社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月19日(火)

2013年03月23日 12時22分00秒 | 2013年

  8時起床。朝からお腹はゆるゆる。ぼったくりやバイクの波などいろいろあったが、これが本当のベトナムの洗礼かもしれない。


それでも食欲はある。

  予めホテルで予約しておいた送迎サービスに乗り、タンソンニャット国際空港へ。


懐かしのタイ航空とエアアジアの競演。

  タンソンニャット11:30発のキャセイパシフィック航空CX766便に乗り、香港へ。相変わらずトイレは近いが、やっぱり食欲はある。いや、食べるからトイレに行きたくなるのかな。

  香港での乗り継ぎ時間は1時間強。そのため、ゆっくりする時間は全くと言っていいほどなかった。

  香港16:20発のキャセイパシフィック航空CX542便に乗り、羽田へ。機内で見た映画「This Means War」(邦題は「ブラック&ホワイト」らしい)が面白かった。CIAの諜報員2人が1人の女性を取り合い、諜報技術を駆使して争うというコメディタッチの作品で、笑えるし、感動するし、ほっこりした。

  予定より30分ほど遅れ、21時30分頃に羽田に到着。大船駅行のバスに乗り、23時過ぎに帰宅する。これにて、初めての海外一人旅が無事に終了した。色々とトラブルもあったが、楽しい4日間だった。またベトナムに行きたい。


3月18日(月)

2013年03月23日 11時49分15秒 | 2013年

  7時半起床。昨日食べ過ぎたので、朝食は抜き。

  ホテルの前からタクシーに乗り、「統一会堂」へ。料金が2万ドンだったのだが、桁が1桁違うと言われ、言われるがままに20万ドンを支払う。10倍とはなかなか思い切ったぼったくりだが、それ故その場では気付くことが出来なかった。

  統一会堂は、南ベトナム政権時代の旧大統領官邸で、地上には会議室や宴会場、応接室など、普通の光景が広がっている。しかし、地下に下りると雰囲気が一変。固い鉄の壁に囲まれ、司令室や暗号解読室、連絡室など、一気に戦時中の張り詰めた空気がひしひしと伝わってくる。最終的には、ここに北ベトナム軍が無血入場してベトナム戦争が終結を迎えるわけで、そんな歴史の転換点の象徴ともいえる建物の中に自分がいるというのは、何とも不思議な感じがした。


今は、ホー・チ・ミンの像が飾られている。


地下に下りると、雰囲気が大きく変わる。


戦争終結後、実際に建物の上に飾られていた南ベトナム解放民族戦線(北ベトナム軍)の旗。

  続いては、近くにある「戦争証跡博物館」へ向かう。しかし、方向を90度間違え、5分も掛からないところを30分近く掛けて歩くことになった。


公園で、剣を使った体操教室が開催されていた。

  「ベトナム証跡博物館」の外には、当時実際に使われていた戦車やヘリコプター、戦闘機などが飾られている。もう40年近く前のものなので、昔の映画に出てくるような懐かしい感じもするが、実際にこれらがたくさんの人を殺した道具だと思うと、何とも言えない気持ち悪さをおぼえた。

  これからベトナムを訪れる人のために書いておくと、この場所を訪れる際には、それなりの心の準備をしておいたほうがいい。展示されている写真や戦争遺物の生々しさは想像をはるかに超え、ここに写真を載せることが出来ないような光景を数多く見ることになる。特に、枯葉剤による被害の凄惨さは、衝撃的という言葉では足りないくらいだ。通常の暴力行為ももちろん愚行だが、科学研究の成果を人殺しのために使おうという発想に強く怒りを感じた。それに、やっぱり戦争で一番被害を受けるのは、一般市民なんですね。


枯葉剤散布後の森。写真の2人は、その後どうなったのだろうか。


航空写真。枯葉剤散布前と後。


「拷問の島」と呼ばれた牢獄があり、記録によると想像を絶する拷問が行われていた。


日本の反戦運動の記録も展示されている。

  戦争証跡博物館からサイゴン川に向かって歩き、「サイゴン大教会」へ。この街の雰囲気にはあまり似合わない、優雅な教会である。昨日ガイドをしてくださったコンさんによると、ベトナム人の8割は仏教徒だが、その次に多いのがカトリック教徒(約1割)らしい。実際、今日も多くの地元の人々が祈りを捧げていた。また、教会の前で、ちょうど結婚式の写真を撮っている新郎新婦がいて、その2人の幸せそうな笑顔がとても印象に残った。


