日曜日。
寝坊をしていたら始まらない、と頑張って起きる。朝食を終えて、さぼっていた(というか出来なかった)掃除を済ませる。その後、昨日と同じ時間にスタートする全身スッキリヨガのクラスに参加した。他のスタジオと掛け持ちのHさんのクラス。随分混んでいるなぁと数えてみたら男性4名、女性14名いた。定員は17人の筈なのに、なんだかなぁである。強度2.5でちょっときついかと不安だったけれど、なんとか脱落しないで済んだ。素早くシャワーを済ませ、スーパーで夫と合流。お昼のお弁当をゲットして帰宅し、汚れ物を洗濯しながらお昼を摂る。
今日は、5年前からの恒例である某ホテルのお誕生日プランを予約してあった。コロナ禍のため、2か月有効期限延長になっていたが、今月末までなのでギリギリの予約だ。休薬週でもなく、体調次第ではキャンセルありのダメモトの予約。夫とともに久しぶりに都心までお出かけである。
5年前、夫と2人で利用して気に入ったプランだが、4年前、父が急逝し、すっかりしょげこんだ母を励ますつもりで初めて誘った。その母もすっかり味を占め、以降毎年利用している。
今回も乗る電車を指定し、ホテル最寄り駅まで1人で来てもらった。ホームで到着を待ち、無事合流してチェックインの時間にホテルへ。本来は45階のラウンジでゆっくりお茶を頂きながらチェックイン出来るのだけれど、このご時世、チェックイン、チェックアウトはフロントに限られている。メディカルチェックと体温測定を終え、部屋までの案内もなくて大丈夫です、とする。
部屋は昨年と同じ37階。入ってほどなくしてお願いしていたルームサービスが届く。例年はセットアップまでしてくださり、写真撮影のサービスもしてくださるのだけれど、今年はマスクと手袋をしたウエイターさんが言葉少なに足早にカートを置いていかれる感じ。
チョコレートで描いた「Happy Birthday」のホワイトチョコレートプレートと、いちごやラズベリー、ブルーベリーが沢山載った小さなホールケーキで、2か月以上遅れ母の87歳の誕生日兼直腸がん卒業記念のお祝いである。ろうそくは3本にしたけれど、これでも1度で吹き消せない。来年は1本かなぁ思う。
ケーキと、ポットにたっぷりのお茶で満ち足りたところで、スカイバーラウンジと夕食のレストランの予約を入れた。
母から国勢調査の記入やら何やら用事を頼まれ、それらの処理を終える。
窓の外は一時お天気が良くなり、夕焼けが望めそうかと期待したけれど、やはり不安定。一気に雲が厚くなって灰色の空に変わった。夕食前に高層階のラウンジへ行くと、窓側の席にして頂けた。こちらでも入り口で体温測定とアルコール消毒。
今回も宿泊プラン特典の“お誕生日のマンスリーカクテル”を頂いた。巨峰のフローズンシャンパンカクテルはとても飲みやすくフルーティ。母は今年も迷わずフレッシュマンゴージュースをチョイスしていた。窓の外に広がる夜景はとても美しいけれど、スカイツリーも東京タワーもライトアップしておらず、ちょっと寂しい。
そのままエレベーターを降りてレストランへ移動。このご時世全てのレストランが通常営業はしておらず、リクエストしたフレンチ・イタリアンは残念ながら休業中。洋食ならここだけ、と昨年と同じレストランになった。クローズの時間も大分早めのようだ。
今年もお魚・お肉のフルコースをお願いした。昨年はハラヴェンを中止後、パージェタとハーセプチン2剤併用治療に変わったばかりでお腹の調子が悪く、途中でお手洗いへ行き結局半分も頂けずじまいという残念な結果だった。ところが、今回は自分でもびっくりするほど食欲旺盛で、全て平らげて夫にびっくりされた。
メインの牛肉までパスせず頂くなんて、私としてはもう記憶にないくらいぶりのことだ。そして隣の小さな母も美味しい美味しいと言いつつ完食。私は、さすがにデザートまでは食べきれなかったけれど、母はそれも別腹だった模様。145cm、33kg、実はびっくりのちびっこ健啖家87歳である。
夫には申し訳ないけれど、今回も宿泊は母と私のみ。帰宅する夫をホテルのエントランスまで見送った。食事の間は雨が降っていたが、上がっていてほっとした。最寄り駅まではライナーで、駅からは雨が止んでおり、自転車で無事帰宅出来たとのこと。良かった。
さすがにまだ本調子とは言えない中、朝からフル回転でぐったり疲れた。部屋に戻って、洗い場のあるお風呂場で大きな浴槽にたっぷりお湯を張って早々に入浴。普段より2時間ほど早めに眠りに落ちた。
