みずき舞さんについては、2004年の再デビュー以来、歌謡曲系の歌手として期待していましたが、いつの間にか和服で幸せ演歌専門みたいな感じになり、少し違和感を持っていました。
今回の新曲「知床恋文」は抒情的な歌謡曲路線に戻った感じで、期待が持てます。
知床といえば、古くは森繁久弥氏の「知床旅情」があり、最果ての荒涼とした風景のイメージがあります。この「知床恋文」もイントロで吹きすさぶ風の音があり、冒頭から荒涼とした雰囲気です。そしてみずき舞さんの優しい歌声により、情感がそこはかとなく高まって来るのです。
この曲は歌詞の中にちりばめられた単語が大変印象的です。「アパート」「角部屋」「うたた寝」「パン」といった何気ない日常風景があるかと思えば、「ディーゼル」「ハマナス」「クリオネ」という印象的な言葉もあり、全体的にこの曲のイメージをうまく表現していると思います。
今回の新曲ですが、ジャケ写が妖艶でいいと思います。美人の彼女だからこそ引き立つ写真でしょうね。