末永くお幸せに。

  教会のすぐ隣に、「中央郵便局」がある。フランス統治時代に建てられたものということで、これも街の雰囲気にそぐわない。

  次の目的地であるバインセオ(ベトナム風お好み焼き)屋さんに向かう途中、そのお店の近くでピンク色の教会を見つける。「タンディン教会」という、きちんとした教会らしい。しかし、私の中では、教会の聖なるイメージとピンク色がどうしても合わない。神様を冒涜する発言になってしまうかもしれないが、これが日本にあったら、間違いなくラブホテルだと思うだろう。

  お目当てのお店の開店まで少し余裕があったので、タクシーに乗って「永厳寺」(ヴィンギエム寺)へ。日本に留学したお坊さんが開いたちう、南部最大規模を誇るお寺だ。日本の曹洞宗のお寺から寄贈された「平和の鐘」もあり、日本との縁の深さを感じさせてくれる。ただ、しつこい線香売りや、無理やり案内をしておいてチップを要求してくる人(しかも子ども)がいるのが鬱陶しかった。最終的にはこちらが怒鳴りつけるまで追いかけてくるのだから、たまったものではない。ちなみに、そういう行動をお寺でするのは不謹慎だと思うのは、日本人的な感覚(更にいえば私だけの感覚?)なのだろうか。


「平和の鐘」。日本語で平和を祈る言葉が刻まれている。

  再びタクシーに乗り、先ほどのバインセオのお店「46Aバインセオ」へ。開店直後だというのに、座席の大半が埋まっている。注文は、バインセオとココナッツシェイク。現地の人の食べ方を見ると、バインセオは焼肉のような要領で、葉っぱで巻いて食べるものらしい。生野菜を食べるのは不安だったが、せっかく来たのだからと、私も真似をする。味は、まあまあ美味しい。日本人の感覚では、お好み焼きというよりも、春巻きに近い味かもしれない。


中を開くとこんな感じ。

  一旦ホテルへ戻り、ホテルのスパでマッサージを受ける。110分のフルコースで、チップも入れて約50万ドン(2,000円)。通常のボディーマッサージに加えて、顔のパックや塩のマッサージ、オイルマッサージ、熱い石を使ったマッサージなど盛りだくさんで、最高に気持ち良い時間を過ごすことが出来た。

  タクシーに乗り、サイゴン駅へ。鉄道マニアとしては、外国に来たら駅と電車を見ないと気が済まない。しかし、あいにく次の電車の時間まで2時間近くあり、改札が閉まっていて、ホームに出ることすら出来なかった。残念無念。


電車に積み込む荷物がこんなにいっぱい。


待合室。案外(と言っては失礼だが)近代的。


切符売り場。


これが時刻表。

  またまたタクシーに乗り、ベンタイン市場へ。ホーチミン最大の市場ということで活気があるが、観光客が多いため、全体的に価格設定が高めらしい。そのため、特に買い物はせず、1周回ってからチェーを飲んで出た。

  国営百貨店の中にあるスーパーでお土産を購入。同時に、あまりに汗だくになるので、Tシャツも1着購入した。結局、今回の旅行で最もお金を使ったのはここだった。決して大量に買ったわけではない。他でお金が掛からないのだ。

  ドンコイ通りにある世界的にチェーン展開もしている有名なフォーのお店「フォー24」へ。定番の牛肉のフォーと、タイでハマったスイカスムージーを注文。どちらも美味しかったが、また会計でぼったくられた。世界展開しているきちんとしたお店だからと油断していたところを突かれ、ほぼ倍の金額を取られた。しかも、一度出したお札を手際良く隠し、もう1度同額を出させるという手口。金額的には微々たるものだが、ぼったくろうとする姿勢そのものが気に食わない。ちくしょう。