月曜日。
夜中に母が起きてごそごそしているので、どうしたのかと思ったらお腹を壊したとのこと。あれこれ話したそうだったけれど、見ればまだ3時過ぎ。これで喋ったらすっかり目が覚めてしまう・・・と勘弁してもらった。それでも結局そのまま眠れずじまい。
BSで朝の連続テレビ小説が見られればいいかしら、という時間にモーニングコールをセットしていたが、普段通りスマホの目覚ましが1時間前に鳴ってしまう。夫は無事に起きたようで「そろそろ出かけます」とLINEが入った。
外は久しぶりに秋晴れの青空。遠い山々の稜線も美しく、都庁舎がド~ンと目の前に鎮座している。
母は夜中にお腹を壊したのがショックだったのか、まあ食べ過ぎだったのだろうけれど、朝食はキャンセルでいいです、とかデパートに買い物には行きません、とかしょげまくっている。
私はひとまず浴槽足湯を済ませる。今回は昨夜と同じレストランかルームサービスでのみ朝食が頂けるとのこと。せっかくなのでルームサービスをお願いすることにした。
私はサラダブレックファストを、母には和定食で御粥にして頂く。30分ほどで届く。こちらもフルセッティングすると部屋に長く滞在することになるためか、簡単な説明だけして早々に出て行かれる。
2段になっていて飲み物やらスープやらもポットに入っているのでかなり重い。
それにしても、朝食は要りません等と言っていたのはどこのどなた?と思うほど、ちょっとずつ色々の綺麗な和食を目にして、しっかり完食している母である。要らないんじゃなかった?とからかうと、母曰く、デイサービスに行っているお友達も皆、娘さんたちにそう言われるそうな(お母さんは「要らない、もう一杯です」等と言いつつ結局全部残さず食べる。)。かの戦争を潜り抜けてきた昭和一桁世代、いずこも同じということか。
1時間ほどかけてゆっくり朝食を摂った後は、食休みの後お腹ごなしに一人で百貨店へ向かった。母は留守番をするというのでどうぞご自由に、と好きにしてもらった。こちらもマイペースで歩ける方が安心だ。
とはいえ、今回何かお祝いを買ってあげようと思っていたし、留守番ではつまらなかろうとまずはSサイズショップで母のブラウスとカーディガンを見繕って購入した。
その後、夫が欲しいといっているスラックスを下見。最後に久しぶりに贔屓のショップに行って、仲良しのKさんとお喋りしながら自分のワンピースをゲットした。
さすがに月曜の午前中ということで、百貨店のお客さんの数は少ない。ゆっくりのんびり物色出来て良かったが、僅か1時間半ほど歩き廻っただけですっかり草臥れてしまったので、早々に退散してホテルに戻った。
やはり情けないほど体力が落ちている。足が随分細くなったと母に驚かれたのだけれど・・・。多少あった筋肉がこそげ落ちてしまったのだと思う。
それにしてもいいお天気である。久しぶりに見る青空だ。チェックアウトまではまだ3時間近くある。ちょっと小腹が空いたのでお寿司を買って部屋に戻り、お茶を淹れて母と半分ずつつまんだ。
ラウンジで過ごすティータイムの様子はどうかな、と電話をすると、丁度換気の時間に当たっており、それが終わる時間にいらしてください、とのことに。言われた時間に出かけると、ほぼ貸し切りで私たちの後に老夫婦が一組だけだった。こちらも去年までのようなセルフのビュッフェ方式でなく、きちんとプレートにサーブしてくださった。
贅沢な空間で静かにサンドイッチやプチケーキ等を頂き、満足。「来年はもう少し落ち着いているとよいのですが・・・、また来年もいらしてくださいね。」と言って頂き、ホテルを後にした。
ほぼ24時間の滞在、今年も非日常の時間を堪能した。
「来年は米寿のお祝いだし、お互い元気だったらまた来ましょう。」と言って、母を特急の優先席に座らせて出発を見送り、私も準特急に座って帰宅した。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。私の好きなトルコキキョウが白、淡いピンク、紫合わせて5本。ワレモコウ、花を沢山つけたヒメヒマワリ、セッカエニシダ、ハランの葉がそれぞれ1本。花言葉はそれぞれ「優雅」、「変化」、「憧れ」、「謙遜」、「強い心」だという。小さい秋見つけたという感じの投げ入れになった。
あれこれ片付けが終わらないうちに夫が帰宅した。
とりあえず体調が回復方向にあり、命の洗濯とささやかな親孝行が出来たことでほっとした。毎年協力してくれる夫に感謝の夜である。
