FPの家で暮らす

ストレスフリーなFPの家で ひとり暮らし満喫

『光圀伝』

2013-07-16 13:41:53 | 本・映画・音楽の感想

わたしは時代小説があまり好きではない。たまたま江戸の庶民を登場人物とした
宇江佐真理の作品群を発見して、彼女の作品はすでにかなりの数を読んでいるが、
今でも実在の武将の伝記はどうもおもしろくない。それなのにこの『光圀伝』を
読もうと思ったのは、『マルドクック・スクランブル』と『天地明察』という
まったく違う分野の作品をものしている上に、どちらもすごくおもしろかった
冲方丁が作者だからだ。じっさい750ページもの大部ながら、
おもしろくてどんどん読み進んだ。

物語の冒頭から、そこにはドラマなどでおなじみの黄門様とは
まったく別の人物が立ち現われてくる。ドラマの黄門様はもちろん
フィクションだが、この小説の光圀もどこまでがほんとうで、
どこからがフィクションなのか、歴史に明るくないわたしにはわからない。

だが、ここに登場する水戸光圀は体格に恵まれて腕っぷしも強いが、
文学的才能にもあふれ、おまけに水戸藩いちの美女である母に似て美男
――というスーパーマン的キャラクターなのだ。
けれど物語の魅力はものすごく個性的な周囲の人物に依るところが大きい。
ひとつ間違えば骨肉の争いになりかねない状況で、どこまでも賢明で頼れる兄。、
政略結婚で17歳で嫁いできた公家のお姫さまながら、柔軟な思考ができ、
賢く、光圀とラブラブになってしまう泰姫。
光圀が偉くなってもずけずけと言いたいことを言う林羅山の息子の林読耕斎。
少し登場するだけの宮本武蔵や、山鹿素行すらも強烈な印象を残す。
もちろん安井算哲も『天地明察』とは逆に、光圀の立場から見て描かれている。
なかでも、わたしが一番ほれてしまったのは、泰姫がもっとも信頼する側近として
泰姫について京からやってきた左近。このクール・ビューティーが光圀に
ぽろっと本音を洩らすところなど、もうたまりません。

光圀が「義」を重んじて、「不義」に悩むところなど、現代の考え方からすると、
そこまで悩まなくてもいいんじゃないか……などと思ってしまうのだが、
この時代に武士として生まれたからには、しかたのないことかもしれない。

それと、これはわたしだけの感想かもしれないが、冒頭に67歳になった光圀が
信頼していた家老を殺害する場面を持ってきて、なぜそこへ行きついたかという形で
光圀の人生を物語るという体裁ではなかったほうがいいように思った。
かなり前から、殺されることになる人物がわかってしまって、彼を偏った目で
見てしまいがちだった。それよりは、ずっと信頼していたのに、とつぜん殺さねば
ならなくなったという驚きがあったほうがよかった。わたしとしては。


コメント

ヒマワリ〝ベルベット・クィーン〟

2013-07-15 08:31:44 | ガーデニング

春に種を蒔いたヒマワリ〝ベルベット・クィーン〟が咲いた。
これまであまりヒマワリは植える気がしなかったのだが、
これはイングリッシュガーデンに最適と書いてあって、
あまりヒマワリらしくない色をしている。


でも、1週間ほど前、最初に咲いた花は写真と似ても似つかなかった。

花びらにやや赤色がかった部分もあるが、ふつうのヒマワリだ。

でも、昨日咲いた2輪はいい線いっている。

これはかなり赤い。

そして、こちらは逆光で明るく見えるが、じっさいは暗赤色。
ラベル写真とほぼ同じだ。

どうやらこのヒマワリはかなり個体差があるらしい。

植えっぱなしで毎年咲くグラジオラス。
赤い差し色とフリルが気に入っている。



コメント

久しぶりに庭のようす

2013-07-14 08:32:04 | ガーデニング

庭は今が一番花が多いときかもしれない。
その中でももっとも華やかで存在感があるのがユリだ。
コンカドールはてっぺんまで達してそろそろ終わりというところだが、
新しく咲き始めたのはマンボ。