スイカスムージーはどこで飲んでも美味しい。


これらを自由にフォーに入れて食べる。


フォーそのものは美味しかったんですけどね。

  この頃になると、いつの間にかバイクの波にも完全に慣れていた。ただ、時たま路上を猛スピードで走ってくるバイクがあって、それはかなり怖い。路上で信号待ちをしていても轢かれる可能性があるなんて…。

  最終日の夕食は、少し奮発をして、「ギースアン」というレストランでフエ料理(フエというベトナム中部の宮廷料理)を食べる。お店の雰囲気や店員さんのレベルからしても完全に高級店だが、それでも掛かった総額は2,000円ぐらいだ。注文は、米粉を蒸した上から干し海老をのせた前菜「バイン・ベオ」と、様々な具材ののった混ぜご飯「コム・ヘン」。バインベオはつるっとした食感で、米粉のほのかな甘みと干し海老の香ばしさがうまくマッチしていて、とても美味しい。大量に出て来たので全てを食べることは出来なかったが、それでも一気に4皿も平らげてしまった。また、コムヘンは素材ひとつひとつの食感や味をそのまま感じられるあっさりした味付けで、付属のタレがまた素晴らしく、こちらも美味しかった。そして、最後にデザートして、「バイン・フラン」も注文。要するにカスタードプリンなのだが、日本で食べるものと比べてはるかに密度も味も濃く、驚かされた。見た目が同じなだけで、食感や味の違いが余計に際立っていた。あっぱれ。


「バイン・ベオ」


「コム・ヘン」


「バイン・フラン」

  最後の最後、本当の最後に、ホーチミンで今一番熱いと言われているスカイバー「チル」(Chill)へ。オープンエアーのスカイバーで、空中船のような空間だ。カウンターで「何かジュースはないか」と聞いたら笑われたが(クランベリージュースが出てきた)、それもご愛嬌。カウンターから見える景色は本当に素晴らしく、風も気持ち良くて最高の気分だった。

  ホテルへ戻り、シャワーを浴びてベッドに入り、ゴロゴロして過ごす。実は、今日の昼前からお腹を壊し始めていて、段々とひどくなってきている。やっぱり、生野菜はまずかったか。でも、最後まで支障なく観光出来たので良かった。明日は飛行機に乗っているだけなので、何ならずっとトイレに籠っていればいい。


3月17日(日)

2013年03月22日 22時07分10秒 | 2013年

  6時起床。シャワーを浴びて身支度を整えてから、ホテルで朝食。朝からフォーが出てくるあたりがベトナムっぽい。


明け方は、さすがにバイクの波はない。

  7時半にホテルまでガイドさんが迎えに来てくださり、クチトンネル&メコンデルタのプライベートツアーに出掛ける。今回は、「TNK&APTトラベルジャパン」という会社のツアーで、プライベートツアーだと、日本語の話せるガイドさん、運転手さん、車を独り占めに出来る。赤の他人と一緒に過ごさなくて済むし、何よりマイペースに観光出来るのが良い。結論だけ先に言っておくと、プライベートツアーにして本当に良かったと思う。

  ホーチミンを出発し、まずはクチトンネルへ向かう。所要時間は約1時間半。結構な長距離ドライブだが、ガイドさんからベトナムに関する色々な話を聞けるので、時間の流れはとても早く感じられる。

  クチトンネルは、フランスとの戦争時に作り始め、アメリカとの戦争(向こうでは「ベトナム戦争」のことを「アメリカとの戦争」と言う)の際により拡張された地下トンネルで、ただ身を隠すだけでなく、不自由なく日常生活を送ることが出来るほど発達したものだった。このおかげで、枯葉剤や爆撃にも屈することなく、ゲリラ戦を仕掛けて米軍を撃破することが出来たと言っても過言ではない。当時は、兵士とそれ以外という境界はなく、農民や女性、子どもたちも戦闘に参加していた。昼間は敵と戦い、夜は田畑を耕して食糧確保に励むという厳しい生活の中でも、彼らは音楽やダンスなど、娯楽の時間を大切に過ごしていたらしい。実際に歩いてみると、どこにトンネルの入口や空気穴があり、罠が仕掛けられているのか全くわからない。こんな中を歩かなければならないなんて、米軍の兵士たちはめちゃくちゃ怖かっただろう。当時の米軍の指揮官が言ったという、「ベトコンゲリラはどこにも見えないが、どこにでもいる」という言葉が、その恐怖をよく言い表していると思う。