寝坊をしていたら始まらない、と頑張って起きる。朝食を終えて、さぼっていた(というか出来なかった)掃除を済ませる。その後、昨日と同じ時間にスタートする全身スッキリヨガのクラスに参加した。他のスタジオと掛け持ちのHさんのクラス。随分混んでいるなぁと数えてみたら男性4名、女性14名いた。定員は17人の筈なのに、なんだかなぁである。強度2.5でちょっときついかと不安だったけれど、なんとか脱落しないで済んだ。素早くシャワーを済ませ、スーパーで夫と合流。お昼のお弁当をゲットして帰宅し、汚れ物を洗濯しながらお昼を摂る。
今日は、5年前からの恒例である某ホテルのお誕生日プランを予約してあった。コロナ禍のため、2か月有効期限延長になっていたが、今月末までなのでギリギリの予約だ。休薬週でもなく、体調次第ではキャンセルありのダメモトの予約。夫とともに久しぶりに都心までお出かけである。
5年前、夫と2人で利用して気に入ったプランだが、4年前、父が急逝し、すっかりしょげこんだ母を励ますつもりで初めて誘った。その母もすっかり味を占め、以降毎年利用している。
今回も乗る電車を指定し、ホテル最寄り駅まで1人で来てもらった。ホームで到着を待ち、無事合流してチェックインの時間にホテルへ。本来は45階のラウンジでゆっくりお茶を頂きながらチェックイン出来るのだけれど、このご時世、チェックイン、チェックアウトはフロントに限られている。メディカルチェックと体温測定を終え、部屋までの案内もなくて大丈夫です、とする。
部屋は昨年と同じ37階。入ってほどなくしてお願いしていたルームサービスが届く。例年はセットアップまでしてくださり、写真撮影のサービスもしてくださるのだけれど、今年はマスクと手袋をしたウエイターさんが言葉少なに足早にカートを置いていかれる感じ。
チョコレートで描いた「Happy Birthday」のホワイトチョコレートプレートと、いちごやラズベリー、ブルーベリーが沢山載った小さなホールケーキで、2か月以上遅れ母の87歳の誕生日兼直腸がん卒業記念のお祝いである。ろうそくは3本にしたけれど、これでも1度で吹き消せない。来年は1本かなぁ思う。
ケーキと、ポットにたっぷりのお茶で満ち足りたところで、スカイバーラウンジと夕食のレストランの予約を入れた。
母から国勢調査の記入やら何やら用事を頼まれ、それらの処理を終える。
窓の外は一時お天気が良くなり、夕焼けが望めそうかと期待したけれど、やはり不安定。一気に雲が厚くなって灰色の空に変わった。夕食前に高層階のラウンジへ行くと、窓側の席にして頂けた。こちらでも入り口で体温測定とアルコール消毒。
今回も宿泊プラン特典の“お誕生日のマンスリーカクテル”を頂いた。巨峰のフローズンシャンパンカクテルはとても飲みやすくフルーティ。母は今年も迷わずフレッシュマンゴージュースをチョイスしていた。窓の外に広がる夜景はとても美しいけれど、スカイツリーも東京タワーもライトアップしておらず、ちょっと寂しい。
そのままエレベーターを降りてレストランへ移動。このご時世全てのレストランが通常営業はしておらず、リクエストしたフレンチ・イタリアンは残念ながら休業中。洋食ならここだけ、と昨年と同じレストランになった。クローズの時間も大分早めのようだ。
今年もお魚・お肉のフルコースをお願いした。昨年はハラヴェンを中止後、パージェタとハーセプチン2剤併用治療に変わったばかりでお腹の調子が悪く、途中でお手洗いへ行き結局半分も頂けずじまいという残念な結果だった。ところが、今回は自分でもびっくりするほど食欲旺盛で、全て平らげて夫にびっくりされた。
メインの牛肉までパスせず頂くなんて、私としてはもう記憶にないくらいぶりのことだ。そして隣の小さな母も美味しい美味しいと言いつつ完食。私は、さすがにデザートまでは食べきれなかったけれど、母はそれも別腹だった模様。145cm、33kg、実はびっくりのちびっこ健啖家87歳である。
夫には申し訳ないけれど、今回も宿泊は母と私のみ。帰宅する夫をホテルのエントランスまで見送った。食事の間は雨が降っていたが、上がっていてほっとした。最寄り駅まではライナーで、駅からは雨が止んでおり、自転車で無事帰宅出来たとのこと。良かった。
さすがにまだ本調子とは言えない中、朝からフル回転でぐったり疲れた。部屋に戻って、洗い場のあるお風呂場で大きな浴槽にたっぷりお湯を張って早々に入浴。普段より2時間ほど早めに眠りに落ちた。
