中西りえさんは演歌はもとより、どんな曲でもうまく歌いこなせる力量があります。5月18日発売の新曲『アイツなんてfeat.ユッコ・ミラー』を聴くと、まさにその感を強くします。
前曲『純愛記』の12月15日から5か月の早さで、しかも全く異なるタイプの新曲ですが、思うに彼女にどんどんチャレンジさせてスケールアップしようとの意図を感じます。
さて、この曲ですがタイトルにあるように女性サックス奏者のユッコ・ミラーさんとのコラボ作品で、イントロや間奏でユッコ・ミラーさんのサックスが軽快に響いています。
曲調はビートの利いたノリのいい歌謡ポップスで、MVを見ると彼女が着物姿でエレキギターの弾き語りをする斬新さで、田川寿美さんの『女人高野』を思い出しました。
内容は失恋した女性主人公の心情で、強気な激しい言葉が次々と出てきます。「ふらふらふらり」「ぽろぽろぽろり」といったオノマトペをうまく使っていて、「くらくらくらい 心はくらい」といった言葉遊び的要素もあるのが面白いです。
演歌・歌謡曲のファンだけでなく、ユッコ・ミラーさんのファンにもどんどん聴いてもらって話題になってほしい曲です。