ここでいつどこから襲われるかわからないなんて、逆に一歩踏み入れた米軍の勇気にあっぱれ。

  まずは、映像で戦争当時の解説を見る。日本語版が用意されているので、非常にわかりやすい。当然ながら、内容はベトナム側から見た戦争なので、米軍はまさに「鬼畜米兵」として描かれている。私もスタンス的にはベトナム寄りなので違和感はなかったし、むしろその徹底した姿勢に心地良ささえおぼえたが、この映像をアメリカ人が見たら、一体どういう感想を抱くのだろうか。


当時は、こんな質素な道具でトンネルを掘ったらしい。恐るべき精神力だ。

  続いて、実際にトンネルを見て回る。当時使われていた落とし穴があったり、実際にトンネルの入口に隠れることが出来たり、観光地化はされているものの、当時の様子がそのまま残っていて面白い。詳細は下記に大量に羅列した写真に譲るが、ベトナムの人々の自分たちの強みを徹底的に活かした戦略が随所で見られて、心底感心させられた。今後何かあっても、彼らを敵に回すのは避けたほうがいいだろう。

落とし穴に落ちたが最後、体中が穴だらけになる。


こうやって地面に隠れて、敵がやってくるのを待つ。


所々にこういう空気穴が開いている。


当時のベトナムの人々の様子。


当時米軍が使っていた戦車が、そのまま残っている。


鉄砲の弾の跡。


いろいろなバージョンの落とし穴がある。


米軍の不発弾から火薬を取りだし、自分たちの武器として使っていたらしい。


実際の爆弾。


こっちは地雷。


当時は、米軍の遺した車のタイヤで草履を作っていた。


結構履き心地も良さそうだ。


実際にトンネルに入ることが出来る。


写真では伝わらないが、中はめちゃくちゃ狭く、体格の大きい欧米人は通れない(私でギリギリ)。


地上の生活空間はこんな感じになっていたらしい。

  最後に、当時の主食だったタロイモと、竹のお茶を頂く。タロイモはパサパサしたサツマイモという感じで、結構美味しい。竹のお茶も、思ったよりも味がしっかりと出ていた。

  クチトンネルを後にし、今度はメコン川へ。所要時間は2時間。暑い中を観光した後ということもあって、思い切り爆睡する。

  メコン川到着の前に、昼食。結構大きなレストランで、所定のコースを食べる。色々な料理が出て来たが、中でも風船餅が最も印象的で美味しかった。真ん丸い殻を切ると、中にお餅が入っていて、ほのかな甘さがあって最高なのだ。この味は、一体どうやって出しているのだろう。また、周辺の名物だという象耳魚も出てきて、見た目こそ気持ち悪かったが、見た目に似合わず味はあっさりしていて美味しかった。


絶品、風船餅。


象耳魚


象耳魚は、生春巻きに入れて食べる。


これも美味しい。


バインセオ(ベトナム風お好み焼き)と、揚げたほうの春巻き。


飲み物は、一番訳のわからないジュースを注文した。見た目通り、甘酸っぱい。


豚肉の串焼き。


メコン川流域の街(ミトー)風のフォー。


案外普通の炒飯。


メコン川流域は、フルーツが豊富に獲れる。

  車に乗ってメコン川を渡り、フルーツの試食へ。様々なフルーツを食べながら、目の前で地域の民謡を聞くことが出来る。私が日本人だということで、最後には「幸せなら手を叩こう」を歌ってくださり、ちょっと嬉しかった。海外でこういう歓迎の仕方をされると、結構グッとくる。

メコン川を渡る。


ココナッツの皮は、燃料として使われるそうだ。


右下のパパイヤと、真ん中上のベトナム風柿が印象的だった。

  ここからが、ここの観光のメイン。メコンデルタ(メコン川の支流)を、手漕ぎ舟でゆっくりと進む。リアルジャングルクルーズだ。周囲を木々に囲まれ、聞こえるのは鳥の鳴き声のみという環境の中を、舟がゆっくりと進んでいく。あまりにのんびりとしていて、世俗的なことがどうでもよく思えてくる。出来ることなら、何度か往復したかった。