それに、ブルレスカ。


純白のカサブランカは明日あたり最初の花が咲きそうだ。
遅咲きのカノコユリはまだまだつぼみは小さく、雑草と言ってもいいタカサゴユリは
つぼみすらも見えない。

赤が好きってことで、どうしてもや赤やオレンジやピンクの花が多くなる。
特に庭の西側は今、われながら暑苦しい配色だなあと思うほど。
中央に白い花を配してはいるのだ。もうすぐ咲くカサブランカもそうだし、
このアガパンサスも赤やピンクの間からすっと伸びて目立っている。


あともうひとつ、白いエキナセア〝ホワイトスワン〟も赤で囲まれた中央に
植えてあるのだが、同時に植えたホットパパイヤやイレジスタブルが
とっくに咲いているのに、これはまだつぼみも出てこない。

赤を和らげる目的で植えたわけでもないのに、意外にもピンクと白のバイカラーの
このフロックスはかなり涼しげな印象を与えることがわかった。


同時に咲いてくれなかったり、背が伸びすぎたり、伸びなかったり、
花の組み合わせはなかなか思うようにいかないものだ。


コメント

北海道旅行2013-6 富良野

2013-07-12 11:08:23 | 北海道旅行

いよいよ最終日。飛行機の時間は3時20分で、レンタカー会社には
その1時間くらい前に行けばいいので、のんびり富良野と美瑛を回るつもりだった。
富良野で訪れていない場所はまだまだあったが、前回も寄った風のガーデンに
もう一度行ってみることにした。去年あちこち見て回った結果、同じ種類の花を
どーっと一面に植えたお花畑より、イングリッシュガーデン風に、
さまざまな種類を混植した庭のほうがわたしは好きだということがわかったからだ。

でもまず、去年は乗らなかった富良野スキー場のロープウェーで上まで行ってみた。


上は広々して眺めがいいが、特に何もない。人も少ない。

それで次のロープウェーで下りた。下りは、係員とわたしのほかは
英語を話す外国人の3人連れのみ。その人たちに写真を撮ってほしいと頼まれた。
カメラではなく、iPadで。最近はデジカメやケータイ、スマホのほか
iPadで写真を撮っている人もけっこう見かけるようになった。

そして、風のガーデンへ。






ここは何度見ても飽きることがない。植物の組み合わせ方がすごく参考になる。
ガーデン・スタッフがホタルブクロの花がらをていねいに摘んでいた。
ホタルブクロは咲いたときはきれいなのだが、花が枯れて茶色くなったあと
花がらが落ちないので、そのままにしておくととても汚い印象だ。
これほど広い庭でも、そういう小さいところに気を配っているから
全体の印象が美しくなるのだろう。やはり手を抜いてはいけないと思った。

風のガーデンのパノラマ写真。


ガーデンを出ると11時過ぎ。ここから美瑛までは1時間以上かかるので
富良野には別れを告げることにした。美瑛では、前回雨模様だったので
上らなかった四季の塔に上り、道の駅びえい「丘のくら」や美瑛選果で
軽く食事したり、おみやげを買ったりした。そして、旭川空港へ。
空港へ続く長い高架道の途中でパトカーにつかまっている女性がいた。
やはり最後まで気を抜いてはいけないのだった。

丸4日間の走行距離は870キロ。
やはり北海道は広い。



コメント (2)

北海道旅行2013-5 上富良野

2013-07-11 14:25:33 | 北海道旅行

麓郷から上富良野へ向かう途中の風景。



どこもかしこも絵になる。

そして最終日の宿泊先、旅の宿ステラに到着したのは4時過ぎだった。
ここは今回一番期待していた宿だ。今年2月だったろうか、夕方6時ごろ、
なんの気なしに新聞の番組欄を見ていて、北海道という文字が目に飛び込んできた。
運よくちょうど番組の始まる時間だったので、テレビをつけて見始めた。
それは『人生の楽園』という番組で、この宿のオーナー夫妻を取り上げた回だった。
見終わったとき、次に北海道へ行くときは、ぜったいここに泊まりたい!と
思ったというわけ。ご主人は宿を始めるまではNTTファシリティーズに勤務して
天文台建設などにかかわったそう。宿の玄関には望遠鏡が置いてあるし、
天気が悪くて星空が見られないときに星空を投影できる200インチスクリーンもある。
部屋には星の名前がついていて、わたしの部屋はスピカだった。
これは次の朝に撮ったダイニングルームだが、十勝岳が眺められる大きな窓には
夜でもカーテンが引かれることはない。窓の外には家どころか畑もないからだ。
冬に雪が積もった景色は絶景だそうだ。


