今回は『磐越西線ひとり』のMVについて深掘りしてみようかと思います。
正直言って演歌・歌謡曲のMVの中には、あまり工夫していないのかなと思われるものが結構見受けられますが、この『磐越西線ひとり』は大変よくできていると感じました。
このMVは、YouTubeの徳間ジャパン演歌・歌謡曲チャンネルでフルバージョンとショートバージョンの2種類がアップされています。
フルバージョンのMVのほうは最新データでは既に5万8千回もの視聴回数を記録していて、その注目度が伺われますし、この勢いならば10万回を超えるのも時間の問題でしょう。
撮影場所はレトロな感じの豪華な白い外観の洋館、そして作品の舞台の猪苗代湖畔、磐越西線付近の道路などで、ロケの時点が雨天だったようですが、雨のシーンはいい雰囲気が出ていると思います。
彼女の衣装はジャケ写でも着ているシックな感じの着物と、淡いブルーグレーの洋服の2種類が使われています。
冒頭の映像は着物姿で、磐越西線付近でロケをしたもので、おそらく夕刻の黄昏時だと思われますが、導入の動画としていい感じになっています。
洋館での映像はすべて着物姿で撮影されていて、メイクも何か神秘的なムードを感じます。特に鏡を見つめているシーンは印象的で、15歳の少女がよくこんな妖艶な表情が出せるものだと感心しました。やはりこの歌手は光るものを持っていますね。
洋館の庭で和傘をさして立っているシーンも、美しい建物と彼女との取り合わせがすごく絵になっています。
洋服姿の猪苗代湖畔でのシーンは、これも夕刻の撮影のようで、背景に空の一部分から日の光が差しているのが美しく、いいタイミングで撮影されています。
またこれも洋服姿の磐越西線付近の道路のシーンは、ドローンを使った視線の移動が見ものです。
始めのほうでは磐越西線の2両連結の列車が走り去って行くシーンがあり、終わりのほうでは同じ場面で列車がこちらに向かってくるシーンがあります。これは何気ないようで、主人公の心の成長というテーマを象徴しているとも解釈できます。
この主人公の心の成長については、彼女の表情の違いにも注目したいところです。冒頭の憂いを含んだ表情が、3番の歌唱のシーンでは心なしか明るく、これからの希望を感じさせるような表情になっています。
まだまだ見どころが多いMVだと思いますが、このくらいにしておきましょう。
私もこのブログを長年続けていますが、一つの曲についてこんなに次々と記事を続けて書くのは初めてで、それだけ大きい期待を持っていることがわかってもらえるでしょう。
この曲についてはさらに別の角度から取り上げてみようかと考えています。
フルバージョンMV
https://www.youtube.com/watch?v=8FTigvNkPnQ
ショートバージョンMV
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