  舟の着いた先は、蜂蜜とココナッツの工場。蜂の巣を持たせてもらったり、作り立てのココナッツキャンディーを試食させてもらう。せっかくなので、ここでお土産にキャンディーとココナッツ石鹸を購入した。また、何故か大蛇を首に巻いてもらうこともでき、とても重たかったが、とても可愛いかった。


燃料にココナッツの皮が使われている。


キャンディーを1個1個手で包装しているのが衝撃だった。


蜂蜜ドリンク。お湯で割って、最後にライム(?)を絞ってから飲む。


あまりに美味しくて、3杯もおかわりしてしまった。


かなり人間に慣れているのでおとなしく、キスしても大丈夫。

  今度はさっきより少し大きな船に乗り、メコン川本流へ出る。学校の地理で習った、あのメコン川に今自分がいると思うと、何だか感動する。大きな川だとは習ったが、まさかここまでとは。ほとんど海みたいだ。

  これにてツアーは終了となり、また2時間掛けてホーチミンへ戻る。帰りの車の中では、再び爆睡。

  ツアー終了後、「犬肉料理を食べてみたい」という私の希望を聞いて、ガイドさんが個人的に案内してくださることになる。彼のバイクの後ろにノーヘルでまたがり、公安の目を気にしながら走る。着いたお店は、完全に地元の人たち用の犬肉専門店。ここで、ガイドさんの友人(彼はガイドさん以上に日本語が上手だ)も合流し、3人で宴会。念願の犬肉は思ったよりもあっさりしていて食べやすかったが、調味料として出て来た魚醤らしきものの臭いが半端ではなく、それを付けて食べると体中が臭うような気がした。また、蜂の焼酎も飲んでみたが、アルコール度数40度と強く、1杯でフラフラになった。


ベトナムは暑いので、ビールにも氷を入れて飲む。


お米のせんべいと、犬肉をくるむ葉っぱたち。


まずは、蒸した(煮た?)犬肉。これで犬肉デビュー。


半端なく臭い魚醤。これに付けて食べる。


普通の塩でも食べる。


こんな感じで食べる。


犬肉のスープで煮込んだ筍。美味。


焼いた犬肉。臭みはなく、あっさりした豚肉といった感じだろうか。


がっつり蜂が入っている。

  結局、2時間ほど宴会を楽しむ。お2人とも本当に気さくで楽しい方で、めちゃくちゃ楽しい時間を過ごすことが出来た。しかも、結局ご馳走になってしまった。私からお願いしたのだから私が払わなければならないのに、本当にありがとうございました。お2人のおかげで、今日は最高の1日になりました。必ずまた来ますので、その時はまた宴会しましょうね。


ガイドのコンさん(右)、友人のロンさん(左)と一緒に。本当にお世話になりました。

  一旦ホテルの部屋へ戻り、酔いが冷めるまで少し休憩してから、再度夜のホーチミンへ繰り出す。バイクの波には随分慣れ、ちょっと人気のない道にも思い切って突入することが出来るようになった。

  ホーチミンで一番高いビルの展望台「サイゴンスカイデッキ」に上り、市内の夜景を眺める。上から眺めると、ホーチミンがまるで大都会のように見える。こんなに綺麗だとは予想していなかったので、何度も立ち止まってため息をついてしまった。

  スカイデッキの根元(1階)にあるカフェに入り、ベトナムコーヒーを飲みながら休憩。聞いていたとおり、甘い。ミルク入りを選んだこともあるのだろうが、コーヒーというよりは、コーヒー牛乳に近い。

  「地球の歩き方」に載っていたチェー(ベトナム風あんみつ)のお店「チェー・ソイ111」で、チェーを食べる(飲む)。ちょっと強引な言い方になってしまうが、杏仁豆腐の濃いやつを飲んでいるような感じで、個人的には大好きだ。

