床屋のジェイク君は春、夏、秋を
キャンピングカーで過ごし
寒さの厳しい冬は
床屋にある別室で寝泊まりしている。
その彼が家を買う事を考え始め
その1軒を3人で見に行った。
ローンが嫌いな彼は家も現金払いをする予定なので
値段は3百万円以下になるらしいけれど
大きなキャンパーやトラックを現金で買ったばかりと言うのに
もうそんな大金を貯金している事に感心した。
”250万円で売り出されている家だから
中は相当汚いぞ そのつもりでな。” と
バッキーが前もって私に忠告する。
そんな忠告を聞いた事から期待度ゼロだった私は
その家を見るや
”可愛いぃ~” を連発
”大草原の小さな家”に出て来る学校みたいじゃないですか。
オンボロだけど 庭には車庫もついている。
ただ 家の中はバッキーが言ったように
汚い!!
そして 臭い!!
寝室1
居間とダイニングルーム
その向こうは、、、、
キッチン
最悪だったのは バスルーム
汚いだけでなくカビも生えており
いくら安く買い取っても住めるようにするのに
大きな額を使わなくてはいけないので
買うのはやめよう と言う事になった。
”オイ 見て見ろ
ここは電話を置くところだぞ。” と
グランマの家を思い出し
バッキーが懐かしそうに指さしたのは
小さなダイニングルームの一角
その隣にあるオリジナルの棚など
このコーナーだけは
綺麗にペイントされたままだった。
この家に住んでいた老紳士が亡くなり
お孫さんの物になったものの
誰も住んでいない状態が数年続いた事もあり
家がすっかり傷んでしまったようだ。
なんか寂しいね。