アルゼンチン出身の日系二世の大城バネサさんは、これまでどちらかというと威勢のいい演歌を持ち味としてきました。ところが今度の新曲『逢いたい島』はガラッと趣向を変えて、彼女のルーツである沖縄をテーマにした、まことに愛らしく美しい曲になっています。
イントロは三線が響いて、始めから沖縄のムードがただよい、流れてくるバネサさんの歌声はささやきかけてくるように優しい。これぞ彼女の新境地といった感じで、メロディーも歌詞も実に美しく、世代や性別を問わず広く愛唱されるにふさわしい曲だと思います。
ちょうど夏川りみさんが歌って大ヒットした『涙そうそう』と同じように、カラオケの定番曲として末永く愛好される可能性を感じさせる素晴らしい出来映えです。