  昨日の失敗を踏まえ、ガイドのコンさんに教えってもらった”普通の”マッサージ屋に入る。ボディマッサージが60分20万ドン(800円)という安さで、今度は安心して気持ち良くマッサージを満喫することが出来た。これで、1勝1敗である。

  コンビニで買い物をしてからホテルへ戻り、現地のお菓子タイム。着色料をこれでもかと使ったアイスが案外美味しくて驚いたが、全体的なクオリティはやはり高くない。


ホーチミンには、結構な数のサークルKがある。

  シャワーを浴び、日付が変わる前に就寝。今日は、本当に充実した1日だった。コンさんと運転手さん、ロンさんに感謝である。 


3月16日(土)

2013年03月21日 23時23分02秒 | 2013年

  4時起床。身支度を整え、5時前に家を出る。大船駅05:25発の成田エクスプレス1号に乗り、成田空港(空港第2ビル)へ。NEXに新型が導入されてから初めて乗ったが、座席の快適さが格段に向上しており、思い切り爆睡することが出来た。

 

 

 

 

 

 

  諸々の手続きを済ませ、09:15発のキャセイ・パシフィック航空CX509便に乗り、香港へ。所要時間は4時間弱。しかし、座席の幅も広く、通路側の席だったこともあって(今回のフライトは全て通路側だった)、快適に過ごすことが出来た。ただ、機内食はちょっといまいち。また、着陸前にCAさんからお願いされ、フライト満足度アンケートに回答した。回答者の中から、毎月1名に無料航空券(ペア)が当たるらしい。まあ、それは当たらなくても、ボールペンがもらえたので良しとしよう。

  香港国際空港では、乗り継ぎまでに実質2時間ほど時間があったので、空港内を散策。空港がとにかく広いし、中国語の看板も新鮮で(これって中国語だとこういう風に書くんだ!という発見が多い)楽しい。ただ、喫煙室の前を通った時に、現地の人たちがドアを開けっ放しにしてタバコを吹かしていたのには驚いた。これぞ、チャイナクオリティー。


発着する便数も半端じゃない。


煙が外にダダ漏れ。

  せっかくなので空港内の中華料理屋に入る。隣のお兄さんが食べていた小龍包的なものが美味しそうだったので、同じものを注文する。海老と筍の入った小龍包で、皮がもっちりしていてめちゃくちゃ美味しい。その他にも、牛肉のビーフン的なものと、デザートに豆腐プリンなるものを注文。これらも、日本では食べたことのない味で、とても新鮮だった。特に豆腐プリンは、日本ではこれをデザートとは呼べないだろうという味だった。また、入店と同時にウーロン茶が出てきて、「さすがは中華料理屋!」と思ったが、会計の時にしっかり計上されていてげんなりした。サービスじゃなかったんかい。

  16:30発のキャセイ・パシフィック航空CX765便に乗り、ついにホーチミンへ。所要時間は約2時間半。2度目の機内食は、さすがに食べきれなかった。


ホーチミンって、こんな漢字で書くんですね。


水が真空パックで提供される。

  空港を出て両替所に並ぼうとすると、隣のタクシーカウンターから手招きされる。近づいてみると、コソコソと電卓を叩き、正規の両替所より良いレートで両替してくれるという。しかし、地球の歩き方には、非正規の両替所はサバ読みが横行していると書いてあった。安全策を取るか、賭けに出るか。迷った挙句、本当にサバ読みが行われるのかの興味もあって、ヤミ両替にチャレンジ。その結果、これは後から気付いたことだが、本当にサバ読みが行われており、300,000ドン(日本円にして約1,200円)抜かれていた。うん、良い勉強になりました。

  ぼったくり防止のため、タクシー会社のカウンターで事前支払制のタクシーチケットを購入し、ホテルへ。通常の所要時間は約20分らしいが、欧米人カップルとの同乗になり、彼らのホテルを経由したため、30分くらい掛かる。そして、ホテルの前に泊まると、運転手が何やら言っている。詳細はよくわからないが、追加料金を要求しているらしい。しかし、タクシーチケットは完全前金制で、追加料金は一切必要ないはず。つまり、ぼったくろうとしているわけだ。そうとわかれば、払うわけにはいかない。しかし、最初は丁寧に断っていたものの、あまりにしつこくお金を要求してくるので、最終的には日本語で怒鳴り散らすことになった。怒鳴りながらもどうなることかと不安に思ったが、こちらがブチ切れたことで運転手も諦め、無事にぼったくりを回避することが出来た。

