増すように思う。痛む時はすぐに薬に頼らずに深呼吸をして気持ちを落ち着けるように努めているが、”心の痛み”という気分的なものも多分に影響しているのかもしれない。休んではいても常に小骨が喉にひっかかったような感じがあり、疲れが取れない。眠りもずっと浅い感じが続いている。テレビの映像を見ているだけの私でこうなのだから、阪神大震災を経験された方たちが当時の記憶が蘇ってとても辛い、というのを聞いて、さもありなんと思う。
大学の生協食堂でも今日から1日1品の提供に限っているようだ。私はお弁当を持参したのだけれど、当分の間は、いったいいつまで続くのだろう。
福島県の原子力発電所だけでなく、同県や茨城県の大規模火力発電所も現時点での復旧の見通しが立たないほどの被害だという。今夏、今冬だけでなく来夏も綱渡りが続きそうだ、ということだ。
卒業式だけでなく入学式を中止する大学も出てきている。私の勤務する大学ではまだ中止決定ではないが、早晩明らかになるだろう。
息子の通う中学校・高校でも、新入生に対しては4月の入学式は実施の予定です、と連絡しているようだが、いつ状況が変わるかわからない。
昨朝、9日ぶりに80歳の祖母と16歳の孫の男子高校生が無事救出された、という明るいニュースが新聞の一面を飾った。ふと、自分の母と息子に重ね合わせてしまい、9日間をいったいどんなふうに過ごしたのだろうか・・・と言葉に詰まった。2人だったからこそ頑張れたのだろう、と思う。本当に人間という存在は、うんと儚いかと思うと、その生命力は計り知れないほど強い、と思う。が、高校生のお父様のコメント「私たちだけが喜ぶのは申し訳なくて・・・」にまた、胸が痛んだ。
嬉しいはずのニュースを喜べない。
気持ちを押し込めて、押し込めて・・・皆の気持ちが後ろ向きにならないことを、希望だけは決して捨てないことを心から望みたい。
こんな冷たい雨が降っているけれど、出勤時、沈丁花の芳しい香りが鼻をくすぐった。そしてまだまだ固いと思っていたコブシの花の蕾が大きく膨らんでいる。この10日以上の間、落ち着いて学内の木々や植物に目をとめることすらできなかった。あたりには確実に春の足音が近づいている。
心から希望の春を待ちたい、と思う。