梅谷心愛さんのデビューシングル『磐越西線ひとり』が発売されてから十日が過ぎました。この天才的な大型新人を強力にプッシュしていきたい気持なのですが、今回はこの『磐越西線ひとり』の歌詞について、思うところを書いてみたいと思います。
15歳という彼女の年齢にふさわしい曲はどんなものかということを、スタッフは考えたでしょうが、その答えは一つ年上の16歳の少女が失恋の悲しみを癒やす一人旅に出るというものでした。
そしてその舞台はJR東日本の磐越西線で、歌詞の中に出てくる地名が「会津」「猪苗代湖」「磐梯山」なので、福島県というわけです。
1番の歌詞に「会津は雪よ」とあり、季節は冬です。やはり失恋の演歌には冬の北国がふさわしいんですね。
悲しみを背負った女性主人公が一人旅をするというテーマは、演歌には大変多く、「旅情演歌」といった一つの定番ジャンルになっています。最近では水森かおりさん、水田竜子さんあたりがこういう曲を専門的に歌っている感じです。
こういった旅情演歌では、主人公の切ない心情がテーマになっていることが多いのですが、この『磐越西線ひとり』では主人公が16歳ということもあって、旅をすることによる心の成長も重要なテーマになっています。
1番では、こんな悲しい気持で一人旅をするために恋をしたんじゃないと、後悔の心情が出ています。
2番では、猪苗代湖の白鳥の姿を見て、気持にケリをつけようと思うのか、列車の窓に「さよなら」と描く姿が出てきます。
そして3番では、自分を責めたり悔やんだりするのは愚かと気づき、強くやさしく生きることを決意するわけです。
この短い約4分半の曲の中にも、こういった心の成長が歌われていて、梅谷心愛さん自身も、この曲は背中を押してくれるような曲ですとコメントしています。
この曲はこれから演歌や歌謡曲を愛好する多くの人にカラオケで歌ってほしいと思います。私も練習を始めていますが、カラオケで歌うときにはこの曲の歌詞の内容を十分に吟味し、理解して歌うように心がけようと思っています。
今回は歌詞について深掘りしてみました。また、次回は別の角度から取り上げてみようかと思っています。
ハンパない歌唱力の持ち主ですね。
中低音が魅力的で、とっても大人びているかと思うと、高音では16歳らしい初々しさのある歌い方をしていて、思わず「うんまいなぁ〜!」とうなってしまいます。
ライフワークのカラオケでもかなり歌い込んでいます。
聴けば聴くほどハマってしまう素晴らしいメロディ!イントロが始まると一気に テンションが上がります。
でも、越冬つばめを作詞された石原先生の、恐らく故郷を思いながらの渾身の作品であろうと推察しながらも、
私は歌っていて気持ちを乗せられない箇所がいくつかあります。素人の私ですから、専門的な描写技術はわかりませんが、一番の「若すぎる」という言葉は失恋した本人が口にするものでしょうか…?同じく三番の「ガラス細工の十代が」についても、第三者が口にする言葉のように思えます。
描写技術として、本人の視点と第三者の視点を混在させる方法があるとすれば、私の見識不足で納得できます。
でも、天下の石原先生にご無礼は承知で投稿させていただきましたが、越冬つばめのように気持ちを乗せて歌えない私に、どなたかアドバイスをいただけませんか…
>これからの演歌界を背負っていくであろう梅谷心愛ちゃん!... への返信
コメントありがとうございます。
梅谷心愛さんは本当に演歌界の宝だと思いますので、同じように思ってくださる方がおられるのはすごくうれしいことです。
「磐越西線ひとり」の歌詞についてのご意見ですが、確かに年配の者がカラオケで歌うと違和感を持つ部分はありますね。
これは歌手がまだ15歳という若さなので、石原先生もあえてそこを強調するような第三者的な歌詞を入れられたのだろうと思います。
ちょっと新感覚の演歌という風にとらえるのもいいのではないでしょうか。
> 返信ありがとうございます。
実は私、投稿なるものが初めてで、このようにお返事をいただき嬉しく思います。
私は昭和32年生まれの67歳。高校時代に細川たかしさんの「心のこり」で演歌の魅力に目覚めました。この数年はヒトカラをライフワークに、演歌・歌謡曲を楽しんでいます。
その曲その曲の世界観や登場人物の心情を、自分なりに消化しながらマイクを握るのですが、歌詞の奥底に秘められた、作詞家の皆さんの真の思いや願いにどこまで迫れているのかはわかりません。むしろ自分の経験や価値観で、はたまた人生を重ねて歌うことの方が多いかもしれませんが、恐らく多くの方がそうなんじゃないかと推察します。
最近、歳のせいでか元々そうなのか、ガンコになってしまうことが増えていて、今回の投稿に至りました。(笑)
でも、のぶ太郎さんからのアドバイスを拝見し、もう少し肩の力を抜いて、柔軟な思考で物事を捉えることに気付かされました。カラオケはやはり楽しまないといけませんね。(笑)
「新感覚の演歌」…この言葉とても気に入りました。
明後日、心愛さんが名古屋にやってきます。生歌を聴けるのを心待ちにしていました。楽しみです。
のぶ太郎さん、ありがとうございました。