  何とかタクシーを降り、今回の旅の宿「Alagon Hotel Saigon」にチェックイン。agodaで非常に口コミが良かったので選んだのだが、スタッフの方々の対応は日本のホテルと比較しても素晴らしいし部類だし、部屋(今回は通常のワンランク上のプレミアムデラックスにした)も綺麗だった。ただ、これは翌朝に気付くことになるのだが、道に面した部屋だったため、朝5時過ぎから近所のニワトリの鳴き声が聞こえ、半強制的に早起きをさせられることになった。まあ、これも今や日本ではなかなか体験できないことなので、あながちマイナスでもないか。

  ホテルに荷物を置き、さっそくホーチミンの街を歩いてみる。まず驚かされるのが、バイクの量と、その運転のカオスっぷりである。バイクに限らず、この国には多くの場合交差点に信号がなく、あったとしてもそもそもそれを守るという価値観が根付いていない。そのため、道を渡るには、意を決してバイクの波の中に一歩を踏み出すしかない。実際、今回の旅行で、少なくとも3回は轢かれそうになって背筋が凍るという体験をした。ただ、基本的には、ペースを一定にしてゆっくりと歩けば、車やバイクのほうが避けてくれる。


ここに一歩を踏み出すのは、結構勇気が要る。

  ベンタイン市場周辺のナイトマーケットを通る。観光客向けのマーケットということもあって、少し安心感がある。ただ、この段階では、ついている値段が適切なものなのかは全くわからない。これは、とにかく慣れるしかないのだ。ちなみに、ドンを円に換算するのは、ゼロを3つ取ってから4を掛けるとか、250で割るとか、色々な方法が言われている。しかし、個人的には、10万ドンが400円というのを覚えておけば、後はそこから考えれば大体の価格がわかるのではないかと思う。

  歓楽街として有名なドンコイ通りを通り、サイゴン川へ出る。川にはちょうど出港前のディナークルーズ船が並んでおり、綺麗に輝いている。また、川沿いの公園は地元の人たちにとっても憩いの場となっているようで、カップルや家族連れなどが思い思いにリラックスしていた。

  そういえば、気温のことを書いていなかった。予想通り、ホーチミンはめちゃくちゃ暑い。乾季のため湿気はそれほどでもないが、気温は軽く30度を超えているので、少し歩いただけでTシャツが汗でびしょびしょになる。今回は1日1着のTシャツを用意していったが、快適に過ごしたいなら、倍の数の服が必要だと思う。

  ホテルへ戻る途中、路上でマッサージのチラシを受け取る。するとその女性が後をついてきて、90分20万ドン(約800円)でマッサージをしてくれるという。これは魅力的な提案だ。お店の場所はどこなのかと聞くと、「あなたのホテルの部屋よ」とのこと。通常の感覚であれば、この時点で怪しいマッサージだと思うだろう。ちなみに、ベトナムでは売買春は違法で、しかも結構厳格に処罰される。そのため、ホテルでも売春婦の連れ込みは断られるし、そもそも法律で結婚していない男女が夜10時以降に2人きりで部屋にいること自体が禁止されているらしい。しかし、私はそこから逆に考えた。「まだ10時前だし、ホテルが入室を認めるということは、本当に普通のマッサージなのだろう」と。これは後から振り返れば愚かな考えなのだが、その当時は非常に論理的な結論に思えた。