まだ時間が早いので、部屋に荷物を置いたあと近くの日の出公園へ
行くつもりだった。そしたら、宿のご主人にフラワーランドかみふらのも
近いので寄るといいと言われ、そうすることにした。
宿から見える日の出公園展望台。


この日の出公園は、去年までは斜面がラベンダーで埋め尽くされていたそうだが、
ラベンダーの寿命が来て(15年)いっせいに植え替えしたため、今年は残念な
状態だった。でも、展望台からの景色はすばらしかった。




パノラマで。


フラワーランドかみふらのにはお花畑があったが、四季彩の丘やファーム富田ほど
の規模ではなく、こちらも遠くの山並みの眺望の方が魅力だった。


同じくパノラマで。


この日、ステラに泊まっていたのは、上海からの小さい子どもも含めた家族5人と、
60代の夫婦2組、そして、仙台からのふたり連れアラフォー(?)バイカーさんだ。
このバイカーさんたちは、1300ccという大型のBMWに乗っていた。
でも、片方はオフロード・タイプなのに対して、もう片方はオフロードご法度とのこと。
夕食はこのバイカーさんたちと同じテーブルになった。
けっこう話がはずんで楽しかった。料理もおいしかった。

夕食のあと、玄関前からきれいな日没が眺められた。


そして7時15分にはご主人の運転で温泉ツアーに出発した。
メンバーは上海からの一家を除いた7人。
温泉は十勝岳にほど近い吹上温泉・白銀荘というところ。30分ほどの距離だ。
山道の途中、ご主人は目ざとく道路脇にいるキタキツネを見つけて車を止める。
キタキツネは帰途でも見た。どうやらここのキタキツネは、以前通りすがりの
車からエサをもらった経験があるらしく、またもらえるのを期待しているようだった。

白銀荘の近くまで行くと、十勝岳の噴煙がはっきりと見えた。
日によっては噴火口の赤い光も見えるのだそう。

そもそもわたしはそれほど温泉好きというわけではない。
娘に聞いたところでは、近視の人はそういう傾向があるんだとか。
メガネをはずして入るとよく見えないからという理由には、わたしもうなずける。
でも、ここの露天風呂はそのわたしにしても、すごく気に入った。
屋外に4つの露天風呂があるのだが、少しずつ温度が違っていて、
一番低いのは39度ほど。わたし好みの湯温で、岩に囲まれた感じもすてきだったし、
いつまでもつかっていたくなる温泉だった。空には星が見えはじめていたが、
わたしの視力では一番明るい星くらいしか見えないのだけが残念だった。

温泉のパンフレットには雪が積もった冬の露天風呂の写真が載っていたが、
きっと夏よりもっとすばらしいだろうと思った。

温泉の外で1時間後に集合だった。それがなければもっとずっと
つかっていただろうが、もうすでに指がしわしわだった。
帰り道、開いたサンルーフから星を眺めながら走ったりもした。
(サンルーフじゃなくてスタールーフだ)

そうこうするうち、車が細い横道に入った。さらに何度か曲がって、
やがて止まったのは麦畑の只中。なんと温泉ツアーは星空観望ツアーでもあった。
夕方には少しあった雲もこのころにはすっかりなくなっていた。
周囲にはまったく明かりがなく、視界をさえぎるような建物もない。
1日目に見た天の川よりはるかにはっきりした天の川が空のやや東寄りを横切り、
ものすごい数の星が散りばめられていた。地平線に近くて、ふだんはなかなか
全体を見ることのできないさそり座まで、尾の先まですっかり見えた。
この日、流れ星はあいにく見られなかったが、人工衛星は空を横切った。

もともと旅のプランを立てるとき、星空がよく見えるように月のない週を選んでいた。
でも後半は雨がちという予報だったので、ここで星を見ることはあきらめていたのだ。
それなのに、こんな最高の快晴になるなんて。
この日一日、朝からすごい経験をして、まさに今回の旅のハイライトだった。


コメント