月曜日。
夜中に母が起きてごそごそしているので、どうしたのかと思ったらお腹を壊したとのこと。あれこれ話したそうだったけれど、見ればまだ3時過ぎ。これで喋ったらすっかり目が覚めてしまう・・・と勘弁してもらった。それでも結局そのまま眠れずじまい。
BSで朝の連続テレビ小説が見られればいいかしら、という時間にモーニングコールをセットしていたが、普段通りスマホの目覚ましが1時間前に鳴ってしまう。夫は無事に起きたようで「そろそろ出かけます」とLINEが入った。
外は久しぶりに秋晴れの青空。遠い山々の稜線も美しく、都庁舎がド~ンと目の前に鎮座している。
母は夜中にお腹を壊したのがショックだったのか、まあ食べ過ぎだったのだろうけれど、朝食はキャンセルでいいです、とかデパートに買い物には行きません、とかしょげまくっている。
私はひとまず浴槽足湯を済ませる。今回は昨夜と同じレストランかルームサービスでのみ朝食が頂けるとのこと。せっかくなのでルームサービスをお願いすることにした。
私はサラダブレックファストを、母には和定食で御粥にして頂く。30分ほどで届く。こちらもフルセッティングすると部屋に長く滞在することになるためか、簡単な説明だけして早々に出て行かれる。
2段になっていて飲み物やらスープやらもポットに入っているのでかなり重い。
それにしても、朝食は要りません等と言っていたのはどこのどなた?と思うほど、ちょっとずつ色々の綺麗な和食を目にして、しっかり完食している母である。要らないんじゃなかった?とからかうと、母曰く、デイサービスに行っているお友達も皆、娘さんたちにそう言われるそうな(お母さんは「要らない、もう一杯です」等と言いつつ結局全部残さず食べる。)。かの戦争を潜り抜けてきた昭和一桁世代、いずこも同じということか。
1時間ほどかけてゆっくり朝食を摂った後は、食休みの後お腹ごなしに一人で百貨店へ向かった。母は留守番をするというのでどうぞご自由に、と好きにしてもらった。こちらもマイペースで歩ける方が安心だ。
とはいえ、今回何かお祝いを買ってあげようと思っていたし、留守番ではつまらなかろうとまずはSサイズショップで母のブラウスとカーディガンを見繕って購入した。
その後、夫が欲しいといっているスラックスを下見。最後に久しぶりに贔屓のショップに行って、仲良しのKさんとお喋りしながら自分のワンピースをゲットした。
さすがに月曜の午前中ということで、百貨店のお客さんの数は少ない。ゆっくりのんびり物色出来て良かったが、僅か1時間半ほど歩き廻っただけですっかり草臥れてしまったので、早々に退散してホテルに戻った。
やはり情けないほど体力が落ちている。足が随分細くなったと母に驚かれたのだけれど・・・。多少あった筋肉がこそげ落ちてしまったのだと思う。
それにしてもいいお天気である。久しぶりに見る青空だ。チェックアウトまではまだ3時間近くある。ちょっと小腹が空いたのでお寿司を買って部屋に戻り、お茶を淹れて母と半分ずつつまんだ。
ラウンジで過ごすティータイムの様子はどうかな、と電話をすると、丁度換気の時間に当たっており、それが終わる時間にいらしてください、とのことに。言われた時間に出かけると、ほぼ貸し切りで私たちの後に老夫婦が一組だけだった。こちらも去年までのようなセルフのビュッフェ方式でなく、きちんとプレートにサーブしてくださった。
贅沢な空間で静かにサンドイッチやプチケーキ等を頂き、満足。「来年はもう少し落ち着いているとよいのですが・・・、また来年もいらしてくださいね。」と言って頂き、ホテルを後にした。
ほぼ24時間の滞在、今年も非日常の時間を堪能した。
「来年は米寿のお祝いだし、お互い元気だったらまた来ましょう。」と言って、母を特急の優先席に座らせて出発を見送り、私も準特急に座って帰宅した。
帰宅すると、今月2回目のお花が届いていた。私の好きなトルコキキョウが白、淡いピンク、紫合わせて5本。ワレモコウ、花を沢山つけたヒメヒマワリ、セッカエニシダ、ハランの葉がそれぞれ1本。花言葉はそれぞれ「優雅」、「変化」、「憧れ」、「謙遜」、「強い心」だという。小さい秋見つけたという感じの投げ入れになった。
あれこれ片付けが終わらないうちに夫が帰宅した。
とりあえず体調が回復方向にあり、命の洗濯とささやかな親孝行が出来たことでほっとした。毎年協力してくれる夫に感謝の夜である。