  というわけで、彼女を連れてホテルに戻る。言われるがままにシャワーを浴び、ベッドに横になると、最初こそ普通のマッサージをしてくれたものの、5分も経たないうちに手が股間に伸びてくる。いやいや、こっちはそういうつもりじゃないし、いつ公安(警察)が踏み込んで来るかもわからないし、そもそもそういうつもりなら彼女を選んではいない(笑)。そういう類のことを(最後のフレーズは除いて)言って断ると彼女は怒り、「私はそういうマッサージしかしない!」と開き直る。しかも、「しなくてもお金はもらうよ」とのこと。仕方がないので20万ドンを払おうとすると、それは通常のマッサージ料金で、私のはスペシャルマッサージだから1万円だと言う。それは納得がいかないので口論になったが、自分のホテルの部屋なのであまり大事にはしたくないし、いつどんな怖い人が入ってくるかもしれないと思うと怖かったので、結局折れて言われるがままにお金を払ってしまった。なかなか痛い勉強代である。「どうせ払うんだったらやっとけば良かったのに」と思うだろうか。いや、やっぱり公安や病気的なことも怖いし、本当に見た目的にそういう気になるような相手じゃなかったんですよ。一応言っておくと、「経済格差を利用して買春するなんていけない!」という正義感や道徳心があるわけではありません。

  気を取り直して、ホテルの近くの路上屋台で夕食。周囲からは、意味のわからない言葉(ベトナム語)しか聞こえない。出て来た料理はあっさりスープのラーメン的なもので、おばちゃんが名前を教えてくれたが、お互い英語が不自由なので、結局聞き取れなかった。ただ、味はすこぶる美味しい。美味しいスープに麺と野菜が入っている、という感じだ。値段もめちゃくちゃ安いし、やっぱり屋台は素晴らしい。

  コンビニで現地のジュースとアイスを購入し、ホテルへ戻る。ジュースは日本のものそんなに違いはなかったが、アイスはかなり独特な味がした。おそらく、日本でいうところのぶどう味なのだろうが、ねっとり感が強く、味はかなり薄かった。

 

 

 

 

 

 

  それにしても、初日から予想をはるかに超えて色々なことがあった。ベトナムは、とにかくカオスな国である。


3月15日(金)

2013年03月15日 22時09分08秒 | 2013年

  7時起床。最近はまた寒くなった。特に、朝晩の冷え込みは結構厳しい。

  いつもより10分ほど早く家を出て、直行で富水へ。富水駅は、小田急線で小田原駅から新宿方面へ3駅行ったところにある、各駅停車しか停まらない小さな駅だ。まずは、東海道線で小田原へ。大船駅から乗った電車がたまたま185系特急車両を使った普通車両で、平塚までは混雑していて大変だったが、快適に移動することが出来た。


平塚までは混雑している。

  乗り換えの時間があったので、駅構内を散策する。ドラえもんに会ったり、旧式のロマンスカーに遭遇したりして、全く退屈しなかった。

  上司と県の担当者さんと待ち合わせ、公的施策認定を目指す支援先へ伺う。製造業の会社さんで、実際の工場や新技術を活用した製品を見せて頂き、大変勉強になった。やっぱり、製造業は魅力的な業種だ。政権交代で来年度からは大きな補助金も付くし、今後はこういう機会が増えたら嬉しい。

  小田原へ戻り、駅の近くにある居酒屋「ひなたや」で、小田原丼を食べる。ここの小田原丼は「3色丼」という名前で、「地鯵のたたき」、「地鯵のしそ巻天ぷら」、「国産牛のたたき」がのっている。店員さんが少なかったせいか料理が出てくるまでに結構時間が掛かったが、豪華で美味しい丼ぶりだった。


居酒屋らしく、副菜にも凝っている。地味にモツ煮が美味しい。

  小田原では、所々で桜が咲いていた。早咲きの品種なのだろう。見事に満開を迎えている木もあり、綺麗だった。

  オフィスに戻り、残りの時間は事務処理。

  20時過ぎに帰宅。 今日感謝したいのは、午前中に同行した県の担当者さん。支援先で製造業に関するレクチャーをして下さり、本当に勉強になった。偉い方なのでお会いするといつも緊張するが、是非またご一緒させて頂きたい。

  明日からは5連休。明日から19日まではベトナムへ行き、20日は珍しくデートの予定が入っている。荷造りも完了し、あとは明日きちんと起きるだけだ。大船を5時半前に出る電車に乗らなければならないので、今日は早く寝なければ。ベトナムで殺されたり、公安に捕まったりしなければ、20日以降に更新します。更新がなければ、向こうで粗相をして刑務所に入れられたと思ってください。